【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

D3パブリッシャー、PS2「ナルニア国物語 -/第1章- :ライオンと魔女」
映画で白い魔女を演じたティルダ・スウィントン
「C.S.ルイスが生きていたらゲームクリエイターになっていたでしょうね」

3月2日 発売

価格:7,140円 (プレイステーション 2)、5,040円 (ニンテンドーDS)

【映画】
3月4日 (土) 公開


映画の中で“白い魔女”を演じるティルダ・スウィントンさん
 株式会社ディースリー・パブリッシャーは、3月4日 (土) に国内公開されるディズニー映画をモチーフにしたゲーム「ナルニア国物語 -/第1章- :ライオンと魔女」をプレイステーション 2とニンテンドーDSで3月2日に発売する。価格はプレイステーション 2版が7,140円、ニンテンドーDS版が5,040円。

 「ナルニア国物語 -/第1章- :ライオンと魔女」は、英国の作家“C.S.ルイス”が発表したファンタジー作品。全世界で親しまれている物語で、このほどディズニーによって映画化。2005年12月に全米公開され、その後、各国でも公開され大ヒットを記録している。すでにシリーズ化も決定。

 物語は、第二次世界大戦下の英国。ペベンシー家の4人の子供達は田舎の知人宅に疎開することになる。その広い広いお屋敷の中を探索するうちに、末っ子のルーシーは大きな衣装だんすを見つける。衣装だんすの中にあるコートをかき分けて進んでいくと、なぜかそこには雪に覆われた森が広がっていた……。そこは100年の冬に凍える国、ナルニアだった。

 プレイステーション 2版は映画のストーリーに沿って進められていく。4人の子供達のキャラクタをうまく使い分け、それぞれの特殊能力を使いながら物語を進めていく。ゲームシーンの合間には映画の映像も織り込まれており、まさに映画を自分の手で“体験”することができる。

 映画の公開に合わせ、映画のキャストやスタッフが来日。映画で“白い魔女”を演じているティルダ・スウィントンさんにゲームとの関わりについての意見を伺う機会があったので、ここにお伝えする。


衣装だんすの扉の向こうには、雪に覆われた森が広がっていた……
 ティルダさんは、なんと! これまでゲームを一度もプレイしたことがないのだという。ご自身でも「人類でゲームをプレイしたことのない唯一の人間かも! ゲームをプレイしたことのない人に逢ったことってある?」というほど。実はティルダさんの出演作である映画「コンスタンティン」もゲーム化されており、彼女も登場している。その事はティルダさんも知っているにもかかわらず、ゲームをプレイしたことはないのだという。

 会見の場で渡されたコントローラを見つめ「どこを押せばいいの?」とスタッフに質問。ゲームがスタートしピーターを操作することになって「(自分は白い魔女なのに) なぜ (私が) ピーターなの?」と質問。「何をやって良いのかさっぱりわからないわ。プレイしているのを見るだけでもいいですか?」とスタッフにコントローラを返してしまった。

 しかし、ゲームに興味がないわけではなく、スタッフのプレイ画面にはじっくり見入っていた。中でも自分の役の“白い魔女”が登場したときは興味津々。「(白い魔女は敵として登場するため) わたしは勝つことはできないの?」と質問。ゲームの中でも負けることは許されないようだった。

 ティルダさんは「わたしにとっては、映画とゲームの関連性というのが少し掴みにくいところがあります。映画はひとつのストーリーがあって語られるものだけど、ゲームはプレーヤーの操作によって変えていけるものですよね。ですからそのふたつがリンクするというがわからないけど、ゲームというコンセプトについては面白いと思います」とコメント。

 「ティルダさん自身がゲームの中に登場しているのを自分で見てどう思いますか?」という問いに対しても、彼女は「何とも言えないですね。ゲームが、可能性として追求されていることは面白いと思いますが、我々が作っている映画がゲームの中に登場するのが私としては理解しづらいです。だから、ゲームの中に白い魔女が登場しても、あれは私自身だと思うことができませんね。でも、気分としては“グレイト”です。ゲームの中で、それぞれのプレーヤーがストーリーテラーだと考えれば、私もキャラクタの1人として世界中の人から“監督”、“演出”されるわけですから、それはアイディアとしてはとても面白いと思います」と答えた。

