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会場:日比谷公園大噴水広場及び周辺エリア
入場料:無料
今年は、ゲーム関係の出展はタイトーとトミーのみで、トミーはプラレールを中心とした出展であるため、純粋にゲーム関連の出展はタイトーだけとなる。タイトーはここ数年恒例となっている「電車でGO!」関連の出展と、音楽館の「Train Simulator」シリーズを出展している。 ソフト自体はすべてすでに発売されているタイトルばかりだが、「Train Simulator 九州新幹線」はJR九州でのみ販売されているタイトルであるため(オンライン販売あり)、東京では通常目にすることは少ないタイトルだろう。九州新幹線の工事中に映像収録されており、そういった意味でも面白い出来となっている。ぜひとも会場入りした人はプレイしてみて欲しい。 出展された試遊台は、「電車でGO! FINAL」1台、「Train Simulator 九州新幹線」が1台、発売されたばかりの「Train Simulator 京成・都営浅草・京急線」が2台設置されていた。すべてマスコンでのプレイが可能。基本的に5分のプレイで交代することになる。
ブース内ではあちこち巡る形式となっており、缶バッジラリーが行なわれているほか、ソフトの即売会も行なわれている。試遊台でプレイして気になったらその場で購入してみてはいかがだろうか。
この90kgにも及ぶ運転台を会社に持ち込み、パネルを開けコード類を外し分析し、回路図を書き起こしたという。足りない部材は秋葉原で仕入れ、約1週間程度で半田付けなどを行ないコントローラーとして作成したのだとか。このコントローラが良くできていて、戸締めを行なうとランプがつくところまで再現されているのだという。 当然のことだが、電車の運転台がこういった風に販売されることは、少ない。それはもちろん廃車になったり、新しい運転台の導入などが行なわれない限り、運行に必要なわけだから、本当に貴重なものといえるだろう。 東京ゲームショウのステージイベントで向谷氏は「大手私鉄と契約し、業務用のシミュレータを導入することが決定した」と発表している。今回のこういった実験が今後の業務に生かされていくことだろう。 会場には、「Train Simulator」シリーズをずっと手がけてきた音楽館の向谷 実氏が来場しておられたので、少しお話を伺った。業務用シミュレータについては、すでに実際に撮影車両を走らせ、ハイビジョン映像で収録を完了させたという。試作品を鉄道会社側に見てもらったところ、鉄道会社側もその完成度に驚きを隠せないようだったという。制作の依頼は鉄道会社側からあったといい、向谷氏は電話でその知らせを受けたとき本当にうれしく思ったのだとか。 ちなみにシミュレーターはPCで制作されている。これまで市販されてきた「Train Simulator」シリーズはCD-ROM、プレイステーション 2にプラットフォームを移してからはDVD-ROM、さらに最近では片面2層に実写映像を収録している。それでも容量が足らず、上下線すべてを収録することは不可能となっている。ところが業務用シミュレータではPCということもあり、当然のことながら容量の問題はクリア。上下線すべて収録されるという。鉄道会社側は画質の良さはもちろんのこと、マスコンでの速度調整にあわせ映像をコントロールしているわけだが、そのシミュレータ精度の高さ、さらに意外なことに、モーター音など音のリアルさに驚いていたという。 ここで、気になるプレイステーション 3のお話を伺った。これまでから各種イベントなどでことあるごとにプレイステーション 3でソフト開発を行ないたいといった話題は出ていたが、東京ゲームショウの18日のステージにおいて向谷氏はプレイステーション 3への正式参入を表明している。 以前、その企画の一端として、ネットワークからリアルタイムで天気の状況などの情報を取得し、プレイ画面に反映させるといったアイディアが披露されていたが、企画レベルでは向谷氏の頭の中にはもっと壮大な計画があるようだ。ある意味MMO的なプレイスタイルを「Train Simulator」で実現させたいのだという。たとえば、自分がダイヤに従い運行していたとする。ある場面で電車がすれ違った場合、その電車を運行しているのはほかのプレーヤーかもしれないのだという。信号をネットワークでリアルタイムに制御し運行させるという、これまでの単体のシミュレーションではなく、運行そのものをプレーヤーたちの手によってシミュレートする規模の大きなものとなる。 しかし、CGであればある程度実現のめどは立つが、「Train Simulator」シリーズはあくまでも実写。たとえば天候であれば、CELLのパワーでリアルタイムに画像の色彩を計算しある程度それっぽく見せることができるかもしれないが、電車がすれ違ったりと言ったところまで可能なのかどうか伺ったところ、向谷氏は「実際にどこまで映像ソースを持つことができるかだろう」と答えてくれた。ブルーレイディスクで早くも限界までデータを収録したソフトになりそうな予感だ。向谷氏は「プレイステーション 3なんだからこれくらいはやらなくては」とその意気込みを力強く語ってくれた。
ちなみに、鉄道ファンにとっては気になる収録路線についてだが、まだ選定段階にあるようだ。しかし向谷氏は「このところ民鉄が続いているので、JRをやりたいという気持ちはある。それと、距離を収録したい」と、ブルーレイディスクを極限まで使い、長距離路線をハイビジョン映像で……といった意向があるようだ。とにかく、お話を伺った印象では、プレイステーション 3によりかなり新しい事が実現しそうで、開発に向けて向谷氏もプレイステーション 3に期待を持っているようだ。すでに基礎研究段階に入っているとはいえ、完成はまだまだ先のことと思われるが、完成がこれから楽しみなところだろう。
「電車でGO! FINAL」 (C)TAITO CORP.1996,2004 「Train Simulator」シリーズ (C)ONGAKUKAN Co .,Ltd.
□タイトーのホームページ (2005年10月8日) [Reported by 船津稔]
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