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【連載第272回】 あの、おもちゃを徹底レポート




気になるe-Toy遊んでレポート特別編
担当ライターが見た「東京おもちゃショー2008」



 6月19日から22日の期間に東京ビッグサイトで開催された「東京おもちゃショー2008」。当然のことながらe-Toyウォッチャーである筆者も足を運んだ。詳細なレポートは、本誌6月19日号でレポート済みだが、ここでは筆者ならではの視点で「東京おもちゃショー2008」をレポートしてみたい。

 「東京おもちゃショー」を長年ウォッチしていると、毎年必ずトレンドがあるのがわかる。各社ともその時々の世相を反映し、商品を開発して、発表してくるのだ。

 筆者が感じた今年のトレンドは、「大人でも子供でも楽しめるトイ」だ。日本玩具協会は「『大人を対象としたトイ』が増加している」と発表しているが、筆者は若干違う印象を受けた。「年齢を問わず夢中になれるトイ」、これが増加しているのだ。

 その背景には、「大人におもちゃで遊ぶ習慣ができた」、あるいは「おもちゃに関心を持つ大人が増えた」ことが指摘できるだろう。玩具業界のここ数年の努力が実を結んだ形だ。

 そこへ「世代を超えたキャラクタ」の存在がある。「機動戦士ガンダム」や「ポケモン」など、親子で楽しめるキャラクタが育ってきているのだ。

 こうした事情から、玩具メーカーがターゲットにするのは、「大人」と「子供」の両方になる……。筆者が受けた印象がこれだ。

 それでは「大人も子供でも楽しめるトイ」を中心に、筆者が気に入ったe-Toyを紹介していきたい。


セガトイズは「ロボットトイ」と「音楽トイ」

 筆者がもっとも注目したメーカーは、セガトイズだ。「大人でも子供でも楽しめるトイ」、あるいは「大人向きのトイ」をたくさん発表していた。

「エマ」。9月26日発売。価格は19,800円
 いちばんの驚きは、女性型インタラクティブロボットの「エマ」だ。一度見たら忘れられない、女性をモデルにした色っぽいシェイプをしている。筆者はこれまでに数々のロボットトイで遊んできたが、これが初の女性型ロボットトイだと断言できる。セガトイズもずいぶん冒険したものだ。

 搭載されている機能は、価格の18,900円に見合う充実したもの。大きく分けて3つのモードを搭載し、「インタラクティブモード」では、名刺を差し出したり、キスをしてきたり、ユーザーの行動によって、さまざまな反応を見せる。「プログラムモード」は、エマの手や足を動かすと、再現することができる。これは画期的な機能で、これまでのロボットトイへのプログラムといえば、PCを使用したり、コントローラーを複雑に使用したり、と難しいものが多かった。しかし、「エマ」の場合は、人形遊びをするようにして手足を動かすと、それを再現してくれるのだ。これはかなり画期的だ。「コマンドモード」は、両手をタッチ操作することで思い通りに「エマ」を動かせるというもの。なんと60通り以上もの動作をさせることができるという。

 「エマ」が家庭に入ってきたら、家族はどんな反応を示すのだろうか。夫にキスをする「エマ」に妻がやきもちを焼いたり、小さな子供は「お姉ちゃん」として親しんだりするのだろうか。9月26日の発売が待ち遠しいトイだ。

「Friend of Friends/ミッキーマウス」。10月2日発売予定。価格は13,400円
 同じロボットトイとして、ヒットが見込まれるのが「Friend of Friends/ミッキーマウス」。抱きかかえて遊ぶロボットトイなのだが、目、鼻、口が動いて言葉をしゃべるのだ。しゃべる言葉は、非常に多く、なんと600語以上が内蔵されている。撫でたり、呼びかけたり、握手したり、ハグしたり、一緒にゲームをしたりすることでミッキーマウスとの仲良し度がアップして、だんだん違う話をしてくれるようになる。長く付き合えるロボットトイといえるだろう。これも「大人も子供も夢中になれるトイ」だ。価格は13,440円で、10月2日に発売予定。「エマ」ともども当連載でたっぷりとレポートする予定だ。

