★ピックアップ アーケード★
「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー Ver.2.00」
連載【第1回】 |
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- ジャンル:タクティカルカードバトル
- 発売元:バンプレスト
- 操作デバイス:カード移動、トラックボール、決定ボタン、戦術変更ボタン×3、攻撃実行ボタン
- 構成:サテライト席8席+メインモニター
- 料金:1プレイ300円、2プレイ500円
- 稼動日:稼動中
【ゲームの内容】
「機動戦士ガンダム」の1年戦争を舞台に、カードを使って敵部隊と戦うゲーム。プレーヤーは“地球連邦軍”と“ジオン公国軍”のいずれかに所属し、リアルタイムで対戦をおこなう。パイロット、メカニック、ウェポン、カスタムなど複数のカードを組みあわせた“ユニット”を作って部隊編成するのが特徴。対戦を続けると部隊、パイロットに経験値が溜まり、徐々に成長していく。対戦後にはカードが1枚排出される。
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2度目のバージョンアップとなる本作は、今回大きな変更が加えられた。「再出撃システム」が搭載され“戦闘シミュレーター”による同軍対戦ができるようになり、各メカニック、武器、カスタムに大幅な修正がなされたのである。あまりに多くの部分が変わったため、結果的にどうなったのか、とまどっているプレーヤーも多いことだろう。
これだけの変更を受け、いままでと同じような戦術を使っているのではもったいない。だが話題となっている「再出撃システム」は、あまり気にしすぎないほうがいいだろう。むしろ各カードの多様な変更に注目したい。これまでとても使えなかった弱いメカニック、武器が実戦レベルで使えるまでに引き上げられているのだ。またロックオン速度が上がったため、両軍とも(特にジオン軍)戦い方そのものが変更を迫られている。そんな新たに生まれた奥の深さを、この連載を通じて少しでも理解してもらえれば幸いである。
連載の第1回目は、メインとなる「再出撃システム」について取り上げていこう。ただし、ここでは再出撃システムの詳細については語らない。細かい数値については、プレーヤー自身の手で確かめてもらいたい。ここでは「再出撃システム」をどう活かしていくかについて紹介しよう。また「再出撃システム」を気にしすぎるあまり、かえって損をしていないかどうか、自問してみてほしい。
※注 …… 本記事の内容は、あくまでも筆者自身がプレイして感じたことに基づいて記述しているものです。状況やカードなどさまざまな要因により、記事どおりにすべてが機能するわけではないことを、あらかじめお断りしておきます。
■ 再出撃システムとは?
自分の部隊のメカニックがやられていくと、上部の予備戦力ゲージが失われていく。この黄色のゲージがあるかぎり、やられたメカニックの戦線復帰が可能。そしてなくなった時点からは再出撃が不可となる。そしてさらにゲージがなくなれば、全滅して敗北が決定する。これが再出撃システムの概要だ。
再出撃するまでの時間は、使うユニットのコストや、ユニット数によって変わってくる。低コスト、ユニット数が少ないほどすぐに出撃できる。ちなみに画面上からユニットがいなくなったときには、再出撃時間が5秒となり、すぐにユニットが出現する。
再出撃するメカニックは、カードが置かれている横位置の最下段から出撃する。やられたユニットのカードを、台からどかすくせがあるプレーヤーは注意しよう。再出撃後は数秒無敵時間があるので、うまく活用して攻めていくといい。ちなみに連邦軍の降下パック仕様(ガンダムEz-8、陸戦型ガンダム)は、画面中央付近から再出撃が可能だ。
■ 再出撃は何回できるのか
再出撃は、いったい何回くらいまで可能なのだろうか。例えばコスト200以上の高コストMSやMAに、最高クラスのパイロットを登場させて出撃すれば1回しか再出撃はできない。ただしどんな状況でも、1回は確実に再出撃できることを覚えておこう。
つぎに、ごく低コストのユニットを組んでみたとする。例えばリードをトリアーエズに乗せて出撃させる。しかしこの場合は、思ったほど再出撃するわけではない。この場合でも、4回やられるとすべて消費される。
大ざっぱに言えば、再出撃は1~4回の間といえる。それでは、コストを節約し、安くしたほうが有利なのだろうか。じつはそうともいいきれないところが、このシステムの落とし穴となっている。
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黄色のゲージが残っているうちは再出撃できる。現実に再出撃できる回数は、1~4回といったところ |
再出撃待ちの間は、画面の下部に待ち時間がカウントされる。出てきたのに気づかないで放置しないようにしよう |
降下パック仕様のみ、画面の中央付近から再出撃可能。再出撃時の奇襲は、なかなか対応しにくいものだ |
■ MSの再出撃、2回と3回の違いとは?
