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ガンホー、2008年新規タイトル発表会を開催
「ドデカオンライン」、「覇拳伝」のスケジュールを発表
「ラグナロクオンライン」の次回アップデートは3月4日に決定

2月15日 開催

会場:ガンホー本社

 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、2008年の新規タイトルとなる「ドデカオンライン ~隠されし王者の証~」と「覇拳伝」、ならびに「ラグナロクオンライン」についての発表会を、2月15日にガンホー本社にて開催した。

 発表会では最初に、昨日明らかになったガンホーが韓国Gravityを子会社化したことについて、改めて発表があった。代表取締役社長の森下一喜氏は、この件で韓国に渡っているため、手紙で簡単なコメントを残したのみ。今回はあくまでタイトル発表会ということで、この件に関しては改めて時間をとって説明したいとした。

パブリッシング本部 本部長の越智政人氏
 続いてパブリッシング本部 本部長の越智政人氏が、2008年のガンホーの新規タイトルの狙いについて説明。「誰もが」、「すぐに」、「面白い」という3つのコンセプトを挙げ、「現在のオンラインゲームを継続して遊んでいるのはコアユーザーが主流。初心者でもオンラインゲームの魅力を体感できるゲームを提供し、オンラインゲーム市場の拡大を狙う」と語った。

 具体的には、「2008年に発表するタイトルは、どうすれば日本のユーザーに受け入れられるかを考えて改良を施している。韓国バージョンとはかなり違う内容になる」と説明した。



■ ドデカオンライン

マーケティング担当の小林直人氏(左)と、制作担当の鳥山主税氏(右)
 2008年の第1作目となるMMORPG「ドデカオンライン」の説明は、制作担当の鳥山主税氏と、マーケティング担当の小林直人氏が担当。「ドデカオンライン」は、韓国CR-SPACEが2002年からサービスを始めた「d.o. Online」をローカライズしたもの。既に5年以上の実績があるタイトルである。

 「ドデカオンライン」の最大の特徴は、「超速レベルアップ」である。従来のMMORPGでは、導入部分でのレベルアップに時間がかかってしまい、ゲームの面白さを体感する前にやめてしまうユーザーが多かった。そこで「ドデカオンライン」では、序盤のレベルアップを極端に早くし、ある程度レベルが上がった先にあるゲームの面白さを体験してもらおう、というアプローチを取っている。

 しかしレベルアップが早い分、ゲームコンテンツの消耗も早くなる。新規タイトルでこの手法をとれば、すぐに全てのゲーム要素を遊びつくされてしまい、今度は飽きて辞めてしまうユーザーが増えてしまう。そこで既存タイトルから良作を探したのだという。

 「ドデカオンライン」で核になる要素としては、レベル36以降から参加できるRvR「龍派大戦」がある。レベル36というと、一般的なMMORPGでは結構な時間がかかりそうだが、本作では1日もかけずに到達できるレベル。2月14日から始まったクローズドβテストでは、1日でレベル45に到達したユーザーもいるという。また発表会では実際に、鳥山氏と小林氏がレベル1からゲームを始め、約1時間でレベル35に到達するというデモプレイも披露した。

 日本向けのカルチャライズ要素としては、「超速レベルアップ」のほか、「d.o. Online」にはなかったストーリーが導入されている。このストーリーに合わせて、ゲームプレイの明確な目標を与える最強の武器「十二神器」も導入予定としている。

 今後のサービススケジュールについては、まず2月21日まで行なわれるクローズドβテストにおいて、19日21時30分よりギルド対ギルド戦の「ギルド血戦」を開催。また20日20時からは「龍派大戦」が行なわれる。なお、クローズドβテストのキャラクタデータは、終了後にワイプされる。

 続くオープンβテストは、3月上旬に実施予定。主な実装内容としては、レベルキャップをクローズドβテスト時の70から90に引き上げ、それに合わせて上位の武器や防具、スキルを開放する。また「十二支絶陣」というモンスター討伐ミッションシステムも公開する。ゲームバランスの面では、ポーション類を連打できないようクールタイムを導入。合わせて回復スキルや支援スキルの強化も行ない、パーティプレイを推奨するバランスへと向けていく。

 正式サービスは4月上旬に始めたいとしている。キャラクタデータはオープンβテストから引き継がれる。レベルキャップは100に引き上げられ、「十二支絶陣」には新たな仕組みのものが追加される。

