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★オンラインゲームファーストインプレッション★

EA伝統のリアルサッカー「FIFA」が基本無料に
プレーヤースキルと育成の両面で頂点を目指せ

「FIFA ONLINE 2」

  • ジャンル:オンラインサッカー
  • 開発元:Electronic Arts / Neowiz
  • 運営元:ゲームオン
  • 利用料金:無料(アイテム課金の予定)
  • 対応OS:Windows XP
  • サービス開始日:未定(クローズドβテスト中)



 株式会社ゲームオンは、Windows用オンラインサッカーゲーム「FIFA ONLINE 2」のクローズドβテスト(以下、CBT)を9月16日より開始した。本作はFIFA(国際サッカー連盟)公認となっており、世界各国の30以上のリーグと、そこに属する約600のクラブチームを収録、10,000人以上の実名選手が登場する。実在の選手をモデルにしたグラフィックスとリアルな動きが特徴のリアル系オンラインサッカーゲームだ。

 ゲーム内容は、Electronic Artsの「FIFA」シリーズを踏襲しており、流れるようなパス回し、ドリブルによる中央突破、サイドからの攻撃と、実際のサッカーならではの展開が可能。また、ワンツーやフェイントなどの様々なテクニックも健在。試合外では、他のクラブチームの選手と契約してお気に入りのチームを作ることも可能だ。

 本作は韓国ではすでにサービスが開始されていて、登録会員数600万人を有する大人気作品になっている。今回は日本に向けて展開するということで、ゲームパッドにも対応。日本語音声には、「FIFA 08 ワールドクラスサッカー」でも実況を担当している西岡明彦氏、解説にはサッカー日本代表監督の岡田武史氏が起用されている。



■ アイテム課金制による、サッカーゲームの新たなスタイル

選手の能力は23種類。何を伸ばすか悩むところ
 本作はプレイ料金無料のアイテム課金制を採用する。これまでの「FIFA」シリーズとは違い、パッケージを販売した本数で売り上げが発生するのではなく、プレイ後に有料アイテムが購入されて初めて売り上げが発生する。本作では長期間遊んでもらうためのゲームシステムとして、単純な試合以外にも、クラブチームの監督として所属選手を育成する、シミュレーションゲームのような要素が加えられている。

 選手にはレベル制が取り入れられており、試合に出場させることで経験値が得られる。選手は一定の経験値でレベルアップし、ポイントを割り振って能力を強化できる。

 能力は大きくわけて「共通」、「攻撃」、「パス/ドリブル」、「守備」、「ゴール守備」の5種類。さらにそれぞれの能力は細分化されており、合計で23種類にも及ぶ。スタミナやシュート力といった基本的な能力から、冷静さ、積極性という内面的要素まで強化できる。能力強化で選手の短所を補うか、あるいは長所を伸ばしていくかはプレーヤーの判断に委ねられる。

 また、パッケージを購入する必要がなく、動作環境さえ満たしていればダウンロードしてすぐにプレイできるという利点もある。今まで「FIFA」シリーズをプレイしたことのなかったユーザーも気軽にプレイでき、間口が広げられたと言える。

 まだCBTなので、正式サービスで有料アイテムが入った際の様子はわからないが、現状でもゲーム内容は充実している。オンライン対戦できる「マルチプレイモード」に加え、CPUと対戦して各リーグの優勝を目指す「リーグプレイモード」も用意されていて、「お金を払わずにこんなに遊んで申し訳ない」と思ってしまったほどだ。

【スクリーンショット】
パス/ドリブルの項目にはアシストを強化するための「クロス精度」や「ロングパス」の能力も設けられている 有料アイテムは当然未実装だが、販売欄の「スペシャル」の文字が気になる ゲーム内通貨「LP」で購入できる「救急箱」は販売されていた




■ 基本は「FIFA」シリーズを踏襲したプレイ内容。ただ、キーボード操作には若干の慣れが必要

やはりシュートの瞬間は爽快感バツグン
 操作はゲームパッドにも対応するとしていたが、今回のCBTでは不具合があるようで、環境によっては正常に動作・認識しないという。筆者のゲームパッドも残念ながら認識されなかったため、今回はキーボードでプレイした。キー設定はデフォルトの状態で、プレーヤーの移動はカーソルキー。アクション操作はEでダッシュ。オフェンス時にはSキーでショートパス、Aキーでロングパス、Wキーでスルーパス、Dキーでシュート。アクション操作のキー設定は変更できるが、移動のカーソルキーは変更できなかった。基本的には右手で移動、左手でアクション操作になる。

 ディフェンス時は、選手の切り替えと操作で対応していくことになる。Qキーを押して味方選手にプレスをかけてもらい、選択中のプレーヤーはカーソル移動でプレスをかける事になる。Aキーでスライディングも行なえるが、相手の選手が怪我しやすいため、対人戦で使いすぎると嫌がられる事が多かった。

