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【デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'07 / 第13回AMDアワード】
AMDはこれまで創立以来山科会長の下、デジタルコンテンツのクリエイター育成やバックアップを目的に、優れたコンテンツを表彰してきた。しかし、今年、新理事長としてコーエーのファウンダー取締役名誉会長の襟川惠子氏が就任。コンテンツクリエイター系の企業のみならずインフラ側の企業参入など多彩な方面へ新規会員の門戸を開き、今の時代に即した改革方針を打ち出している。 今回発表された概要によれば「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'07 / 第13回AMDアワード」では、これまで「Best Director賞」、「Best Visual Designer賞」など部門ごとにコンテンツクリエイターを表彰していた部門賞を廃止。「年間コンテンツ賞」として優秀賞受賞作品を10作品程度選出。中から「大賞/総務大臣賞」、「AMD理事長賞」各該当作品を1点ずつ選出し表彰する。「功労賞」、新人賞に当たる「江並直美賞」、「リージョナル賞」はこれまで通り選出される。 部門賞の代わりに新たに新設されるのが「企画部門賞」。こちらは放送コンテンツのマルチユース促進を見据えた賞で、企画段階での応募を受け付け、企画内容はもちろんの事「マルチユース」と「制作費の自主調達」などの観点が重要となるという。現在放送業界では権利関係が複雑に交錯するため2次使用や通信での配信などが難しい。襟川会長によれば海外、特に米国においては放送と通信の融合が進み、新たな需要とビジネスチャンスに溢れているという。 こういった点に配慮し、「企画部門賞」ではマルチユースをあらかじめ想定した企画を表彰し、放送にまで持って行きたい考えだ。ここで重要なのはただ表彰するだけではなく、NTTグループやソフトバンクグループ、住友商事、三井物産、東北新社、ディー・エヌ・エーと言った企業が当該番組のスポンサーとして検討する準備がされるという点。つまりただ企画が表彰されるだけでなく、現実に番組の制作に結びつく準備もされるということになる。このほかにも電通や博報堂、博報堂DYメディアパートナーズ、アサツー ディ・ケイなどが制作資金出資者やスポンサーの仲介の検討を行なってもらえるようお願いしているという。 襟川氏は「ゲームの一部をつなぎ合わせストーリー立ててユーザーが書き込むなどと言ったアイディアもあると思う」とし、新規性の強い企画を期待しているとコメント。公募期間は12月18日から2008年2月15日まで。AMDのホームページに掲載されている申し込みフォーマットと添付資料をAMDに送付する事で応募となる。企業でも個人でも申し込みを受け付けている。
歴代「AMDアワード」にはゲーム作品が数多く選出され、12回のアワードでは功労賞に任天堂株式会社の宮本茂氏が選出されている。おそらく「第13回AMDアワード」でも何タイトルかは受賞する事かと思われる。ゲームはデジタルコンテンツの一翼を担うジャンルであるため、受賞作品の動向や今回新設された「企画部門賞」がゲームとどう絡んでくるのか注目だろう。
□AMDのホームページ http://www.amd.or.jp/ □関連情報 【9月26日】社団法人デジタルメディア協会、新理事長の襟川恵子氏が挨拶 「総務省のバックアップの元、できる限り支援していきたい」 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070926/amd.htm 【1月31日】デジタルメディア協会「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'06/第12回AMDアワード」 任天堂の宮本茂氏が功労賞を受賞 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070131/amd.htm (2007年12月18日) [Reported by 船津稔]
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