再出撃が4回できるメカニックは、たいていの場合コア・ブースターに代表される戦闘機などの場合が多い。これ以降の説明では、再出撃が4回可能なユニットを、仮に支援機ユニットと呼ぶ。いっぽう低コストのMS、パイロットを使って節約すれば、再出撃が3回可能だ。これを低コストMSユニットと呼ぶことにする。
もっとも汎用的に使われそうなのが、再出撃が2回可能なMSである。グフ、ザクFS型、ドム、陸戦型ガンダム、ジム・ジャックベアード専用機などにウェポン、カスタムをフルに積んでいくとこの形になる。これを以降、中コストMSユニットと呼ぶ(一部MAもここに含まれる)。そして1回しか再出撃できない高コストMS、高コストMAを使ったユニットを、高コストユニットと呼ぶことにする。
さて、普通に中コストMSのユニットを組むと、たいてい再出撃は2回となる。だがここからカスタムを抜いたり、パイロットやメカニックを低コストにすることによって再出撃を1回余計に増やすことが可能だ。これに注目すれば、すべて低コストMSで固めた編成が考えられる。確実に1機多い編成で戦うことができるからだ。
だがしかし、その考えに落とし穴はないだろうか。オプションブースター、ルナチタニウムのようなカスタムが抜ければ、MSの戦力は当然低下する。パイロットや機体そのものの能力が落ちれば、戦い方そのものに見直しが必要となってくる。低コストMSユニットのみの部隊を活躍させるのは、想像以上に問題が多いのである。
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マグネットコーティング仕様のガンダムにレアのアムロを乗せれば、高コストユニットのでき上がり。再出撃は1回だが、それならいっそのことフル装備で突き抜けてしまったほうが有利 |
グフはコスト安のメカニック。しかしガトリングシールドやカスタムを装備することを考えると、中コストMSの扱いとなる |
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低コストMSの代表的な装備例。カスタムを入れないでコストを節約するのは少し厳しい。最低でも、固定盾のひとつは持っているようにしたい |
支援機は、うまく使えば現バージョンでも活躍する。ただし落とされやすいので、狙われないように注意して運用しよう |
■ 低コストMS部隊の長所と欠点 ~自由な発想でユニットを組もう
低コストでMSを組むと、どうしても武器やカスタムを節約する必要に駆られる。そこで集団で接近戦を行ない、格闘やマシンガンで攻め立てる戦法が多くなってくることであろう。数にまかせ5機を出撃させ、局地的に2対1や4対2の状況を作り、絶え間なく攻め立てれば十分に強い。だがその強さは再出撃というシステムを加えてもなお、前バージョンとたいして変わらない。それが筆者の感想である。
まず、今回はロックオン速度の向上のため射撃武器が重要なポイントとなっている。しかし強力なビームライフル、180mmキャノン、ジャイアントバズといった兵器は軒並み高コスト。確実に初撃を撃ち込まれてしまう不利は否めない。
そこを盾で受けて突っ込んだとしよう。斬った斬られた、撃った撃たれたとターン制に持ち込めれば低コスト部隊が圧倒的有利だ。しかし部隊の横をすり抜けられ、裏に回られるとやっかいなことになる。低コストメカニックと高コストメカニックでは、移動速度と回頭(旋回)速度が違う。カスタムを抜いていればなおさらだ。撃って逃げられ、また攻撃する前に撃たれ、ということになりかねない。
また低コストのMSは、1機あたりのHPが少ないので倒されやすい。1機やられたぶん、次に高コストメカニックを倒して逆転すればいいのだが、そのためには積極的に追いかけなくてはならない。先に撃墜されると無理してプレッシャーをかけ続けなくてはならず、これをミスなくおこなうにはかなりのテクニックが必要なのだ。
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低コストユニット5機に対抗するには、高コストユニットのいっぽうが、振りきれるほど高速移動できることが望ましい。二手に分かれ、相手の包囲網を端から突き抜けよう |
低コストユニットは、機動性と回頭性に弱点を抱えている。相手が振り向く前に体勢を立て直せば、連続で攻撃することが可能なのだ |
■ カスタム利用も考え方次第 ~無理にユニット数を増やす必要はない
とにかくコストを抑え、ユニット数を増やす。このときに考えられるのが、オートパイロットや哀戦士というカスタムを使う戦法だ。これらのカスタムはうまく使えば現バージョンでも有効だが、工夫しないと裏目に出ることもある。
たとえばオートパイロットは果敢に前線に出ていくので、優先して狙われると予備戦力ゲージを消費しやすい。哀戦士は、仲間が復帰してくるとカウントが元に戻るようになっている。たとえ哀戦士のユニットが活躍しても、他のユニットが犠牲になっていれば、時間切れ判定では不利になる。相手も再出撃してくる状態で、哀戦士つきの1ユニットのみで倒しきれるだろうか。
以上のことを考えると、低コストMS部隊はひとつの戦法であり、再出撃システムにより傑出した戦術になった、とまではいえないと筆者は考える。対策を心得ている上級者なら、5対2(再出撃を含めると8対3)の状況をひっくり返すことも十分に可能だろう。
