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バンダイナムコ、シリーズ初の単独イベント
「テイルズ オブ フェスティバル 2008」を開催

9月23日 開催

会場:文京シビックホール 大ホール



総合司会は「テイルズ オブ シンフォニア」でゼロスを演じた小野坂昌也氏
 株式会社バンダイナムコゲームスは、発売から13年目に突入する同社のRPG「テイルズ オブ」シリーズ初のファンイベント「テイルズ オブ フェスティバル 2008」の発表会を開催した。

 「テイルズ オブ フェスティバル 2008」ではゲストに12人の声優を招き、シリーズに登場した声優によるスキット(登場キャラクタ同士の寸劇)、「テイルズ オブ」シリーズのプロデューサーによるトークショー、10月より放映開始のテレビアニメ「テイルズ オブ ジ アビス」の第1話先行上映、12月11日に発売予定のニンテンドーDS用「テイルズ オブ ハーツ」の新情報公開、「テイルズ オブ デスティニー」に続き、11年ぶりに「TOH」のテーマソングを手がける「DEEN」によるライブが行なわれた。また、OVA「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」の続編となる「テセアラ編」の制作決定も明らかにされた。

会場では等身大パネルや物販コーナーが設けられた


■ 馬場プロデューサーがTGS先行で最新映像を公開! DS「テイルズ オブ ハーツ」

小野坂さんに「精神論じゃダメだからね?」と何度もつっこまれてタジタジの馬場氏
 「テイルズ オブ ザ テンペスト」、「テイルズ オブ イノセンス」に続きDS用タイトル3作目となる「テイルズ オブ ハーツ」。「TOH」紹介ステージでは、プロデューサーの馬場英雄氏、ヒスイ・ハーツ役の松風雅也氏、コハク・ハーツ役の井上麻里奈さんが登場。司会の小野坂氏によるトークショーを行なった。

 馬場氏は「テイルズ オブ ハーツ」について、「これまでDSでのタイトルを2本作って来た中で、DSのスペックや機能を把握することで、さらなる可能性が見えた。容量も2GbitROMを採用し、DSの『テイルズ オブ』の集大成のタイトルを作ろうとスタッフと考えました。スタッフの間では、“プレイステーション 2やニンテンドーゲームキューブなどの据え置き機で制作してきたような『テイルズ オブ』をそのままDSで作ろうよ”という意気込みで制作しています。セリフもよくしゃべるし、ムービーもオープニングだけではなく、入れすぎて困るくらい入れています(笑)」と順調ぶりをアピールした。

 さらに、先日行なわれた「2008年度 『テイルズ オブ』シリーズラインナップ発表会」で公開した、「CG movie edition」、「Anime movie edition」の両バージョンのプロモーションムービーの最新版を東京ゲームショウ2008に先駆けて上映。基本的に同じパートを編集したものだが、それぞれのカット割りの違いや、雰囲気の異なる2つの映像に、改めて来場者もびっくりしていたようだ。両バージョンとも新規カットが導入されているなど、発表会からさらに作業が進んでいるのは確認できたが、「これはオープニングムービーとは違います」と馬場氏がコメントしていたので、本作のオープニングムービーがますます気になるところだ。

アニメムービーエディション、CGムービーエディションのプロモーションビデオを上映。主人公シングとコハクがお互いを支えあうように剣を構え、光線を撃ち出すシーン、灼熱の惑星を背に2人が立つシーンなど最新の映像が追加されていた。馬場氏は「本当は東京ゲームショウに向けて新作のムービーを作るのですが、せっかくのフェスティバルということで作っちゃいました」とファンに説明した


 さて、小野坂氏に「進行状況は? 12月11日は大丈夫なの?」と聞かれた馬場氏は「スタッフが力を込めて作っていますので期待してください! 本当大変なんですけど、頑張ります!」と答えると、「精神論じゃないんだよ!(笑)」と小野坂氏にさらにつっこまれる事態に。最後には、「……12月11日発売です!」と言い切って(言わされて?)いたが、やはりまだマスターアップには到達していないということからか、「あとで、先ほどのことは忘れてください(笑)」と笑いを誘っていた。

