|
会場:赤坂プリンスホテル
そして2005年、その「ストII」がゲームのジャンルを飛び出し、パチスロとして登場することになった。それが、株式会社アリストクラートテクノロジーズの「ストリートファイターII」(以下、パチスロ版ストII)だ。4月11日、ホール関係者やマスコミを集め赤坂プリンスホテルにおいて「パチスロ版ストII」の発表試打会が開催され、遂にそのベールがはがされた。 アリストクラートテクノロジーズのパチスロは、同社の代表作でもある「巨人の星」で初めて採用された、3本のメインリールの左右に演出用のリールが1本ずつ配置された、「ファイブリール」という構造を採用したものがおなじみだ。「パチスロ版ストII」も、その「巨人の星」同様ファイブリール構造を採用し、左右の演出用リールには「ストII」でおなじみのキャラが描かれている。さらに、メインリール上部には、LEDのドットマトリクスを利用した表示装置「ファイティングメーター」が用意されており、プレイ中は演出用のリールと組み合わせた様々な演出が繰り広げられることになる。 今回の発表試打会では、アリストクラートテクノロジーズやカプコンの関係者による発表スピーチは一切なかった。とにかく、会場に「パチスロ版ストII」の実機を多数用意し、来場者に実際にプレイしてもらうという趣向となっていたのだ。「パチスロ版ストII」の開発経緯などを聞けると思っていたので少々肩すかしを食らった形だが、来場者のほとんどはパチンコ・パチスロホール関係者なので、話よりも実際にプレイすることで、その魅力を実際に感じてもらおうといった意味もあったのだろう。
「パチスロ版ストII」では、残念ながら「ストII」の全キャラが登場するわけではない。とはいえ、リュウやケン、春麗、ベガなど、おなじみのキャラが登場。そして、演出用リールと、リール上部のファイティングメーターを利用して、「ストII」を彷彿とさせる演出が繰り広げられる。例えば、左に春麗、右にザンギエフが登場してバトル演出が開始となると、ファイティングメーターには両キャラクタの体力ゲージが表示され、それぞれの攻撃が当たるたびにゲージが減り、最終的に左の演出リールに登場したキャラが勝てばボーナス確定となる。このバトル演出では、昇竜拳や波動拳、百裂脚など、それぞれのキャラに応じた必殺技も繰り出され、実際に「ストII」をプレイしているかのような雰囲気が味わえる。 他にも、左リールにブランカが、右リールにドラム缶がそれぞれ登場し、ドラム缶を破壊できればボーナス確定となる演出もある。これはもちろん、ゲームでのボーナスステージをイメージしたものだ。また、通常プレイ時には、ファイティングメーターに飛行機が飛んだりひよこが登場したりする。飛行機はゲームでのステージ移動シーンの飛行機をイメージしたもの、ひよこはカウンター攻撃を喰らったとき(いわゆるピヨり)に頭のまわりを飛ぶひよこをイメージしたものだというのは言うまでもない。さらに、バトル演出で敵に負けた場合でも、次のプレイでコンティニュー演出に発展することがあり、10カウント以内にコンティニューできればバトルが再開され、ボーナス確定となる逆転演出も用意されている。もちろん、演出時やボーナス中のBGMや効果音なども、「ストII」でのものがアレンジされ採用されている。過去に「ストII」をプレイしたことがあれば、演出やサウンドを懐かしく感じるはずだ。 実際にプレイしてみたが、リールとドットマトリクスによる映像演出のみではあるものの、それでも「ストII」の世界観をうまく再現しているように思う。ただ、各キャラはリールに描かれたものなので、キャラの動きは全くない。動きという点についてはリールを回転させたり振動させたるすることで補ってはいるものの、やはり少々物足りない。せっかく「ストII」という素材を利用するのだから、やはり液晶を利用した演出を実現してもらいたかった。その点だけはやや残念だ。 最後に、「パチスロ版ストII」の仕様を紹介しておこう。本機はボーナスのストック機能を持つ大量獲得Aタイプ機である。ビッグボーナス1回で最大675枚のメダルを獲得できる。もちろん、ストック機能を活用したボーナスの連続性もあり、一撃で数千枚という大量のメダルを獲得できる可能性もある。また、ボーナス時の技術介入度が従来の同社の機種よりも若干高くなっている点も特徴のひとつ(難易度はそれほど高くないので安心だ)で、ビッグボーナス中の打ち方によって、獲得できるメダル枚数が大きく変化する。
メダル獲得数の期待感、ボーナスの連続性、「ストII」キャラによって繰り広げられる演出など、パチスロ台としての完成度は申し分ない。過去に「ストII」にハマった経験のあるパチスロ好きならば、十分楽しめる1台と言っていいだろう。
(C)CAPCOM
□アリストクラートテクノロジーズのホームページ (2005年4月11日) [Reported by 平澤寿康]
また、弊誌に掲載された写真、文章の転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c)2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved. |
|