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ハイファイブ、オンラインゲーム専用ポイントサービス「ネトゲット」を8月28日よりスタート
貯めたポイントを他社のゲームでも使えるユニークなサービス

8月28日サービス開始予定



 株式会社ハイファイブ・エンターテインメントは、インターネット広告事業を展開する株式会社アドウェイズとの提携事業第3弾として、8月28日より、アフィリエイト広告を利用したオンラインゲーム専用ポイントサービス「ネトゲット」のサービスを開始する。

ネトゲットのトップページのイメージ。ハイファイブ社長の澤氏のマスコットキャラクタ“しおにく”がガイドを務めてくれる。汎用性を考慮すれば、この“ハイファイブらしさ”は諸刃の剣となりそうだが……
ネトGを貯めるポータルとなるネトG狩り場。レートは1ネトG=0.1円。一番上の「ワンダーキング」会員登録は、1500ネトGなので、150円分のネトGが獲得できる計算となる
 「ネトゲット」は、オンラインゲームそのものではなく、オンラインゲームの利用料金を、アフィリエイト広告を使って獲得するためのサイト。基本コンセプトとしては、すでに正式サービスを実施している「アドクエ」とまったく同一で、広告を見てゲーム内ポイント“アドG”を貯める代わりに、“ネトG”を貯めるというものだ。

 今回はそれを「アドクエ」やハイファイブの他のタイトルに限定せず、他社のオンラインゲームのポイントとしても活用できるというところがまったく新しい。ユーザーはこのサービスを利用することで、現金を使用せずに、さまざまなオンラインゲームの有料アイテムを購入することができるようになる。

 このサービスの狙いは、現在正式サービスが実施されているオンラインゲームの過半数が基本プレイ無料のアイテム課金制を採用している中、その利用者の8割あまりが、一切有料アイテムを利用しない、つまり無料で遊び続けていることになるが、これら無料ユーザーに対して、売り上げを発生させる施策というわけである。

 ユーザーの2割が、タイトルの売り上げの10割を占めるという構造は、ここ最近の話ではなく、アイテム課金制タイトルの構造的なウィークポイントだった。これをユーザーとメーカーの間に広告主を挟むことで、ユーザーにはゲーム専用の仮想通貨を、メーカーには売り上げを発生させるという、両方の利益に合致した上で、ビジネスとして綺麗にまわるという、理論的にはまさに理想的なビジネスモデルとなっている。

 基本的な利用方法としては、まずユーザーは「ネトゲット」でハイファイブコンテンツIDを取得する。すでに登録済みのユーザーは追加登録は不要。そのIDで「ネトゲット」にログインし、登録されている広告の条件を満たすことで、一定期日後に一定額の“ネトG”を入手することができる。その“ネトG”を、対応タイトルの仮想通貨に交換することで、対応ゲームで有料アイテムが購入できるという流れになる。

 注意点としては、不正獲得を防ぐために必ず一定期間をおいてポイントが充当されるようになっているため、「○○を買うポイントが足りないからちょっと稼いでくる」という場当たり的な利用法はできないことと、交換は常に“ネトG”からゲーム専用の仮想通貨への一方通行となっており、“ネトG”を仲介させて他社の仮想通貨に変えたりすることはできない。また、Web MoneyやNET CASHといった、汎用の仮想通貨との交換もできない。あくまでオンラインゲーム市場のためのアフィリエイトサービスとなっている。

 このサービスがビジネスとして軌道に乗るかどうかはひとえにどれだけ対応タイトルを増やせるかに尽きるが、現時点で発表されているのはメーカーのみで、個別のタイトルについては最終調整中として明らかにしていない。8月24日時点での参入メーカーは以下のとおりだ。

・キューエンタテインメント
・ゴンゾロッソオンライン
・サミーネットワークス
・ジークレスト
・ハイファイブ・エンターテインメント
・ロックワークス

・ほか十社と年内参入に向けて交渉中

 繰り返しになるが、現時点では残念ながらどのタイトルが貯めた“ネトG”で使えるのかはわからない。たとえば、参入メーカーの一社であるジークレストのフラッグシップタイトルである「トリックスター0 -ラブ-」が対応するかどうかはわからない。今のところ、ハイファイブのタイトルのユーザー以外は、“ネトG”を貯めるモチベーションが沸きにくい状態だ。

 また、国内大手メーカーの名がないのも気になるところだ。スクウェア・エニックス、コーエー、カプコン、テクモ/SeedC、ガンホー、ゲームオン、ゲームポットなどなど、100万単位のユーザーを擁するメーカーが続々と参入し、過半数の現役オンラインゲームユーザーのニーズをカバーできるような状況になれば、世界的に見て前例のないユニークなビジネスモデルとして日本のみならず、世界的なビジネスに発展する可能性もある。今後のサービス拡充に期待していきたいところだ。

(C) High Five Entertainment Inc. All Right Reserved.

□ハイファイブ・エンターテインメントのホームページ
http://www.hi5.co.jp/
□アドウェイズのホームページ
http://www.adways.net/
□「ネトゲット」の公式ページ(8月28日正式オープン)
http://netoget.jp/
□関連情報
【8月22日】ハイファイブ、「テニクル」にてゲーム内広告を全面展開
フジテレビ、リクルート等5社がテニスコートをジャック
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070822/hi5.htm
【8月8日】ハイファイブ・エンターテインメント、オンラインテニス「テニクル」
正式サービス開始。記念キャンペーンを実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070808/teni.htm

(2007年8月24日)

[Reported by 中村聖司]



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