【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】
← 前回分 【バックナンバー】

【連載第14回】大人による大人のための洋ゲー連載

Game Dudeの「大人のための海外ゲームレポート」

弾いた! 叩いた! 歌った!! 音ゲーレポート3連発!!
超弩級の音ゲーがEAから登場。今年のベストはこれだ!!

Rock Band (Special Edition)

  • ジャンル:音楽ゲーム
  • デベロッパー:Harmonix Music Systems
  • パブリッシャー:MTV Games/Electronic Arts
  • プラットフォーム:Xbox 360 / プレイステーション 3 / プレイステーション 2 / Wii
  • 価格:59.99ドル(北米通常版)、169.99ドル(北米Special Edition)
  • レーティング:ESRB:Teen(13歳以上)
  • 発売日:11月20日(発売中、PS2版のみ12月18日発売)


 年末企画第2回目は、「Guitar Hero III」に引き続き「Rock Band」をご紹介したい。「これ以上Guitar Heroだけに市場を取られる訳にはいくか!」とばかりに気合を入れて登場した本作、素性といいコンセプトといい、ライバルタイトルという言い方がこれ以上しっくりくるゲームもなかなかお目にかかれない。

 今回は、ゲームソフト史上最大最強と思われる「Rock Band Special Edition」を入手したので、こちらのパッケージを使って「Rock Band」独自の魅力をご紹介していきたい。

【お断り】
 当連載でご紹介したゲームは日本国内で流通しているハードウェアでは動作を保証するものではありません。編集部では海外版ハードウェア・ソフトウェアを輸入して紹介しています
 この記事を読んで行なった行為によって、生じた損害はGAME Watch編集部および、メーカー、購入したショップもその責を負いません
 GAME Watch編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません



■ MTV/Harmonix/EAという3社連合によって生まれた野心作、それが「Rock Band」だ!

米国の若者文化に欠かせないゲームのパブリッシングに乗り出すMTV
Harmonixはかつて「Guitar Hero」および「Guitar Hero II」を開発していた老舗の音ゲーメーカーだ
 本作「Rock Band」が生まれた経緯は実にユニークだ。「Guitar Hero」シリーズのパブリッシャー、RedOctaneが昨年Activisionに買収されたというお話は前回したが、開発を行なっていたHarmonix Music Systemsはなぜか買収されなかった。そんな誕生以来一貫して音楽ゲームを作り続けていた同社に目をつけたのが、音楽専門の放送局として名高い米MTV Networksだ。

 2006年9月にMTV NetworksはHarmonix Music Systemsを買収し、新たにMTV Gamesというブランドを興した。日本では負のイメージが強いゲームだが、米国では若者がたしなむ娯楽として欠かせないほど、カジュアルな存在になっており、若者文化の情報発信基地としてゲームはMTVが押さえておかなければならない重要なジャンルと言えるだろう。

 そしてMTV Gamesブランドの第一弾として発表されたのが本作「Rock Band」だ。MTVのブランドとHarmonixのゲームデザインに加えて、Electronic Artsがディストリビューターとして販売面をサポートする本作は、音楽ゲームとしてはあらゆる角度で隙のないタイトルとして市場に送り出された野心作だ。

 MTVとEA連合からすると、既に市場に地位を築いている「Guitar Hero」に勝つための競合タイトルとして満を持して投入するタイトルであり、Harmonixとしてはかつて自分達が育てていたフランチャイズに対し、今度は対立する側に立つということになり、ゲームファン側からすると実に奇怪というか、あらゆる意味でアメリカらしい事情を象徴するタイトルと言えるかもしれない。

 本企画を実施するにあたり、筆者は何が何でも「Rock Band」についてはSpecial Editionという特別バージョンを入手した考えていた。何故なら”Special”とか言ってるくせに、Rock Bandの持つゲーム全てを遊ぶにはこのバージョンを購入するしかないからだ。

 では「Rock Band」とはどういうゲームなのか?本稿ではゲームそのものを紹介する前にこの辺をご紹介していかないとせっかく入手したのに自慢が……ではなくて「Rock Band」そのもののゲーム内容が「Guitar Hero」と何が違うのかご理解いただけないと思うので、触れていきたい。



