★PCゲームレビュー★
ミリタリー、SF、ファンタジーの要素を兼ね備えた
充実した内容の正統派リアルタイムストラテジー
Rise of Nations
Rise of Legends 日本語版 |
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「Rise of Nations : Rise of Legends 日本語版(以下、「RoL」)」は「Rise of Nations(「RoN」)」を生み出したブライアン・レイノルズ氏が手がける新作リアルタイムストラテジー(RTS)である。2003年7月に発売された前作「RoN」は文明の進化をテーマに、自らの民族を率い、領土を拡張していくという、歴史ファンからも評価を得た作品だった。
今作、「RoL」では前作から大きくイメージを変え、現実とは全く違う文明を持つ種族が戦うファンタジーRTSとなった。プレーヤーは蒸気文明の「ヴィンチ」、魔法文明の「アリン」、古代文明の「コートル」という3つの文明を率いる者として戦いを繰り広げる。非常にユニークな世界観とシステムを持つ作品である。本稿では「RoL」の魅力を語っていきたい。
■ ヴィンチ、アリン、コートル。個性豊かな3つの文明
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金属むき出しのロボットと、魔物が激しく戦うオープニングムービー
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「RoL」の最大の特徴は、3つのユニークな文明が持つその世界観にある。その世界はまずプリレンダームービーという形で紹介される。蒸気機関で動くロボットと巨大なサソリがぶつかり、布製のローターを持つヘリコプターがドラゴンに落とされる。激しい戦いを描いたCGムービーを見ているだけで、グッと「RoL」の世界に引き込まれる。このムービーの一部は公式ページのプロモーションムービーにも収録されている。まず一度見ていただきたい。
プレーヤーは、ヴィンチ、アリン、コートルという3つの文明のいずれかを率いて戦いに挑むことになる。キャンペーンシナリオも文明別が用意されており、たとえば、最初のヴィンチ文明では英雄ジャコモとなって、兄を殺し故郷を滅ぼした「総督」を追っていく。その後、ヴィンチ、アリン、といったようにプレイしていく文明が変わる。このため、どのプレーヤーもまずヴィンチで本作の基本ルールと戦術を習い、その後各文明をプレイしていくという流れになっている。
各文明は都市の建築や、軍隊を形成するという基本的なルールは同じものの、資材を得る方法やユニットの扱いなども大きく異なっていて、まるで1つのゲームの中に、3つの違うゲームが入っているかのように感じられる。この違いは、キャンペーンを進めることで基礎から学ぶ事ができるようになっている。そこから更に、マルチプレイを通じて各文明の効率の良い戦い方を研究していく事になる。
筆者はこのゲームの入口に立ったにすぎない。自軍を研究し、より効果的な戦い方を見つけるにはまだまだ長い時間がかかりそうだ。各文明はプレーヤーの選択によっても異なる成長を遂げていく。本作の3つの文明は、どれもとことんまで研究したくなるような魅力を持っている。どんな育成方法が有利なのか、プレーヤー間の熱い議論も期待できそうだ。以下、各文明の特徴を説明していこう。
●ヴィンチ
ヴィンチは蒸気の力で様々な巨大な機械を動かす文明世界。19世紀後期の布張りの飛行機や飛行船のライン、エッフェル塔のような無骨な鉄骨、当時の工場や戦艦のようなもくもくと煙を吐く機関……。宮崎アニメの「天空の城ラピュタ」などの作品にも通じるユニークな文明である。
鋼鉄の手足を持つのっぽの機械兵や、金属の蜘蛛クロックワークスパイダーなど機械仕掛けのロボットや、蒸気動力の大砲スチームキャノンといったユニットが登場する。基地となる都市はまるで「バベルの塔」の様に色々なパーツが組み合わさった巨大な建造物になっていく。
爆撃機のエアデストロイヤーや、巨大な戦車のジャガノートなど外見で性能がわかりやすいのもこの文明の特徴だろう。ミリタリーテイストも併せ持っている文明である。召喚できる英雄は巨大なロボットに乗ったジャコモや、1ユニットに大ダメージを与えるカルニーニ将軍などだ。
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レオナルド・ダ・ヴィンチのスケッチから生まれ出たような蒸気文明ヴィンチ。ミリタリーテイストも併せ持つ文明だ |
●アリン
地上戦に長けた“砂”、空を飛ぶ“炎”、攻城に有利な“グラス(ガラス)”という3種類のユニットを持つアリンは魔法陣から様々な生物を召喚し、使役する文明である。都市は地面を大きくえぐった穴の中に浮遊して存在する。優美さと不思議な力強さを持った文明だ。
