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E3 Media & Business Summit 2008現地レポート

EA注目タイトルレポート その2
「Spore」、「Mercenaries 2」、「Dragon Age: Origins」

7月16日(現地時間)

 Electronic Arts(以下『EA』)は、E3 2008の同社ブース内にて、最新作多数の実機デモを行なった。その中で、9月7日発売予定のシミュレーションゲーム「SPORE」、9月5日発売予定のFPS「Mercenaries 2: World in Flames」の2本はプレイアブル状態で展示され、ユニークなゲーム性を体感することができた。また、BIOWAREが開発するRPG「Dragon Age: Origins」は、今回の出展ではじめて、傑作RPG「Baldur's Gate」シリーズのファンならば絶対に見逃せない内容であることがわかった。この3本の情報を詳しくお伝えする。


■ 「SPORE」は全てのゲームフェイズがプレイアブル。
 微生物フェイズと文明フェイズのプレイ内容をご紹介

完全プレイアブル状態で出展されていた「SPORE」。EAスタッフの指導を受けながら実際にプレイできた
 EAのPC/MAC向けフラグシップタイトルである「SPORE」は、「SimCity」の生みの親として知られる伝説的ゲームデザイナー、ウィル・ライト氏が長年をかけて制作してきたシミュレーションゲームだ。生命と文明の進化をまるごとゲーム化し、微生物としてプレイする段階から、文明を起こし、宇宙へ飛び出していく段階まで、5つのゲームフェイズを持つという壮大な内容を持つ。

 E3 2008会場内のEAブースでは、「SPORE」のスペースが会場の中央に大きく取られ、自由に試遊できる実機が複数台設置されていた。ここでは「SPORE」が持つすべてのゲームフェイズを体験することができるようになっており、ゲーム内容をフルに体験できる展示内容となっていた。

 ゲームを開始すると、はじめに新たな惑星の誕生がムービーで表示され、その惑星の海に「生命のたね」である隕石が飛び込む様子が映し出される。これが本作の第1段階である微生物フェイズだ。ここでプレーヤーが操作するのは本当に単純で小さな、バクテリアのような生命体だ。

微生物フェーズをプレイ中のショット。背景に巨大な生物が見えるが、この段階では直接争うことはない
 マウスを使ってこの生命体を誘導し、周囲に浮かんでいる緑色の球(植物プランクトンのようなもの)を食べさせるのが最初の仕事である。ひとつ食べるごとに生命体が少しづつ大きくなって、一定の段階に達すると画面がズームアウトする。そうしてより広い世界が見えるようになると、それまで背景の模様にしか見えなかった巨大な構造物が別の生き物の姿だということがわかるなど、果てしのないスケーラブルさが面白い。

 そして画面中央にあるハートマークのアイコンをクリックすると、生命体から求愛の信号が発信されて繁殖が始まる。うまく同種の個体を見つけて合体すると「SPORE クリーチャークリエイター」と同種のインターフェイスが表示されて、生物種を改良することができるのだ。あらたなトゲやくちばしといったパーツを、食べたエサに付随してくる「DNAポイント」を支払って入手、装着できる。それまでにたくさんのエサを入手してDNAポイントを貯めこんでいれば強力なパーツを入手できるため、より生存に有利になる仕組みだ。

「DNAポイント」を使って、くちばしやヒレをつけてみる。生存競争に有利な形質へ変化し、対応する能力値が向上
 数段階目の進化に差し掛かるころには、生物の体はかなり大きく、複雑になり、ライバルの生物種たちの種類に多種多様なバリエーションが現われるようになって、生存競争が熾烈になってくる。たとえば、全身をトゲで覆われた生き物は、不用意に近づくとこちらがダメージを受けてしまう。肉食や、毒性のくちばしをもつ生き物は攻撃的であり要注意だ。

 ツノをぶつけて体力を奪い、他の生物を動物性のエサに変えてしまうこともできる。やられるのが嫌な場合は、大きなヒレをつけて逃げ足を速くして、あらゆるエサを独占してしまうのもうまい手だ。本作の微生物フェイズでは、こういた生物のデザインと生存のための機能性が完全に一致しており、シンプルながら奥が深く、抜群の面白さだ。

はじめはとても単純な生物だったが、ものの数分のプレイで何百倍もの大きさに成長し、いろいろな特徴を獲得した。あなたの作るクリーチャーは、生存競争を勝ち抜けるか?


