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NHN Japan、オンラインアクションRPG「アラド戦記」発表会を開催
日本の2Dアクションの影響を強く受けたカジュアルアクション

4月14日開催

会場:AFRICA 代官山

 NHN Japan株式会社は4月14日、都内にて2DグラフィックスのアクションRPG「アラド戦記」の発表会を行なった。発表会では1万人規模のクローズドβテストを4月26日から開始すること、オープンβテストは6月末からスタートすることなどが発表された。クローズドβテストの募集は本日から開始される。今回、300名分を弊誌枠として頂いたので、ふるってご応募いただきたい。

挨拶を行なったNHN Japan代表取締役社長千良鉉氏。今年はインターネットテーマパークを目指しコンテンツの拡充を図っていくという
「アラド戦記」のサービススケジュール。韓国同様アイテム課金によるサービスを予定している
 「アラド戦記」は韓国では「Dungeon & Fighter」というタイトルで2005年の10月から正式サービスを行なっているカジュアルゲームだ。登録会員数は250万人以上、同時接続者数では5万人を突破しているという。「ヨーグルティング」や「ファンタシースターオンライン」のようなMO+MMOのシステムを採用しており、プレーヤーは街で仲間を募り、最大4人のパーティーを組んでダンジョンに出発する。

 本作の最大の特徴は、日本の2Dグラフィックスの横スクロール型アクションゲーム。カプコンの「ファイナルファイト」や「天地を喰らう」、セガの「ゴールデンアックス」といった作品の影響を強く受けており、ジャンプと攻撃、そして様々なスキルを使いこなし、モンスターが待ち受けるダンジョンを踏破していく。そのゲームの感触は日本のアクションゲームのものに近い。

 「アラド戦記」のキャラクタはダンジョンに挑戦するごとに経験値を得て、レベルアップしていく。冒険の途中に得たアイテムや、街で購入したアイテムでカスタマイズすることも可能だ。アクションゲームの楽しさと、RPGの成長要素、そしてオンラインゲームならではのコミュニティを持った作品となっている。

 冒頭でも触れたが、本日よりクローズドβテストの募集を開始し、4月26日から開始する。募集人数は1万人で、テスターの募集は14~20日まで行なわれる。なお、応募にはハンゲームIDの取得が必要となる。当選は24日、ハンゲームサイト内で使用できるメールツール「ミニメール」によって連絡される。

 「アラド戦記」クローズドβテストは6月の中旬頃まで実施され、その後6月末からオープンβテストを実施し、夏に大型アップデートと、有料アイテム販売による正式サービスが開始される予定となっている。現在、日本でどのようなアイテムが発売されるかは明らかになっていないが、韓国ではスキルやゲームが有利になるアイテム、アバター要素のあるアイテムなどが販売されている。

 クローズドβテストの応募は次のページにあるフォームに必要事項を入力して行なう。日本のアクションゲームを参考にしたちょっと懐かしい感触を持つアクションRPGである。是非テストに参加し、本作に触れて欲しい。

「アラド戦記」クローズドβテスターに応募する

※ クローズドβテスターへの応募データおよび抽選結果は、すべてNHN Japanで管理されます。弊社では応募内容や当選確認についてはお答えできませんのであらかじめご了承ください。

韓国で「Dungeon & Fighter」を運営するサムソン電子常務權康鉉氏 開発元のネオプルのCEO許民氏。このファミコンで「スーパーマリオブラザース」などのゲームを楽しんだという ゲームの説明を行なったNHN Japanパブリッシング事業部事業部長瓜生貴士氏


■ 日本のアクションゲームに挑戦する2DアクションRPG「アラド戦記」

 さて、発表会で挨拶を行なったNHN Japan代表取締役社長千良鉉氏は「これからのハンゲームは『アラド戦記』を皮切りにどんどんコンテンツをサービスをしていきたい。“インターネットテーマパーク”を目指していきたいと思います」と語った。

 「アラド戦記」を開発したネオプルのCEO許民氏は、任天堂の「ファミリーコンピューター」を手に持って登壇。「幼少の時に買い与えてもらったこのゲーム機が私の人生を変えてしまいました」と語った。そして、日本での展開に関して、「『アラド戦記』は日本のゲームを参考に、日本のユーザーにも受け入れてもらえるようなアクション性を目指して作りました。背景に日本語が描かれたステージもあります。日本で展開することがこの作品の目標でした」とコメントした。

 「アラド戦記」は“アラド大陸”を舞台に物語が展開する。長く平和だったこの世界に突然「暗黒都市」が現われ、それをきっかけにほとんど人を襲わなかったモンスターが凶暴化し、「サドラ」と呼ばれる新しいモンスターも現われるようになった。この混乱の中、人々は戦争を起こし、世界は崩壊の危機を迎えてしまう。世界各地の冒険者はアラド大陸に再び平和をもたらすために立ち上がる。プレーヤーは冒険者となって、平和をもたらすために戦っていくこととなる。