 ティルダさんは続けて「ゲームでイライラして、作りたいという気持ちからアーティストになってくれればいいと思う (笑)」と述べた。これは、「ゲームの中にも限界はあります。たとえば、この瞬間に鷹になりたいと思ってもゲームが対応していなければなることはできません。おそらく私がゲームをプレイしたら、そういった制約から興味を失ってしまうでしょう。“もっと自分の思い通りにしたい!”という気持ちからアーティスティックな活動に結びつけてほしい」という意味だという。そういったことから「アーティストにとって限界を感じることは大切。ゲームはいい訓練になる」と語った。

 ティルダさんの意見は、ある意味ゲームに対してネガティブと取られがちだが、演技者というクリエイティブな立場にいる側の意見としては面白い意見だ。さらに作品作りに携わる立場としてティルダさんは「悪いゲームはどういったゲームなの?」と質問。その答えとしてスタッフが「開発者側のエゴで製作されている作品」と答えた時、「それは面白いですね。映画と同じです」と答えている。映画もゲームも作り手としての意識は通底しているものがあると言うことだろう。

 ティルダさんは原作のC.S.ルイスについても触れ「C.S.ルイスが今も存命だったら、もしかしたらゲームデザイナーになっていたかもしれませんね。彼が“ナルニア”の作り手だったわけですから。子供達が物語に入るきっかけとなる衣装だんす……それがまさにゲームへの入り口ということですよね。ですからルイスはライオンと魔女を通じてひとつのビデオゲームを作ったと言えますね」と締めくくった。

はじめはゲームをプレイしようとコントローラを手にしたのだが、実はこれまで一度もテレビゲームをプレイしたことがないと言うことで、スタッフに聞きまくり
結果、スタッフがゲームをプレイしているのを見て感想を述べることになった。熱心にゲーム画面を眺めるティルダ・スウィントンさん


【登場人物】
長男:ピーター 長女:スーザン 次男:エドマンド 末っ子:ルーシー

ピーターは接近戦を得意とする。このため覚えるスキルは“ダブルダメージ”など力強いものが多い スーザンが弓矢を放っているところ。スーザンの覚えるスキルには“クイックリロード”など素早い動作を可能とするものが多い スーザンは笛を演奏するシーンなども用意されている。提示されるボタンを順番にテンポよく押していく
エドマンドは身軽なのが特徴。ピーターへの対抗心を持ち気づかないうちに邪悪な力へと傾いていく。兄妹で力を合わせて実行するスキルが多い 末っ子のルーシーは体が小さいこともあって、狭いところを通ることができる。“キュア”などの補助スキルを覚えることが多い スーザンとルーシーが協力しているシーン
ゲームではチュートリアルが用意されており、だれでも楽しめるよう工夫されている 技を購入しているシステム画面 雪球で火を消しているシーン
【ステージ】
ステージ12「ベルナの戦い」 ステージ14「大戦争」 ステージ15「白い魔女」
【スクリーンショット】


ナルニア国物語、ナルニア国、及びすべての書籍タイトル、キャラクター、及びその各国言語による表示は、C.S.Lewis Pte Ltd. の商標でありその許諾を得て使用されています。
(C) DISNEY ENTERPRISES, INC. and WALDEN MEDIA, LLC. All rights reserved. Published and distributed in Japan by D3 Publisher Inc.

□ディースリー・パブリッシャーのホームページ
http://www.d3p.co.jp/
□ゲーム「ナルニア国物語 -/第1章- :ライオンと魔女」のホームページ
http://www.d3p.co.jp/disneygames/narnia/
□映画「ナルニア国物語 -/第1章- :ライオンと魔女」のページ
http://www.disney.co.jp/movies/narnia/shell_content.html
□関連情報
【2月2日】D3パブリッシャー、ディズニー映画の世界を完全再現
PS2、DS「ナルニア国物語 /第1章 :ライオンと魔女」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20060202/nrn.htm

(2006年3月3日)

[Reported by 船津稔]



Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2006 Impress Watch Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.