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会場:ガンホー本社
発表会では最初に、昨日明らかになったガンホーが韓国Gravityを子会社化したことについて、改めて発表があった。代表取締役社長の森下一喜氏は、この件で韓国に渡っているため、手紙で簡単なコメントを残したのみ。今回はあくまでタイトル発表会ということで、この件に関しては改めて時間をとって説明したいとした。
具体的には、「2008年に発表するタイトルは、どうすれば日本のユーザーに受け入れられるかを考えて改良を施している。韓国バージョンとはかなり違う内容になる」と説明した。
■ ドデカオンライン
「ドデカオンライン」の最大の特徴は、「超速レベルアップ」である。従来のMMORPGでは、導入部分でのレベルアップに時間がかかってしまい、ゲームの面白さを体感する前にやめてしまうユーザーが多かった。そこで「ドデカオンライン」では、序盤のレベルアップを極端に早くし、ある程度レベルが上がった先にあるゲームの面白さを体験してもらおう、というアプローチを取っている。 しかしレベルアップが早い分、ゲームコンテンツの消耗も早くなる。新規タイトルでこの手法をとれば、すぐに全てのゲーム要素を遊びつくされてしまい、今度は飽きて辞めてしまうユーザーが増えてしまう。そこで既存タイトルから良作を探したのだという。 「ドデカオンライン」で核になる要素としては、レベル36以降から参加できるRvR「龍派大戦」がある。レベル36というと、一般的なMMORPGでは結構な時間がかかりそうだが、本作では1日もかけずに到達できるレベル。2月14日から始まったクローズドβテストでは、1日でレベル45に到達したユーザーもいるという。また発表会では実際に、鳥山氏と小林氏がレベル1からゲームを始め、約1時間でレベル35に到達するというデモプレイも披露した。 日本向けのカルチャライズ要素としては、「超速レベルアップ」のほか、「d.o. Online」にはなかったストーリーが導入されている。このストーリーに合わせて、ゲームプレイの明確な目標を与える最強の武器「十二神器」も導入予定としている。 今後のサービススケジュールについては、まず2月21日まで行なわれるクローズドβテストにおいて、19日21時30分よりギルド対ギルド戦の「ギルド血戦」を開催。また20日20時からは「龍派大戦」が行なわれる。なお、クローズドβテストのキャラクタデータは、終了後にワイプされる。 続くオープンβテストは、3月上旬に実施予定。主な実装内容としては、レベルキャップをクローズドβテスト時の70から90に引き上げ、それに合わせて上位の武器や防具、スキルを開放する。また「十二支絶陣」というモンスター討伐ミッションシステムも公開する。ゲームバランスの面では、ポーション類を連打できないようクールタイムを導入。合わせて回復スキルや支援スキルの強化も行ない、パーティプレイを推奨するバランスへと向けていく。 正式サービスは4月上旬に始めたいとしている。キャラクタデータはオープンβテストから引き継がれる。レベルキャップは100に引き上げられ、「十二支絶陣」には新たな仕組みのものが追加される。 有料アイテムには、インベントリの拡張やステータスリセットアイテム、さらに時々約40倍の経験値がもらえる「ドデカ」の確率を大幅に向上させるアイテムなども検討されている。ほかにも、アイテムを購入することで入れるようになるスペシャルエリアも実装される予定。 正式サービス開始後は、夏と冬の2回、メジャーアップデートを行なう予定としている。レベルキャップを韓国版と同等の160まで開放し、ゲームのバージョンも韓国版追いつかせる。他にも日本独自要素となる12種類の「ユニーク武器(仮称)」なども実装される予定。
プロモーション面では、正式サービス開始後の「龍派大戦」にて、500対500の大規模戦を実施し、勝利した龍派に所属していたユーザーに総額50万円の賞金をプレゼントする。ゲーム外ではアイテムデザインコンテストを実施し、優秀な作品はゲーム内のアイテムとして実装したいとしている。
■ 覇拳伝