ヒスイ・ハーツ役の松風雅也氏(写真左)は「コハクと兄妹で仲は良い。男前なのですが、熱血キャラで口のきき方もとっつきにくい誤解されやすいキャラ。やりすぎて、妹に蹴飛ばされてしまう」とヒスイに関してコメント。コハク・ハーツ役の井上麻里奈さん(写真右)は「見た目は大人しめだが、勝気でオテンバ。口よりも先に足が出るような『お兄ちゃん蹴るよ』みたいなセリフが多かったです」とコハクのキャラクタについて述べていた シング・メテオライト役の柿原徹也氏からのビデオレター。シングの台詞「でも、俺は馬鹿だからさ。命を賭けるしか信用してもらう方法が見つからないんだ」を披露

■ 「TOA」第1話先行上映! OVA「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」、「テセアラ編」の制作決定

アニメ版は、アフレコ前に作画が上がっており、そこに声をアテていると説明する樋口さん。小野坂さんは「ゼイタクですね……」と羨んでいた
発売時期や価格は公表されなかったが、「TOS」ファンは完成を心待ちにしてほしい
 イベントでは、10月より放映開始のテレビアニメ「テイルズ オブ ジ アビス」の第1話がHD解像度で先行上映された。オープニングテーマは、ゲームと同様のBUMP OF CHICKENの「カルマ」。1話目はルークとティアの出会いやタタラ渓谷での魔物との戦闘など、原作に忠実なストーリーで、キャラクタの造形が丁寧に描きこまれた内容となっていた。また、ゲームでは中盤から登場するナタリアがアニメでは1話から登場するなどの意外性もあり、今後の展開に興味が尽きない。

 「TOA」チーフディレクターの樋口義人氏は「『TOA』といえば、いろんな苦労がありましたが、おかげさまで良い作品に仕上がり、こうしてアニメ化などの展開もあって、『TOA』はいまだに終わった気がしません。ありがたいことに、シナリオが高く評価されたおかげでアニメのスタッフの方々とも『原作のままいきましょう』という話で制作が進みました」と「TOA」について語った。さらに、「ゲームでは語りきれなかった部分、またルーク以外の視点で見た物語の部分なども用意されていますので、アニメで楽しんでいただければ嬉しいです」とコメントした。

 また、「TOA」の先行上映後、9月26日に発売されるOVA「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」のHDリマスター版ブルーレイディスクBOXに、シルヴァラント編の続編となる「テセアラ編」の制作が決定したという内容のおまけアニメ「帰ってきたクラトス先生のプライベートレッスン」が収録されていること、そしてその映像も上映され、「テセアラ編」の制作が改めて明らかにされた。「シルヴァラント編」のDVD-BOXも1年の期間限定ながら発売される。

■ DEEN、「夢であるように」、そして「TOH」テーマソング「永遠の明日」を披露

 11年前にプレイステーション版「テイルズ オブ デスティニー」のテーマソング「夢であるように」を提供し、「テイルズ オブ」シリーズファンにその名を知られる3ピースユニット「DEEN」のミニライブも行なわれた。まず、バックスクリーンに「テイルズ オブ デスティニー」のプロモーション映像が流れるなか、「夢であるように」を高らかに歌い上げた。「ひとりじゃない」、「眠ったままの情熱」、「このまま君を奪い去りたい」の3曲を続けた後、「TOH」のテーマソング「永遠の明日」のゲームバージョンを、プロモーション映像をバックに初披露。「永遠の明日」は現在レコーディング中で、12月10日に1,260円(通常版)、1,575円(ビデオクリップDVD付属初回限定版)が発売される。このCDには「夢であるように」の「TOD Version」も収録される。

希望に満ち溢れる歌詞とメロディアスなナンバー「永遠の明日」。「テイルズ オブ」シリーズにまた新たなる名曲が加わる


■ 長編スキット「消えたフィルム! 犯人は誰だ!?」

数十分にわたる大長編スキット。CDドラマ化できそうなボリューム
 毎年、TGS会場のステージイベントで行なわれる「テイルズ オブ」シリーズイベントでの鉄板ネタ「スキットコーナー」は、スクリーンにシリーズ歴代キャラのフェイスを映し、それに合わせて声優の方々がステージで声をアテていくというもの。今回の「フェスティバル」でも、「消えたフィルム! 犯人は誰だ!? ~文京シビックホールに愛と哀しみの断崖絶壁!~」と題し、「紛失した『TOA』のアニメ版先行上映用フィルムを誰が盗んだか?」という舞台設定でスキットが行なわれた。

