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セガ、「サクラ大戦V EPISODE 0」発売記念トークショウ
開発秘話から次回作のポロリトークまで盛りだくさんな30分

開催日:9月23日

会場:太正浪漫堂

 株式会社セガは、9月22日にリリースしたドラマチックアクションゲーム「サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~」の発売記念トークショウを池袋の太正浪漫堂において開催した。開場前には朝早くから長蛇の列ができ、立ち見のファンも出たほどの盛況ぶり。

 「サクラ大戦」シリーズの発売時には恒例となっていた前夜祭だったが、今回は行なわれず、代わりに「発売記念祭」が開催された。太正浪漫堂・サクラカフェは、特別仕様の飾り付けがなされ、限定メニュー「テキサスバスケット」がお目見え。初日の22日は夕方で売りきれとなるほどの人気となった。

 トークショウはこの「発売記念祭」の一環として行なわれたもので、エグゼクティブプロデューサーの大場規勝氏、チーフディレクターの西野 陽氏、シニアディレクターの寺田貴治氏の3名が揃う豪華なものとなった。


愛馬、ジェミニ。9歳牡。「テキサスの暴君」と呼ばれた母を持つ荒馬
 まず最初に「EPISODE 0」の見所を質問された寺田氏は「爽快感」を挙げた。これまではキャラクタとの関わりから好感度を上げていく楽しさがあったが、それを今回は“ロデオアクション”として爽快感を表わしたかったのだという。

 そしていきなり話は脱線! 「ラリー (主人公のジェミニの愛馬) がスゴイ。馬なのにドリフトするわ、前足パンチはするわ……周りの反応も『エー!』というのと『おもしろーい!』というのに分かれた。『馬はハムステーキを食べないだろう』とかつっこまれたし。ラリーって馬じゃなくて別の生き物? (笑)。でも、そこら辺が『サクラワールド』らしさだと思う」と寺田氏が語れば、西野氏が「声は“ハルウララ”に頼んだら断わられました」と、どこまでが本当かわからないコメントで切り返した。

 ここで、会場のディスプレイにデモプレイを上映しながらゲームシステム“チェイン”について解説。アクションにおいて「馬 (に乗っている) のスピード感を出したかった」ことから考え出されたシステムだが、格闘ゲームなどにおけるコンボではゲームが中断してしまう恐れがあるため、「マップに配置してある敵を効率よく倒していく、“マップを対象としたコンボ”」にしたのだという。デモプレイが上映され、「一見関係ないところにジェミニが移動しているが、マップ上には“新たに敵が出現するポイント”がある。そこに移動しながらいかに効率よく敵をたくさん倒していくかがポイント」とゲーム攻略の一端を示した。

 “Sランク”の設定については「アクションは間口が広いけど、できない人は本当にできないジャンル。普通の人でもクリアできる難易度にしているけど、『Shinobi』シリーズなどをプレイしているようなハードコアなプレーヤーでも満足できるようにやりこみ要素としてSランクを設定した」といい、Sランクを出せるということは、“アクションゲームの神”を名乗ってもイイほどのランクだとしている。このほかにも見所としては多数登場する刀のコレクションなど、色々と用意されているという。


格好良すぎて変更となった不運なキャラクタ、ブレッド・バシレウス
 ここでトークは開発秘話へ。まずは登場キャラクタの“ブレッド・バシレウス”の話題で盛り上がった。キャラクタを制作しているとき、当初ブレッドはもっと格好良かったのだという。ところが大場氏の「格好良すぎてダメ。もっとダサくして」とダメだしを出したのだという。理由は「片や (ジェミニは) 日本刀を持ち馬に乗った女の子。格好良すぎるとブレッドがジェミニを食ってしまう」と言うことだという。「『サクラ大戦』の世界観では時代も考えると、若干ローテクにならざるをえない。もうちょっと間抜け……愛すべきキャラクタにすることとなった」という。