 有料アイテムには、インベントリの拡張やステータスリセットアイテム、さらに時々約40倍の経験値がもらえる「ドデカ」の確率を大幅に向上させるアイテムなども検討されている。ほかにも、アイテムを購入することで入れるようになるスペシャルエリアも実装される予定。

 正式サービス開始後は、夏と冬の2回、メジャーアップデートを行なう予定としている。レベルキャップを韓国版と同等の160まで開放し、ゲームのバージョンも韓国版追いつかせる。他にも日本独自要素となる12種類の「ユニーク武器(仮称)」なども実装される予定。

 プロモーション面では、正式サービス開始後の「龍派大戦」にて、500対500の大規模戦を実施し、勝利した龍派に所属していたユーザーに総額50万円の賞金をプレゼントする。ゲーム外ではアイテムデザインコンテストを実施し、優秀な作品はゲーム内のアイテムとして実装したいとしている。

序盤のレベルアップを猛烈に早くし、ゲームの面白い部分をいち早く体験してもらおうというのが本作の狙い。オンラインゲームの初心者を取り込む狙いがある しかしレベルアップを早くすると、コンテンツ消費も早くなり、ゲームに飽きられてしまう。そのため既に内容の厚い、既存のオンラインゲームを探した 正式サービス開始後には、賞金をかけたイベントも開催予定。「龍派大戦」自体はβテストでも行なわれるので、練習しておいてはいかがだろうか




■ 覇拳伝

マーケティング担当の小野進吾氏(左)と、制作担当の辻野松二郎氏(右)
 「覇拳伝」の説明には、制作担当の辻野松二郎氏と、マーケティング担当の小野進吾氏が登壇。「覇拳伝」韓国VERTIGO GAMESが開発した対戦格闘ゲーム。基本的な内容は、日本のアーケードゲームで見られる1対1の3D対戦格闘ゲームに近く、標準でゲームパッドに対応するなど、韓国のゲームとしては珍しい内容となっている。PCベースでオンライン対戦も可能な格闘ゲームという意味では、日本でもまだ珍しい存在だ。

 日本で知られている格闘ゲームとの違いは、キャラクタのカスタマイズ性。まずキャラクタにはレベルがあり、対戦することでレベルアップし、使用できるスキルが増えていく。一部のスキルは、ダメージを減らしてスピードを上げる、といったようなチューニングも可能。キャラクタ自身も、コンボのダメージを重視したり、防御力に特化したりと、自分のスタイルに合ったバランス調整ができる。

 基本操作は、パンチ、キック、ガードの3つのボタンの組み合わせで、これも格闘ゲームファンにはおなじみのもの。それとダメージを受けると蓄積されていく「ヒーローゲージ」を消費する強力なコンボ技があり、これも1ボタンで発動できる。また本作ではライトユーザーでも楽しめるよう、複雑なコマンドを予め「スキルショートカット」として設定しておくことで、1ボタンでコンボが出せる機能を搭載する。実際にコマンドを入力した場合よりもダメージが落ちるなどの調整はされるので、主にゲームに慣れるまでのサポートとして機能するという。

 キャラクタの成長のほかに、階級システムも搭載。級、段に続き、「拳士」、「闘士」などの階級があり、トッププレーヤーには「覇拳」の称号が与えられる。この階級は、その時点で強いプレーヤーが誰かを表わすものになるそうで、一度上がったら永続的に持ち続けられるというものではないようだ。

 対戦は、1対1と3対3が可能。ゲームモードは通常の対戦モードだけでなく、NPCを相手にした「百人組み手」、デモの動きを真似て動かす「シャドートレーニング」といったシングルプレイモードや、他のプレーヤーの対戦を見られる観戦モードも搭載。またトーナメント大会モードでは、最強プレーヤーを決める「天上覇拳武会」を始め、格闘スタイル別、階級別、道場対抗といった制限付きのモードも用意されている。

 今後のスケジュールは、3月下旬にオープンβテスト、4月下旬に正式サービス開始を予定している。正式サービスでは、約250種類のアバターアイテムが公開され、定額料金で全てのアイテムが自由に使える形で提供される。料金については今のところ未定。