■ 惑星の統一を目指して戦う文明フェイズ

文明フェイズでは、ストラテジーゲームのような内容でプレイする。惑星の統一が目標だ
 微生物が進化して高等な生命体となり、地上に進出を果たせば、ゲームは動物としての繁栄を目指す「クリーチャーフェイズ」へと進んでいき、さらに部族の社会を構築する「トライブフェイズ」、そして人類文明レベルの社会が構築された「文明フェイズ」へと進展していく。

 この「文明フェイズ」も実際にプレイして内容を確認することができた。基本的にこのフェイズの目的は、惑星上に存在する複数の文明を何らかの方法で自分の文明に転向させ、惑星全土の支配を目指すというものだ。目的もゲームルールもストラテジーゲームのような内容となっており、なかなか込み入ったプレイができるようになっている。

 ライバルの文明をこちらに転向させるため、本作では「軍事」、「経済」、「宗教」という3種類の手段を行使できる。各文明はそのどれかに特化した性格を有していて、軍事性の文明ならば戦車や飛行機で敵都市を屈伏させ、経済性の文明ならば金銭で転向を迫り、宗教性の文明ならば布教によって味方に引き入れる。

都市運営はとてもシンプルで、固定のスロットに任意の建築物を配置して機能性を追加していく
 どの方法をとるにしても、常に必要となるのが都市の運営だ。構成単位としては各文明イコール都市であり、文明の活動に必要な施設は、都市の中のスロットに建設する仕組みで追加していく。施設には住居、工場、娯楽施設といったものがあり、それが文明の富や住民の幸福を生み出していく。

 また都市圏の外には、建設や生産に必要となるリソースを生み出すスポットが点在しており、これを発見して採掘施設を作るのが序盤の重要戦略だ。こういった資源の採集、建設、生産という流れは一般的なRTSのゲーム性を踏襲しており、本格的である。しかも、登場するすべての生物、乗り物、建物などは、クリーチャーと同様にユーザーがデザインできるのだ。

 また攻略の方法も、「軍事」、「経済」、「宗教」の3種があることで一筋縄ではいかなくなっているようだ。たとえば「経済」でいく場合、ライバル文明に金銭を貢いで歓心を買ったあと「交易路」の開設を提案して飲ませると、継続的に大きな利益を上げられるようになり、いずれ都市ごと買収できるようになる、といった方法がある。

 限られた時間ではあったが、今回プレイできた範囲を見ると、「SPORE」が前評判どおりの高い完成度に仕上がっている感触を受けた。6月18日に「SPORE クリーチャークリエイター」が先行リリースされたことで、現在「スポアペディア」上に200万近くのクリーチャーがアップロードされている。地球の全生物種を超えるバリエーションが既に実現している本作は、9月7日にPCおよびMAC用として全世界でリリース予定だ。楽しみに待ちたい。

文明フェイズでは「軍事」、「経済」、「宗教」のどれかに特化した文明を指揮して、ライバル文明と対決する。どんな方法でも都市を落とせば勝利だ。もちろん、プレーヤーが作成したクリーチャーやユニットの能力値も影響してくることになる

【微生物フェイズ】

【クリーチャーフェイズ】

【トライブフェイズ】

【文明フェイズ】

【宇宙フェイズ】


■「Mercenaries 2」のウリ、次世代感溢れる「破壊行為」を目撃

今回の展示では「Mercenaries 2」の破壊プレイを直接堪能することができた
 「Mersenaries 2: World In Flames」はEA PANDEMICスタジオが開発する「破壊行為」にとことんこだわるFPSだ。対応プラットフォームはプレイステーション 3、Xbox 360、PC、そしてプレイステーション 2というマルチプラットフォーム作品であり、北米で8月31日に、欧州で9月5日に発売が予定されている。

 本作の主人公は不法行為上等の危ない傭兵。ジャングルや都市など様々な場所で破壊の限りを尽しながら大量の富を蓄積することを目的として戦うゲームだ。大きな特徴は2つあり、ひとつは、高密度に再現されたゲーム環境のほぼすべてが物理オブジェクトとして破壊可能であり、そしてその世界で2人のプレーヤーによるネットワーク協力プレイができるということだ。

破壊されたビルが垂直方向に崩れ落ちていく。とっても爽快だ
 今回EAブースで出展されていたバージョンでは、PANDEMICのスタッフによる実演で本作の「破壊行為」に対する徹底したこだわりを見ることができた。ロケットランチャーで監視塔やバラックなどを吹きとばしたり、戦車のハッチを開け中のドライバーを引きずり出して奪い、戦車砲で道路脇にある建物をボコボコにしてしまうなど、相当破天荒な内容だ。

 特に強烈だったのは、ヘリを奪って空から地上を攻撃し、通常サイズの家屋はおろか、巨大な高層ビルや海上プラットフォームまで完全に破壊しつくしたシーンだ。ロケットランチャーを的確に命中させたときの攻撃力は非常に高く、100フロアはありそうな高層ビルが、発破解体されたかのように垂直に潰れて瓦礫の山となる。近くにいた敵はひとたまりもあるまい。巨大な海上プラットフォームも、構造物を個別に完全破壊された後、橋脚が折れ、海中に没していった。

 そのような調子で、本作では驚くほど何でも壊せる。しかもこれは物理制御された破壊であり、がれきや破片が説得力のある動きで崩れ落ち、周辺に散らばる。本作の売りは、このようなリッチなゲーム世界でマルチプレーヤーの協力プレイができてしまうということだ。無法な無頼漢が2人で都市を破壊し尽しながら進撃していくというのは、ほかのゲームではありえなかった光景で、想像するだけでも笑ってしまう。発売が実に楽しみだ。