「ホームジュークボックス」。10月9日発売予定。価格は29,400円
 音楽系のトイに力を入れているのも、セガトイズの特長だ。「ホームジュークボックス」は、個人的に惹かれた商品。樽型タイプのミニチュアジュークボックスだ。ミニチュアといっても、内容はこだわりにこだわって作られている。曲を再生すると、小さなレコードのフィギュアがピックアップされ、ジュークボックスの最大の特長であるディスクチェンジを完全に再現する。内蔵曲はユニバーサルミュージックのオールディーズが20曲ほど収録されている。プラターズの「オンリー・ユー」やチャック・ベリーの「ジョニー・B・グッド」など、名前は知らずとも誰もが一度は耳にしたことがある名曲がズラリ。またSDカードによって、MP3形式に圧縮した自分の好きな曲を再生することも可能になっている。価格は、29,400円。発売は10月9日が予定されている。

「サウンドキャリアパーティ」。8月8日発売予定。価格は10,290円
 「ホームジュークボックス」が大人向けの音楽トイだとすれば、「サウンドキャリアパーティ」は子供向けの音楽トイ。携帯型音楽プレーヤーと、スピーカードックの両方がそろっている。外出先では携帯型音楽プレーヤーにイヤフォンを差して1人で音楽を楽しみ、家庭では携帯型音楽プレーヤーをスピーカードックにセットして、家族みんなで音楽を楽しめる。価格は10,290円と安く、発売は8月8日予定。音質や使い勝手が気になるので、これも当連載で取り上げる予定だ。

□セガトイズのホームページ
http://www.segatoys.co.jp/
□「エマ」のページ
http://www.segatoys.co.jp/ema/


タカラトミーは多彩な商品群

 タカラトミーは、タカラとトミーのシナジー効果から、もっとも多彩な商品が並んでいた。

「HI-KARA」。10月18日発売。価格は10,500円
 当連載としてまず注目すべきは、「HI-KARA」(ハイ・カラ)だろう。ひと言で言えば、1人で楽しむパーソナルカラオケだ。2.4インチ液晶モニタに映像と歌詞が表示され、ヘッドフォンとマイクが一体化したヘッドセットを装着し歌を歌う。1人でカラオケサウンドを聴き、マイクに向かって歌うスタイルが新しい。日々のストレス発散はもちろん、家族や友達とカラオケボックスへ行く前の練習用としても使える。

 基本的には1人で楽しむタイプのトイなのだが、大勢で楽しめる拡張性を備えているのも特長だ。専用ヘッドセットは2つまでつなげるので、友達同士でデュエットすることも可能。また、別売の「パーティーマイク&ケーブル」をつければ、液晶モニタの映像を家庭のテレビに映し出すことができる。家族や友達とわいわい会話を楽しみながら、カラオケを楽しむことができるのだ。

 曲は、Webサイトから専用の「プレペイドカートリッジ」にダウンロードすることもできる。「プリペイドカートリッジ」というだけあって、ダウンロードと同時に課金手続きが行われる仕組みになっており、扱いは簡単。楽曲は、毎週新曲が配信されるという。価格は10,500円で、発売日は10月18日。

 タカラトミーといえば、ポケモンのトイだが、注目すべきe-Toyが2点あった。

「アクションコントロール ギラティナ」。7月発売予定。価格は6,300円
 1点目は、「アクションコントロール ギラティナ」。マスターボール型のコントローラで操作する仕組みで、6足歩行で前進したり、吼えたり、攻撃したりなど多彩でダイナミックなアクションを披露する。また、マスターボール型のコントローラをギラティナに向けると、羽をはばたかせたり、口を光らせたりする。40cmの超のビッグサイズは、ポケモンファンの子供に強くアピールするだろう。様々な意味でも注目したいアイテムだ。価格は6,300円、発売は7月が予定されている。

「ポケモンQステア」。9月発売。価格は各1,890円
 2点目は、「ポケモンQステア」。当連載でも取り上げた小型ラジコン「Qステア」のポケモン版だ。車のデザインにポケモンが取り入れられており、ピカチュウカー、ヒコザルカー、ポッチャマカー、ナエトルカーの4種類が発売される。これも「大人も子供も楽しめるトイ」ではないだろうか。ぜひ親子でカーレースを楽しまれたい。価格は1台1,890円、発売は9月。

