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ガンホー、「RAGNAROK ONLINE Japan Championship 2005」を開催
上位職開放で大いに盛り上がったPvP大会、Episode 5.0は今秋実装

8月21日開催

会場:ディファ有明



 ガンホー・オンライン・エンターテイメント株式会社は、8月21日、ディファ有明において、MMORPG「ラグナロクオンライン」の日本最強ギルドを決めるプライベートイベント「RAGNAROK ONLINE Japan Championship(RJC) 2005」を開催した。終日、猛烈な暑さを感じさせる1日となったが、のべ2,000人を超えるラグナロクファンが集まった。

会場となったディファ有明。後ろには道を挟んですぐ目の前に有明コロシアムがある
猛暑にもかかわらず朝10時には多くのファンが列を作った
挨拶を行なうガンホー代表取締役社長森下一喜氏。インタビューも収録したので、別稿にてお伝えする
1回戦から客席はほぼ満員状態となった。PvPはすっかりに人気コンテンツのひとつに成長した
 RJC2005は、昨年開催されたプライベートショウ「ラグナロクオンライン ドリームスタジアム」に続く、約1年ぶりのファンイベント。前回はPvPのほか、各種イベント、アニメーション、協賛各社のブース出展など、盛りだくさんの内容だったが、今回はイベントの方向性をPvPに絞り、会場も東京ビッグサイトからプロレス等の会場として知られるディファ有明に変更。イベントのライブ感と観戦しやすさを兼ね備えた良質なPvPイベントに新しく生まれ変わった。

 「ラグナロクオンライン」ファンにはお馴染みの同人イベント「RAG-FES 10」が併催されたこともあり、ディファ有明の入り口には開場前から100人を超えるファンが列を作った。協賛メーカーとしては、バンダイネットワークス、ブロッコリー、ムービック(アニメイト)、セガ・ロジスティクスサービスなどが入り口通路に即席のブースを設け、関連商品の即売を行なった。

 開会式では、ガンホー代表取締役社長森下一喜氏が挨拶。前日に家族で流れるプールに行き真っ黒に日焼けしていた森下氏は、猛暑をふまえ来場者の健康に気を配りつつ、控え室となっている2階エリアにいる選手達へ向けて「チームワークを見せてほしい」と発破を掛けた。またゲストとして、ラグナロ娘の乾曜子さん、七園未梨さんの2人、そしてRAG-FES事務局代表の前川浩史氏も登壇。前川氏は「ガンホーさんの協力がなかったらとっくに干されている前川です」と挨拶し、場内の笑いを誘った。

 いまや「ラグナロクオンライン」に欠かせない存在となったRAG-FESは今回で都合13回目の開催。参加サークルは78組で、「過去のRAG-FESと比較しても多い方ではないが、先週がコミケだったことを加味すれば上々の数字」だと前川氏はいう。ディファ有明から徒歩圏内の東京ビッグサイトでワンダーフェスティバルが開催されており、両イベントを掛け持ちで行き来した来場者も多かったようだ。

 さて、メインイベントであるRJCは、開会式終了後の午前11時から終日かけて実施された。応募ギルド総数は500以上におよび、抽選に選ばれた256ギルドからさらにオンライン予選を勝ち抜いた16ギルド(内2ギルドは欠場)が最強ギルドの名を賭けてトーナメントを戦った。トーナメントの詳しい模様については、別途お伝えするつもりである。

 「ラグナロクオンライン」の本格的なPvPイベントは、昨年7月に実施されたRAGNAROK ONLINE World Championship(RWC)、そして昨年9月の東京ゲームショウに続いて今回で3度目となる。RJCという名前からもわかるように、RWCのような世界大会ではなく、日本限定の大会となっている。

 レギュレーションもRWCから大きく変貌している。もっとも大きな違いは2-2次職、そして上位2次職も選択可能になったところだ。RWCでは、ナイト、ブラックスミス、ウィザードといったところが花形だったが、今回はモンク、アサシンクロス、プロフェッサーといった昨年選択できなかった職業が花形となり、より戦術性の高い戦いが展開された。

 RWCは、制限時間をフルに使った持久戦、相手のミスを待つ消耗戦という側面の強い試合展開が目立ったが、RJCは上位職が多数開放されたことにより、打撃力が格段に向上し、早い場合だと2、3分で大勢が決するようなスピーディーな試合が増えていた。中でもモンクの阿修羅覇凰拳は、下準備に時間が掛かるものの、まともに食らえば一撃必殺という史上最強の攻撃スキルで、多くのギルドがモンクを攻撃の軸にしていた。守りの要は、セージの上位二次職プロフェッサーで、モンクとプロフェッサーを中心としたスリリングな攻防が見ていておもしろかった。

