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価格:8,190円(通常版)
イベントではまず、総合プロデューサーの広井王子氏が登場し、朝10時から集まった約100人のファンの前で挨拶。「今はとにかくドキドキしています。作っている最中は自信満々なんですが、だんだん自身がなくなってきて、ニューヨークを舞台にしたのは間違いだったのかなとか、不安はいろいろあります。でもゲームの中でニューヨークの街中を歩いてもらえば、『ああ、そういうことだったのか』とわかってもらえるはずです」と現在の心境を語った。
女性キャラクタを描くのは専門外だとはいえ、原作としてアイデアを出したのは広井氏。シリーズの舞台を大正時代と定めるきっかけも広井氏から出されたもので、「歳のいった祖母が、昔、海軍将校に心をときめかせていたという話を聞いたことを、ふと思い出したのがきっかけ。それが大正時代だった。『そうか、みんな青春があるんだ。こんな話を書けないかな』とあかほりさんに話をしました」というのが、太正浪漫をイメージした「サクラ大戦」の話の始まりだという。
今作の舞台となるニューヨークと紐育華撃団は、「サクラ大戦3」の頃から発案されていたという。広井氏は当初、「サクラ大戦4」をニューヨークにするつもりだったそうだが、その企画段階で、PS2で出して欲しいという会社側と、ドリームキャストで出したいという開発側で意見が割れてしまった。結果として、DCで出す代わりに、開発期間は1年とされ、元々は5作目として用意していた企画が「サクラ大戦4」に繰り上がる形になってしまったという。つまり広井氏としては、帝都、巴里、紐育は続けて出したかった、というのが本音のようだ。 そんな開発陣としても待望だったであろう今作の見所は、ニューヨークの街にあると口を揃える。今作では移動パートを充実させているのだが、これはビルの上がかすんで見えるようなニューヨークをよりリアルに表現するため。また今作の新要素となる空中戦は、「ニューヨークの摩天楼を空中から見たら綺麗だろうなと思ったんです」という寺田氏の発案から生まれたものだという。西野氏は、「ニューヨークという街は、人と都市が密着し、キャラクタ性を持っている。それをゲームで表現しなければ意味がない」とその重要性を語った。 続いて、ファンが最も気になっているであろう、キャラクタに関する話題が展開された。このキャラクタたちを考える合宿が行なわれたそうで、スタッフが集まって朝方までかかって名前やおおまかな設定を決めたという。ところがアイデアが止まらない広井氏は、翌朝までにキャラクタや設定を全て書き換えてしまった。これには普段温厚なあかほり氏も激怒した……と話したのは他でもない広井氏だったが、さすがに3年前の話だけに、思い出話のような感覚なのかもしれない。 紆余曲折を経て誕生した主人公の大河新次朗は、これまでの主人公である大神との差別化を考えるのが一番難しかったという。広井氏曰く、「このゲームは新次朗の成長物語。大神は最初からエリートで何でもできてしまうタイプだったけれど、新次朗はまだ成長していなくて幼い」のだそうだ。しかし大神に負けているわけではないようで、「突然渡されたトランペットを吹きます」と寺田氏が言ったか思うと、「最後は摩天楼に現われる安土城と信長を相手に戦うんです」と飛躍しすぎた話を展開し、ふたりから厳しく突っ込まれ、会場は大笑い。ちなみに一番の相違点は、「大神は力で説き伏せるが、新次朗はよく泣く」という点らしい。 その後も登場キャラクタの話が続いたが、言いたい放題のお笑いトークの中に、「ジェミニがミフネから何を教わったのかが語られる、あかほりさんらしいエピソードがある」、「サジータの話はゲームとストーリーがうまく絡んでいて、ゲームの中に別の裁判ゲームが1本入っている感じ」、「昴は『わかんないキャラを作ろう』という話で、設定をあえて用意していない」、「ラチェットのエンディングは必ず入れると決めて作った。簡単には見られませんが」など、ゲーム内容に関わる話もちらほら。
トークショーの最後に広井氏は、「みなさんから面白い、つまらないという声を聞いて、それを取り入れながら作るのがゲーム。でもどこかで自分のやりたいことを入れていく。それがお客様の気持ちと一致したときに、素晴らしいものができるんです。今回はみなさんが『違うんじゃないの』と思いながらもやってみて、『やっぱりこうだったよね』とか、『そう裏切ってくれたのか、わかるわかる』と感じて欲しいところが、うまく伝わるといいなと思っています」とファンへのメッセージを述べた。
イベントでは最後にじゃんけん大会を実施。サイン入りのうちわと、発表会でのみ配られた希少なTシャツ、さらに広井氏が自前で持ち込んだ、サイン入りの「ショータイムBOX」がプレゼントされた。
□セガのホームページ http://sega.jp/ □「サクラ大戦.com」のページ http://sakura-taisen.com/ □「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」のページ http://sakurav.com/ □「太正浪漫堂」のページ http://www.sakura-taisen.com/romando/ □関連情報 【7月4日】太正浪漫堂、PS2「サクラ大戦V」発売記念月間開催 広井王子氏トークショーを実施。新商品も多数登場 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050704/roman.htm 【7月4日】セガ、PS2「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」 発売記念イベントを東京・大阪で実施 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050704/sakura.htm 【6月23日】セガ、「SEGA link サクラ大戦ホームページスキン」を販売 帝都花組、巴里花組、紐育星組を用意 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050623/sakura.htm 【6月21日】東京都交通局、「サクラ大戦V~さらば愛しき人よ~」 記念パスネットを発売 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050621/sakura.htm 【6月15日】セガ、PS2「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」 全国14店舗のゲームショップで体験会を実施 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050615/sakura.htm 【5月12日】セガ、PS2「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」 先行体験会を5月21日に秋葉原にて開催 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050512/sakura.htm 【4月28日】セガ、PS2「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」 限定版の詳細と予約キャンペーン情報などを公開 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050428/sakura.htm 【4月15日】セガ、新生「サクラ大戦V ~さらば愛しき人よ~」7月7日発売決定 太正浪漫堂でも4月28日から予約開始 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20050415/sakura.htm 【2004年9月26日】東京ゲームショウ2004「サクラ大戦V」ステージ 広井氏、大場氏、寺田氏らによる突っ込んだゲーム紹介 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040926/sakura.htm 【2004年9月25日】東京ゲームショウ2004「サクラ大戦V」ステージ 紐育星組TGSで華麗にデビュー http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040925/sakura.htm 【2004年8月25日】セガ、「サクラ大戦プロジェクト発表会」を開催 「V」は来夏発売!! メインキャストも公開 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040825/s5.htm (2005年7月7日) [Reported by 石田賀津男]
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