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会場:ロッテワールド
ゲームのルールはパックをゴールに入れるという単純なものだが、「ボディチェック」の名の通り、パックを持っていようがいまいがシビアな体当たりは当たり前。ダメージを加えることで、アーマーやヘルメットを壊し、相手の防御力や能力を削いでいくことができるのが大きな特徴だ。 現在は韓国で第2次クローズドβテストが行なわれており、8月からオープンβテストに入り、年内のサービスインを目指している。ビジネスモデルは基本プレイ無料のアイテム課金。韓国での人気の行方によってはアジアや北米での展開を考えていくとのことだ。 荒々しいホッケーと、北米産タイトルかと思うほどのタフで長身のキャラクタで、アジアではマイナーなアイスホッケーというジャンルに風穴を開ける意気込みだ。
■ 格闘+アイスホッケーの絶妙なバランス。3対3の戦いがアツイ!!
キャラクタのテイストはアイスホッケーの本場である北米の雰囲気が強い。武骨な男性キャラクタとスレンダーな女性キャラクタが登場する。キャラクタのレベルの他、アーマーやヘルメットなどの装備にそれぞれステータスが設定されている。 ルールはアイスホッケーをベースにしているが、ボディチェックの際に相手の各部位のアーマーを破壊していくことができ、アーマーを破壊されるキャラクタの能力を下げることができる。ゲームはあくまでアイスホッケーとして進行するので、アーマーを破壊されても選手が行動不能に陥ることは無い。 しかし、引き倒されアーマーがもげてくるうちに感じる焦燥感や闘争心の高揚は絶妙で、カメラ視点の動くタイミングやリアルなキャラクタの動きが素晴らしい。 ゲームモードは現在1対1、2対2、3対3のモードが用意されており、ゴールキーパーは常にAIが担当する。1対1のみハーフコート、2対2、3対3のモードはフルコートで行なわれ、本格的なホッケーが楽しめる。ゴールキーパーがAIというのがミソで、パックに対して正対してゴールを守っているため、フェイントで左右にパックを振ったり、ゴール前で左右方向にパスを出すと得点しやすい。 ハーフコートで行なわれる1対1の対戦は、1つのゴールめがけて2人の選手がパックを奪い合う。AIのゴールキーパーが優秀で、フリーの状態からシュートしてもなかなかゴールを割ることができない。 しかしながら、ハーフコートの試合画面はストリートバスケットのような光景で、1つのゴールを少人数で奪い合うのもすごく面白い。プロデューサーの李氏によれば、本格的なプレイは3対3で楽しんで欲しいとのことで、ハーフコートはそのものを削除するか、2対2、3対3モードにもハーフコートを導入するか、βテストの中で決めていくという。 また、視点の切り替えは自由に行なうことができ、ワイド画面のユーザーを意識した横画面と、縦画面で自分のキャラクタに対しての引きと寄りが3段階の全4種類から設定できる。
アイスホッケーの戦略的なプレイを楽しみたいユーザーも、自分のキャラクタに寄って迫力のあるプレイを楽しみたいユーザーにも対応できている。
■ 氷に閉ざされた未来を描く重厚なストーリー。漫画化も想定
舞台は地球温暖化が進行した近未来の地球世界。富裕層が海を凍らせて建設した都市「ニューシティ」と、そこに入ることができなかった貧民層は山の山頂付近の「ゲットー」に暮らしている。 ニューシティの廃棄物をゲットーに運び込むために、間にアイスロードという道ができた。車や熱の出る動力を持った乗り物は使うことが出来ず、アイスロードの往来はすべてスケートで行なうことになったというのが大まかな時代背景だ。 女主人公のナオミはニューシティに暮らす科学者で、あるとき海を凍らせてニューシティが作られたことが、地球温暖化の進行から人々の暮らしを守るために行なわれたことではないことに気がつく。実際には海を凍らせることでかえって地球の温暖化が進んでおり、このプロジェクトを進めた最大の理由が、富裕層が貧困層との差を歴然とさせておくためにとった富裕層の陰謀であることに気づいてしまうのだ。 ナオミはゲットーに住むボーイフレンドのアバランタとこの事実を世界に広めようとするが、政府に付け狙われ、目的を果たすことができない。そこで、氷上の格闘技とも呼ばれるアイスホッケーのリンクの中で決着を付けようという展開になる。その争いをゲーム化したのが「Body Check Online」というわけだ。 このバックグラウンドストーリーは、Gravityの開発スタジオ「Z studios」の理事を務める李映帥氏が熱く語ってくれたが、MMORPGも顔負けの重厚な世界観には驚いた。ストーリーなどゲームを側面かからささえる要素が好まれる日本市場にも投入が期待される。
現在はレベル帯別と無差別によるマッチングシステムが導入されているが、将来的には観戦機能やランキング機能を充実させることで、e-Sportsタイトルとしての発展を遂げていくとのことだ。e-Sportsタイトルとしての地位を得るためには、まずは幅広い世代での認知が必要となってくるため、アイスホッケーそのものの浸透や原作の漫画化などを通じて、「Body Check」を側面から支える取り組みにも期待したいところだ。
□Gravityのホームページ (2007年7月24日) [Reported by 三浦尋一]
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