■ これはデカいぜ! Special Editionの内容拝見

Special Editionの箱全貌。普通にデカい!!
箱を開けると出てくるコントローラ類
 まずこの箱を見ていただきたい。

 写真ではスケール規模がわからないかもしれないが、非常にデカい。これが「Rock Band」Special Editionのパッケージだ。まあ大体ヨコの長さは1メートル弱あり、重さは持ってみると以外に軽く思えるが意外に重い約6キロほどある。

 見ての通り店頭で購入する場合、歩いて持って帰るという点は全く考慮されていないパッケージだ。箱に取っ手がついてないので、パッケージは通販か、クルマで来店して購入しにきた人しか(デカすぎて)基本的に持ち帰れない。

 さすがクルマ社会・通販社会のアメリカ製品!! と納得してしまうが、ひるがえってこれが日本で発売された場合、帰りの電車では目立つし、場所を取るし、バスに乗ろうと思ったら入り口でつっかえそうだしで、なかなか困難な道のりになりそうなのは想像に難くない。

さて、箱から取り出すとこのような機器が出てくる。内容物をざっと紹介すると、

 ・ギターコントローラ
 ・ドラムコントローラ
 ・マイク
 ・USBハブ
 ・ゲームパッケージ

 以上5点が同梱されている。

 中でも圧巻なのが、ギターコントローラとドラムコントローラだろう。ギターコントローラはギター製造・販売で著名なフェンダーとのコラボレーションで生まれたもので、コントローラにもフェンダーのロゴが入っている、見かけ本格派な一品だ。「Guitar Hero」がレスポールならば「Rock Band」はフェンダーと、コントローラ自体から既に競いあいになっているのが面白い。

 ドラムコントローラは、組み立て式の本格派で、パッケージの中で一番威圧感がある。問題はこの組み立ての過程で、一度箱から取り出すと複雑怪奇な梱包方法により、バラして元に戻そうとしても、ほとんど無理というレベル。パッケージの一番上に置かれている「返品不可」の断り書きの真意は、おそらく開封しても元に戻せないからに違いない。

 ちなみにドラムコントローラに付属するスティックは、ドラム製造メーカーとして有名なLudwig(ラディック)のロゴが入った製品になっており、ゲーム中に登場するドラムも同社製のドラムがフィーチャリングされている点が興味深い。

 ギターコントローラおよびドラムコントローラはそれぞれXbox 360、PS3、PS2の専用バージョンとなっており、両機種のコントローラ規格にそった機能が付加されている。そのため周辺機器に関しては同じUSB機器とはいえ、両バージョン間での互換性はないので注意が必要だ。

 マイクはコードの端がUSB端子になっている。これらの専用周辺機器をUSBハブを使ってまとめ、Xbox 360ないしはPS3、PS2に接続する。USBハブは4ポートまで対応したもので、ACアダプタ付のおそらく既製品に「RockBand」ロゴを入れたタイプだと思われる。ギターコントローラ×2、ドラムコントローラ×1、マイク×1の計4機器を接続するために使用する。

 しかしこのSpecial Edition、入手するのには苦労をした。正確にいうと苦労をかけた。これだけ大きいブツになると、日本の並行輸入店もかさばるし、値付けに困るし、まとまった数は調達できないしで、正直このルートで入手するのは絶望的と言って良かった。

 一方で個人ルートの並行輸入もなかなか難しくて、ネット通販はほとんど海外への発送をしてくれない。結局頼みの綱は在米の友人だった。現状の入手手段としては結局現地にいる人を介したルートか、あるいはebayなどのオークションに頼るしかなさそうだ。

ゲームでは一番お世話になるであろう、ギターコントローラ。フェンダーのロゴがついたオフィシャルコラボレーション製品だ ドラムコントローラはこのようにバラバラで収納されている


マイクはUSB直結タイプ。電源のON/OFFはマイク本体からはできない USBハブは4ポートのACアダプタ有りのタイプだ




■ 専用コントローラ必須ゆえの本格的なロックバンドプレイが楽しめる

各コントローラを取り出してみたところ
コントローラは各機種版に合わせて作られた特注品。それゆえに他のプラットフォームでは使用できない
「Guitar Hero III」は、「Rock Band」のギターコントローラを受け付けない
 「Rock Band Special Edition」のパッケージ内容がやたら大形なのは上記の項目でご理解いただけただろう。では本作がどのようなゲームなのか、ライバル作となる「Guitar Hero」シリーズとは何が違うのかをご説明しよう。

