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金属ボディとフェイスプレートで高級感を演出
「ゲームボーイミクロ」発売記念試用レポート

9月13日 発売

価格:12,000円

 任天堂株式会社のゲームボーイアドバンスの最新機種として、金属ボディで小型化した「ゲームボーイミクロ(以下ミクロ)」が9月13日、発売された。記者が実際に購入した都内量販店での購入価格は11,800円だった。早速試用レポートをお届けしよう。


■ パッケージ、そして本体から感じられる凝った作り

凝った作りのパッケージをはじめ、付属物を並べてみた
背面。ファミコンバージョンにはファミコン20周年記念のマリオのロゴが付く
下面。スライド式のパワースイッチ、GBAカートリッジ挿入口、ヘッドホン端子が並ぶ
上面。L、R端子の間にGBM専用形状の拡張端子コネクタが位置する
右面。音量/バックライトスイッチの上にストラップフックがある
左面。フロントフェイスパネルを取り外すための穴が2つ開いている
 今回購入したのは、ファミコン20周年を記念したファミコンカラー。まずパッケージを見ると、裏側に2つのツメで固定されていることがわかる。このツメを開けると、中身を引き出すことができる構造だ。

 この内箱は2層構造になっており、上側に本体、そしてマニュアルがセットされており、下にはACアダプタと、任天堂ゲーム機初となるポーチが同梱されている。2つともに「スーパーマリオブラザーズ」のステージ4がイメージされたイラストがプリントされており、上側ではクッパとの戦いが描かれ、本体を取り出し下箱を見ると、ピーチ姫を救出するシーンが描かれたイラストがお目見えする、という具合。非常に遊び心にあふれたものになっており、ちょっとうれしい。ちなみに、シルバーなどの通常カラーではシンプルな配色になっている。

 なお、付属のACアダプタは専用品(OXY-002(JPN))になっており、ゲームボーイアドバンスSP、そしてニンテンドーDSに付属していたものとは異なる。ワイアレスアダプタ(OXY-004)通信ケーブル(OXY-008)、変換コネクタ(OXY-009)と、専用の周辺機器が発売されているが、これは本体上面の外部拡張コネクタが独自形状になっているためだ。ACアダプタもここに接続する形をとっている。

 さて本体を見てみよう。電源スイッチは本体下左にスライド式のものが装備されており、その隣にGBA専用カートリッジの差込口が、その右にヘッドホン接続端子が用意されている。

 GBMはゲームボーイアドバンス専用カートリッジのみの対応となっており、ゲームボーイカートリッジでのプレイはできない。カートリッジを本体にセットすると、標準のものは綺麗に本体にセットされ、出っ張ることはない。特殊センサーを利用した「まわるメインドインワリオ」や、「新・ボクらの太陽」といったカートリッジはさすがにはみ出してしまうが、プレイに支障は感じられなかった。

 ヘッドホンはステレオミニプラグに対応しており、通常のヘッドホンがそのまま使用できる。GBASPのように専用のヘッドフォン変換コネクタを必要としないところがうれしい。

 さて、左に十字ボタン、右にA、Bボタンを配したシンプルなフロントは、A、Bボタンが小文字表記になっている。その下には3本のスリットが空いており、ここにスピーカー(モノラル)が入っている。十字ボタン、A、Bボタンは本体折りたたみ式を採用したGBASPやDSと異なり、ボタンが盛り上がっており(十字ボタンは中央部がへこんでいる)、とても押しやすい。フェイスパネルは交換が可能となっており、本体左の2つの穴にあるツメを押せば外れるような仕組み(専用のフェイスプレートイジェクタで簡単にはずせる)。

 32,000色表示可能な2inch(解像度:240×160ドット)の液晶は非常にピッチが細かく、バックライトを採用しているためコントラストを維持しながらも非常に明るい。5段階目は相当明るいので、暗いところでは1~2段落としてもいいかもしれない。今までのGBAシリーズの中で一番綺麗と感じられる液晶だ。残像感も皆無で、プレイに支障はない。

 液晶のバックライトは、Lボタンと本体右にある音量/バックライトスイッチを押すことで、5段階に明るさを調節できる(バッテリー駆動時、ACアダプタ接続時とも)。音量/バックライトスイッチはクリック式になっており、押すと軽快な音が鳴って動作を教えてくれる。