「エアロスパイダー」。10月下旬発売。価格は4,725円
 ド肝を抜かれたのが、赤外線コントロールカー「エアロスパイダー」。自動車のラジコンなのだが、壁だろうが天井だろうが、ピタリと吸い付いて、走行するのだ。その秘密は車体の中央部分にある。車体の中央部分に組み込まれたメカニズムで空気を吸い込むことにより、壁や天井に貼りつく仕組みになっている。その走行は軽快そのもので、前進、後進、左右旋回など、自由自在な操作が楽しめる。実際にラジコンカーが天井や壁を爆走する様子は、地球の重力から解き放たれているように映り、とにかく驚かされた。価格は4,725円で、発売は10月下旬が予定されている。

「ホバーQ」。発売日、価格ともに未定
 ホバークラフトのラジコン「ホバーQ」も強く印象に残った。電源をオンにすると、下部のスカート部分にエアーが送り込まれ、プクッと膨らみ、直後にドリフトのようにスッーと滑りながら走る。残念ながら水上を走らせることはできないが、ホバークラフトを操っている、という感覚が体感できる貴重なラジコンだ。

□タカラトミーのホームページ
http://www.takaratomy.co.jp/


バンダイは、「ビームサーベル」に注目!

「1/12スケール エアショックバトル ビームサーベル」。9月発売。価格は4,980円
 バンダイはとにかくコレ。「機動戦士ガンダム」から生み出されたトイ「1/12スケール エアショックバトル ビームサーベル」だ。そう、あのガンダムが操るビームサーベルがトイとして登場するのだ。夢のようだ、と心を震わせるファンも多いだろう。残念ながらビームは出ないが(当たり前だ)、その分、目いっぱいの遊びが詰め込まれている。

 ビームサーベルとしての再現度はバッチリ。本体には細かなモールドが刻み込まれ、リアルさが追求されている。

 基本的にはガンダムがそうしているように(敵に向かって)振ると、ビームサーベルの音が鳴り、手には振動が伝わる。

 遊び方は3種類。「通常モード」は、対象物に対して斬る、突くのアクションを楽しむモード。動作に合わせた効果音が鳴る。「シナリオモード」は、声優、古谷徹氏によるアムロ・レイの声で、迫り来るザクやグフといったモビルスーツと戦いを繰り広げる。1年戦争を7つに分けたステージが用意され、これを何度もクリアすることで「通常モード」時に「ニュータイプ音」が鳴りやすくなるという特典もある。「対決モード」は、1対1で対戦相手と戦うモード。ビーム同士の激突音と激しい振動を体感できる。

 30代から40代の「ファーストガンダム」世代から、10代から20代の「ガンダム00」世代まで、すべてのガンダムファンが注目している、と言っても過言ではないこのアイテム。4,980円で、9月に発売される。

「R/Cメカゴジラ(仮)」。12月発売。価格未定
 最後に「東京おもちゃショー2008」の出展商品の中で、個人的に強烈に欲しい! と思わされた商品を紹介したい。その名は「R/Cメカゴジラ(仮)」だ。ご存知「ゴジラ対メカゴジラ」を始め、数々のゴジラ映画に登場したロボットのラジコンだ。初代の1974年版をモデルにしており、2速歩行をはじめ、左右の手を独立させて回転させたり、頭部を激しく回転させたりと、映画に登場するギミックはすべて再現したという怪獣マニア感涙の逸品になっている。価格は現在のところ不明だが、怪獣マニアは手に入れておかないと、後々後悔することになること確実のアイテムだ。マニアックな話をお許し願うと個人的には、かつて東京マルイから発売された名作ラジコン「R/C初代ゴジラ」と同時に動かして、対決を楽しんでみたい。目測だが、「R/Cメカゴジラ(仮)」は、「R/C初代ゴジラ」とほぼ同スケールのようなので、こうしたマニアならではの夢もきっと叶うはずだ。価格は未定で、発売は12月が予定されている。

□バンダイのホームページ
http://www.bandai.co.jp/


 最後の最後に暴走してしまったが、筆者が注目した「大人も子供も楽しめるトイ」が増えていることを実感していただけたはずだ。当連載では、こうした新しいトレンドのトイを今後も積極的に取り上げていく予定だ。


□「東京おもちゃショー2008」のホームページ
http://www.toys.or.jp/toyshow/
□関連情報
【6月19日】「東京おもちゃショー2008」開幕
キラリとしたアイディアが光る作り込まれた最新おもちゃがズラリ勢揃い
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080619/ttf.htm


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(2008年6月26日)

[Reported by 元宮秀介]



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