 両タイトルの特徴はタイトル名がもっとも簡潔に物語っていると言える。つまり、

 「Guitar Hero」=ギタリストになって活躍するゲーム
 「Rock Band」=ロックバンドとして活躍するゲーム

 という訳で、「Rock Band」はヴォーカル、ギター(ベース)、ドラムという計4役を演じることができるゲームなのだ。同ジャンルである「Guitar Hero」とは競合関係にはあるが、明確にコンセプトが違う別ゲームと言える。

 「Rock Band」は上記のように、4人揃って遊ぶ、というコンセプトが根底にあるため、パッケージ構成がかなり特殊になっている。

 パッケージは前述のSpecial Editionと、ゲーム単体の通常版の2種類発売されているが、本作はゲーム機本体側にギターコントローラ、ドラムコントローラ、マイク(ないしはXbox 360付属のヘッドセット)いずれかの周辺機器が繋がっていないとヴォーカルパート以外はプレイすることができない。

 では通常版パッケージの存在意義って何なのか? ということになるが、これは「Guitar Hero」用のギターコントローラを使ってギターパートだけ遊びましょう、もしくはこれから単体で発売予定の「Rock Band」用各周辺機器を別途購入して、チャレンジしたいパートだけ遊びましょう、というケースを想定したパッケージでないかと思うが、これはあくまで筆者の想像である。

 ところが「Guitar Hero」の直接競合タイトルを排除したいActivisionとしては、自社のギターコントローラを「Rock Band」に対応させず、「Rock Band」のギターコントローラを「Guitar Hero」で使う事ができないように対処している。ただし、Xbox 360版に関してはなぜか「Guitar Hero」のギターコントローラが「Rock Band」で使用できる。

 両社周辺機器の互換性についてはゲームファンも注目している案件だが、あらゆる点で直接ガチンコ対決しているタイトルだけに、完全解決の道は難しいかもしれない。現状の結論としては両タイトルともオフィシャル対応の周辺機器を使うしかないだろう。



■ 1本で3度おいしい? Rock Bandの楽しみ方

音楽ジャンルに合わせて多数の服飾が用意されている
タトゥーも用意されたパターンから入れることが可能だ
 「Rock Band」は前述の通り、ボーカル(リードシンガー)・ギター(ベース)・ドラムの全3パートに分かれており、各パートごとが別のゲームとなっている。どのパートもそれぞれソロツアーとクイックプレイの2モードが用意されている。

 ソロツアーは、いわゆるキャリアーモードで自分の分身となるキャラクタを作成し、バンドの該当パートを担当して世界各地で演奏をしていくゲームモードだ。「Guitar Hero」のキャリアーモードと異なるのは、ストーリー性が特になく、ステージ中にボスキャラクタなども特に登場しない。

 各ステージで用意された曲を全て演奏しきると、次のステージに進むことができ、ひたすら自分の演奏力(歌唱力)を様々なタイプの曲にチャレンジしてスコアを競うやり込み型のゲーム内容になっている。

 面白いのはキャラクタカスタマイズ性の高さで、髪型・肌色・瞳の色・顔型などは言うにおよばず、ジャンルごとにトップ・ボトム・靴の3種類のアパレルと、メガネなどのアクセサリー、更にはタトゥーなど、自分の分身を細かくいじることができるのが面白い。特にアパレルは上下で様々な組み合わせが楽しめるので、つい時間を忘れて組み合わせに没頭してしまう。もちろんギターも実在のモデルが多数用意されている。

 これらのアイテムは、ソロツアーモードで1曲演奏するごとにもらえるギャラを使って購入していく。また、アイテムは曲を演奏するたびにどんどんアンロックされていくのでイージーの難易度から初めてエキスパートレベルまで、ひたすら演奏を重ねれば重ねるほど様々なアイテムを購入することが可能だ。

