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会場:台北世界貿易中心
入場料:大人200台湾ドル(約800円)
ブースでの出展方法は各コーナーに輪投げやダーツなど来場者が楽しめるミニゲームを置き、試遊台は1~2台というゲームの要素を紹介するよりも、来場者にミニゲームで遊んでもらおうという姿勢を強く打ち出していた。クローズドβテストを予定している「大富翁 Online」の試遊台以外はユーザーの注目度が高く、ギャラリーも多かった このレポートでは、台湾のみならず、中国のユーザーが多くの期待を寄せている「仙剣Online」、日本とまったく違う進化を遂げている「魔力宝貝 (CROSSGATE)」、新要素が実装されたばかりの「大航海時代 Online ~La Frontera~」など、各タイトルの現状と今後にフォーカスを当ててお伝えしたい。
■ 看板RPGをオンライン化した「仙剣Online」。1人の男と2人の女の愛の行方は
「仙剣奇侠伝」は1~3まで制作され、外伝も作られている。現在「4」もパッケージゲームとして開発が進められている。「仙剣奇侠伝」は台湾でドラマ化され、中国でも放映された。このドラマは中国で爆発的な人気を博し、「仙剣奇侠伝」のオンラインゲーム化は台湾のみならず、中国からも期待されていた。 このシリーズは李逍遥という1人の男性と、趙霊児と林月如という2人の女性の愛を描く物語だ。古代中国を舞台にした、「武侠もの」という極めてポピュラーな題材に、愛し合い、運命によって別離し、再び出会う主人公達、出生の秘密が明らかになるなどのイベント、権力を握ろうとする悪漢といった強大な敵、大きな歴史のうねりなども盛り込まれている。特に愛憎渦巻くドラマは、女性ファンからも高い評価を得ている。 「仙剣Online」は淡いピンク色のコーナーで、映像出展を行なっていた。李逍遥と趙霊児の美しいイラストを中心に、大型モニターで本作の要素を紹介するムービーやキャラクタの画像を写し出していた。壁面には物語を時系列順に並べた年表が描かれており、「仙剣Online」がシリーズを受け継ぐ作品であることをアピールしていた。 ムービーでは本作に「練気師」、「剣士」、「五霊師」、「霊蛇刀客」、「蝶野舞者」、「霊狐夜盗」という6つの職業が登場することが描かれている。雪に包まれた「仙剣派」、滝が落ちる「蜀山」、プレートのような石版で形成された「大理」、溶岩の流れる「天山谷地」といったフィールドが紹介された。さらにムービーではキャラクタ達がパーティーを組んで他パーティーと戦ったり、闘技場のような場所でモンスターに武器を振り下ろしたり、巨大なボスと戦う場面が描かれた。
ムービーの情報も極めて断片的なものであり、本作のディテールはまだつかめない。プレーヤーの立場も明らかにされていないが、クエストを通じて李逍遥と、趙霊児、林月如をめぐる物語に関わっていくという。本作はシリーズ同様、特に愛情細やかなドラマ性を重視した作品になっていく。もう1人の女性である林月如がイラストで描かれていない点も気になるところだ。
■ 「魔力宝貝」、台湾独自の追加パック「砂の記憶と覚醒の光」では2つの新職業が追加
現在台湾での「魔力宝貝」は日本とは違った方向性に進化し、ユニークな展開を見せている。台湾と中国では2006年の7月に第4弾の追加パックである「砂の記憶と覚醒の光」が実装されているが、実は日本ではこの要素は実装されていない。この追加パックはSoftstar内のコンテンツチームが実際の制作を行ない、スクウェア・エニックスが監修した台湾オリジナルの追加パックなのである。 「砂の記憶と覚醒の光」では「爆弾師」と「紡績娘」の2つの職業が追加された。その名の通り爆弾師は爆弾を使う新しい戦闘タイプの職業で、紡績娘は生産タイプとなる。さらにレベル120以上のキャラクタを対象とした高レベル向けの新マップ、ダンジョンを実装している。 展開するストーリーはおよそ4000年前に存在していた強大な帝国が深く関係してくる。その帝国は神によって支配されていたのだが、ある時現われた勇者によって倒された。「砂の記憶と覚醒の光」では、この時滅ぼされた国の復活を目指す勢力や、失われた帝国の秘宝、勇者が興した国、といった要素が深く関わってくる。プレーヤーはクエストを進めることで現在は失われた過去の記憶が、現世において復活しようとしていることを知ることとなる。
こういった要素は台湾のプレーヤーの声にSoftstarが応えて企画立案をし、開発を行なっていったという。現在寄せられている要望としてはキャンペーンのような壮大なストーリーラインを持ったクエストの実装を望む声が大きい。残念ながら台湾の要素が日本版に実装される予定は現在のところ未定とのことだ。Softstarは今後も様々な企画を出し、スクウェア・エニックスと協力して新たなコンテンツを展開していく予定だ
■ 低年齢層に人気の「大富翁Online」。「飛天Online」、「大航海時代 Online」には大きな変化が
本作のスケジュールとしては2月末から3月に3万人のユーザーを対象にしたクローズドβテストを予定している。正式サービス時には基本プレイ無料のアイテム課金による正式サービスを予定している。カードによるイベント性やかわいらしいキャラクタなどで親子で楽しめるオンラインゲームを目指して制作しているという。 高飛車なお嬢様「銭婦人」、やんちゃな赤ちゃん「金貝貝」、言動が過激な「沙隆巴斯」など、登場キャラクタが元気で、演出が派手なため見ているだけで楽しい。対戦モードでは相手の通り道に爆弾を仕掛けたり、犬にかませて資金を失わせるなど足の引っ張り合いも楽しい。 「大富翁」はパッケージで多くのバージョンが発売されており、シリーズ累計で200万本を超えるセールスを記録している。台湾ユーザーにとって本作のルールはポピュラーであり、また、中国市場でも人気が高いため、海外展開も視野に入れている。会場では女性や子供のプレーヤーも多かった。 一方、9月よりアイテム課金制に移行し、「Free」という文字をタイトルロゴに追加した「飛天Online」は、2万5千人の同時接続者数だったものが、基本プレイを無料化することで同時接続者数は4万人に達し、会員も70万人を記録した。 アイテム課金制を導入したと共に大きくゲームバランスを変更した「飛天Online Free」だがおおむねユーザーの評価は高く、特に課金アイテムの服の人気が高い。しかしここで日本と台湾のユーザーの違いが如実に出ていて、日本ではユニークな外見を持った服の人気が高いが、台湾ではステータスに修正をもたらすような「強い服」に人気が集まっている。PvPに対する要望も高く、今後実装される流派(ギルド)戦に対して台湾ユーザーは期待を寄せているとのこと。 「大航海時代 Online ~La Frontera~」は会員数40万人、同時接続者数2万5千人のユーザーを獲得している。1月17日には新大陸が追加される「La Frontera」が実装され、すでに新大陸に到達したプレーヤーも現われ始めているという。他のMMORPGに比べて、ゲームの内容が非常に豊富であることが高い評価を得ている。
台湾では特にイギリスが強く、大海戦では他の国より一歩先んじている。とはいえ弱小国をもり立てようというプレーヤーも多く、ユーザーはとても熱心に本作をプレイしている。台湾プレーヤーにとってまだまだ新大陸は未知の地域であり、ユーザー間での情報交換が活発に行なわれているという。
□Taipei Game Showのホームページ (2007年2月10日) [Reported by 勝田哲也]
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