【プレイ画面の様子】
奪って、暴れて、大爆発。壮絶なる破壊プレイを楽しめる「Mercenaries 2」は、ストレス解消にはもってこいのゲームになりそうだ

【スクリーンショット】



■ RPGファンなら要チェックの「Dragon Age: Origins」、ついにゲーム内容が公開

デモ専用のミーティングルームにて、「Dragon Age」の紹介を行なったBIOWAREのディレクター、Dan Tudge氏
 最後にご紹介するPC用RPG「Dragon Age:Origins」は、一部のRPGファンにとって、絶対に見逃せない作品である。本作を開発しているのは、「Baldur's Gate」、「Never Winter Nights」シリーズなど傑作RPGを制作してきたBIOWAREで、多くのRPGファンから根強い人気を誇っているスタジオだ。

 そして今回実機でのプレイデモが披露された新作「Dragon Age」は、BIOWAREが「Baldur's Gate」の後継作品を準備した、といえる内容のRPGであった。本作はハードコアな中世ファンタジー世界を舞台にしたシングルプレイRPGであり、プレーヤーは王国の君主に仕える戦士として、王やその家臣である戦士Dankenと共に王国の命運を決める戦いに参加していく。その世界が「Baldur's Gate」シリーズと同じ地球上なのかは不明だが、ゲームシステムは驚くほど良く似ている。

 本作でのプレーヤーは、主人公のほかに3名のパーティメンバーを引き連れ、計4人のヒーローを同時に操りながらゲームを進めるという形式をとっている。戦闘では4人のキャラクタのそれぞれにコントロールを移すことができ、操作中のキャラクタはFPS的な操作で移動したり、スキルショートカットで技を発動することができる。戦闘の状況に応じて適宜キャラクタを切り替えつつ、戦闘を組み立てていく仕組みだ。

4人のキャラクタを同時に操作して戦う、「Baldur's Gate」方式のパーティシステムが最大の特徴だ
 戦術性の高い戦い方が中心になるということで、カメラ視点は非常に柔軟に作られている。いわゆるFPSに近い視点から、一気にカメラ距離を離してRTSのような視点でプレイすることも可能で、4人のキャラクタをマウスで選択しながら細かく指示を出すこともできるようだ。またゲーム中のポーズと、ポーズ中の戦闘指示も可能で、複数のキャラクタに同時に支持を出し、一斉に時間を進めるというプレイもできる。

 このシステムで面白いのは、ひとりのプレーヤーでプレイするゲームでありながら、高度なチームワークの感触をしっかりと演出できるところだろう。今回のプレイデモでは、「Ogre」という中ボスクラスの敵と戦う場面を見ることができた。その中で、敵がヒーローのひとりをわしづかみにして殴り始めるのだが、これに対して他のヒーローが「シールドバッシュ」のスキルを使い、敵をよろめかせて味方を救出するというシーンがあった。

 他にも、魔法使い系のヒーローが敵を麻痺させている間に、他の近接攻撃型のキャラクタで背後から襲いかかるといった面白い連携シーンが戦闘の随所で見られた。これはまさに「Baldur's Gate」シリーズで見られた戦闘システムであり、本作はそのDNAを色濃く継承しているといえる。

ゲーム中の要所で挿入されるカットシーンはハイクオリティで、ストーリー展開をうまく盛り上げてくれる
 また、本作のグラフィックスは非常に高いクオリティに仕上がっており、完全3Dのフィールドマップは非常に遠方まで美しく描画されているほか、要所に挿入される大規模バトルのシーンでは、数百人、数千人のNPCたちが混戦を繰り広げる様子が見事に描写されていた。王や臣下の兵士たちが見せるカットシーンではフェイシャルアニメーションも素晴らしく、ストーリー描写は前例がないほど磨きがかけられているようだ。

 登場予定のプラットフォームはPCのみで、まさにコアファンのための作品となりそうな本作は、今のところ発売時期は未定である。しかしプレイデモを見た限りでは、かなり完成に近いのではないか? と思わせる内容だったため、意外と近い時期の発売が期待されるかもしれない。「Baldur's Gate」シリーズのファンならば、絶対にチェックしてほしい。

【スクリーンショット】


□Electronic Arts(英語)のホームページ
http://www.ea.com/
□Electronic Arts Japan(日本語)のホームページ
http://www.eajapan.co.jp/
□E3 Media and Business Summit(英語)のホームページ
http://www.e3summit08.com/
□関連情報
【7月15日】EA Press Conenceレポートその2
動物たちを見守る「Sim ANIMALES」、現実の試合が影響する「NBA LIVE 09」、
空を“走る”「Mirror's Edge」など各タイトルを紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080715/ea.htm
【7月15日】E3 Media & Business Summit 2008
EAプレスカンファレンス・レポート
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080715/ea.htm

(2008年7月17日)

[Reported by 佐藤カフジ]



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