 そしてソロツアーを通じて入手したアイテムを駆使して個性的な自分の分身を作り上げたらオンラインデビューという流れになる。各パートの担当をオンラインで募ることで世界中の「Rock Band」プレーヤーと一緒に演奏を楽しめるのが、このゲーム最大の醍醐味と言えるだろう。

ギターも実在のモデルが多数揃っている 髪型を変えてイメージチェンジを図ることもできる
メタル系の服飾はユニークなデザインが多い 顔のメイクアップも完備


 各パートの特徴は以下の通り。

◇ヴォーカル(リードシンガー)

 マイクを使いピッチをうまくコントロールして歌っていくヴォーカルは、他のパートと異なり楽器の演奏技術ではなく、自分の声で勝負をする点が特徴的。ゲームでは表示される歌詞をいかに定められたピッチに沿って上手に歌い上げていくかがポイント。

 自分の声は矢印型のアイコンで表され、この矢印が各曲の波から外れないように声を出していく。実は歌詞をしっかり歌い上げる必要は無くて、鼻歌というかハミング程度でもゲームは進む。要するにいかに曲のノリに合わせて発声できるかが重要になっている。

 曲によっては歌の合間にタンバリンを叩く個所があり、その場合はマイクを手でポンポンと調子に合わせて叩いていく。他の楽器に比べてもノリと思い切りの良さがスコアの良し悪しに関わってくるのがヴォーカルパートだ。

 オンラインでヴォーカルを担当するとなると「フンフンフ~ン♪」という感じの鼻歌ではさすがにその他メンバーが納得しないと思うので、ソロツアーで練習を積んで華麗なオンラインデビューを目論むのも面白いかもしれない。筆者は別に英語の曲をうまく歌える訳ではないのだが、自分の好きな曲はやはり歌いやすい。これはもう練習あるのみだ。

ヴォーカル部分はしっかり声を出すことが大事 ピッチと矢印をしっかり重ねるように声を出す
うまく歌えているかは評価をこまめにチェックすればOK 長い曲は結構疲れる。歌うのも体力が必要?


◇ギター(もしくはベース)

 基本的に「Guitar Hero」と同じルールで、おそらく3つのパート中もっともプレイしやすい。「Guitar Hero」と異なる点として、曲によってギターソロの部分が用意されており、うまく演奏をすれば特別ボーナスがスコアに加算される。

 「Rock Band」のギターコントローラは5つのボタンとストラムバー、ワミーバーで構成されており、基本的には「Guitar Hero」のものと変わらない。5ウェイスイッチを切り替えることでそれぞれ4種類(+機能無効)に音の質を変えることができる。

 また、エンディングボーナスという要素があり、エンディングの締めとしてギターをひきまくり、最後の締めをうまくキメることに成功すると、更にボーナスを得ることができる。難易度がイージーレベルだと、5つある弦のうち、左から緑・赤・黄の3つのみを使うが、ミディアムレベル以降は全てを使うことになるため、グッと難度が上がる点も「Guitar Hero」と変わらない。

ギターコントローラテクニックが試される! 演奏中は他のメンバー視点も流される
ソロパートの演奏は完璧を目指したい エンディングボーナスは華麗に決めよう


◇ドラム

 ドラムコントローラを使い、ドラムパートを演奏する。コントローラには4つのパッドと1つのペダルが用意されており、パッドはスネアドラムやタム、あるいはシンバルを、ペダルはバスドラムにそれぞれ割り当てられている。

 難易度は3つのパート中最も高く、とにかくタイミングをつかむまではひたすらプレイして体で覚えるしかないのと、シビアなタイミングが要求されるため、表示に遅延が発生する液晶テレビなどでプレイする場合は、予めゲームオプションのキャリブレーション機能でタイミングの調整を行なう必要がある。

 ちなみにペダルは硬めで、イスとドラムコントローラの高さがうまく合ってないと足がやたら疲れる上に、踏み込むタイミングもずれるので、プレイ前にしっかりと調節した方が良いだろう。

ドラムはとにかく練習が物を言う 演奏中は他のメンバー視点も流される
とにかく忙しいのがドラムパートの特徴だ 難易度も高いのでミスもしやすい




 パートごとの難易度の差はドラム>ギター>ヴォーカルの順番で、ドラムが一番難しく、意外にもヴォーカルは声のピッチと曲の流れを覚えてしまえば、英語の歌詞を覚えて歌う必要はないので、実は一番やさしい。

