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★スペシャル短期集中連載★
■ 「幻想水滸伝」とは?
「幻想水滸伝」シリーズは、主人公を中心として運命に導かれた107人の仲間が現れるという物語だ。戦乱の世を背景とし、それぞれの人生を真剣に生きるキャラクタ達は、時には仲間同士が衝突したり、昨日の敵が今日の友となって仲間に加わってくれることもある。そこには出逢いと別れを繰り返して成長していく人々の姿が描かれ、人数分の物語があるとも言える。「幻想水滸伝」~「幻想水滸伝III」の3作品のストーリーの概要をかいつまんで見ていこう。
● 「幻想水滸伝」
「赤月帝国」を治める皇帝バルバロッサは、その功績から帝国市民に 尊敬の念を込めて「黄金の皇帝」と呼ばれる人物だった。しかし長らく平和が続くうちに次第に政治をかえりみなくなり、官吏には私服を肥やすことしか考えない者があふれ、山賊、湖族、夜盗のたぐいがのさばるようになっていた。 プレーヤーの物語は、父テオ・マクドールと共に「黄金の皇帝バルバロッサ」に謁見するところから始まる。テオ・マクドールは、かつての内乱で「黄金の皇帝バルバロッサ」の忠実な部下として活躍した、腕利きの武将の1人であった。謁見の中で、テオは皇帝から北方(ジョウストン都市同盟との国境最前線)の守りに出向くよう依頼され、主人公は父の留守の間、帝国の近衛隊長のもとで働くことになる。 主人公の任務には、テオの部下のグレミオ、クレオ、パーン、戦災孤児として父に拾われた、主人公の親友でもあるテッドが付き添う。任務の途中で、強敵を前にピンチを迎えた仲間を救うため、テッドは「呪いの紋章ソウルイーター」の力を使う。真の紋章の1つを300年もの間隠し持ってきたテッドだが、これを付添人のカナンに目撃されたことがきっかけで帝国の宮廷魔術師ウィンディにその存在を知られ、紋章を渡すよう迫られる。魔法による傷を負って尚これを守ろうとするテッドは、親友である主人公に、「一生のお願いだ、この紋章を守り抜いてくれ」と、不幸をもたらすと知りながら「ソウルイーター」を譲り渡す。こうして主人公の苦渋の選択に満ちた旅が始まった。
親友テッドの意志を継ぎ、館に攻め込んできた帝国の手から逃れた主人公は一夜にして反逆者の扱いを受け、北方から来た風来坊ビクトールの機転で帝国の膝元を逃れる。そこで、帝国の乱れた政治から人々を解放しようと解放軍を組織したリーダーであるオデッサ・シルバーバーグと出逢う。オデッサの死後、解放軍のリーダーを引き継いだ主人公は、大きな運命の流れに呑み込まれていく。
● 「幻想水滸伝II」
主人公とその幼なじみであるジョウイは、「ハイランド王国」の少年兵部隊「ユニコーン隊」の一員として、「ジョウストン都市同盟」との長く不毛な戦いに参加していた。だが数カ月前に2勢力の間で休戦協定が結ばれ、民衆はこれを歓迎し、主人公達の居る国境付近の駐屯地も安堵感に包まれていた。 しかし故郷に戻れるはずのその夜、駐屯地は奇襲を受ける。それは都市同盟に攻め込む名目を欲する「ハイランド王国」の皇子ルカ・ブライトと、「ユニコーン隊」隊長ラウドの裏切りによるものだった。これを知って駐屯地を逃げ出した主人公とジョウイは、ラウド隊長に追い詰められて逃げ場を失い、離ればなれになったら落ち合おうと約束を交わして滝に飛び込む。
滝の下流で主人公を助けたのは、都市同盟に味方する傭兵隊の隊長ビクトールと、フリックだった。暫くの間ビクトールの砦で捕虜として過ごす主人公。ここに、別の場所で命を取り留めたジョウイが助け出すために乗り込んできて、2人は無事再会を果たす。砦から逃げ出した2人は、故郷キャロの街へ戻って主人公の義理の姉ナナミと再会。主人公達を追撃する帝国軍の手を逃れ故郷を脱出する。幼なじみの結束はいつまでも揺るがぬように思えたが、旅の途中で主人公が「輝く盾の紋章」を、ジョウイが「黒き刃の紋章」を手に入れ、それぞれの信念を貫くために正反対とも思える道を歩き出すこととなる。