 「ラグナロクオンライン」のPvPは、同じ職業でも、パラメータの振り方、スキルの取捨選択、使用カードの選択によって、まるっきり性能の違う職業になるため、編成を見ただけでは試合展開が読めないところにおもしろさがある。決勝トーナメントで気づいただけでも、仲間を回復しながら阿修羅覇凰拳を撃つモンクや、クローキング(身を隠すスキル)して背後から阿修羅覇凰拳を撃つモンクなどがいて、そうしたトリッキーな戦術を使うたびに会場が大きく沸いた。「ラグナロクオンライン」は、必ずしもPvPを主体としたMMORPGではないが、PvPシステムの水準は非常に高いと言っていいだろう。

ブース出展コーナー。セガ・ロジスティクスサービスの「ASTROCROSS BB」は、行列ができるほどの人気だった

ラグナロ娘の2人は複数のバリエーションのコスプレで司会を担当。コスパの新作衣装のお披露目も行なわれた

恒例のスペシャルコスプレステージ。壇上に上がっただけでも40名で、会場にはまだまだいる。これほどコスプレ天国のメーカーイベントも珍しい

取材に応じて頂いた「ラグナロクオンライン」制作担当の廣瀬氏。東京ゲームショウで何かサプライズがあるようだ
 準決勝後は、恒例のプレスカンファレンスが開催され、2005年秋に実装が予定されているEpisode 5.0のアップデート内容が公開された。Episode 5.0のコアとなるのは、シュバルツバルト共和国エリアの実装で、そのほかには、アルデバランターボトラックや180枚にも及ぶ新カード、ゲフェニア遺跡を舞台にした長編クエストなどが紹介された。ただ、その多くは既報事項で、紹介内容も概要のみに留まり、少々肩すかしだった。

 あとで制作担当の廣瀬氏に話を聞いてみたところ、実装時期を含めた具体的な内容の紹介や、ファンを「おっ」と言わせるサプライズ情報は東京ゲームショウで発表するという。具体的な発表内容はこれから詰めていくとのことだが、ぜひ注目したいところだ。

 決勝戦はフェンリルサーバーのPenrirと、ロキサーバーのCafeの2本先取マッチとなった。使用マップはRWC決勝と東京ゲームショウの特別イベントで使用された天空マップ。数々の強豪を下して勝ち上がってきた両ギルドだけに慎重な試合展開が予想されたが、3試合ともモンクの阿修羅覇凰拳を皮切りに一瞬で試合が動いた。1本先取を許したものの、2、3試合目を連続で取ったCafeが優勝となった。優勝したCafe、準優勝したPenrirにはそれぞれ、神器やMVPボスカード、天使/悪魔のヘアバンドなど、ゲーム内アイテムが贈られた。

 廣瀬氏はRJCについて、「ワールド(サーバー)の垣根を越えたPvP大会が開催できた」とホッとした表情でコメント。圧倒的過ぎる存在感を示したモンクについては、「阿修羅覇凰拳が強いことは判っていて、採用するかどうか揉めた部分ではありますが、ディスペルなど防ぐ手段は複数あったので最終的に採用を決めた」という。今後の課題としては「応募したのに抽選で参加できなかったギルドがいたのが残念。スタッフに限りがあるので限界はあるが、何か対策を考えたい」とのこと。ちなみに、森下氏は、閉会の挨拶で次回開催を確約した。次回RJCはよりよいイベントになることを期待したいところだ。

新カード一挙180枚追加には驚かされたが、今回の発表は内容をワザと抑え気味にした感が強い。そろそろコンテンツ部分で、「アマツプロジェクト」のようなサプライズが期待されるところだ

盛り上がった決勝戦。奥のRAG-FESのコーナーを取り払って客席を確保したが、それでも満席状態となった

決勝戦も下位トーナメントと同様に阿修羅覇凰拳が乱舞する展開となった。文字が表示される途中で潰すことで発動を止めることもできるが、全部表示された後はほぼ確実に被弾したキャラが倒れる。現在のバランスでは、巧いモンクがいるギルドより、全軍で発動を潰せるギルドのほうが強い

表彰式の模様。優勝賞品はすべてゲーム内アイテムというのがユニークだ。受賞者も賞金よりもむしろアイテムの方が嬉しいだろう

次回RJCの開催時期は未定となっているが、今冬にやる計画もあるようだ。参加希望者はいつになってもいいようにしっかり腕を磨いておくと良いだろう

(c)2005 Gravity Corp. & Lee Myoungjin(studio DTDS). All Rights Reserved.
(c)2005 GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved.

□ガンホー・オンライン・エンターテイメントのホームページ
http://www.gungho.jp/
□「ラグナロクオンライン」のページ
http://www.ragnarokonline.jp/
□関連情報
【7月12日】ガンホー、「RJC2005」決勝会場のイベント概要を発表
イベントテーマソングにはdreamを起用
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050712/rjc.htm
【1月25日】ガンホー「ラグナロクオンライン」2005年上半期計画を発表
転生システムを含むアップデートを2月15日に実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050125/gungho.htm

(2005年8月22日)

[Reported by 中村聖司]



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