 キャラクタは楽器ごとにつくるため、1人でプレイする場合は、ややその辺の管理が煩雑ではあるが、異なるタイプのキャラクタを作り上げていく楽しさも、このゲームの醍醐味のひとつと言っても差し支えない。

 ひとつの楽器を極めるもよし、ひとつずつ極めていくもよし、オフラインでコツコツとハイスコアを目指す、いきなりオンラインデビューしちゃうなど「Rock Band」には様々な楽しみ方が備わっている懐の深いゲームなのだ。



■ 全58曲+αでロックしろ!!60年代~現代までの有名曲を多数収録

曲によってプレイパターンは様々だ
ハイスコアを目指して練習を積もう
 「Rock Band」には全部で58曲のロックミュージックが収録されている。これは「Guitar Hero」の70曲以上に比べるとやや少ないが、その代わりにダウンロードによるAdd-Onコンテンツが充実しているのが特徴だ。全曲ドルビーサラウンドに対応しており、可能な限り音響面の良い環境でプレイがしたくなる。

 選曲は「Guitar Hero」に負けずのゴージャスさで、メインの各モードで演奏できる曲は難易度や発表された年代、ジャンルによってゲーム中でソートをかけることもできる。  各ゲームモードごとに収録されている曲は以下の通りだ。

◇メインゲームモードでの曲リスト一覧

 「Rock Band」のメインゲームモードでは全45曲が演奏できる。いくつかの曲は「Guitar Hero III」とかぶっているが、'60年代~現代までのヒット曲がズラリと揃っており、洋楽ファンにはたまらないものがある。

 最近のヒット曲でなじみのあるものとしては、Red Hot Chili Peppersの“Dani California”が邦画の挿入歌にもなっており有名どころだろうか。Deep Purpleの“Highway Star”など誰もが知ってそうな曲も入っており、どちらかと言うと「Guitar Hero」より「Rock Band」の方が一般大衆に知名度の高いアーティストと曲が揃っている印象を受けた。

“Are You Gonna Be My Girl”- Jet
“Ballroom Blitz”- Sweet
“Black Hole Sun”- Soundgarden
“Blitzkrieg Bop”- Ramones
“Celebrity Skin”- Hole
“Cherub Rock”- Smashing Pumpkins
“Creep” - Radiohead
“Dani California”- Red Hot Chili Peppers
“Dead on Arrival”- Fall Out Boy
“Detroit Rock City”- Kiss
“(Don't Fear) The Reaper”- Blue Oyster Cult
“The Electric Version”- The New Pornographers
“Enter Sandman” - Metallica
“Epic” - Faith No More
“Flirtin' with Disaster”- Molly Hatchet
“Foreplay/Long Time”- Boston
“Gimme Shelter”- The Rolling Stones
“Go with the Flow”- Queens of the Stone Age
“Green Grass and High Tides”- The Outlaws
“The Hand That Feeds”- Nine Inch Nails
“Here It Goes Again”- OK Go
“Highway Star”- Deep Purple
“I Think I'm Paranoid”- Garbage
“In Bloom”- Nirvana
“Learn to Fly”- Foo Fighters
“Main Offender”- The Hives
“Maps”- Yeah Yeah Yeahs
“Mississippi Queen”- Mountain
“Next to You”- The Police
“Orange Crush”- R.E.M.
“Paranoid”- Black Sabbath
“Reptilia”- The Strokes
“Run to the Hills”- Iron Maiden
“Sabotage”- Beastie Boys
“Say It Ain't So”- Weezer
“Should I Stay or Should I Go”- The Clash
“Suffragette City”- David Bowie
“Tom Sawyer”- Rush
“Train Kept A-Rollin'”- Aerosmith
“Vasoline”- Stone Temple Pilots
“Wanted Dead or Alive”- Bon Jovi
“Wave of Mutilation”- Pixies
“Welcome Home”- Coheed and Cambria
“When You Were Young”- The Killers
“Won't Get Fooled Again”- The Who