日本で知られている格闘ゲームとの違いは、キャラクタのカスタマイズ性。まずキャラクタにはレベルがあり、対戦することでレベルアップし、使用できるスキルが増えていく。一部のスキルは、ダメージを減らしてスピードを上げる、といったようなチューニングも可能。キャラクタ自身も、コンボのダメージを重視したり、防御力に特化したりと、自分のスタイルに合ったバランス調整ができる。 基本操作は、パンチ、キック、ガードの3つのボタンの組み合わせで、これも格闘ゲームファンにはおなじみのもの。それとダメージを受けると蓄積されていく「ヒーローゲージ」を消費する強力なコンボ技があり、これも1ボタンで発動できる。また本作ではライトユーザーでも楽しめるよう、複雑なコマンドを予め「スキルショートカット」として設定しておくことで、1ボタンでコンボが出せる機能を搭載する。実際にコマンドを入力した場合よりもダメージが落ちるなどの調整はされるので、主にゲームに慣れるまでのサポートとして機能するという。 キャラクタの成長のほかに、階級システムも搭載。級、段に続き、「拳士」、「闘士」などの階級があり、トッププレーヤーには「覇拳」の称号が与えられる。この階級は、その時点で強いプレーヤーが誰かを表わすものになるそうで、一度上がったら永続的に持ち続けられるというものではないようだ。 対戦は、1対1と3対3が可能。ゲームモードは通常の対戦モードだけでなく、NPCを相手にした「百人組み手」、デモの動きを真似て動かす「シャドートレーニング」といったシングルプレイモードや、他のプレーヤーの対戦を見られる観戦モードも搭載。またトーナメント大会モードでは、最強プレーヤーを決める「天上覇拳武会」を始め、格闘スタイル別、階級別、道場対抗といった制限付きのモードも用意されている。 今後のスケジュールは、3月下旬にオープンβテスト、4月下旬に正式サービス開始を予定している。正式サービスでは、約250種類のアバターアイテムが公開され、定額料金で全てのアイテムが自由に使える形で提供される。料金については今のところ未定。
正式サービス時には、「伝説のあのスタイル」も追加されるという。その後も年内にいくつかの格闘スタイルを追加したいとしている。
■ ラグナロクオンライン
まず2008年最初のアップデートとなる「名もなき島」は、3月4日に実装されることが明らかになった。「名もなき島」は、その名のとおり、1つの島が舞台となるもので、アルナベルツ教国の中に存在する。建物はあるが無人島で、昼間は安全だが、夜になるとモンスターが現われるという特殊な場所になっている。 ここには「修道院」というダンジョンがあり、不死、悪魔系のモンスターが現われる、高レベル向けのダンジョンとなっている。MVPモンスターの「ヴェルゼブブ」は、最初はハエの姿で現われ、後に巨大で醜悪な姿を見せるという。 新エリアのほかにもアップデートが加えられ、スフィンクスダンジョンの地下4階と5階に新モンスター「アヌビス」が登場する。経験値の入りがよく、レベル70くらいから戦えるモンスターになるという。 新たな武器は42種類、防具は22種類が実装予定。中には転生キャラクタ専用の装備品があり、既存のものとは一線を画した能力を持つものもあるという。カードは「ヴェルゼブブ」や「アヌビス」のものを含む14種類が追加予定。 クエストでは、「名もなき島」に渡るためのクエストのほか、アルナベルツ教国を巡るクエストの最終章、そしてプロンテラで指名手配されている謎の集団「Z団」にかかるものが実装される予定。 続いて5月から6月にかけて実装予定の「モスコビア」。こちらはロシアで企画されたマップで、当のロシアでは実装済み。ロシアの説話などに基づいたクエストやモンスターが追加される。 7月から8月にかけては、「魔王モロク」が実装される予定。封印されていた魔王モロクが復活するというストーリーで、モロク城は跡形もなく消失するなど、モロクは街としての機能を失ってしまう。NPCはピラミッドの前にキャンプを作って避難するという。なお、アップデート直前にモロクにいたプレーヤーは、自動的に安全なところに移動させるとしている。 「魔王モロク」と同時期に、「シュバルツバルド共和国5砦」と、「アルナベルツ教国5砦」が実装される予定。この2つの砦には、「城門」と「拠点」という新しい仕組みが用意される。城門は、攻撃側の行く手を阻む障害物で、破壊しないとエンペリウムのある場所に到達できない。またこの城門に到達するには拠点を制圧する必要がある。拠点には「守護石」があり、攻撃側がこれを破壊すると拠点制圧となる。対する防衛側は、守護石を通してガーディアンを設置できる。このほか、入口を除く砦内のワープリンクが撤去されているため、現在とは異なる戦略が必要になるだろう。砦を獲得できれば、新たに追加される「神器」と、「ギルドダンジョンへの入場権」が得られる。 