2Dグラフィックスで表現される「アラド戦記」。日本の横スクロールアクションゲームに大きな影響を受けている作品だ
「アラド戦記」でプレーヤーの分身となって戦うキャラクタ達。左から格闘家、鬼剣士、ガンナー
挑戦できるダンジョンはキャラクタのレベルだけでなく、街で受けるクエストをクリアしていくことで増えていく。クエストには指定したモンスターを倒すものや、モンスターがドロップするアイテムを集めるといったものがある
 クローズドβテスト時にプレーヤーが選択できるキャラクタタイプは3種類用意されている。日本の“サムライ”をモデルにした日本刀をメインに戦う「鬼剣士」、長い髪を束ね、手足を武器として戦う女戦士「格闘家」、両手に銃を持ち、長い足で強力なキックを放つ「ガンナー」。彼らはそれぞれ専用のスキルを持ち、ステータスや装備を変えていくことで自分だけのキャラクタとして成長していく。

 ゲームの操作はカーソルキーで移動、Xで攻撃、Cでジャンプをする。1~6のキーでアイテムを使用し、A、S、D、F、G、Hの6つのキーに登録したスキルを使用することができる。メニューの選択や、街のNPCとの会話にはマウスインターフェイスを使用する。

 ユニークなのがZキーである。このZキーは“コマンドキー”で、通常ゲーム内で使用できるのはA~Hまでのショートカットに登録された6つのスキルだけだが、コマンドを入力しZキーを押すことで、ショートカットに登録した以外のスキルも使用できるのである。うまいプレーヤーならばコマンドを使用することでよりスタイリッシュな戦い方をすることができるだろう。

 スキルには敵を空中に跳ね上げる攻撃などもあり、連続で攻撃をたたき込むこともできる。また、“バックステップ”のような地味ながら敵の攻撃をかわすために重要なスキルもあり、プレーヤーによってキャラクタ達はまったく違う動きを見せてくれそうだ。スキルは使用時にMPを使用する。MPは徐々に回復していくが、コンボで一気に消費するか、小出しに使っていくかでも戦い方が変わってくる。

 ダンジョンでは、樽や宝箱を壊すとアイテムが入手できる。回復アイテムや一定時間無敵になるなどのその場で効果をもたらすアイテムの他、街で物を買うことができるお金も出現する。ダンジョンは1人で挑戦することも、パーティーで挑戦することも可能だ。ダンジョンは扉で仕切られたいくつかのフロアが存在する。パーティーの場合次のフロアに移動するためには全員で扉の前に行かなくてはいけない。

 ダンジョンのゴールには強力なボスが待ち受けている。体力、攻撃力とも段違いの敵にどう立ち向かうか、仲間と協力をすることでより強力な連係攻撃を行なうことも可能だ。仲間との連携を優先したスキル構成にキャラクタをカスタマイズしたり、ゲームのうまいプレーヤーがダンジョンでの主導権を握ったりと、本作ならではの様々な楽しみ方が生まれてくるだろう。

 本作で注目したいのは「ゲームパッドへの対応」である。今回の発表会では明らかにならなかったが、韓国ではゲームパッドへの対応が公式にアナウンスされている。韓国でもゲームパッドに対応したアクションゲームが最近は増え始めているとのことだ。また、韓国の「Dungeon & Fighter」は新キャラクタやPvP要素なども登場しているという。日本ではこれらの要素がいつ実装されるか興味深い。

 今回試遊台で本作をプレイしてみたのだが、まず最初に日本のアクションゲームの手法をきちんと取り入れているそのスタッフの意気込みを感じて嬉しくなってしまった。相手に強い攻撃を受けた時など、キャラクタが気絶し、レバーを回しボタンを押して回復をするようにアイコンが出る所などカプコンのアクションゲームの演出をそのまま使っていて、ニヤリとさせられた。

 しかし、プレイをしていく内に「ファイナルファイト」など日本で発達進化していったアクションゲームの手応え、攻撃が当たった爽快感や、キャラクタ達の強烈な個性などに比べると、少しインパクトが弱いかな、という感触も持った。ゲームセンターでデモプレイを見て思わず引き込まれてしまう、技のモーションひとつひとつにみなぎるキャラクタの魅力、ここがまだ弱い感じがする。こういった部分はもっともっと練り込んでもらいたいところだ。

 とはいえ、オンライン上で仲間と共に戦ったり、キャラクタを成長させたり、仲間との連携技を試してみたりと、本作ならではの要素も多い。うまいプレーヤーはゲーム内での有名人になれるかもしれない。実際にサービスが始まった時のプレーヤー達の反応が楽しみだ。昨今日本ではあまり発売されない2Dアクションゲームの世界に現われた、海外から新しい「挑戦者」に期待したい。

街は多くのプレーヤーが闊歩するMMOとなる。ここでパーティーメンバーを募るのだ 敵を倒すと画面がアップになる演出が入る。ボスを倒した時はさらにスローモーションになる ダンジョンをクリアすると評価画面に。評価によって取得できる経験値やアイテムが異なる
「アラド戦記」はモンスターの派手な攻撃にも注目したい。日本のプレーヤー達は「元ネタ」探しでも盛り上がるかも……。日本のメーカーが今まで作ってこなかったタイプのオンラインアクションRPGだけに、ユーザーの反応も楽しみである

Copyright(C)2006. NHN Japan Corporation. All rights reserved.
Published by NHN Japan Corporation
Copyright(C)2005. Neople,Inc.All rights reserved.

□NHN Japanのホームページ
http://www.nhncorp.jp/main/index.html
□「アラド戦記」のページ
http://www.arad.jp
□関連情報
【3月3日】NHN Japan代表取締役社長 千良鉉氏インタビュー
日本発のグローバルパブリッシング戦略の全貌とは?
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060303/nhnjapan.htm

(2006年4月14日)

[Reported by 勝田哲也]



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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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