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そのほかのタイトルに関しては、ビデオによるプレゼン、そしてその後に行なわれた試遊会での出展でフォローするという思い切った内容になっていた。
【出展セガタイトル一覧】
■ 「不思議のダンジョン 風来のシレン3 -からくり屋敷の眠り姫-」(Wii)……ついに「3」となった「シレン」は3人のプレイキャラクタが登場 2008年発売予定 価格:未定
「今回の『シレン』は、シリーズ中最もストーリーが充実しています。シレンとコッパが繰り広げる壮大で奥深いドラマになっています。シレンは今までのシリーズで一番りりしくてかっこいい青年です。今作でシレンの生い立ちの謎も明らかになるかもしれない」と、ストーリー面の強化をアピール。 また、「シレン3」では、シレンの叔父さんであり、剣術の師匠でもある「センセー」が初登場する。物語は、センセーがシレンの父親から預かったという、からくり屋敷のカギを持ってくるところから始まるという。さらに、「外伝」で人気の高い「アスカ」も競演する。この3人でのパーティプレイが基本となり、途中で3人を切り替えて先を目指すことができる。アスカはナギナタ、センセーは二刀流使い。それぞれ必殺技も異なる。この3人で武器や盾を交換しながら、戦略を練っていくということらしい。 「3」で新しく取り入れられるシステムとして紹介された「道具成長システム」は、ダンジョンのある場所にアイテムを置いておくと、剣や盾の強さが上がったり、特殊能力が追加されるというもの。成長度合いは場合によって異なり、数ターンで成長することもあれば、特定のダンジョンに潜ることで幻の刀になったり……ということもあるという。 新モンスターは60体が登場。中でも、特にボスキャラクタに力を入れているという。どんな動きをするのか、非常に楽しみだ。 もちろん、「風来のシレンDS」などで好評を博した通信機能にもしっかり対応。「風来救助」、「番付」システムはもちろん、「サーバーの壺」という、ダンジョンの途中で友達とアイテムを交換できる、オンラインモードで初登場するアイテムが登場する。また、発売後にダンジョンのダウンロードサービスも行なう予定があるという。
□公式サイト http://chun.sega.jp/shiren3/
■ 「戦場のヴァルキュリア」(PS3)……RPG+ターン制SLGの要素にリアルタイムアクション要素を導入 2008年春発売予定 価格:未定
架空の'30年代のヨーロッパを舞台に、帝国と連邦という強力な勢力に挟まれた小国・ガリア公国。2つの勢力はついに衝突、「第二次ヨーロッパ大戦」が始まってしまう。中立を掲げるガリア公国に、突如帝国軍が侵攻を開始するところから物語が始まる。小国だけに軍事力もあまりないこのガリア公国では、有事の際は16歳以上の男女は民間人であっても、兵として戦いに参加することが義務付けられていた。彼らによって組織されているのが義勇軍だ。
主人公ウェルキン=ギュンターは、自然科学の教師を目指す大学生だったが、徴兵され、義勇軍第7小隊の隊長となる。ヒロイン、アリシア=メルキオットはパン職人を夢見る偵察兵。この2人を中心とし、元民間人を含む10人ほどの第7小隊の姿を描くストーリーが展開される。
「戦争というテーマは、とかく暗く悲惨なイメージがあったり、とっつきにくそうな印象があったりして、ストーリーの良さにたどり着く前に敬遠されてしまいがち。だが、こういった温かみのあるグラフィックスにすることで、戦争という世界観や、その中で生きるキャラクタたちに親しみを持ってもらおうと考えたのが『CANVAS』」と野中氏は言う。 また、本作は「BLiTZ」と呼ばれる戦闘システムを搭載している。ターン制シミュレーションRPGの要素に、アクション要素を取り入れたものだ。「BLiTZ」には「コマンドモード」と「アクションモード」の2つがある。「コマンドモード」は作戦地図をイメージしてもらえばわかりやすい。ここでまず、地形や敵味方の位置、進軍ルートの確認が行なえる。動かすキャラクタを選択すると、そのキャラクタが「アクションモード」に移行する。 