 また、今回シリーズ初のフルボイス対応ということで、なかなか大変だったという。主人公ジェミニの声を担当した小林沙苗さんのボイス量がかなりの数に及び、これについては「これまでのシリーズでセリフが一番多いのは (陶山氏がセリフを喋る量は少ないが) 大神一郎。今回の作品ではその大神が背負っていた状況説明などをすべてジェミニが担当していて、なおかつフルボイス化されているので、小林さんの声の収録した量は膨大になった」のだとか。さいごは声を枯らしての収録になったというほどのすさまじさだ。

 ここでスタッフ陣のこだわりのセルフはという質問に寺田氏は「ジェミニの『なんちて~』かな。あれはカワイイですよ」と一押しな様子。ちなみに西野氏によれば「真宮寺さくらがあんなに苦労して習得した“桜花放神”を、ジェミニがそんな簡単に習得できるわけがない。なので、“桜花放神”の技を出した後、小さく『なんちて~』と言っている。つまり、あれは見よう見まねでやっているのであって、別物」と解説し、会場の笑いを誘っていた。

 ちなみに隠しキャラとして登場するエリカ・フォンティーヌだが、このムービーが会場で流されると大盛り上がり。“黒猫”ルックスでピコピコハンマーを持ち敵を倒すエリカについて大場氏が「やっぱり、これでしょう!」と大推薦。エリカの“ドジなところ”を出したかったということで、悪ノリ気味に設定されているようだ。

 これには声の収録に参加した日高のり子さんも呆然としていたという。日高さん曰く「収録中に『ちょっと来なさい!』と注意してしまいそうなできあがり。エリカってこういうキャラでしたっけ?」との問いに、スタッフ揃って「こういうキャラですって! そこに気付いていない日高さんもスゴイ」とつっこんだとか。とりあえず、日高さんも“仕上がり”には大喜びだったようだ。


 最後に「東京ゲームショウ2004 (TGS2004)」で公開される映像が、一足早く公開されるという来場者に向けてのプレゼントがあった後、「サクラ大戦V」へと話題は移っていった。

 現在、開発の進捗は30%ということで、深い話題には触れられなかったが、ニューヨークへロケハンに行った時の話題などが語られた。今回の「TGS2004」で出展されるバージョンにも収録されているという“移動パート”。このニューヨークにも“浪漫堂”があるのだという。店長は“白いシャツを着てギターのうまい人”で、重要な意味をなすキャラクタなのだとか。このほかにも「『スター』のイメージは羽付きのキャデラック (アメ車)。ニューヨークは本当にビルの上が霞んで見えない。この高いイメージをなんとかゲームに取り込みたくて空中戦を取り込んでみた」と寺田氏が語っていた。

 大場氏は「TGS2004の1週間前まで移動パートのマップを増やすなど、ダメだしして作り込んでいる。制作者の苦労も忍びつつTGSで遊んでもらえればと思う」とアピールし、イベントを終了した。ちなみにTGSの試遊台には移動パートのほかにも各種パートのプレイアブル版が並ぶほか、イベントがいくつか予定されている。これらイベントは、すべて違う内容になるという。ファンでTGSに行くことのできる人はぜひともチェックしていただきたい。

エグゼクティブ
プロデューサー

大場規勝氏
チーフディレクター
西野 陽氏
シニアディレクター
寺田貴治氏


(C) SEGA, 2004 CHARACTER DESIGN (C) RED

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ娘~」のページ
http://www.segawow.com/sakurataisen/v-0/
□「サクラ大戦.com」のページ
http://www.sakura-taisen.com/
□関連情報
【6月25日】セガ、「サクラ大戦」の新シリーズついに登場!
PS2「サクラ大戦V EPISODE 0 ~荒野のサムライ~」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040625/sakura.htm
【9月14日】セガ、PS2「サクラ大戦V EPISODE 0」
秋葉原と太正浪漫堂&サクラカフェにて発売記念イベントを開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040914/sakura.htm

(2004年9月23日)

[Reported by 船津稔]


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