もともと集団戦法が好きで研究しているプレーヤーは、そのままその戦法を続けていっていい。これもかなり有力な戦術のひとつだ。しかしこれまで少数精鋭でユニットを組んだプレーヤーは、無理に低コストMS5機などの編成にする必要は、まったくないように思える。
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オートパイロットは使いかたを考える必要がある。うかつに使うと前線に出てくるので狙われやすく、予備戦力ゲージを消費してしまう |
哀戦士は、味方を犠牲にすることを前提にしないほうがいい。脱出機能を利用し、二重にカウントされることがなくなったのでややパワーダウン |
■ 撃墜順による再出撃回数の変化 ~少しお得な状況
高コストだけでユニットを構成すると、再出撃は1回しかできない。さすがにこのユニットはリスクが高くなる。思いきり高コストで編成して突き抜ければいいのだが、もしぎりぎりならば中コストユニット帯までコストを落としたいところだ。
だが高コストユニットも、中コストMSユニットと併用すれば使いやすくなる。高コストユニットが1機やられれば、それだけで予備戦力ゲージは消滅する。しかし高コストユニットを入れた部隊でも、中コストMSユニットが先に1機やられれば、2機目に高コストユニットがやられても再出撃できる。つまり、中コストMSユニットふたつと、中コストMSユニット+高コストユニットでも、同じ出撃回数が得られることになるのだ。このことは覚えておいて損はない。
それを考えれば、高コストユニットを優先して狙っていくのはセオリーとなる。しかし無理は禁物だ。相手もその対策を考えているだろう。高コストユニットを狙いに行って、2機やられてしまっては意味がない。また逆に、やられる順番を意図的にするのも難しい。高コストユニットを守るのは大事だが、中・低コストユニットを無理に犠牲にするのもかえって不利を招く。
結局のところ、実戦ではさまざまな状況が考えられる。あまりこだわらずに、倒しやすいユニットから倒していくのがいいだろう。確実に撃墜して予備戦力ゲージを減らしていく。それがもっとも大切なことだ。出撃順番によって再出撃回数が変わるということは、高コストユニットを使っても再出撃回数が得することがある、くらいに気楽に考えておいたほうがいい。
■ 予備戦力ゲージをオーバーしたぶんだけ不利になる?
理論的に考えると、予備戦力ゲージをぎりぎりまで消費したあとに、高コストユニットを撃墜されるのがもっともお得な状況だ。だがどうやら、この場合にはペナルティが与えられているようだ。わずかに予備戦力ゲージが残った状態で高コストユニットが撃墜されると、再出撃してきたメカニックのHPがやや減らされている。
見た目のゲージは最初から減ってはいないのだが、ゲージMAXの状態ですでにHPが少なく設定されている。そうはいっても、ガンダムのHPが半分になってしまう、というほど減ることはないようだ。心持ち慎重に戦っていけばいいだろう。
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高コストユニットを中コストMS部隊に混ぜていく。こうすればリスクが分散され、戦いやすくなることだろう |
高コストユニットを無理に守ろうとして、1カ所に集まると墓穴を掘る。臨機応変に、それぞれのユニットを活躍させることを考えよう |
予備戦力ゲージを大きくオーバーして使い切ると、再出撃したメカニックのHPが減らされた状態で出現する。思ったよりゲージが減った場合はこれが原因かもしれない |
■ 見えにくい部分にこそヒントがある
今回はver2.0の目玉である再出撃システムと、その戦略について説明した。
だが結局、再出撃システムによって特別な戦法が必要となったわけではない。それはこれまでに説明してきたとおりである。むしろそれ以上に、見えにくい部分に大きな変化が生まれている。これから注目していく必要があるのは、そういった細かい部分なのではないだろうか。
次回はロックオン速度が変化したことによる、戦術の変化についてくわしく説明する予定だ。
(C) 創通エージェンシー・サンライズ
□バンプレストのホームページ
http://www.banpresto.co.jp/
□「機動戦士ガンダム0079カードビルダー」のページ
http://gundam-cardbuilder.com/
□関連情報
【7月27日】バンプレスト、新要素満載で本日より稼動開始!
AC「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー Ver.2.00」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060727/gcb.htm
【4月28日】★ピックアップ アーケード★「機動戦士ガンダム 0079 カードビルダー」最終回
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060428/gcb.htm
(2006年8月25日)
[Reported by 石井ぜんじ]
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