コマンドモードはただキャラクタを動かすだけでなく、マップを見ながら敵の視界から隠れて移動、建物の屋上など、敵の眼をかいくぐりつつ攻撃できるポイントを探したり、敵の動きを見ながら戦線を押し上げたりするなど、戦略上非常に重要な要素を持っている。 アクションモードでは、「アクションポイント」と呼ばれるオレンジ色のゲージがゼロになるまで移動、行動ができる。「アクションモード」では、途中で敵を発見したら狙いを定めて攻撃できるし、障害物に隠れたりもできる。敵もこちらを発見し次第、即座に攻撃してくる。このモードでは三人称シューティングゲームのような雰囲気だが、「CANVAS」の魅力の1つ、効果音が文字で表示されたりするのも面白い。 アクションポイントがゼロになると、次のキャラクタの選択に移る。自分のターンでどれだけ行動できるかは「コマンドポイント」によって決まる。「コマンドモード」画面の左上に勲章のようなグラフィックスで表示されているものがそれだが、人間では1回に1つ、戦車は1回に2つ、行動のために消費することになる。同じキャラクタを何度も使うことも可能。戦車は攻撃威力も装甲も強力だが、コマンドポイントを2つ使ううえ、敵に対戦車兵がいた場合、対戦車ロケットなどの攻撃を受けると甚大な被害を受ける。 「BLiTZ」は、アクション性と戦略性を両立させた、「サクラ大戦」ではできなかった新しい戦闘システムといえる。「『戦場のヴァルキュリア』はすべてにおいて我々のチャレンジ精神が詰まっているまったく新しいタイトル」と西野氏はプレゼンを締めくくった。「東京ゲームショウ2007」ではプレイアブル出展されるということなので、気になる方はぜひ一度おためしあれ。
□公式サイト http://valkyria.jp/
■ 「龍が如く 見参!」(PS3)……主人公は桐生一馬之介=宮本武蔵! 祇園の町に任侠の風が吹き荒れる!? 2008年春発売予定 価格:7,980円
時代を過去に設定したことについて、名越氏は「前作の成功を踏まえたうえで、日本人のそのものの魂をもっと訴えかけられるようなネタをやりたいと考えた。ナンバリングタイトルの続編という考え方もあったが、いろんな試行錯誤の中で、時代劇=日本人がもっとも日本人らしかった頃の時代を使って、それを訴えていくことが一番ストレートに描けそうだということで選びました」と語っていた。 また、「桐生一馬というキャラクタは現代劇ではもうほとんど見られないような人間像で、彼を時代劇に持ってきてシナリオを書いたときに、『龍が如く』以上に映えることに気が付いた」という。「ゲームというメッセージ性の強いメディアを使って、もう一度日本人について考え直してみようというきっかけになるようなコンテンツになれば」と、本作の狙い、主人公の起用の理由を明らかにした。 本作のキャストは、佐々木小次郎に松田翔太氏、鶴屋の用心棒 伊東に寺島 進氏、吉岡清十郎に加藤雅也氏、祇園藤次に塚本高史氏、丸目長恵に竹中直人氏、謎の僧に松方弘樹氏が出演している。ボイスだけでなく、キャラクタも本人から採寸したものを使用してモデリングしている。主人公・桐生一馬之介は黒田崇矢氏、遥には釘宮理恵さんが引き続きボイスを担当。 バトルシステムは「一刀」、「二刀流」、「大太刀」、「素手格闘」の4つのスタイル。宮本武蔵らしく剣劇をメインに押し出している。「一刀」は「必殺の一太刀」として、威力とスピードを兼ね備え、「二刀流」では連続斬撃が使用可能になる。また、「大太刀」は「問答無用の一撃」を使いこなすことができる。ヒートアクションは「豪快必殺剣」と名前は変わっているものの、簡単な操作で楽しめるところは変わっていないようだ。 キャラクタの成長システムも強化されている。あらゆる事柄を経験として積み上げる「基礎能力強化」を基本に、修行によって得られる「技」や「心得」、そして動物や人の動きから「天啓」を得て「必殺剣」を生み出すことで、キャラクタを強くしていくことができるという。 用心棒の桐生のところに、「宮本武蔵を殺してください」と願う少女・遥が訪れるというこれまた先が気になるストーリーを軸に、PS3のパワーで作り上げられた祇園の町、清水寺や三十三間堂などの京都の建物、さらに100ものサブストーリーや数多くのミニゲームなど、新要素がてんこ盛りといえる「見参!」。ファンならずとも新しい「龍が如く」は気になるところだろう。