 盗まれたフィルムをめぐって、次々に容疑者が現われ、その犯人を特定するまでの長編スキットということで、本編さながらのスキットと、各キャラクタの有名セリフを含んだ、ファンならではの楽しめる内容となっていた。

「テイルズ オブ ジ アビス」のルーク役・鈴木 千尋氏は「フィルムを盗んだのは俺じゃねえ。俺は悪くねえ!」と原作ファンがニヤりとするセリフを披露。「テイルズ オブ リバース」のマオ役・渡辺 明乃さんもルークが犯人として怪しいとにらむ。「テイルズ オブ シンフォニア」のゼロス役・小野坂昌也さんは「ルークを手紙で呼び出したの俺」としてルークの嫌疑は晴れたかに見えたが……。「テイルズ オブ デスティニー2」のハロルド役・平松 晶子さんは「3Dタイトルと2Dタイトルで分類したとして、(隙間から忍びこめる)2Dタイトルの登場人物が犯人!」と断定してみたり……
そこに、「テイルズ オブ ヴェスペリア」のユーリ役の鳥海 浩輔氏が「テイルズ オブ シンフォニア -ラタトスクの騎士-」のエミル役の下野 紘氏を引き連れて登場。周囲からフィルム泥棒の犯人扱いされたエミルは「調子にのんなよ腐れ○○野郎!」とラタトスクモードで暴走。ユーリが「いい加減にしろ!」と事態を収拾するが……
さらにサプライズゲストとして、「テイルズ オブ シンフォニア」ロイド役の小西克幸氏が登場。ロイドは「犯人は俺だ!」と自供する。その悲しい理由とは……
長編スキットの他にも、幕間には「テイルズ オブ ファンタジア」のチェスター(伊藤 健太郎氏)とアーチェ(かない みかさん)による夫婦漫才スキット(笑)が披露された

■ お約束のプレゼントコーナー、そしてまさかの檜山氏登場

サイン色紙はもちろん、台本などもプレゼントされたプレゼントコーナー
檜山修之氏がまさにオーラスに壇上に登場
 イベントの最後は、お約束のプレゼントコーナー。列ごとに5チームに別れ、「テイルズ オブ」シリーズに関する問題に“声優さんたちが正解すると”くじ引きによりそのチームの誰かにプレゼントが当たるというもの。

 そしてその後、それまでずっと会場後方からイベントを楽しんでいたという、「テイルズ オブ リバース」のヴェイグ・リュングベル役である檜山修之氏がステージに登場。本イベントのリハーサル時に出演できるということで登壇したそうだ。

 ラストには、ゲストの声優の方々からファンに対しての感謝のコメントが贈られた。「テイルズ オブ ファンタジア」のチェスター役として最古参の「テイルズ オブ~」シリーズの声優である伊藤健太郎氏は「初代作品に出させていただいて、チェスターとして10数年間歩んできて、1つの役をこんなに長い間やらせていただけるのは役者冥利に尽きます。こんなにシリーズが長く続いてきたのは、今日集まった皆様の熱き声援のおかげだと実感しました。またどこかでチェスターをやりたいと思います! 本日はどうもありがとうございました!」の言葉にあったように、3時間30分にわたるファンと出演陣による「テイルズ オブ」シリーズへの親密度が伺えたファンイベントとなった。

□バンダイナムコゲームスのホームページ
http://www.bandainamcogames.co.jp/
□テイルズ オブシリーズ公式サイト「テイルズチャンネル」
http://namco-ch.net/taleschannel/
□「テイルズ オブ フェスティバル 2008」公式サイト
http://namco-ch.net/taleschannel/festival2008/
□関連情報
【7月25日】バンダイナムコ、「テイルズ オブ」シリーズ初のファン向けイベント
「テイルズ オブ フェスティバル 2008」開催決定!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080725/tof.htm
【7月7日】バンダイナムコ、「2008年度 『テイルズ オブ』シリーズラインナップ発表会」を開催
来年3月までに3タイトル、2009年度に1タイトル開発中
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080707/tol.htm

(2008年9月24日)

[Reported by 福田柵太郎]



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