 操作には若干の慣れが必要で、最初はキー操作のミスで失点することもあった。慣れてきたとしても、フリーキックでフェイントをかけてシュートをするにはQ、Z、Dの3種類のキーを同時押し、さらにカーブをかけるならカーソルキーの入力も必要になる。左指が複雑な動きをするため、やはりゲームパッドのほうが操作しやすいと思われる。早く完全対応してくれることを望みたい。

 試合の流れは基本的に、選手の位置を示すレーダーとメイン画面を見ながらパスを回していく。オープンスペースを発見したらスルーパスを出して一気にドリブルで攻めあがったり、ワンタッチでパスを回して素早く攻め込むこともできる。テクニックの重要性もさることながら、実際の試合さながらに戦術も重要で、どの選手が何に秀でているのかを知っていると試合も有利に進められる。例えば、クロスの上手い選手とヘディングの上手い選手を組み合わせることで、得点を奪いやすくなるといった具合だ。

 また、フリーキックの際にはキッカーが「右利き」か「左利き」かによって、シュートする際のカーブのかかり具合が変化する。そういった細かい情報まで考慮するほど、得点も狙いやすくなる。

 そんな風に考えながらフリーキックを狙っていたのだが、相手ゴールと近いフリーキックの際には、Dキーでシュートをするとボールが浮いてしまい、ゴールが目の前なのにコーナーポストにさえ当たらない場面があった。最初はバグなのかと思ったが、韓国版の公式サイトを覗いたところ、他にも色々な操作方法が掲載されていた。文字は読めないもののコマンドを試してみると、低空でボールが飛んでいくグラウンダーシュートや、キーパーの頭上を越えるループシュートなどができた。これらの操作方法は楽しんでプレイするために重要だと感じたので、少しではあるが確認できた内容を紹介させていただく。

 フェイントはSHIFTキーを押しながらカーソルキーを入力する。Q+Dキーでループシュート、フリーキック時にはQ+Dキーでグラウンダーシュート。Q+Sキーのあとに素早くSキーでワンツーパス。この他にも、さまざまなアクションが用意されている。グラウンダーシュートやループシュートなどは、基本的な操作方法の部類だと思うので、CBTとはいえ公開してもらいたい内容だ。

 オンライン対戦では、対戦相手の環境次第でカクカクしたこともあったが、大半の試合はストレスなく快適にプレイできた。CBTの段階としては問題ないレベルだと感じられた。

【スクリーンショット】
オフサイドもきちんと検証して判定される 右利き、左利きでシュートのカーブは大きく変化する 対戦では画面右下の緑のゲージで相手の回線状況が表示される




■ チームを育成してリーグ制覇し、育成した選手を連れて次のリーグへ旅立つ

「セルティック」の中村俊輔選手はゲームに登場。国籍がカザフスタンなのはCBTのご愛嬌
 本作では既存のクラブチームで遊ぶだけでなく、他のクラブの選手を引き抜いてオリジナルのチームを作れる。JリーグはJFL(日本サッカー協会)の管轄下にあるため、本作には収録されていないが、「スコットランドプレミアムリーグ」のクラブチーム「セルティック」の中村俊輔選手など、海外クラブチームで活躍中の選手は登場する。

 ゲームはチュートリアルから始まり、シュートやパスのトレーニングが行なわれる。このトレーニングをクリアすることで、所属するクラブチームを選ぶのに必要な「チームポイント」を入手できる。全てのトレーニングをクリアすることで得られるチームポイントは19。「セリエA」のクラブチーム「トリノ」は17なので選択できるが、「インテル」は24なので選択はできないといったように、クラブチームによって必要なポイントが異なる。筆者はロベルト・カルロス選手の所属しているトルコのクラブチーム「フェネルバフチェ」が15ポイントだったので選択した。

 チームポイントは試合終了後にも1ポイント得られるので、序盤はチームポイントが低いクラブチームを選択しておき、チームポイントを貯めてからクラブチームを変更するのも手だ。ただ、選択したクラブチームの選手の能力は通常の85%に制限されており、100%の能力を発揮していない。選手をレベルアップさせて100%の能力に割り振るのもいいが、それには結構な時間がかかる。

 そこで初めから100%の能力の選手が獲得できる「ユニフォームカード」を手に入れる方法もある。ユニフォームカードとは、契約金さえ支払えばその選手と契約できるカードで、毎試合終了後に全選手の中からランダムで1枚手に入る。能力の低い選手のカードがたまりがちになるが、ユニフォームカードを10枚集めると、別のユニフォームカードとランダムに交換できる。

 もう1つ、初めから100%の能力の選手を獲得する方法として、「選手移籍市場」での直接契約がある。選手移籍市場にはランダムで同一リーグ内の他のクラブチーム選手が表示されており、契約金として「LP」を支払うことで契約できる。LPは試合終了後やリーグ優勝した際など、ゲームプレイの中で入手できる。