 正式サービス時には、「伝説のあのスタイル」も追加されるという。その後も年内にいくつかの格闘スタイルを追加したいとしている。

標準でゲームパッドに対応する。基本的なデザインは、日本でもおなじみの3D対戦格闘とほぼ同じ レベルアップにより使えるスキルが増えていく。オンラインゲームならではの成長要素を盛り込んだ キャラクタのバランスも変えられる。自分のスタイルに合わせて調整したい
格闘ゲームが苦手でも、「スキルショートカット」を使えばワンボタンで華麗なコンボを決められる アップデートで新たなスタイルが追加されていく。ゲーム自体が随時アップデートされていくのもオンラインゲームならでは アバターは定額料金で全て使えるというシステムで提供される




■ ラグナロクオンライン

「ラグナロクオンライン」制作担当の廣瀬高志氏(左)と、マーケティング担当の飯野平氏(中央)、「ラグナロクオンラインGAMES」プロデューサーの山内一弘氏(右)
上はアップデート計画、下はプロモーション計画。2008年は既にかなり密度の濃い内容になっている
 今回の発表会の中では唯一の既存タイトルとなる「ラグナロクオンライン」。制作担当の廣瀬高志氏と、マーケティング担当の飯野平氏が、2008年のアップデート計画について発表した。

 まず2008年最初のアップデートとなる「名もなき島」は、3月4日に実装されることが明らかになった。「名もなき島」は、その名のとおり、1つの島が舞台となるもので、アルナベルツ教国の中に存在する。建物はあるが無人島で、昼間は安全だが、夜になるとモンスターが現われるという特殊な場所になっている。

 ここには「修道院」というダンジョンがあり、不死、悪魔系のモンスターが現われる、高レベル向けのダンジョンとなっている。MVPモンスターの「ヴェルゼブブ」は、最初はハエの姿で現われ、後に巨大で醜悪な姿を見せるという。

 新エリアのほかにもアップデートが加えられ、スフィンクスダンジョンの地下4階と5階に新モンスター「アヌビス」が登場する。経験値の入りがよく、レベル70くらいから戦えるモンスターになるという。

 新たな武器は42種類、防具は22種類が実装予定。中には転生キャラクタ専用の装備品があり、既存のものとは一線を画した能力を持つものもあるという。カードは「ヴェルゼブブ」や「アヌビス」のものを含む14種類が追加予定。

 クエストでは、「名もなき島」に渡るためのクエストのほか、アルナベルツ教国を巡るクエストの最終章、そしてプロンテラで指名手配されている謎の集団「Z団」にかかるものが実装される予定。

 続いて5月から6月にかけて実装予定の「モスコビア」。こちらはロシアで企画されたマップで、当のロシアでは実装済み。ロシアの説話などに基づいたクエストやモンスターが追加される。

 7月から8月にかけては、「魔王モロク」が実装される予定。封印されていた魔王モロクが復活するというストーリーで、モロク城は跡形もなく消失するなど、モロクは街としての機能を失ってしまう。NPCはピラミッドの前にキャンプを作って避難するという。なお、アップデート直前にモロクにいたプレーヤーは、自動的に安全なところに移動させるとしている。

 「魔王モロク」と同時期に、「シュバルツバルド共和国5砦」と、「アルナベルツ教国5砦」が実装される予定。この2つの砦には、「城門」と「拠点」という新しい仕組みが用意される。城門は、攻撃側の行く手を阻む障害物で、破壊しないとエンペリウムのある場所に到達できない。またこの城門に到達するには拠点を制圧する必要がある。拠点には「守護石」があり、攻撃側がこれを破壊すると拠点制圧となる。対する防衛側は、守護石を通してガーディアンを設置できる。このほか、入口を除く砦内のワープリンクが撤去されているため、現在とは異なる戦略が必要になるだろう。砦を獲得できれば、新たに追加される「神器」と、「ギルドダンジョンへの入場権」が得られる。

 10月から11月にかけては、「メモリアルダンジョン」の実装が予定されている。これはいわゆるインスタンスダンジョンとなる。このうち1つは、100層以上にもなる塔のダンジョンになるという。

 このほか、現在韓国で開発中の3次職についての最新情報も発表された。3次職は、2次職、あるいは上位2次職でBaseLv99のキャラクタが、転職クエストをクリアすると転職できるという。ただ日本側からは、BaseLv99という条件は厳しすぎるので緩和できないかという話もしているという。3次職はBaseLvが150まで開放される。JobLvは最大50。ステータスは最大120まで開放されるという。