曲によってプレイパターンは様々だ
ハイスコアを目指して練習を積もう
◇ボーナストラックでの曲リスト一覧

 ボーナス曲は全部で13曲あり、ゲームをプレイする過程でアンロックされていく。「Guitar Hero」のようにショップで購入してアンロックする訳ではないので注意されたし。

“29 Fingers” - The Konks
“Blood Doll” - Anarchy Club
“Brainpower” - Freezepop
“Can't Let Go” - Death of the Cool
“Day Late, Dollar Short” - The Acro-Brats
“I Get By” - Honest Bob and the Factory-to-Dealer Incentives
“I'm So Sick” - Flyleaf
“Nightmare” - Crooked X
“Outside” - Tribe
“Pleasure (Pleasure)” - Bang Camaro
“Seven” - Vagiant
“Time We Had” - The Mother Hips
“Timmy and the Lords of the Underworld” - Timmy and the Lords of the Underworld

◇Add-Onコンテンツ

 こちらも「Guitar Hero」と同じくXbox LiveマーケットプレイスおよびPLAYSTATION Storeで追加の曲がダウンロードコンテンツとして提供されている。価格は前者が440マイクロソフトポイントで、後者が5.49ドルとなる。

 3曲1パックで提供されており、現状はアーティスト単位と、企画系(Punk Pack)2パターンが提供されており、MTVという全米の音楽シーンを牽引するメディアならではの様々な曲の追加提供が期待できそうだ。ちなみに無料提供のコンテンツは現状無いが、提供コンテンツ数自体は「Guitar Hero」より「Rock Band」の方が多い点にも注目したい。

Metallica Pack ※有料提供
“Ride the Lightning”
“Blackened”
“...And Justice For All”
・Queens of the Stone Age Pack ※有料提供
“3's and 7's”
“Sick, Sick, Sick”
“Little Sister”

・The Police Pack ※有料提供
“Roxanne”
“Synchronicity II”
“Can't Stand Losing You”

・David Bowie Pack ※有料提供
“Moonage Daydream”
“Heroes”
“Queen Bitch”

・Black Sabbath Pack ※有料提供
“N.I.B.”
“Sweet Leaf”
“War Pigs”

・Punk Pack ※有料提供
“Ever Fallen in Love?” - The Buzzcocks
“I Fought the Law” - The Clash
“Rockaway Beach” - Ramones



■ 洗練されたカッコ良さがたまらない!! 2007年のベスト音ゲーに決定

ローディング画面では自分の作成したキャラクタとバンドメンバーの1シーンが生成されて表示される。Harmonixのゲームはローディング画面が面白い。まずはソロツアーをクリアして更なる高みを目指そう!
 まず、HarmonixとMTV Gamesは、「Guitar Hero」の対抗作として、同じようなギター演奏ゲームを当ててこなかった点を筆者は高く評価したい。企画力としては本作「Rock Band」が頭ひとつ飛び出している。セールス面では「Guitar Hero III」に譲るとしても、2007年のベスト音ゲーは「Rock Band」で決まりだろう。

 両タイトルの作り込み度合いを見ると、キャラクタメイキングの幅広さ、カメラワークのカッコ良さなどは「Rock Band」に軍配をあげたい。後発タイトルとして有利なのは当然としても、それを加味した上で、MTVとEAのエッセンスを濃厚に感じられる点を強調しておきたい。つまり、新しいコラボレーションの勝利と言いたいのだ。

 以前、海外ゲームレポートにて、EAの「skate.」を取り上げた際に「Tony Hawk's」では体感できないカッコ良さを感じると書いたが、「Rock Band」でも全く同じ印象を受けた。「Guitar Hero」がコテコテ系とすると、「Rock Band」は洗練されたカッコ良さをプレイしていてヒシヒシと感じるのだ。

 不満点としては、やはりゲーム機付属のコントローラに対応していないことだろう。ヴォーカルは物理的にどうしようもないとしても、ギター(およびベース)とドラムパートだけは対応していて欲しかったところだ。

 ゲームのデザイン上、各専用コントローラを必須にしたかったのは理解できるが、各コントローラ単品が発売されるのは2008年に入ってからで、現状通常版パッケージの存在意義自体が非常に薄く、やはり最低限のフォローとして標準のコントローラ対応は必要だったのではないか?と思う。

