|
「テイルズウィーバー」開発者インタビュー |
■「テイルズウィーバー」の現状、そして未来は?
お話を伺った開発スタッフ。左より、ユン・ソクウォン氏、キム・セフン氏、ホ・グンホァ氏、シン・ドンウォン氏、キム・ジヨン氏、 |
ネクソンのテイルズウィーバー開発室長のシン・ドンウォン氏 |
ソフトマックス、テイルズウィーバー開発室ストーリーパート パート長キム・ジヨン氏 |
■日本からの要望に対する韓国スタッフの回答
ソフトマックス、テイルズウィーバー開発室メインイラストレーター、ホ・グンホァ氏 |
ソフトマックス、テイルズウィーバー開発室リードキャラクタデザイナー、キム・セフン氏 |
ソフトマックス、テイルズウィーバー開発室マップパート パート長ユン・ソクウォン氏 |
■「テイルズウィーバー」のPvP要素“要塞戦”とは?
編集部: 8月から導入された“要塞戦”とはどういったものなのでしょうか?
シン氏: プレーヤーたちは要塞を取り合うことになります。その要塞では、所有したクラブ(ギルド)だけで楽しめる要素があります。クラブ内でのコミュニティーが楽しめる場所になっています。
編集部: 入手するためにはどのようにすればよいのでしょうか?
シン氏: 要塞を入手するためには、その要塞を守る特別なモンスターを倒し、さらにその要塞を所有しているクラブと戦わなくてはなりません。要塞戦はまず挑むクラブが、所有しているクラブに対して戦いの申し込みを行なう。その後結界を張っている石を破壊するために戦わなくてはなりません。4つある結界石をすべて破壊できれば、そのクラブのものになります。ただし、戦いには制限時間があり、戦いは時間内に行なわなくてはなりません。
編集部: 要塞戦という大規模なPvPシステムは、ストーリーに重きを置いた「テイルズウィーバー」の世界観とは少しズレているようにも思えるのですが?
シン氏: PvPも入れてほしいという要望に応えて入れられた要素です。要塞戦は非常に限定された場所で行なうもので、きちんとしたルール上で行なわれる戦いなので、世界観をそれほど壊すものではないという考えを持っています。
要塞戦は中国や台湾から声が挙がる前に、私たちの方から取り入れたものですが、反応は大きかったですね。中国、台湾のユーザーからは戦う時間を増やしてほしいなど、要塞戦に関する要望が多く寄せられています。また、要塞を増やしてほしいという声も多いですね。
編集部: 現在要塞はいくつあるのでしょうか?
シン氏: 韓国では2つ、日本ももうすぐ2つになります。2つくらいだと強いクラブが独占してしまう可能性もあるので、最終的には4つにしたいですね。ユーザーの反応を見た上で、さらに増やすかもしれません。
編集部: 要塞を手に入れた場合のメリットを教えてください。
シン氏: まず、要塞を自分たちのものにしたということはステイタスになります。要塞の中の商人からアイテムが入手できます。所属クラブ員は要塞を手に入れた証としてちょっときれいでかわいい指輪を入手できるのも自慢の種ですね。
さらにクラブ員たちは「秘密庭園」にいくことができるようになります。ここには世界各地のモンスターがいて、彼らを倒すことで、普段は世界中を飛び回らなくては集められない生産用アイテムを非常に楽に入手することができるようになります。かなり強いモンスターもいて、クラブメンバーのいいイベントになるのではないでしょうか?
■新しく導入される生産系スキル
編集部: 2005年から“釣り”や“採集”、“農業”といった生産系スキルが導入されるとのことですが、どういったものになるのでしょうか?
