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【連載第140回】ゲームライフに役立つグッズをレポート

6速マニュアルシフトがたまらないPS3用「ステコン」
「Logicool G25 Racing Wheel」で最高峰のリアリティを!

当連載は、ゲームライフに役立つグッズを発掘し、実際に使用してみようという試みをレポートするものである。ネタに困ったときはお休みしてしまうかもしれないので不定期連載である。ちょっとした投資や工夫で、よりよいゲームライフを送っていただけるよう、鋭意努力していく所存である。


 いよいよ12月13日に株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメント(以下、SCEJ)より「グランツーリスモ 5 プロローグ」が発売される。今回はそれと同時に発売されるロジクールのPS3用ステアリングコントローラ「Logicool G25 Racing Wheel」を一足早く試してみた。ステアリング、シフト、フットペダルといずれも高品質な素材を使い、6速マニュアルシフト機構を持つ、極めつけの製品だ。

 それだけに価格も高価で、まさしくプロフェッショナルを超える一品。元は海外でのみ発売されていた製品で、日本版の発売は今回が初めてとなるが、高価ゆえに購入を悩んでおられる方は多いと思う。そうした方の参考になれば幸いだ。

【今週のおしながき】
PS3 ロジクール「Logicool G25 Racing Wheel」



● リアリティを徹底追求! 最高峰のPS3用ステアリングコントローラが登場!!

「Logicool G25 Racing Wheel」

    メーカー:ロジクール
    価格:37,800円
    システムソフトウエアバージョン1.32以上対応
    本体サイズ
     ステアリング本体サイズ:幅275mm×奥行300mm×高さ285mm
     ペダル本体サイズ:幅310mm×奥行420mm×高さ160mm
     6速シフターサイズ:幅140mm×奥行240mm×高さ210mm
    本体重量
     ステアリング部 3.12kg ペダル部 3.34kg 6速シフター部 0.96kg
    パッケージ重量 8.1kg パッケージサイズ 幅433mm×奥行291mm×高さ318mm
    ケーブル長
     ステアリング部 220cm ペダル部 170cm 6速シフター部 170cm


ステアリングやパドルシフトの素材はステンレス。写真のように革(本皮)で覆われていて、高級感、剛性感ともに高い。「GT FORCE」シリーズとは違ってPC用周辺機器のようなデザインになっている
最大の特徴と言ってもいい「シフト(シフター)ユニット」。6速マニュアルシフト機構で、前後に倒すシーケンシャルシフトにも切り替えられる
もうひとつの大きな特徴がある「フットペダルユニット」。アクセル、ブレーキ、そしてクラッチのペダルがある。ペダルはステンレス素材
 SCEJより12月13日に発売される「グランツーリスモ 5 プロローグ」を最高に楽しむならこれ。というわけで、同日より発売されるPS3用ステアリングコントローラ「Logicool G25 Racing Wheel」を発売前に試してみた。37,800円とかなり高価だが、それだけにカーライフを満喫するなら最高のアイテムなのだ。「G25 Racing Wheel」自体は元々海外で発売されていた製品で、今回、日本製品版がPS3用として発売される。

 「G25 Racing Wheel」は、ステアリングユニット、シフト(シフター)ユニット、フットペダルユニットの3つのユニットで構成されており、それぞれが独立しているのがポイント。シフト機構を持つステアリングコントローラとしては同じロジクールの「GT FORCE Pro」もあるが、シフトユニットを腰の高さに設置するなど、椅子などの設置環境さえあれば、より自分好みにセッティングできる。

 ステアリングユニットは、2個のモーターを内蔵した「デュアルフォースフィードバック機能」を搭載。一般車と同じロックトゥーロックで900度(2回転半)の回転角をもつ。ステアリングホイールとパドルシフト(L2/R2ボタンが割り当てられる)があり、どちらも素材はステンレス製で剛性感がある。ステアリングの外周は革(本皮)に覆われていて、高級感もばっちりだ。親指で操作できる「アクションボタン」が2つあり、PS3では、L1/R1ボタンが標準だと割り当てられる。

 ステアリングユニットの背面には電源供給用のACアダプターの差し込み口、シフトユニット、フットペダルユニットを接続する端子が並ぶ。これに加えPS3と接続するUSBケーブルもあるので4本のケーブルがステアリングユニットにあるわけだが、そうしたケーブルをさばくマネージメント機構として、ケーブルを巻き付ける仕組みを持つほか、背面の溝にケーブルを配線できる。

