Gravity、米国で新生開発スタジオ「L5 Games」を設立
元Blizzardメンバーら20人が参加し新作3タイトルを開発中
12月7日発表(現地時間)
韓国Gravityは、現地時間の12月7日、カリフォルニア州サンマテオ市にある子会社L5 Gamesが、現在3本の新作タイトルの開発を進めていることを明らかにした。L5 GamesはGravityの北米支社Gravity Interactiveの100%資本の下、今年10月に設立された子会社だ。開発中のタイトルの内容については非公開だが、その内の1つは東洋と西洋の世界観を取り入れたMMORPGで、2009年の公開が予定されている。
|
今年5月にソウルで行なわれたBlizzardのプライベートイベント「World Wide Individual 2007」。韓国におけるBlizzardブランドは絶大だ
|
「L5 Games」は、元Blizzard NorthメンバーであるBrad Mason氏がCEOに就任し、同じく元Blizzard Northメンバーで、Creative DirectorのMichio Okamura氏、Design DirectorのEric Sexton氏、Engineering DirectorのKelly Johnson氏ら約20人がゲーム開発に参加しているという。Gravityの北米におけるパブリッシングを行なっているGravity Interactiveは、大きな援軍を得たことになる。
これらのメンバーは、韓国に子会社を設立するなど、開発スタジオとして本格的な活動を開始しようとした「U.I Pacific Games」(元Hyboreal Games)のメンバーだった。しかし、同社資金のパックアップ元だった中国の「China Cyber Port」からの資金が途切れたことにより事実上活動中止状態に陥り、殆どのメンバーが「L5 Games」へと移り、完全な新規タイトルの開発へ取り組むことになったという。
韓国において長らく人気を維持しているRTS「StarCraft」、「Warcraft」フランチャイズを背景に、Blizzardの持つブランドイメージは非常に高い。Gravity以外にも韓国の大手オンラインゲーム会社は、ほとんど北米に子会社を持っている。NC SOFTは、ArenaNetを含む4社(ArenaNet、Carbine Studios、Destination Games、Spacetime Studios)、WebzenはRed 5 Studios、HanbitはFlagship Studiosなどなど。子会社もあれば事業提携というものもあるが、共通しているのは開発スタジオの中心メンバーには必ずといってよい程「元Blizzard」の肩書きが付いていることだ。
Gravityは現在、新作の「ラグナロクオンライン 2」の日本サービスが延期になったほか、「W Baseball」、「Pucca Racing」、「Body Check」といった新規ラインナップが韓国国内のサービスで苦戦を強いられている。そうした状況の中、北米スタジオ設立という新たなカードを出したGravityの動向と、「元Blizzard」メンバーが放つ新たな作品に期待したい。
□Gravityのホームページ
http://www.gravity.co.kr/
□関連情報
【7月21日】韓国Gravity、「Gravity Festival 2007」をロッテワールドにて開催
日本は初戦敗退。「W Baseball」など新作カジュアルゲームを多数出展
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070721/grafes01.htm
【5月21日】Blizzard、韓国ソウルにて「2007 World Wide Invitational」を開催
全世界待望のシリーズ最新作「StarCraft 2」ついに発表!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070521/korea_05.htm
(2007年12月10日)
[Reported by Dong Soo “Luie” Han / 三浦尋一]
Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします
ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp
Copyright (c) 2007 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.
|