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【「SQUARE ENIX PARTY 2007」レポート】

「ドラゴンクエスト」関連タイトルレポート その3
Wii「ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔」スペシャルトークステージ

5月13日 開催

会場:幕張メッセ

市村プロデューサーのリードと突っ込みでトークが進行
 「SQUARE ENIX PARTY 2007」における、「ドラゴンクエスト」関連イベントの2つ目がWii「ドラゴンクエストソード 仮面の女王と鏡の塔」のスペシャルトークステージ。

 12日の「ドラゴンクエスト モンスターズロード」のイベントに続き、市村龍太郎プロデューサーのナビゲートで進行し、「セティア」役の木下あゆ美さん、「バウド」役の松田賢二さんをゲストに迎えてのトークショウとなった。

 「DQS」のファンはもちろん、特撮ファンも含め、オープンメガシアターは朝早くから多数の人が駆けつけた。

「仮面ライダー響鬼」で「斬鬼」として渋い演技を見せ話題となった松田さん。主人公の父である「バウド」の声を担当
「デカレンジャー」でのデカイエロー役でお父さんたちにも大人気だった木下あゆ美さん。本作ではツンデレ(?)キャラであるセティアを担当


■ 特撮出演経験者から選んだ声優陣。その理由は?

 「ドラゴンクエスト」シリーズ初のボイスが採用された「DQS」。市村プロデューサーの声優起用理由からトークはスタートした。「DQS」は、剣で斬ったり魔法で攻撃するときのいわゆる「気合」をはじめとする「バトル」のセリフが中心とする作品だけに、そういった演技を「自然にできる人」、ということで考えられたのが「特撮作品出演経験者」だという。

 特撮作品は、役者自身がシーンを撮影した後、自身の演技に合わせて音声のみを別に録音するアフレコ作業を経て作られていることが多いことにも注目したそうだ。市村氏自身が特撮作品好きということも、もちろん理由の1つだが、アフレコ経験があり、バトルシーンの演技に慣れているという意味では、まさにこのタイトルのためのチョイスという意味で理にかなっている。

「ディーン」役の小西遼生さんはビデオコメントでの出演となった
 「普段ははかないんですが」とセティアをイメージしたスカート姿で登場した木下さんと、ビシッとスーツでキメてきた松田さんは、今日が初顔合わせだったそうで、ステージ上でもご挨拶。

 セリフはそれぞれ別録音で、木下さんと松田さん、そしてスケジュールの都合でビデオメッセージでの出演になった「ディーン」役の小西遼生さんもお互いに顔をあわせることがなかったようだ。市村氏によれば、小西さんと松田さんは同日の収録だったが、30分違いで会うことはなかったそう。

 それぞれが演じたキャラに関しては、木下さんは「セティアは気が強い感じで、若いのに大人っぽいしっかりした発言をするキャラクタですね。収録では台本だけで、グラフィックスは見せてもらえなかったんですよ。僧侶って設定ですが、型破りだということで、それは忘れることにしました。イラストを見せていただいて、それを見て役のイメージを膨らませました」とセティアを紹介。

 松田さんは、「主人公の父親であるバウドは酒好き女好き、第1に息子を愛していて……女好きというところは役作りをせずにやりました」という。市村氏によれば、「松田さんは台本を読んで練習してきてくれたんだな、ということがよくわかりました。収録時、『自由にいろいろやってもらえますか』ということでスタートしましたが、ほとんど1発でOKでしたね」とその演技にほれ込んでいた様子。

 ビデオでのコメントとなったが、小西さんも「ディーンは王子様なんですが、とてもまじめで心の優しい持ち主なんですが、1つだけ性格に特徴がありまして、悪く言えばちょっとマザコンかな、と」と印象を語ってくれた。

 続いて、初お披露目となる、キャラクタ同士の会話シーンが上映された。バウドとディーン、そして主人公の会話シーンと、セティアとディーンの会話シーン。このシーンから察するに、バウドとディーンは以前からの知り合い、ディーンの母(女王)が謎の目的のため出かけた先にいたのがセティア、という設定のようだ。