呼び出すことのできる英雄はグラススパイダーを従えるサウーや砂魔法を使いこなすダークラなどの魔術師である。防御よりも攻撃に長けた英雄を多く擁している。ヴィンチがミリタリーテイストなのに対し、こちらはファンタジー色が強い。サラマンダーが炎を吹きかけ敵の部隊をたいまつのように燃やしたり、クラゲのように空中を浮遊するグラスキャノンが魔法エネルギーを打ち出すなど、キャラクタの描写もヴィンチとはまったく違う。
グラスドラゴンやサンドドラゴンは圧倒的な迫力を持っている。パンドラボックスは浮遊する巨大な箱で、外見からは性能がまったく予想できない。非常にユニークなユニットを多く持つ国家だ。ゲーム的な特徴としては、敵の領土内に味方ユニットを召喚できるサークルを設置できる、というルールが戦いに大きく影響を与えそうである。
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モンスターと精霊で構成されたアリン。建物は優美なデザインで統一されている |
●コートル
SF映画やコミックの悪役のような、金属とも石ともつかない謎の物質によって構成されるモンスターを使うコートル。建造する建物もどこか禍々しい雰囲気だ。他の文明には貿易を通じて得られる“財貨”という資源があるが、コートルは財貨にあたる資源が「エネルギー」となっており、他の文明との交流を必要としない。その意味では“閉じた”印象もある文明である。
召喚できる英雄ユニットは動く巨大な神像、太陽の神ジル。巨大な鳥の像、嵐の神ショクなど。コートルのユニットはレーザー光線や放電などエネルギーの攻撃が主体である。浮遊する巨大な遺跡、ベンジャンス シティが稲妻を迸らせながら近づいてくる様はSF映画の宇宙人の侵略シーンのようだ。
ヒョウ型の石像モンスター、サンジャガーや、蛇の像デススネークなどのアニメーションは、その硬質な外見とは裏腹にしなやかに動く。勝負の鍵は「固定砲台のオベリスクをいくつも建てると強力になる」、「敵地のダメージを軽減するホーリーアークが味方を回復させる能力を持つ」といった特徴が握っている。
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巨大な石像がレーザー光線を放つというミスマッチが楽しいコートル。ちょっと悪役っぽいデザインが魅力だ |
■ 巨大な1つの建物になっていく街、国境など独自性の強いシステム
ゲームの基本的な展開をヴィンチを例にとって解説していこう。プレーヤーは最初、都市の中心となる塔と、チモニウムと呼ばれる鉱石を掘り出す採掘所を1つ所持している。「RoL」ではチモニウムと交易によって得られる財貨(コートルはエネルギー)の2つが生産や建設に必要な資源となる。
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建物を増築していくことで「RoL」の都市は巨大な建造物のような姿に成長していく
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巨大な建物は崩壊していく姿にも大きなカタルシスがある |
最初の塔の周りには「商業地区」、「工業地区」、「軍事地区」の3種類の建物が建てられる。商業地区は主に資源を増やす役割を担う。1分あたりのチモニウム採掘量の上限をアップさせ、交易を行なうキャラバンを増やすことができる。工業地区は「研究所」で各ユニットを強化するためのコストを得ることができる。軍事地区は人口の上限をアップさせることができる。
これらの地区はたくさん建築すればするほどより強大な国を作ることができるようになるが、同じ都市に増築ばかりしているとコストが跳ね上がる。このため、マップ上の他の都市を見つけ、そこを占領し、地区を建築していく必要がある。都市は「宮殿」を建てることでより高度な兵器が生産できるようになる。都市と地区は結合し、いつしか巨大な1つの建物となっていく。大都市の姿は壮観だ。
都市とは別にプレーヤーは軍事施設を建てなくてはならない。歩兵や機械兵を作り出す「兵舎」。飛行機械を作成する「航空基地」。そしてスチームキャノンなどの攻城兵器を生み出す「蒸気機械要塞」。この他に巨大な砲台である「防御塔」が建造可能だ。
建物を建てるのに重要となるのが「国境」システムである。「RoL」ではそれぞれの国の勢力圏にラインが描かれる。この国境を押し広げていく駆け引きが重要な意味を持つ。プレーヤーはマップ上の建物を攻撃し、支配することで国境を広げていくことができる。国境内ならばどこでも兵舎などの軍事施設が建造可能だ。このため、最前線に軍を投入しやすくなっている。
