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会場:品川プリンスホテル新館
「ファミスタオンライン」は、8月15日よりハンゲームユーザーを対象に、人数を制限しない形のテスト「プレサービス」を開始、10月からは機能を追加したオープンサービス、そして11月にアイテム課金による正式サービスを開始する予定。NHN Japanは年末までに100万人の会員獲得を目標としている。
■ コンシューマゲーム、野球好きのファンなどより幅広いユーザー獲得を目指す
今までのパッケージのソフトを売るだけではなく、家庭用ゲーム機でもアイテム課金やアバターなどなどの新しいビジネスモデルを作っていくが私達の責任だと考えている。そういうバックグラウンド、思惑もあって、今回、NHN Japanさんに胸を借りることになりました」と挨拶をした。 次に壇上に上がったのはNHN Japan代表取締役社長 千良鉉氏。千氏は「ハンゲームはおかげさまで1,700万人の会員を獲得できました。お客さまのオンラインゲームへのニーズが確実に強まっているのを感じています。『ファミスタオンライン』はそうしたお客さまのニーズにマッチングするタイトルだと確信しています。懐かしい『ファミスタ』との再会と、オンラインという今までとひと味違う楽しさを一緒に味わっていただきたいと思っています」と語った。 続いて発表されたのが「ファミスタオンライン」の展開である。従来の「ファミスタ」とは違う要素として、「選手カード」や「アイテムカード」など、カードシステムを導入することで、プレーヤーが自由に“デッキ”を組むことができるようになり、自分だけのチームを育成できる。また、Webサイトと連動し、公式サイトにユーザーがログインすると、ゲームと連動した個人成績や全体のランキングが閲覧できるようになり、さらには「後ホームラン3本で通算200本」といったユーザーのプレイ意欲を刺激する情報も提供できるという。 また、メッセンジャーやメールなどのコミュニティー機能を強化し、将来的にはギルドシステムのような機能も考えているという。ノートPCでもプレイできるような軽量なクライアントにすることで、今までオンラインゲームに触れてこなかった「野球ファン」や「『ファミスタ』ファン」といった新規ユーザー層の開拓を目指す。NHN Japanは新規ユーザー獲得のために俳優の塚本高史氏や南明奈さんを起用したTVCMを8月12日から展開、「ファミスタオンライン」を大きくアピールしていく。 今後の展開を説明したNHN Japanゲームアライアンス事業部事業部長 瓜生貴士氏は「私達はオンラインサービス事業に真剣に取り組んでいます。新しく制作されるオンラインゲームをサービスとして、日本のマーケットに最適なビジネスモデルを作っていく。これが重要であり、我々の課題であります。今回の共同開発事業はその1つの答えではないかと考えています」と語った。
今回の発表会では多数の韓国メディアが招待されていた。NHN Japanによれば、現在の所、権利の関係などもあって韓国への展開は考えておらず、メディアを招待したのはあくまで日本オリジナルコンテンツが制作されたことのアピールとのことだが、日本から韓国への展開、というNHN Japanの野望が感じられた。
■ 良好なレスポンスとシンプルなゲーム性により、熱い駆け引きを実現
塩澤氏は本作を制作した理由について、「最近、どんどん野球ゲームがリアルな方向に進み、制作者達もその方向のみを突き詰めていたが、今年の4月に発売した最新作の『プロ野球 熱スタ2006』に野球ゲーム20周年を記念して、『ファミスタモード』を導入したところ、そのシンプルな面白さに改めて気がつかされた。お客さまの反応もよく、ではせっかくなのでこの楽しさをオンラインで体験できるように、ということでNHN Japanに声をかけさせていただきました」と語る。 塩澤氏がプレーヤーのターゲットとして想定しているのはかつてのファミスタファンと、その子供達。野球くん2006を「動く選手名鑑」として、「このキャラクタのこの仕草は実際の選手にそっくりだろ?」といった会話の生まれるきっかけになってほしいという。選手のデータは最新の実名のものが使用される。選手カードは1年に1度最新のデータが追加されていくという。 塩澤氏は発表会で、「ハンゲームをプレイしている皆様へ」と呼びかけた。「このゲームの登場によって、いままでオンラインゲームをプレイしたことのない人が、たくさん入ってくると思います。マナーやルールで不慣れなところがあるかもしれないですが、優しく接してあげてください」。氏の言葉からは、「ファミスタオンライン」というコンテンツに対する強い自信も伺えた。 発表会では、塩澤氏のデモプレイと共に、会場に設置された試遊台で実際にゲームをプレイすることができた。試遊台は2台が1セットで実際、守備側と攻撃側の対戦プレイが楽しめた。ゲームで主に使用するキーは方向キーとD、S、Aのキーである。攻撃側は方向キーで打者を動かし、Dキーでスイング、Sキーでバントする。投手はDキーで投球、Sキーで牽制球だ。「ファミスタ」シリーズは投手がボールを離してから、方向キーでカーブ、シュートと投球を曲げることができる。 本作でももちろん可能で、実際にボールを曲げてみて、そのレスポンスの良さに驚かされた。オンラインではラグの問題がどうしてもつきまとうが、開発スタッフは投手とバッターの駆け引きがリアルタイムで楽しめるように細心の注意を払ったという。ゲームではオプションで設定しておくことで守備をオートにできるため、投球、そして打撃に集中できる。どう投げて、どう打つか、その駆け引きを気持ちよく楽しむことができた。 ゲームは3イニング、6イニングなど対戦相手を募るロビー画面で設定でき、10分前後の時間で気軽に楽しむことも、たっぷり試合を楽しむことも可能だ。ピンチやチャンスの時にはタイムをかけ、「ミートLv1(使った選手のミート力+5)」といった強化アイテムカードを使い、キャラクタの能力を一時的にブーストできる。試合終了時には経験値が入手でき、試合を重ねることで、「監督レベル」を上昇させることができる。 8月15日のプレオープン時には12球団からチームを選び、シンプルな野球ゲームとしての駆け引きが楽しめる。10月のオープンβテストからは選手カードが実装され、オリジナルのチームが作成できるようになる。11月の正式サービスからは、選手に装備するアイテムなど課金アイテムによって選手のさらなる強化が可能になる。 選手はプレオープン時には各球団20名の12チームで240名。年内には1チーム50名+ナムコスターズ50名の総計600名のデータを実装する予定だという。球場は年内には1つだけだが、その後様々な仕掛けのある球場を追加すべく考案中だという。
バンダイナムコゲームスの「ファミスタ」がオンラインゲームとなり、NHN Japanが運営を行なうというニュースは、正直興奮させられた。ゲームはシンプルながらそのレスポンスが気持ちよく、昔プレイした野球ゲームの感触を思い出させた。名作と呼ばれた野球ゲームのオンラインゲーム化、しかも1週間後には人数制限がない状態でプレイ可能となれば、期待は否が応でも高まる。今後の展開に注目したい。
Published by NHN Japan Corporation
□NHN Japanのホームページ (2006年8月8日) [Reported by 勝田哲也]
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