初公開となるキャラクタ同士の会話シーン。収録時は映像は一切なしで行なわれたので、ゲストのお2人も初めて目にしたという


■ 「DQ」初のボイス収録。堀井氏もばっちりサポート

 もちろんみなさんゲームの声優も初めての経験だったそうで、木下さんの発言のとおり、収録時は台本だけで映像を見ずに収録されたわけだが、木下さんは、「録っているときは、相手がいない状態で演じていたので、『大丈夫なんですか?』と言いながら、かなり不安でいっぱいだったんですが、今こうして映像を見て、『ああ、なるほど』と思いました。初めてだったのであまりにも不安で、『相手の声を聞かせてください』って無理やり聞かせてもらいましたね。もう皆さん収録を終えられた後だったので」と映像を見て安心した様子。

 すると松田さんが、「なにがなんだかわからないまま……。現場に来たときは、『ドラゴンクエスト』の収録だって知らなくて……」とさらに収録エピソードを披露してくれた。それによれば、「収録台本にタイトルが書いていなかった。収録当日までタイトルも伏せられていたけれども、呪文に見慣れたセリフがならんでいて、これはもしや、ということで、(スタッフに)『これはドラゴンクエストですか?』と聞いても、はっきり答えてくれなかった」という。

「イオナズン!」と松田さんが叫ぶと、音声さんがちゃんとSE(効果音)をあわせてくれる。気をよくした松田さんが「ベホイミ」や「ライデイン」と別の呪文を連発する一幕も
 市村氏によれば、収録時の松田さんはかなり緊張していたという。「『仮面ライダー響鬼』の『斬鬼さん』のイメージからすると、かなり違って見えた」と話題を振ると、「前からタイトルを聞かせていただけたら、もう少し心の準備もできたんですけどね……といっても、うすうすわかっていたんですが(笑)」と松田さん。

 「ドラクエ」に関われることが本当にうれしかったそうで、市村氏によれば、松田さんは収録時に呪文のセリフばかりを連発していたという。特に「イオナズン」がお気に入りだったようで、会場でも「イオナズン!」と連発して「生で言えてよかったです」とご満悦(笑)。息子を起こすときにも「イオナズン」を使う父親っていったい……(笑)。

 「今まで文字でしかなかった呪文なので、果たして自分が思っているイントネーションがあっているかどうか、1つ1つスタッフに確認しました」と初めてのボイス化ということで、松田さんも神経を使ったようだ。

 木下さんは「セティアが初めて主人公と話すとき、彼女が勝手に主人公の名前をつけるシーンがあって、名前がいくつもあって……」と収録時の苦労話を語ってくれた。では、ということで、そのシーンも上映された。その中に登場した「カルロス」という名前が収録時の鬼門だったようで、ラ行の発音にNGを連発していたそうだ。「セリフの流れで『カルロス』があると、もう言えないです」と本当に苦手だったよう。市村氏は「テストでプレイしているんですが、セティアに名前を呼ばれると本当に癒される」とお気に入りぶりを披露していた。

堀井氏じきじきに演技指導も行なわれた。現場でセリフの修正なども行なわれたという
 また、「まだ何もわからない状態の収録だったので、『これで動きとかに合うんですか?』って聞いたら、『あなたの声にあわせます』と言っていただいて……(木下)」、「初めてお会いしたので、最初堀井さんって存じ上げなくて、普通に隣に座ってらっしゃってビックリしました。演技指導に関しては、なにしろ作品を愛しているんだな、ということが伝わってきましたね(松田)」と「ドラゴンクエスト」といえば欠かせない堀井雄二氏の印象を語ってくれたとおり、堀井氏は本作の台本も手がけており、シナリオにも密接に関わっている。

