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スクウェア・エニックス、「FF XI」MPK防止システムを発表
攻撃対象を失ったモンスターはその場から“消滅”

12月8日発表



 株式会社スクウェア・エニックスは、MMORPG「ファイナルファンタジー XI」において、ゲーム内の禁止事項であるハラスメント行為のひとつ「MPK」を防止するためのシステムを、12月のバージョンアップにおいて導入すると発表した。

 MPK(Monster Player Kill)は、モンスターの習性を悪用し、モンスターを介して他のプレイヤーを倒す行為を指す。類例としては、プレーヤーが直接プレーヤーを倒すPK、PK行為に対するペナルティ無しでプレーヤーを倒すFPK(Flag PK)などがあるが、「ファイナルファンタジー XI」ではこれら行為を一括して「ハラスメント行為」と認定し、禁止事項としている。

 しかし、実際には同作では、MPKと認定できる、あるいは誤認される事象がたびたび発生していた。同社の報告によれば、ゲームマスターを介して逐一対処に当たっていたが、根本解決には至らないと判断したため、システムによる保護を決断したという。言うまでもなく運営ポリシーと、実際の運営は、完全に同期されるべきで、システム的にMPK問題をファジーなまま残してしまった運営側に責任がある。

 ただ、MPKは、オンラインゲームのコモンセンスが成立する以前に、ユーザー側で認知され、発達した経緯がある。PKを是認する「ウルティマオンライン」などでは、かつてPK(Player Kill)プレーヤーの高等戦術のひとつとしてMPKがゲームデザインの一部に組み込まれていた雰囲気もあり、MPK問題の根っこにはユーザー側の認識の違いがある。リアルマネートレードと並んで、根の深い問題である。

 同作における具体的な対処法については、以下のように告知されている。

・モンスターが、そのモンスターの本来の生息域以外の場所で戦闘を行なった後、戦闘の目標となっていたプレイヤーが戦闘不能あるいはそのエリアからいなくなった場合は、近くに別のプレイヤーがいてもそちらに攻撃対象を移すことなく、その場で消滅するようになります。

 要するに、意図的であるないに関わらず、人為的なモンスターの移動は、第三者に影響を及ぼさないようにする、というもの。システム的には、同様にMPK対策として取り入れられた「エバークエストII」の仕様と同質で、新しい発想ではない。今回発表されたシステムが、ゲーム世界にどのような影響を及ぼすのかは未知数だが、MPKを運営上の問題として認識し、運営ポリシーと同期を取るために、ユーザーに明確にわかる形で回答を出したことは高く評価したい。

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□スクウェア・エニックスのホームページ
http://www.square-enix.com/jp/
□「ファイナルファンタジー XI」のホームページ
http://www.playonline.com/ff11/
□関連情報
【11月25日】スクウェア・エニックス、「FF XI アトルガンの秘宝」の最新情報を公開
新エリアに加え、ラミア、インプなど新モンスターも公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20051125/ff11toa.htm
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ハイブリッドジョブの“青魔道士”や新エリアが追加
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【9月16日】スクウェア・エニックス、「ファイナルファンタジーXI アトルガンの秘宝」を正式発表
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http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050916/tgs_ff11.htm

(2005年12月9日)

[Reported by 中村聖司]



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