敵の国境内に進入すると軍事ユニットはダメージを受ける。このため、敵地奥地に進入する際には「重力カーゴ ディリジブル」というフィールド発生装置を持ったユニットと一緒に行動しなくてはならない。国境内ではユニットは回復能力を発揮するため、戦場ではこの国境をめぐった攻防が激しく行なわれることとなる。
この他に、「研究」という要素がある。各種族に4つの研究ジャンルがあって、収入を増やしたり、民族固有の特殊コマンドの威力を増したりと、様々な恩恵がある。これをどう育てるかも重要な要素だ。
本作ならではの面白さというところで、筆者は「構築する楽しみ」を特に挙げておきたい。都市に建物をどんどんくっつけ、ごてごてと巨大になっていく首都。最前線に近いところに軍事施設を建造し、兵士を投入していく楽しさ。他の都市を占領し、国境を広げることで、ジャガノートやサンドドラゴンの様な力強いユニットで軍隊を作り、その圧倒的な火力で蹂躙していく楽しさ。これらの感触はRTSならばポピュラーなものとも言える。しかし、機械化部隊やモンスターの集団などを率いているグラフィックスから伝わる臨場感は、本作ならではの独特のものがある。
もう1つの魅力は、攻撃した時の「施設の壊れ方」である。「RoL」の建物は全て攻撃を受けると細部からガラガラと崩れていく。そのアニメーションパターンは非常に気合いが入っており、建物は炎と黒煙を上げながら崩壊していく。機械兵にしろ、ドラゴンにしろ、「RoL」のユニットはどれも迫力があり、彼らが思うさま街を破壊していく姿には、“滅びの美学”を感じさせる。都市が破壊される姿は、キャンペーンのシナリオの達成感や、マルチプレイで負けたときの虚脱感などの感情を一層強めてくれるだろう。
各文明は研究の恩恵や、ユニットの特性だけでなく、研究ポイントの入手方法や、地区の性質すら違う。プレーヤーは文明のポテンシャルを充分に引き出すためにはたっぷりプレイを重ね、自軍の特性をつかむ必要がある。まずはキャンペーンをプレイし、本作の基本操作、そして戦いの感触を掴んでいってほしい。
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国境を拡張するために中立の都市を攻撃。都市は貿易していくことでも自分の領土に加えることができる |
機械兵や歩兵を作り出す兵舎。各文明で建物は全く異なる |
アリンはサークルが兵舎の代わり。炎のサークルは飛行ユニットへの攻撃力が高いモンスターを召喚する |
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コートルの巨大飛行ユニット、ベンジャンス シティ。圧倒的な存在感を示す。召喚には膨大なコストが必要となる |
味方を国境のダメージから守る重力カーゴ ディリジブル。国境を越えるときにはシールド能力を持ったユニットが必要不可欠だ。 |
圧倒的な戦力を持つ軍隊を編成し、一気に敵を蹂躙する爽快感はとても大きい |
■ヴィンチの英雄ジャコモとなって、様々なシチュエーションで戦うキャンペーン
「RoL」にはキャンペーンとクイックプレイ、そしてマルチプレイの3つのモードがある。キャンペーンはユニットのアップデート方法がまったく異なり、敵対勢力と土地を奪い合う戦略画面といった要素が追加されている。キャンペーンではプレーヤーはジャコモとなって大陸を舞台に戦い続けることとなる。
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キャンペーンモードの戦略マップ。敵がどう動くかも予想しなくてはならない |
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シナリオの合間にはムービーシーンが挿入される。ジャコモとレノーラの恋の行方は? |
ゲームのストーリーはジャコモの復讐が中心だが、ストーリーとしてはエアシップを操る女パイロット“レノーラ”とのロマンスや、魔術師のアーリとの3角関係が描かれたりもする。口うるさいお目付役のカルリーニ将軍や、戦車を操る発明家ディストルッツィオといったキャラクタも登場する。
キャンペーンでは戦略マップでの駆け引きも重要になる。キャンペーンでは大陸がいくつかの国に分かれており、敵対勢力と覇権を争っていく。力の弱い国から併呑していくか、それとも敵に戦いを挑み、彼らの領土を我が物にするか、様々な選択肢がある。エリアを選び進軍することで戦略マップに切り替わる。
キャンペーンでは戦場によって様々なシチュエーションが用意されている。四方八方から迫る敵を迎え撃ったり、輸送ユニットを使って崖まで部隊を運んだり、巨大なキャノン砲を占拠するために速攻を仕掛ける、という戦場もある。
ひとつの戦場をクリアすると戦略マップに戻る。戦略マップでは攻め込んだ国が持っていた資産を使って、軍のアップデートや英雄のレベルアップ、防衛拠点の構築などを行なっていく。これらはすべてクイックバトルやマルチプレイにはない要素だ。また、侵攻先に複数の選択肢がある場合は、どこに攻め込むかも考えていかなければならないし、逆に敵が自分の領地に攻め込まないように先を読む必要もある。