 堀井氏は、ボイス収録時に演技に対してのアドバイスやシナリオの変更などを手がけ、みっちり取り組んだという。市村氏は、「『DQS』は、今までの『ドラクエ』シリーズとは一線を画しているところがあって、リアルな世界観で攻めようかと堀井さんと話をしていて、シナリオが書きあがったところで、『ボイスも入れよう』ということになりました。映画とかドラマの雰囲気を出したいな、という話が出て。その場合、俳優さんに声をあてていただいたほうが、空気感が出るだろうと。それと、戦うのでリアクションのセリフも多くて……」と、今までのシリーズとの違いを十分意識した取り組みだったことを明かした。

 「そこで考えたんですが、特撮はセリフをアフレコするので、経験された方ならこの作品にぴったりはまるのではないかと。それに、特撮では戦いまくってますから、自然な演技もやってもらえる。すべてが条件がそろったんですね。そこで今まで特撮を見ていて記憶に残る声ということでお3方がすぐ浮かんできました」と改めて起用理由を語ってくれた。

 最後に、「DQS」の見所についてお2人に話を向けると、「先ほど初めて『DQS』を遊ばせていただいたんですが、自分で斬ることもできるし、盾も自分で出せるところが楽しくて。縦に斬ったり、横に斬るのを自分で選べるところでちょっと興奮気味です。盾が間に合わなかったりしてちょっと悔しかったり。主人公の声が入っていなくて、周りのキャラクタがしゃべってくれるので、自分でプレイするときは主人公の声をあてちゃったりしちゃいそうです」と木下さん。最後に、「やっちゃいなさいよ」と生でセティアのセリフを聞かせてくれた。今、来春公開予定の映画の撮影真っ最中だという。

 松田さんは「バウドとしては、親子の絆の部分ですかね。僕たちの声とともに、小西君をはじめ声優陣とともに、この作品を皆さんに楽しんでいただきたいと思っています」と締めくくった。松田さんも昼ドラに出演中だが、そちらでもそろそろ活躍が見られるという。でもやっぱり最後は「イオナズン!」でした(笑)。

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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「スクウェア・エニックス パーティ 2007」のページ
http://www.square-enix.co.jp/party07/
□関連情報
【5月12日】【「SQUARE ENIX PARTY 2007」レポート】
「ドラゴンクエスト」関連タイトルレポート その1
DS「DQIX」、Wii「ドラゴンクエストソード」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070512/sqdq.htm
【5月10日】スクウェア・エニックス、「SQUARE ENIX PARTY 2007」プレカンファレンスミーティング開催
「ラスト レムナント」はPS3/Xbox 360で北米/日本同時発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070510/sep.htm
【5月7日】スクウェア・エニックス、「スクウェア・エニックス パーティ 2007」
対戦大会やデータダウンロード、配布物情報を公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070507/sep.htm
【4月27日】「スクウェア・エニックス パーティ 2007」続報
新作ステージや会場マップ、イベント情報など
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070427/sep.htm
【4月9日】スクウェア・エニックス、「ドラゴンクエストモンスターズ ジョーカー」
公式大会“Great Masters' GP”東京地区予選を開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070409/dqmj.htm
【4月6日】スクウェア・エニックス、MMORPG「ファイナルファンタジーXI」
「スクウェア・エニックス パーティ」で5周年記念トークなどを実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070406/ffxi.htm
【4月3日】スクウェア・エニックス、「スクウェア・エニックス パーティ 2007」
ステージイベントの内容を発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070403/sep.htm
【3月26日】スクウェア・エニックス、「スクウェア・エニックス パーティ2007」
公式サイトをオープン。出展タイトルを発表
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070326/sep.htm
【3月1日】スクウェア・エニックス、入場料無料のプライベートショー
「スクウェア・エニックス パーティ 2007」5月に開催決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20070301/sep.htm
【2005年7月30日】スクウェア・エニックス、「スクウェア・エニックス パーティ 2005」開催
「FFXII」の発売日は2006年3月16日に決定
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050730/sep.htm

(2007年5月14日)

[Reported by 佐伯憲司]



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