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株式会社コーエーは、1月11日、中国最大手の国営TV放送局中国中央電視台グループ傘下のCNECと業務提携し、中国PCゲーム市場に本格展開することを発表した。発売開始時期は2007年春を予定。2007年度の売り上げ目標は、9タイトル合計で60万本としている。 提携先のCNECは、2006年にゲーム事業に参入し、昨年7月に上海で開催されたゲームショウChina Joyで、バンダイナムコやElectronic Arts、Ubi Softといった大手パブリッシャーの大型タイトルをひっさげて鮮烈なデビューを遂げたばかり。今回の提携は、海外の有力コンテンツが欲しいCNEC側と、肥沃な市場である中国への展開を果たしたいものの免許の関係で進出できないコーエー側の利害が合致したものと思われる。 提携内容は、コーエーが持つ豊富なゲームコンテンツの中国簡体字版を、CNECが中国で販売するというもの。提携により、免許や使用フォントなどの問題が一気に解決されることになる。ただし、提供プラットフォームは、中国の法律によりPCゲームに限られ、コンシューマゲームは対象外となる。 2007年春に発売する第1弾タイトルは、中国でも人気の高い「三國志」シリーズ最新作「三國志 11」。その後、2007年内にタクティカルアクションゲーム「真・三國無双4 Special」や女性向け恋愛アドベンチャーゲーム「遙かなる時空の中で2」など8タイトルを投入する。 コーエー側では、今回の提携を機に、中国全土に蔓延する違法コピー製品の撲滅も狙う方針。具体的には、国営企業CNECによる直接的なアプローチと、中国政府関係機関の協力による取り締まりの二重対策を敷く。 中国ゲーム市場における違法コピーの蔓延ぶりは、コーエー執行役員松原健二氏が再三にわたって強調してきたことでもある。「中国のゲーム市場というのは、海外のゲームを無料でやること、極端に言うとそういうことです」(アジアオンラインゲームカンファレンス2005での松原氏の発言より)。こうした状況が改善されるのかどうか。 中国ゲーム市場は、そのゲーム形態、プラットフォームを問わず、法による規制や免許の問題等でまだまだ一筋縄ではいかない市場であるだけに、今回の業務提携がどのような影響をもたらすのか期待される。 (C)2006 KOEI Co., Ltd. All rights reserved.
□コーエーのホームページ (2007年1月11日) [Reported by 中村聖司]
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