 最初のチームでリーグ戦に優勝したら、次は別のリーグのチームを手に入れて再出発する。その際、元のクラブチームから選手を連れて行ける。筆者の場合は2名連れて行けたが、3人連れて行けたというプレーヤーもいた。推測ではあるが、プレーヤー自身も試合を行なうことによりレベルアップしていくため、そのレベルの違いによって連れて行ける選手枠も増加するのかもしれない。

 他のリーグで強力な選手を獲得し、次のクラブチームへと連れて行くことで、理想とするチームの姿へと徐々に近づいていく。理想のチームを作りあげるまでは簡単な道のりではないが、試合とチーム育成の両方を楽しみながらプレイできるのは面白い。

【スクリーンショット】
凄まじい威力のロングシュートを決めたいがため、筆者はロベルト・カルロス選手目当てでチームを決定 3枚の中から1枚を選んで「ユニフォームカード」を入手。運が必要だ 全リーグ優勝はかなり時間がかかりそうだが、500,000LPが手に入るのでぜひ挑戦したい




■ 試合の爽快感と、クラブチームの育成を一度に楽しめる

今回のCBTでは対戦相手が現われるまでの時間が長かった
 今回のCBTでは、対戦では1対1シングルモードのみ選べた。このほかには、2対2のダブルモードとトーナメントの2種類のモードがあり、今後実装されるようだ。

 CBTだったということもあるが、対戦相手が少なかったのが難点。単にプレーヤーが少ないわけではなく、プレーヤーのレベルがあがることで入場可能なチャンネルに制限がかかり、4つのチャンネルに散っていたのも原因だと思われる。また対戦よりも、リーグ戦でCPUと試合をしたほうがチームを強化しやすいというのも、対戦相手を見つけにくい原因の1つだと思われる。オンラインゲームなのだから、CPU戦と対戦で入手可能なユニフォームカードに差異を設けるなどして、満遍なくプレイできるようにしてもらいたい。

 今までパッケージゲームとして販売されてきた「FIFA」シリーズを、無料でオンライン対戦までできるだけでも嬉しいことだ。オンラインでなければゲームの起動ができないというデメリットもあるが、選手の加入や移籍に対応しやすく、アップデートで常に最新版を保てるのも嬉しい。

 何よりもクラブチームや選手が成長していく過程が楽しい。アクションゲームなのにロールプレイングゲームをしているような感覚で、自分自身のテクニックと共にクラブチームも成長していく。シュートがゴールに突き刺さった瞬間の爽快感と、監督気分でオリジナルのクラブチーム育成の楽しさを味わいながらプレイしてもらいたいと思う。

【スクリーンショット】
決定的なシーンはリプレイされ、格好いい選手達の姿が見られる。選手の動きがリアルで実在の選手に似せられているので、お気に入りの選手を操作していると、実際のサッカーのように白熱した試合が展開される


EA SPORTS FIFA Online 2 (C) 2007 Electronic Arts Inc. All Rights Reserved. Certain components (C) 2007 Neowiz Corporation. All Rights Reserved. EA, EA SPORTS and the EA SPORTS logo are trademarks or registered trademarks of Electronic Arts Inc. in the U.S. and/or other countries. Official FIFA licensed product. “(C) The FIFA Brand OLP Logo is a copyright and trademark of FIFA. All rights reserved.” Manufactured under license by Electronic Arts Inc. Player names and likenesses used under license from The International Federation of Professional Footballers “(FIFPro)”, national teams, clubs, and/or leagues. (C) 2007 MLS. MLS, the MLS logo, Major League Soccer and MLS team identifications are proprietary rights of Major League Soccer, LLC. All rights reserved. All sponsored products, company names, brand names, trademarks and logos are the property of their respective owners.



【動作環境】
  • OS:Windows XP
  • CPU:PentiumIII 1.3GHz以上(Pentium4 1.8Ghz以上推奨)
  • メインメモリ:512MB以上(1GB以上推奨)
  • ビデオカード:Geforce4/RADEON 9000以上(Geforce FX5200/RADEON 9600以上推奨)
  • HDD:2GB以上の空き容量


□ゲームオンのホームページ
http://www.gameon.co.jp/
□「FIFA ONLINE 2」のホームページ
http://www.eafifaonline.jp/
□関連情報
【8月29日】ゲームオン、WIN「FIFA Online 2」クローズドβテスター募集開始
GAME Watch専用枠で500名のテスターを募集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080829/fifaon.htm
【8月22日】ゲームオン、「FIFA ONLINE 2」国内サービスを正式発表
3,000名規模のCBTを9月16日から2週間にわたって実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080822/fifaon.htm

(2008年9月25日)

[Reported by 日高文典]



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