キャンペーンでは攻め込むマップごとに難易度を選ぶことができる。「簡単」に設定しておけば、基本的な操作さえマスターすれば、サクサクゲームを進めていくことができる。「標準」の場合は、最初のキャンペーンの中盤からきつくなる。敵はゲリラ戦が得意で、プレーヤーを混乱すべく多面的な攻撃を仕掛けてくる。対応に追われている内に強力なユニットがやってきて負けてしまうこともあった。しかし、少し難易度が高いからこそ、勝った時の達成感が大きい。腰を落ち着けてじっくりプレイする人は「標準」以上がオススメだ。どうして勝てないか? どうすれば勝つことができるかを考えて進めていく楽しさがある。
キャンペーンは大陸の地域に合わせて3つにわかれている。プレーヤーは最初はヴィンチの文明を操り、そしてアリン、コートルをプレイしていくこととなる。キャンペーンが進み、いきなり操る文明がアリンになった時には少しとまどいがあった。敵地に攻め込む時はシールドを付けるとか、アップグレードを心がけるとか、やるべき事はわかるが、どのユニットがその役目を担うのかがわかりにくいのだ。
これらの要素はゲーム内できちんと説明されるのだが、今のところ、どうしても「ヴィンチとアリンはどう違うか」という視点が捨てきれない。キャンペーンではヴィンチのキャンペーンをクリアしないとアリンがプレイできないし、アリンをプレイしないとコートルはプレイできない。ストーリーの展開上やむを得ない部分ではあるが、3つの文明それぞれで始められるようにしてもらいたかった。
ただし、このキャンペーンをクリアすることにより、すべての文明の戦術スタイルを学ぶことができるため、来るべきマルチプレイでの戦いにおいて、この上ないチュートリアルにもなってくれている。ぜひ一通りクリアしておきたいところだ。
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ロード画面では各地の基本的な情報を見ることができる |
内政画面。各地域の補強やユニットのアップデートや初期配置の軍の編成などを行なうことができる |
キャンペーンでは様々な英雄がジャコモの元に集う。内政で彼らのスキルを強化することができる |
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四方から来る敵に対応し、中央の城を守りきらなくてはならない |
巨大な機械兵器に立ち向かう。倒すためには英雄の高い攻撃力が必要だ |
カーゴに兵を乗せ丘を越える。航空ユニットを同時につけて護衛したいところだ |
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レノーラはブースターを使うことで一時的に移動速度を上げることができる |
巨大砲が味方を襲う。この巨大な円から逃れることができるだろうか |
丘を登り切り、巨大砲に肉薄。できるだけ急いでこの砲を破壊しなくては、味方の被害は甚大になる |
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魔法文明「ダークアリン」との戦い。砂漠は機械に不利なために、ジャコモはアリンの軍を率いることとなる |
優美なアリンのユニット達。ヴィンチとはずいぶん性能、使い方が異なる |
アリンの地域では一定時間敵の魔物が活発になる「ダークテラー」という時間がやってくる |
■ いかに育て、いつ進軍するか? タイミングが重要なマルチプレイ
「RoL」は米国では2006年5月9日に発売している。マルチプレイでは日本語版の本作でも海外のユーザーと問題なく対戦できる。早く発売された分だけ海外プレーヤーに利があるが、しっかりキャンペーンでゲームの仕組みを習得した上で、ぜひ対戦を挑みたいところだ。接続はGame Spyのマッチングシステムを介して行なわれるため、ルーターを使用しているプレーヤーはあらかじめポートをあけておく必要がある。
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マルチプレイ、クイックバトルではドミナンスという恩恵が設定される |
マルチプレイでは最大3vs3の戦いも楽しむことができる。今回筆者が挑戦したのは1vs1のみだが、この場合は数10分で決着がつく。手軽に楽しみたい人にはぴったりだろう。
マルチプレイ、クイックバトルの場合、「ドミナンス」という特殊コマンドを使用できる。ドミナンスには、アーミー、クラフト、リソース、タクティカルの4種類があり、例えばアーミードミナンスの場合は、ある一定の量まで早くユニットを作成したプレーヤーがこれを獲得できる。アーミードミナンスを獲得したプレーヤーはパワーを発動させることで敵対プレーヤーの歩兵を背信させることができる。
