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【連載第163回】ゲームライフに役立つグッズをレポート
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「Driving Force GT」を「G25」&「GT FORCE Pro」と比較!
ほか、DSカードを16枚収納できるケースやタッチペンを試す |
当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。
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今回は、まずPS3用のステアリングコントローラ「Driving Force GT」の追加検証をお届けする(前回はこちら)。「G25 Racing Wheel」や「GT FORCE Pro」と、使用感やフォースフィードバックの感触を比べてみた。発売順に「グランツーリスモ5 プロローグ」とのマッチングが向上しているのかと思いきや、調べてみるといろんなことがわかった。それぞれの特徴や選択のポイントなどをまとめているので、ステアリングコントローラ選択の参考になれば幸いだ。
そのほかゲームグッズからは、DSカードを16枚収納可能なコンパクトケース、HORIの「DSカードケース16」、ノック式タッチペンのリンクスプロダクツ「スラスラタッチペン」を使って試してみた。
前回、「グランツーリスモ」オフィシャルのPS3用ステアリングコントローラ「Driving Force GT」を発売直前レポートした。その際に、同価格帯のPS3用ステアリングコントローラから「GT FORCE RX」と比較したが、今回は6速マニュアルシフトや本格パーツが特徴の「G25 Racing Wheel」や、PS2用の「GT FORCE PRO」と、フォースフィードバックの感触や全体的な使用感などを比較してみた。
● 「Driving Force GT」と「G25 Racing Wheel」の比較
・外観を比較
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「Driving Force GT」はレース中のセッティング調整を可能にしたダイヤルを搭載し、フォースフィードバック制御も向上している |
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「G25 Racing Wheel」は6速マニュアルシフトやクラッチペダルを搭載、各部パーツも豪華な本格派。「Driving Force GT」と比較すると、特にペダルユニットの差は大きい |
「G25 Racing Wheel」は、「Driving Force GT」や「GT FORCE」系のステアリングコントローラとは一線を画す存在だ。「Driving Force GT」や「GT FORCE」系(RX、Proなど)は9,980円~17,800円なのに対し、「G25 Racing Wheel」は37,800円と価格面でも倍以上となっている。その理由の大部分は、各部パーツの差だろう。「G25 Racing Wheel」のパーツには、アルミ素材がおごられており、質感も本格的だ。
詳しくは「G25 Racing Wheel」単体を紹介した本連載の第140回をご覧頂くとして、ステアリングコントローラ類で唯一“6速マニュアルシフト機構”や“クラッチ機構(「グランツーリスモ5 プロローグ」で使用可能)”を搭載し、ステンレス素材を本革で覆ったステアリング、同じくステンレス素材を使いシリンダー機構を採用しているペダルユニットなどが大きな特徴だ。
特にペダルユニットの差は大きい。ステンレス素材自体からくる重さやリアリティ、シリンダー機構による踏み込みの感触はやはり質の違いを感じさせる。これに比べると、「GT FORCE RX」、「GT FORCE Pro」、「Driving Force GT(ペダルユニットは「GT FORCE Pro」と同等品)」のフットペダルは、物足りなくなってしまう。
ステアリングについては、まず直径は「GT FORCE RX」と「GT FORCE Pro」がどちらも25cmと小さめ。それに対して「Driving Force GT」と「G25 Racing Wheel」は、どちらも27.5cmと、昨今のレースマシンのトレンドを取り入れたサイズになっている。「Driving Force GT」と「G25 Racing Wheel」では直径に差はないが、やはり剛性感など、質感的に「G25 Racing Wheel」に軍配があがる。
・フォースフィードバックと振動
さて、「G25 Racing Wheel」のフォースフィードバックや振動は、「GT FORCE RX」と「GT FORCE Pro」に比べ、静穏性が高く感触は柔らかい。「GT5 プロローグ」をプレイしたときのフィードバックや振動の表現力は、走行中にくるフィードバックの一体感や振動のバリエーションや細かさを総合的に考えると、「GT FORCE RX」に最も近いと感じられた。
「G25 Racing Wheel」と「Driving Force GT」で、同じコースを同じ車種で走り同じようなライン取りをしても、振動やフィードバックの表現は「Driving Force GT」のほうが一段細やかな表現がなされていると感じられる。「GT FORCE RX」にも言えることだが、「G25 Racing Wheel」のフィードバックや振動は強弱の変化が急激に起こる。「Driving Force GT」はその急激に感じられる間の部分が補完されたような、“リニアな”表現になっている。ただこれは横に並べて比較するという状況下での話であって、「G25 Racing Wheel」もそれなりに表現されているといっていい。