 上位2次職からの転職の場合は、上位2次職までのスキルを持ち越せるとしている。通常の2次職の場合は、上位2次職のスキルは使用できず、2次職までのスキルを持ち越す。どちらの場合も、単純に今までのスキルを持ち越すという形になるようだ。なお今回明らかにされた3次職の情報は、今後の開発によって変更される場合があるとしている。

 今後のアップデートは全体的に高レベル向けのものが多いため、ガンホーの運営としては、キャラクタを育成しやすい環境を整えたり、初心者向けのイベントやシステムを実装するといったことも考えていきたいとしている。

3月4日実装予定の「名もなき島」。夜にだけモンスターが現われるという特殊な場所になっている。新ダンジョン「修道院」や新たなモンスターも登場する
「名もなき島」の実装に合わせて、武器や防具、カードも新たなものが登場する。転生キャラクタ専用の装備品がどのような能力を有するのかが楽しみなところ
新モンスター「アヌビス」。久々にスフィンクスダンジョンがにぎわいそうだ ロシアで発案された「モスコビア」。日本での「アマツ」に当たる存在となる 「魔王モロク」では、モロクの街が破壊されてしまう。街が1つなくなるという、かなり思い切ったアップデートだ
新たに実装予定の2つの砦は、仕組みが変化する。これまでとは異なる戦略を練って挑みたい 現在、韓国で開発が進められている3次職。転職条件などはまだ検討段階で、今後変更される可能性がある 3次職の呼び名も公開された。こちらも検討段階だが、一応全ての職業で名前が入っているようだ


 アップデートスケジュールのほか、プロモーション関連の施策も発表された。まず株式会社シマンテックとタイアップし、セキュリティソフト「ノートン インターネットセキュリティ 2008」に、30DAYSチケットと新アイテム「黄色のリボン」をセットにしたダウンロードパッケージを、2月20日から3月31日までの期間限定で発売する。これは最近、BOT対策によってBOTが減少した反面、アカウントハックの被害が増えているためだという。両社は他にも、「ラグナロクオンライン」を安全にプレイするためのガイドラインなどを記した啓蒙ページを相互に掲載する。

 公認ネットカフェでは、IPスルーシステムを導入する。IPスルーシステムといえば、導入しているネットカフェでは、そのタイトルが無料でプレイできるという環境を提供するものが一般的。「ラグナロクオンライン」では、そういったサービスは現時点では提供せず、IPスルーを導入したネットカフェでだけ利用できる特別なサービスを提供する。

 最初に行なわれるのが、3月末からトライオン株式会社と提携して行なう「ラグナロクオンライン検定」。「ラグナロクオンライン」に関する4択クイズが連続20問出題されるというもので、正解率が高ければ、特典アイテムをもらえたり、公式サイトでニックネームが発表されたりする。

 プロモーション関連では、「RJC2008」の開催スケジュールも盛り込まれていた。多数のアップデートがあるため、時期は7月以降の年後半になる予定。今のところはおおよその見通しのみで、詳細なスケジュールは発表されていない。

 このほか株式会社ジー・モードから、携帯サイト「ラグナロクオンラインGAMES」のプロデューサーを務める山内一弘氏が招かれ、同サイトの説明を行なった。こちらは今年1月からYahoo! ケータイとEZwebでも提供が始まっている。先行してサービスしていたiモードでは、RPGアプリ第2弾「ソードマンと封印の宝剣」が2008年春に配信するとしている。キャラクタデザインは、前作「カプラクエスト」と同じく、雄一郎氏が担当する。

シマンテックとのタイアップ企画。アカウントハックに対する啓蒙活動の一環でもある ネットカフェでのIPスルー企画の中で進められている「ラグナロクオンライン検定」。高得点を取ればオリジナルアイテムももらえるそうだ
2008年春配信予定のRPGアプリ第2弾「ソードマンと封印の宝剣」。大容量のアプリで、グラフィックスにも力を入れているという


□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ
http://www.gungho.co.jp/
□ニュースリリース
http://game.watch.impress.co.jp/
□関連情報
【2月14日】ガンホー、韓国Gravityを子会社化
「ラグナロクオンライン」シリーズのライセンスを確保
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080214/gungho.htm
【1月28日】ガンホー、MMORPG「ドデカオンライン」、本格格闘ゲーム「覇拳伝」
2本のコンテンツで仕掛けるガンホーならではのユニークな取り組みとは?
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080128/dodeka.htm

(2008年2月15日)

[Reported by 石田賀津男]



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