□公式サイト http://ryu-ga-gotoku.com/
■ そのほか
ほかにも、最近映画のCMが始まった「ライラの冒険 黄金の羅針盤」は、来春にPS3、Wii、DS、PSPへと展開するマルチコンテンツ戦略を採用。北米で制作されている。同じく海外発タイトルとしてPS3/Xbox/PSP「SEGA RALLY(仮)」もイギリスで制作されているという(来春発売予定)。 ■ 試遊タイトルインプレッション ○ Wii「不思議のダンジョン 風来のシレン3 ~からくり屋敷の眠り姫~」
ダッシュ移動や斜め移動、そしてプレーヤーキャラのその場での向き変更など、「シレン」シリーズで「無駄な1ターン」を減らすために欠かすことのできない操作法も、「各種ボタン+十字キー(Lスティック)」と従来通り。今回のバージョンではそれぞれ、ダッシュ移動が「Bボタンを押しながら十字キーもしくはLスティック」、斜め移動が「Rボタンを押しながら十字キーもしくはLスティック」、プレーヤーキャラの向き変更が「Yボタンを押しながら十字キーもしくはLスティック」となっていた。
プレーヤーが操作しないキャラクタは、AIで行動するようになっている。プレーヤーキャラが1ターン分行動すると、そのときの状況(モンスターが隣接しているときは攻撃など)に合わせて仲間も行動するという具合だ。 仲間の行動は、「作戦」や「心得」というコマンドを利用してある程度管理することができる。作戦には「一緒に行こう」、「無理しないで」、「倒して進め」、「間を空けて歩く」、「道具回収」といったものがあり、「倒して進め」だとモンスターと遭遇すると一目散にそちらに向かい、「間を空けて歩く」だと操作しているキャラクタと少し離れて移動するという具合に行動パターンが変化する。 中でも印象的だったのが「道具回収」。指示した途端に、こちらのことはそっちのけでマップ内に落ちているアイテムを拾い始めた仲間の姿を見て、思わず笑ってしまった。 一方、心得には「杖を使う」、「お札を使う」、「ピンチの時に回復する」などの項目が用意されており、モンスターとの戦闘時に選択した項目に合わせた行動を取るようになる。作戦や心得など、こちらの指示に対するAIの行動はかなり的確で、的外れな指示をしなければ頻繁に操作するキャラクタを切り替えなくても済みそうだ。 プレイ環境を変更するオプションも充実しており、アイテムを拾うときのモーションをカットできたり、画面外にいる仲間が攻撃したときにカメラがそちらに移動する機能をOFFにできるなど、さまざまな項目について好みに合わせた調整ができるようになっている。
今回、特別バージョンということでプレーヤーキャラのレベルがやや高めに設定されていたようで、ゲームの難易度に関しては正直なんともいえないところ。だが、ゲーム全体の作りはいたって親切・丁寧という印象。「1,000回遊べるゲーム」をコンセプトに作られてきた「シレン」シリーズだけに、特に総プレイ時間が長くなるにつれて見るのが辛くなってくる演出面に関しては、オプションでON/OFFを自由に切り替えられるようにしてあるなど、実際にプレイする人の立場にたった配慮がなされている。
□セガのホームページ http://sega.jp/ □セガのTGS2007特設ページ http://tgs.sega.jp/ □関連情報 【5月15日】セガ、「コンシューマ新作発表会2007 SUMMER」開催 今半期はPS3用サウンドノベル「忌火起草」、DS「なるほ堂」シリーズを主軸に展開 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070515/sega1.htm (2007年914日) [Reported by 佐伯憲司/中野信二]
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