 液晶下にセレクト、スタートボタンが配されており、電源投入時には青く光る。バッテリー駆動時にはしばらくすると消灯、ACアダプタ接続時は常時青く点灯する。バッテリー残量が少なくなった際は赤く光るようになっており、これがパワーランプの代わりとなっている。

 L、Rボタンが独自の形状になっているのもGBMの特徴だ。GBASP、そしてDSでは本体の角を押すようにするとボタンを押せるのだが、GBMはボタン中央部を押すことでL、Rボタンを押すと押しやすい形になる。クリック感覚も適度にあり、個人的には押しやすいと感じた。

 背面上部にはストラップフックが設けられており、持ち歩きなどに便利なようにストラップを取り付けることができる。

カートリッジを挿入したところ。完全に押し込むと収まりがいい ヘッドホンは一般的なものがアダプタなしですぐに使える ACアダプタはGBM専用のものになっている



■ 高品質な液晶としっかりしたボタン類で操作性は良好

 GBMを実際に手に持ってみる。アルミアルマイト仕上げという本体は、少しひんやりしたさわり心地で、今までの任天堂ハードにはない感触。電源スイッチが多少大人の手からすると小さく、しっかり本体を持って確実に操作しないといけないのが気になったが、それもうかつに電源が落ちてもらって欲しくはないので、ちょうどいい。

 そして、しばらく遊んでみると、小型化しながらもしっかり操作性が確保できている事に対する安心感が沸いてくる。いたずらに小さすぎても視認性や操作性が損なわれてしまうが、適度な大きさを確保しつつも、薄く、軽量でいながら、堅牢にできたボディは安心感があり、軽くひねってもボディがたわむ気配がなく、ミシリともいわない。

 そして、ボタンを連打しても操作にはまったく支障がないことに驚かされる。GBASPを触ってからGBMを触るとわかるのだが、特に十字ボタンとA、Bボタンの押下感覚の違いにはびっくりする。基板を直接プッシュしているのと、ゴムを介して基板をプッシュする感覚の違いがここまで大きいことにびっくりだ。個人的には圧倒的にGBMのボタン感覚のほうが好み。

 さらに、高品質の液晶は、プレイするごとに感心してしまう。特に文字の認識度の高さは圧倒的。「ことばのパズル もじぴったん」のもじブロックも読みやすいし、英字やカタカナも認識しやすい。さすがに顔から遠く離れてGBM本体を持つと、液晶の大きさゆえ文字は読めなくなってしまうが、電車内でプレイするぐらいの位置関係なら十分だ。

 バックライトの光度調節も非常にありがたい。プレイする場所に合わせて調光すればいいので、暗いところでもGBASPのように真っ白になってしまうことがないのは、寝る前にちょっと遊びたい人にはありがたい。

 心配なのはやはり表面の傷。フェイスプレートがどういうタイミングでどれだけのラインナップで登場するのかが心配なところだが、付属のポーチもある。気になる人はサードパーティ製品もチェックしておきたい。

 あとは12,000円という価格と、手持ちのGBAソフト資産と相談、ということになるのだろう。個人的にはGBA、GBASPの代替機としてオススメしたい。

バックライトの最高光度(左)と最低光度(右)


□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□「ゲームボーイミクロ」のページ
http://www.nintendo.co.jp/micro/
□関連情報
【9月13日】「ゲームボーイミクロ」発売は落ち着いた気配でスタート
「ファミコンバージョン」が人気ながら他色も好調
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050913/gbm.htm
【9月13日】クラブニンテンドー、GBM用限定フェイスプレート
「ファミコンIIコンバージョン」の交換受付を延期
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050913/gbm2.htm
【8月23日】任天堂、「クラブニンテンドー」のポイント景品に
ゲームボーイミクロ用「ファミコンIIコンバージョン」フェイスプレートを追加
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050823/gbm2.htm
【8月22日】任天堂、「ゲームボーイ ミクロ」
「ファミコンバージョン」のデザインを公開
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050822/gbm.htm
【8月18日】任天堂、「ゲームボーイ ミクロ」
9月13日に12,000円で発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050818/gbm.htm

(2005年9月13日)

[Reported by 佐伯憲司]



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