10月から11月にかけては、「メモリアルダンジョン」の実装が予定されている。これはいわゆるインスタンスダンジョンとなる。このうち1つは、100層以上にもなる塔のダンジョンになるという。 このほか、現在韓国で開発中の3次職についての最新情報も発表された。3次職は、2次職、あるいは上位2次職でBaseLv99のキャラクタが、転職クエストをクリアすると転職できるという。ただ日本側からは、BaseLv99という条件は厳しすぎるので緩和できないかという話もしているという。3次職はBaseLvが150まで開放される。JobLvは最大50。ステータスは最大120まで開放されるという。 上位2次職からの転職の場合は、上位2次職までのスキルを持ち越せるとしている。通常の2次職の場合は、上位2次職のスキルは使用できず、2次職までのスキルを持ち越す。どちらの場合も、単純に今までのスキルを持ち越すという形になるようだ。なお今回明らかにされた3次職の情報は、今後の開発によって変更される場合があるとしている。 今後のアップデートは全体的に高レベル向けのものが多いため、ガンホーの運営としては、キャラクタを育成しやすい環境を整えたり、初心者向けのイベントやシステムを実装するといったことも考えていきたいとしている。
アップデートスケジュールのほか、プロモーション関連の施策も発表された。まず株式会社シマンテックとタイアップし、セキュリティソフト「ノートン インターネットセキュリティ 2008」に、30DAYSチケットと新アイテム「黄色のリボン」をセットにしたダウンロードパッケージを、2月20日から3月31日までの期間限定で発売する。これは最近、BOT対策によってBOTが減少した反面、アカウントハックの被害が増えているためだという。両社は他にも、「ラグナロクオンライン」を安全にプレイするためのガイドラインなどを記した啓蒙ページを相互に掲載する。 公認ネットカフェでは、IPスルーシステムを導入する。IPスルーシステムといえば、導入しているネットカフェでは、そのタイトルが無料でプレイできるという環境を提供するものが一般的。「ラグナロクオンライン」では、そういったサービスは現時点では提供せず、IPスルーを導入したネットカフェでだけ利用できる特別なサービスを提供する。 最初に行なわれるのが、3月末からトライオン株式会社と提携して行なう「ラグナロクオンライン検定」。「ラグナロクオンライン」に関する4択クイズが連続20問出題されるというもので、正解率が高ければ、特典アイテムをもらえたり、公式サイトでニックネームが発表されたりする。 プロモーション関連では、「RJC2008」の開催スケジュールも盛り込まれていた。多数のアップデートがあるため、時期は7月以降の年後半になる予定。今のところはおおよその見通しのみで、詳細なスケジュールは発表されていない。
このほか株式会社ジー・モードから、携帯サイト「ラグナロクオンラインGAMES」のプロデューサーを務める山内一弘氏が招かれ、同サイトの説明を行なった。こちらは今年1月からYahoo! ケータイとEZwebでも提供が始まっている。先行してサービスしていたiモードでは、RPGアプリ第2弾「ソードマンと封印の宝剣」が2008年春に配信するとしている。キャラクタデザインは、前作「カプラクエスト」と同じく、雄一郎氏が担当する。
□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ http://www.gungho.co.jp/ □ニュースリリース http://game.watch.impress.co.jp/ □関連情報 【2月14日】ガンホー、韓国Gravityを子会社化 「ラグナロクオンライン」シリーズのライセンスを確保 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080214/gungho.htm 【1月28日】ガンホー、MMORPG「ドデカオンライン」、本格格闘ゲーム「覇拳伝」 2本のコンテンツで仕掛けるガンホーならではのユニークな取り組みとは? http://game.watch.impress.co.jp/docs/20080128/dodeka.htm (2008年2月15日) [Reported by 石田賀津男]
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