この結果に関しては、やはり「GT」シリーズをターゲットに、ポリフォニー・デジタルとタッグを組んで開発した「Driving Force GT]と「G25 Racing Wheel」の違いが現われたものと感じられる。他のステアリングコントローラのようにPS2、PS3に向けて“対応”しているという方向の製品ゆえの違いというべきだろうか。
・総合
「G25 Racing Wheel」の魅力はなんといっても本格派の各部パーツにある。特にペダルユニットの差は大きく、ここはステアリングに次いで、もしくは同等以上にこだわりたいパーツといえる。また、クラッチ機構と6速マニュアルというギミックも存在感を感じさせる。ためしに、「G25 Racing Wheel」のペダルユニットだけを「Driving Force GT」のステアリングに組みあわせようとしてみたが、接続部のピンの数が違うため、繋げられなかった。
フォースフィードバックと振動の表現、レース中にセッティングを調整できるリアルタイム・アジャストメント・ダイヤルといった、機能や内部制御を重視した場合は「Driving Force GT」。フットペダルの感触や6足マニュアルといった各部パーツの感触を重視すれば「G25 Racing Wheel」というところ。コストパフォーマンスのバランスを考えると、後発の分だけ「Driving Force GT」のほうがバランスがよくみえるが、そもそも基本的なスタンスや方向性が違う製品のため一概に優劣は付けられない。どちらもそれぞれ魅力的だ。
● 「Driving Force GT」と「GT FORCE Pro」の比較
・外観を比較
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「GT FORCE Pro」。「Driving Force GT」のベースになっており、ステアリング部以外の外観はほぼ共通している。「GT FORCE Pro」はこの後継と言っていいだろう |
「Driving Force GT」は「GT FORCE Pro」の筐体をベースにしている、いわば「GT FORCE Pro」の後継とも言える製品だ。そのため、外観的な部分は見た目、素材ともに共通した部分も多い。大きく異なるのはステアリングで、ボタン数やボタン配置が根本的に異なるほか、「Driving Force GT」には大きな特徴であるリアルタイム・アジャストメント・ダイヤルが搭載されている。
ステアリング径も「G25 Racing Wheel」と同じなので、「GT FORCE Pro」よりも大きい。回転角は両者同一。また、テストで使用した「GT FORCE Pro」は、発売直後に購入した製品なので、経年変化も多分に考えられるが、ステアリングフィール、そして回転させたときのギアによるノイズ音は、明らかに後発の「Driving Force GT」のほうが軽く、そして静かだ。また、「GT FORCE Pro」はPS2用コントローラのためPSボタンは搭載していない。
その他の部分に関しては、ステアリングユニットの右側のシフトの形状や素材、使用感は同じ。ペダルユニットに関しても、形状や素材、使用感は同じだ。
・フォースフィードバックと振動
「GT FORCE Pro」のフォースフィードバックや振動の表現は、かなり「Driving Force GT」に近い。「Driving Force GT」の登場前の「GT」シリーズリファレンスギアとして、筐体だけでなく、内部処理的にも「GT FORCE Pro」がベースになっているのだろう。
「GT FORCE Pro」の表現力はPS2時代のステアリングコントローラながらもかなり高い。「G25 Racing Wheel」や「GT FORCE RX」よりも細かさが感じられる。このあたりは内部処理が「グランツーリスモ」に特化しているかどうかも影響しているだろう。また、「Driving Force GT」と「GT FORCE Pro」を比較すると、「Driving Force GT」がさらに一段表現力が高い。
大きな違いは主に衝突時に感じられた。他車やフェンスと衝突した時の反応が「Driving Force GT」のほうがよりわかりやすい。路面の振動や横方向の負荷によるフィードバックなども、性質は近いが「Driving Force GT」のほうがよりはっきりしている印象となった。
・総合
「Driving Force GT」のベースになっている「GT FORCE Pro」だけに感触も近い。PS2世代のステアリングコントローラながら、「GT5 プロローグ」に使用したときの表現力は高い。それをベースにさらに表現力を増し、PS3に完全対応、そしてレース走行中セッティングの機能を実現し、ステアリングを大型化した製品が「Driving Force GT」ということになる。「Driving Force GT」は「GT FORCE Pro」の直系であり最新版と考えるのがわかりやすいかもしれない。
すでに「GT FORCE Pro」を所有している人が「Driving Force GT」を新たに買うかは悩みどころだが、これからどちらかを選ぶなら迷わず「Driving Force GT」がオススメだ。
● コンパクトなケースにDSカードを16枚収納可能! 無駄のない扱いやすいケース
・「DSカードケース16」
メーカー:HORI
価格:798円
カラーバリエーション:ホワイト、ピンク、ブラック
任天堂ライセンス商品
