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ELEVEN-UPでは事業譲渡の理由について、「上場企業であるベクターを親会社に持つGAMESPACE24のほうが資金的な余裕があり、ゲームを発展させていく上で有効な手段だと考えたため」だとしている。 ベクター、GAMESPACE24、ELEVEN-UP共にソフトバンクグループ企業であり、今回の事業譲渡は、グループレベルでのオンラインゲーム事業再編という見方もできる。同グループにはすでにガンホー・オンライン・エンターテイメントという柱が存在するが、このところ立て続けにベクターへのオンラインゲーム事業リソースの集中が行なわれていることをふまえると、ガンホーに続く新しいオンラインエンターテインメント事業の柱となることを、同グループがベクターに期待していることが伺える。 「ベルアイル」のサービス移管に関しては、サーバーの停止やユーザー情報の再登録手続きなどは不要で、シームレスに移管される。これは個人情報を持っている会社がELEVEN-UPではなく、BB- GAMESを運営するソフトバンク・ペイメント・サービスであるためで、8月1日以降も既存のBB IDを使ってゲームに接続できる。 また、今回の事業移管に伴い、ELEVEN-UPの「ベルアイル」運営チームが、株式会社GAMESPACE24に移籍するため、運営スタイル、ノウハウについてもそっくりそのまま移管されることになる。なお、同作運営チーム「Trinity」リーダーの栗原哲氏の去就については「未定」としている。ゲームの開発は引き続きヘッドロックが行なう。 なお、ELEVEN-UPが運営するもうひとつのタイトルである「真・三國無双BB」については、今回の事業譲渡とはまったく関係なく、今後も引き続きELEVEN-UPが運営を継続するとしている。
ただし、すでに「開発コーエー、運営ELEVEN-UP、回線ソフトバンク」という「真・三國無双BB」プロジェクト立ち上げ当初のビジネススキームが崩れてしまったこともあり、グループ内の事業再編の枠内で、今後運営体制が変更される可能性もゼロではなさそうである。8月1日までにまだ動きがありそうなだけに、引き続き今後の動向に注目していきたいところだ。
□ベクターのホームページ (2007年6月6日) [Reported by 中村聖司]
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