 シフトユニットには、6速マニュアルシフトを搭載。これだけで本格派にとって見逃せない大きな特徴だろう。シフトレバーを押し込みながら中央にあるモード切替ダイアルを回すことで、前後に倒すシーケンシャルシフトにも切り替えできる。シフトユニットの上部にはボタン類が並ぶ。PS3で言う□、△、○、×ボタンが割り当てられるアクションボタンが4つひし形に並び、その下には方向キーやパワーステータスランプ、シフトモードランプ、さらにその下には横並びにスタート、セレクト、L3/R3ボタンが割り当てられるアクションボタンが4つある。

 ペダルユニットはアクセルペダル、ブレーキペダル、そしてクラッチペダルの3本がある。いずれもペダルはステンレス製だ。ペダルを支えているのはシリンダーのような機構で、これにより踏み込んだときの反発がそれぞれ異なっている。背面にはラバーの滑り止めが6カ所あるが、じゅうたんの上に設置する場合用に「カーペットロック機構」もある。これは多数のトゲトゲがついたバーで、通常時は底面に収納されるが、レバーを引くと外に出る。これががっちりとカーペットを噛み固定する。注意点として、たたみやフローリングの上でこのロックを使ってはならない。

 重量やサイズのスペックは上記に記載しているが、まずいずれも感想として大きい。重量も全体で8kg越えとそれぞれにあり、特にフットペダルユニットは3.34kgとその重さだけでもなかなかの固定力を得られる。そして感触はバツグンだ。ステンレスによる剛性感、ステアリングやシフトレバーは革が使われていて、「GT FORCE」シリーズとはひと味ふた味と違う。

 ボタン類は記載してきたようにシフトユニットに集中している。ポイントとしてボタン名がいずれにも明記されておらず、PS3でのボタン割り当てもあくまで標準時に割り当てられていたものを書いたに過ぎない。元々、Windows PC製品としての面を重視して海外で発売されてきた背景があるためだろう。本製品にはPS3のボタン名がプリントされたボタンステッカーが付属しているので、不便を感じるならそれを貼り付けるといいだろう。

上段が「ステアリングユニット」。底面には各ユニットを接続する端子があり、合計4本のケーブルが集中するが、写真のように溝に配線できる。中段は「シフトユニット」写真左はシフトを2速、5速に入れているところで、シフトレバーの可動する角度を写してみた。ボタン類は主にここに集中している。下段は「フットペダルユニット」。ステンレス素材のフットペダルが質感がよく嬉しい。底面にはじゅうたんやカーペットで固定するためのロック機構がある

ステアリングユニットとシフトユニットの固定方法だが、ステアリングユニットは、左右背面に用意されたクランプを、ステアリングコラム上部のシャフトを回転させて締め付ける、「GT FORCE」シリーズではおなじみの固定方法。先端にはさむものを保護するアダプタが付属した状態で、0cm~3.4cmの厚みの板状のものに固定できる。シフトユニットは、左右にあるシャフトでのクランプによる固定に加え、背面中央にも1本シャフトが用意され、3点での固定となる。ただし、先端にははさむものを保護するアダプタはなく、こちらは0cm~5.2cmまで固定可能だが、背面のシャフトは1cm以上の厚みが必要だ
写真左はACアダプター。小型で148gと軽量だ。写真中央と右は固定用のクランプ。回して締め、最後に押し込んで回し固定する。クランプの先端のアダプタは取り外しできる
MSYのゲーミングデスク「ロッカフォルテ」に装着したところ。このようなゲーミングデスクでは、左右対称レイアウトのため、シフトユニットの配置がしやすいだろう。固定するための天板の厚みも、しっかり基準内に収まっている

研究所員の自宅で実際にセッティングしてみた。シフトユニットは車種によって左右の設置を入れ替えたいところ。また、できれば腰の位置にセッティングしてみたいところなのだが、それには固定する台がさらに必要になる
 さて、ここからは実際にPS3用のタイトルに使い試してみた。まずはSCEJの「グランツーリスモ5プロローグ無料体験版」。ソフトのオプションメニューには「GT FORCE」シリーズなどの各種ステアリングコントローラ用にキーアサイン設定項目があるが、残念ながら「グランツーリスモ5プロローグ無料体験版」には「G25 Racing Wheel」の項目はない。とはいえ、実際に接続してからプレイしてみると、すんなりと動作した。フォースフィードバック機能はもちろん、6速シフトもばっちりだ。

 クラッチに関してはいろいろと設定を試してみたものの、対応していないようだ。今後、「グランツーリスモ5プロローグ」で対応するかどうかはわからない。ただ、標準のキーアサインではクラッチを踏みながらシフトを6速に入れるとバックになった。将来的なアップデートなども含めて、製品版以降で対応してもらえるとありがたい。