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16枚のDSカードを収納可能なカードケース。外周部はすりガラス状になっているが、中心はクリアになっていてタイトルがみえる |
DSカードを16枚も収納可能なカードケース。それでいてコンパクトなサイズに収まっているのが特徴的なケースだ。カラーバリエーションはホワイト、ピンク、ブラックが用意されており、今回は3色を取りそろえてみた。
ケースの重量は51g。DSカードを16枚フルに収納した場合は115gとなる。サイズは縦横ともに8.5cmの正方形で、厚みは2.5cm。すりガラス状にくもった半透明だが、内部に収納したDSカードのうち外側に収録している8枚のソフト名が見えるよう、表裏の中央部分はクリアになっている。
ケースは左右に開くタイプで、内部にはトレイが2個取り付けられている。このトレイには表裏に各4枚ずつDSカードを収納できる。トレイの表裏それぞれの面にはDSカード4枚分のしきりがついている。このしきりにDSカードをはめこむと、しきりの両端にある小さめのツメによって固定される。DSカードをはめこむと、パチッというツメの音が鳴る。しっかり固定されたという感触もある。
試しにケースを開いた状態で振ってみたが、DSカードが脱落してしまうようなことはなかった。DSカード型の仕切りの作りとツメによって固定されているためだろう。DSカードを取り出すときはトレイの外側から指を入れて引き上げるようにすると簡単に取り出せる。DSカード型の仕切りには外側に指を入れる隙間が設けられている。
簡単な作りのDSカードケースだが、それだけに扱いやすい。16枚という収納数ながら、コンパクトなケースは魅力的で、外への持ち運び、家での保管どちらの利用用途にもよさそうだ。トレイによる固定に加えて開閉型のケースという2重の保護になるので、不意に中のDSカードを紛失するような可能性もない。無難で扱いやすいケースだ。
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2つ折りのケースには、内部にトレイが2個つけられている。トレイには片面にDSカード4枚を収納可能だ。無駄なスペースがほとんどなく、コンパクトなケースになっている |
● 普通のボールペンのように扱えるラバーグリップ付きのボールペン風タッチペン
・「スラスラタッチペン」
メーカー:リンクスプロダクツ
価格:380円
カラーバリエーション:ブラック、ブルー、ピンク、クリア
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一見、普通のボールペンのようにしか見えない外観。ノックすると中からタッチペンが出てくる |
こちらはボールペン風のノック式タッチペン。カラーは4色あるが、今回はブラックとクリアを揃えてみた。長さはペン先を出した状態で14cm、太さは1.1cmとなる。重量は10gと軽い。ラバーグリップを備えていて、ラバーには丸い突起の滑り止めもついている。外観にはロゴや文字の類が一切なく、形状も普通のボールペンそのもの。うっかり普通のペンと間違えそうな一品だ。
ノックを押して出てくるペン先は、DS用のタッチペンそのもの。ペン先に使われている材質が純正のタッチペンと同じものかは定かでないのだが、使用感としてはかなり近い。ほぼ同等の素材と思ってよさそうだ。ただし、ペン先をタッチパネルに当てて滑らせてみると、若干だが「スラスラタッチペン」にひっかかりを感じる。これが、ペン先の違いによるものか、ペン全体の形状などからくる力加減の変化かはわからない。
そのほか気になったところは、ペン先手前の形状の違い。「スラスラタッチペン」はボールペン型に太い形状からペン先までが緩やかに細くなっていく。それは普通のボールペンと同じ作りなのだが、ことDS用のタッチペンとなると、この部分が太いと、それで画面が隠れてしまう。純正タッチペンはペン全体が細く、またタッチペンを組み合わせるアタッチメント系のグッズでもそのほとんどは細いタッチペンが数cmほど露出する作りになっていることが多い。ペン先の手前付近が画面を隠さないように工夫されているのだ。
太さがあり、ラバーグリップも備える従来型のボールペンのようなタッチペンということで、慣れた感触から持ちやすさはいい。ただ、ペン先の露出が少ないため画面を遮ってしまうところはちょっと勿体ないところ。素早いタッチペン操作を求められるゲームよりも、実用系や教育系タイトルといったタッチペン操作をゆっくり確実に行ないたいときに向いたグッズかもしれない。その目的には、扱い慣れたボールペン型の形状がより大きなメリットとなりそうだ。
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写真左は、純正のタッチペンやHORIのタッチペンアタッチメントDS Liteを並べてペン先を比べたもの。画面を遮らないよう細い部分を長く露出されているのだが、「スラスラタッチペン」はそのまま普通のボールペンのようにペン先が短い。写真右のようにラバーグリップのあたりまで画面に被ってしまう |
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□ ロジクールのホームページ
http://www.logicool.co.jp/
□ HORIのホームページ
http://www.hori.jp/
□ リンクスプロダクツのホームページ
http://www.linxpro.jp/
(2008年6月20日)
[Reported by ゲーム環境向上委員会]
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