この他にもユニットのアップグレードの条件が大都市への発展だったり、リソースの消費だったりと、キャンペーンとはかなりルールが違う。マルチプレイの場合、どこまで都市を巨大化させ、何を重点的にアップデートし、いつ攻め込むかが重要になる。とにかく商業地区を多く建設してチモニウムを増産してそれで様々なものを作っていくのか、それともそこそこの軍隊を作って周りの地区を自分のものにしてしまうのか、さまざまな戦術が考えられる。
今回数人のプレーヤーと手合わせを行なったのだが、どのプレーヤーもまずは戦闘せずに、とにかく都市を育て上げ、強いユニットを作って侵攻してくる。という人ばかりなのが面白かった。大きな戦車や最強の飛行ユニット「ベンジャンスシティ」などを大量にため込んでからでないと動こうとしない。「とにかくこのユニットで大軍団を作ってから攻めるんだ!」という相手の主張が強く伝わってくる。
筆者も勝利への執念よりも、ついつい理想とする軍隊を作る方に情熱を向けてしまう。「RoL」の各文明は、他の作品以上に強い軍隊へのあこがれを喚起する要素があると思う。「とにかくスパイダーを揃えて、空中からエアデストロイヤーの援軍も付けたいよな」などと入れ込んでプレイしてしまう。
筆者の場合は少し焦りすぎ、攻撃に充分なユニットを揃えられていないのに侵攻してしまい、結果全滅することが多かった。その直後に反撃に遭うと、防ぎきれずにゲームセットとなってしまう。本作が日本で発売された際にはユーザーがどう戦い、どんな戦術を研究するかは楽しみだ。その際には今回できなかった複数プレーヤーとの対戦も体験したい。
「Rise of Nations : Rise of Legends」はルールすら異なる 3つの文明がぶつかるユニークなRTSである。キャンペーンではストーリーが楽しめ、マルチプレイではユーザーの好みが前面に出た他文明との戦いを楽しむことができる。どんな軍勢を作り、どう戦うか、様々な方法を模索する楽しさが本作にはある。RTSファンのみならず、スチームパンクファン、ファンタジーファンにも是非ふれてもらいたい作品だ。
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敵の大侵攻前に攻撃をするのか、はねのける国をまず構築するのか。対戦相手と同じくらいの成長スピードを獲得するのが、現在の筆者の課題だ |
(C)2006 Microsoft Corporation.All rights reserved.
【Rise of Nations : Rise of Legends 日本語版】
- CPU:Pentium 4 1.4GHz以上(2.4GHz以上推奨)
- HDD:4.5GB以上
- メモリ:256MB以上(512MB以上推奨)
- ビデオカード:ビデオメモリ64MB以上のビデオカード(128MB以上推奨)
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□ Microsoft Gamesのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/games/
□「Rise of Nations : Rise of Legends 日本語版」のページ
http://www.microsoft.com/japan/games/rol/
□関連情報
【5月15日】マイクロソフト、「ライズ オブ ネイション」シリーズ最新作
WIN「Rise of Nations : Rise of Legends 日本語版」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060515/ron.htm
【2005年9月18日】「Rise of Nations: Rise of Legends」ブライアン・レイノルズ氏インタビュー
ストーリー性の高いシングルプレイと、様々なルールの下で戦うマルチプレイを搭載
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050918/roli.htm
【2005年5月22日】「Rise of Nations: Rise of Legends 」プレビュー&インタビュー
ブライアン・レイノルズ氏の新たな一面を見せる
架空世界を舞台にしたRTS
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050522/e3_rol.htm
(2006年6月13日)
[Reported by 勝田哲也]
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