 試用してハッキリと感じるのが、フォースフィードバックの感触だ。「GT FORCE」シリーズは、フォースフィードバックに関して、ゴリゴリとしたギアの感触が基本的にかなり強いが、「G25 Racing Wheel」のそれはタッチが柔らかい。柔らかいといっても強さはしっかりと伝わる。それでいて、細やかでマイルドという印象だ。

 フォースフィードバックの強さは「グランツーリスモ5プロローグ無料体験版」側にも強弱設定があるが、強設定だとなかなかの強さ。成人男性でも慣れていない人なら「これは重い」と感想を持つぐらいかと思う。最初に使用する際は、各種設定を自分の好みにセットアップしていこう。

 ステアリングを大きく回したり、戻したりすると、「ギュルルル」という、モーターとギアを回す際の音が少し鳴る。だが、これも従来の「GT FORCE」シリーズと比べるとぐっと抑えられている。プレイ中はそこまで音が鳴るほどの操作をしないこともあって、ほとんど気にならない。ステンレス素材の剛性感、安定感が良く、もちろん革の手触りもいい。

やはり6速マニュアルシフトの感触が嬉しいポイント。レース中に素早くギアを入れているときの体感はバツグンだ
 このステアリングコントローラの魅力はやはりHパターンの6速マニュアルシフトだろう。手軽さ、遊びやすさという面では、ボタンやパドルシフトに劣るかもしれないが、これはいちいち書くまでもなく、市販車でのプレイが多い「GT」に関しては、やはり体感レベルの充実度に影響するだろう。好みや思い入れの差はあるかもしれないが、醍醐味と言ってもいいだろう。シフトチェンジの感触は軽く、スムーズに入れられる。動かしたとき音が少し「カシュカシュ」と鳴るのが気になるだろうか。前後に倒すシーケンシャルにしたときはトンと倒すぐらいで反応する。

 ペダルの感触だが、こちらもまずステンレス素材による剛性感と、タッチのよさが印象的だ。プラスチック製のペダルとはまったく違う感触。アクセル、ブレーキともにガタつく感覚はなく、踏み込みのテンションも、どこまで踏んでもばらつきなくバランスがいい。ブレーキはかなり重いので、実車同様に靴を履いて扱いたい。

 また、バンダイナムコゲームスの「リッジレーサー7」で試してみたところ、こちらもプレイが可能だった。ただし、6速マニュアルシフトには対応せず、シーケンシャルシフトは対応する。また、フォースフィーバックの反発が常に強くて、ステアリングがかなり重かった。こうした点はあるが、こちらもしっかりと楽しめた。

 このように、「グランツーリスモ5プロローグ」をはじめ、レースタイトルのプレイに関して、また1つ選択肢が増えたことは間違いない。問題は、やはり価格の高さ、そしてセッティング場所だろうか。今回はPC用デスクにステアリングとシフトユニットを挟み込み、じゅうたんの上にロック機構を使ってペダルユニットを置いて試した。ステアリングとシフトユニットが独立しているところから、セッティングの手間は少し増えるし、それぞれの大きさから環境も限定される。

高価なアイテムだけにWindows PCでも使えるところも嬉しい
 そうは言っても、作りや質からして、ドライブゲーム環境を充実させたい人を対象にしているアイテム。価格はまだしも、セッティング場所は既に用意済みだ、という人に向くのかもしれない。ゲーミングデスクのようなものや、レースゲーム用のプレイシートといったものを含めて、環境のセッティングも試したくなる一品だ。ロジクールのオンラインストア「ロジクールストア」では、レースゲーム用シート「PLAYSEATS EVOLUTION」、「G25 Racing Wheel 取付専用アダプター」をセットにした100セット限定のバンドル製品「G25 Premium Pack」を発表していたが、すでに売り切れている。

 ちなみに本製品はインターフェイスがUSBであり、元々PC用周辺機器としての側面も持つ。ドライバーCD-ROMなどは付属しないものの、ロジクールのサポートページからドライバーのダウンロードをたどると、「G25 Racing Wheel」用のプロファイルソフトがあるので、これでWindows PCでも使える。プロファイラー自体は英語版だが、プロパティの設定などは日本語で、フォースフィードバックの強度設定や、センタリングスプリング設定などがある。PS3だけでなくPC用レースタイトルにも最高峰の一品として活用できる。



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□ ロジクールのホームページ
http://www.logicool.co.jp/

(2007年12月10日)

[Reported by ゲーム環境向上委員会]



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