シン氏: 「ライセンススキル」というものが導入されまして、どんなキャラクタでもこれらのスキルをとることで多彩な“ミニゲーム”を楽しめます。釣りでは、さまざまなものが釣れるようになり、ゲーム大会なども可能になるでしょう。農業はペットシステムと連動しているもので、植物の種を入手してそれを育てることができるようになります。
スキルを持っていることで、敵モンスターを倒すことで特別なアイテムが入手できます。真珠など貴重なアイテムが手に入るほか、敵に状態異常を引き起こすようなアイテムを作ることなど、アイテムやスキルを組み合わせてさまざまなことができるようになります。現在用意している生産系スキルは5種類ですが、今後増やすことも考えています。
編集部: プレーヤーによっては生産専門のプレイも可能になりますか?
シン氏: 生産をしユーザー間での取引を重視するという、経済的な興味を持つプレーヤーは、現在でも多く存在しています。スキルの導入によって、よりそれらの取引が活発になってくると思います。
■より充実していくコミュニティーシステム
編集部: 生産スキル以外の今後の構想を教えていただけますか?
シン氏: コミュニティー機能をより充実していきます。プレーヤー間でピア・ツー・ピアなどでMP3のファイルをやりとりしたり、画像をアップできればと思っています。ゲーム内でスクリーンショットを交換したり、公開したりしたいですね。また、Blogのようなプレーヤー専用のホームページが作れるようにしたいです。これらはあくまで、ゲーム内で完結するシステムにしたいです。
それから、「ウルティマオンライン」の“ハウジングシステム”に近いもので、自分が割り当てられた空間を自由にカスタマイズして、他のプレーヤーに公開できるような持ち家システムも構想中です。
編集部: 「ウルティマオンライン」のように空き地に家を建てるというわけではなく、「ファイナルファンタジー XI」のモグハウスのようにあらかじめすべてのプレーヤーに割り当てる形のものですか?
シン氏: そう考えて頂いていいと思います。
■各担当者からのメッセージ
編集部: 最後に各担当者からの日本のファンに注目してほしいところなどがあったらお教えください。
キム・ジヨン氏: チャプター8から、キャラクタの会話の内容や、葛藤など、より深いところに踏み込んでいきます。そこに注目してほしいですね。
シン氏: ミニゲームは、1人で遊ぶだけではなく、イベントなどを行なっていく予定です。是非積極的に参加してください。
ホ氏 : マップに開発者のイニシャルがあったり、お墓に開発者の名前があったりと、さまざまなところにちょっとした遊びを仕掛けています。開発者たちのいたずら心を楽しんでください。イラストはテイルズウィーバーならではの雰囲気を出すために努力しています。そこを感じ取ってもらえるとうれしいですね。
キム・セフン氏: 他のゲームでは見られない個性的なモンスターを楽しんでください。各モンスターの特徴には気を配りました。モンスターの動きや性格に注目してほしいですね。
ユン氏: 物語は今後中部アノマラド大陸まで広がっていきます。新しい地域、新しい町、これらを細かい部分までチェックしてみてください。さまざまな設定をそこから感じていただければうれしいです。
編集部:ありがとうございました。
□ネクソンジャパンのホームページ
http://www.nexon.co.jp/
□「テイルズウィーバー」のページ
http://gameweb.nexon.co.jp/talesweaver/
□関連情報
【9月10日】ネクソンジャパン、MMORPG「テイルズウィーバー」、
新エピソード「チャプター6」を含むアップデートを実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040910/tales.htm
【9月2日】ネクソンジャパン、「テイルズウィーバー」2サーバーを新設
正式サービスは9月21日開始
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040902/tales.htm
【8月24日】ネクソンジャパン、MMORPG「テイルズウィーバー」に
“要塞争奪戦”を導入
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040824/tales.htm
【7月29日】ネクソンジャパン、「テイルズウィーバー」にチャプター5を導入
日本独自のプライベートダンジョンを追加
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040729/tales.htm
【4月9日】ネクソン、MMORPG「テイルズウィーバー」サーバー増設
経験値・アイテム2倍キャンペーンも実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040409/nexon.htm
【4月8日】PCゲームレビュー「テイルズウィーバー」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040408/tai.htm
(2004年12月6日)
[Reported by 勝田哲也 Interviewed by 中村聖司]
GAME Watchホームページ |