 本作はおおよそ今までの音ゲーで使われてきた楽器周辺機器を全部入りにした常態のSpecial Editionパッケージの存在が異様なオーラを出しているため、一種のネタ的ゲームとして見ている方が多数いるかもしれない。しかし筆者はこれを真っ向から否定したい。

 前述した通り「Rock Band」はタイトルの通り、ロックバンドそのままゲームで演じようという趣旨の作品であり、内容はすこぶる硬派にできている。ゲームをプレイしていればオフラインであれば最低3~4人が集めてこい、というクリエイターの真面目なメッセージをプレーヤーは感じ取ることができるはずだ。

 「Rock Band」が素晴らしい点は、オンライン機能をうまく使い「物理的に人が集められなければネット上で集めればいいじゃん」という柔軟なオンラインマッチングを加味させておいた点にあるだろう。

 例えばギター・ドラム・ヴォーカルの3人はいるけどベース担当が足りない、なんて時はオンラインからベース担当を見つけてくることができる訳で、本作の開発を行なったHarmonixはどこまでも真面目に、ロックバンド体験をプレーヤーにさせるためにあらゆる努力をしていると断言できる。

 もちろん、ギターをカッコ良く弾いたり、ドラムをリズム良く叩いたりと音楽ゲームの持つ面白さはソロツアーでも十分体験できる。キャラクタカスタマイズも優秀で全体の完成度は非常に高い。色物だから話題を集めているのではなくて、ゲームとして良くできているからこそ、本作は話題を集めているのだ。

 気になる本作の日本語版発売は、正直期待しない方がいい。現状発売されている地域はアメリカのみで、欧州での発売もまだ目途が立っていないようだ。当のアメリカでもSpecial Editionは不足しているようで、オンラインゲームショップの入荷状況を見ると次の製品出荷は2008年1月以降になっており、Special Edition自体の需要と供給のバランスは発売以降、まだ十分なものになっていないようだ。

 しかし運よくSpecial Editionを入手できた人には究極の音ゲーとして長い間君臨しそうな勢いを持つゲームだ。オフラインで集まってセッションをしてもよし、オンラインで仲間を募るのもよし、ソロツアーモードで各パートひとつひとつクリアしていくもよし、思いのほかやり込みができるので、飽きがこない。

 更にはダウンロードコンテンツとして、今後様々な曲が追加で提供されることを考えるとまだまだ楽しみは尽きなさそうだ。「Guitar Hero」と「Rock Band」はどちらも良くできたゲームだが、遊び比べてみると総合的な完成度は「Rock Band」の方が高い。日本国内では現状、プレイできる人が極めて限られそうなゲームではあるが、もし機会があればぜひチャレンジしてみてもらいたい。

(C) 2007 Harmonix Music Systems, Inc. All Rights Reserved. Harmonix, Rock Band and all related titles and logos are trademarks of Harmonix Music Systems, Inc., an MTV Networks company. Rock Band developed by Harmonix Music Systems, Inc. MTV: Music Television, MTV Games and all related titles and logos are trademarks of MTV Networks, a division of Viacom International Inc.

□「Rock Band」公式ホームページ(英語)
http://www.rockband.com/



■ 次回予告・「RockBand」を3人でプレイしてみたぜ!

 音ゲー連続レポート3回目は、せっかく「Rock Band」Special Editionを購入したのだから3人そろって遊んでみないと損じゃないか!ということで、編集部に集まって実際に3人セッションでプレイをしてみたので、その模様と、マルチプレイまわりの機能についてもう少し掘り下げてレポートしたい。請うご期待!!

Xbox Liveを使ったマルチプレイも可能 3人集まっての演奏はいかに!?


(2007年12月21日)

[Reported by Game Dude]



当連載でご紹介したゲームは日本国内で流通しているハードウェアでは動作を保証するものではありません。編集部では海外版ハードウェア・ソフトウェアを輸入して紹介しています
この記事を読んで行なった行為によって、生じた損害はGAME Watch編集部および、メーカー、購入したショップもその責を負いません
GAME Watch編集部では、この記事についての個別のご質問・お問い合わせにお答えすることはできません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.