● 「幻想水滸伝III」
「シックス・クラン」のひとつ、「カラヤ・クラン」族長の息子ヒューゴ。「ゼクセン連邦」の騎士団長代行クリス。「ハルモニア神聖国」の辺境警備隊小隊長ゲド。「幻想水滸伝III」の主人公はこの3人が、それぞれの視点で物語を紡いでいく。 ヒューゴは休戦のための親書を届ける役目を負って、親友ルルらと「ゼクセン連邦」の首都である「ビネ・デル・ゼクセ」に向かった。高官に親書を渡したヒューゴ達を、クリス直属の部下が捕らえようとする。その理由は、同じ頃、協定締結のためグラスランドのアムル平原へと赴いたクリス達が、「シックス・クラン」のひとつ「リザード・クラン」から奇襲攻撃を受け、包囲された同胞を救うためにヒューゴ達を人質にしようというものだった。辛くも逃げ出したヒューゴ達がカラヤの村に戻ると、村は炎に包まれていた。惨状を目の当たりにして頭に血が上ったルルは、クリスの姿を見つけるや斬りかかり、反射的に応戦したクリスに切り捨てられてしまう。「カラヤ・クラン」に火をかけたのは、クリス側の作戦だった。和平交渉中「リザード・クラン」の一団から奇襲攻撃を受けたクリス達は、カラヤの部隊をアルム平原から撤退させる目的でカラヤの村に火をかけたのだ。 一方、ゲドは「炎の英雄」と「炎の運び手」の噂を追っていた。「炎の英雄」とは、50年前にグラスランドに現れ、盗賊団「炎の運び手」を率いて「ハルモニア神聖国」と対立し、グラスランドの諸部族と共に戦ったが、忽然と姿を消した人物である。 「炎の英雄」の噂を追って、「リザード・クラン」の居城「大空洞」でゼポン族長と会見していたゲドたち。ところがそこで、和平交渉に向かっているはずのクリスの姿をした侵入者に遭遇する。騒ぎに乗じてゼポン族長が暗殺されてしまい、これに憤った「リザード・クラン」の戦士たちが、休戦協定の行なわれているアムル平原目ざして出発したというのが、和平交渉決裂の顛末だったのだ。
立場の違いによって捉え方が異なる三者三様の物語は、大きな1つの物語により合わさって「炎の英雄」へと近付いていく。
■[Q&Aコーナー]「幻想水滸伝」初めてさんいらしゃ~い! Q.「幻想水滸伝」という名前から察するに、シミュレーションですか? ちがいます。「幻想水滸伝」はRPGです。 中国の四大奇書と呼ばれる「水滸伝」、「三国志演義」、「西遊記」、「金瓶梅」のひとつである「水滸伝」をモチーフとしたオリジナルのストーリーが展開します。乱れた世を舞台に、種族や身分、職業を持つ様々な老若男女108人が出逢い、別れゆく様が描かれ、骨太の感動を与えてくれるでしょう。 Q.108人も登場人物が出てくるのって、ちと多すぎやしませんか? 108人は多いか少ないか? 身の周りの状況と比べてみましょう! 義務教育の中で出会う、クラスメイトの数を例に考えてみましょう。1クラスを40人とした場合、仲良しグループではなくても、「掃除当番や、給食当番は一緒にやる」程度の繋がりが生まれる40人の仲間達。小学校6年間の中で3回クラス変えがあったとして、120人から重複する人数差しを引いた数の人と出会うことになりますよね。これに、教職員やクラブ活動で出会う先輩、後輩も加わってきます。 もちろん全校生徒数にもよりますが、中学校でも、同様に知らない人と巡り会うことを考えれば、ほとんどの人が義務教育の中で108人以上の人間と知り合うのではないでしょうか。きっとその中には、あだ名やその人の顔、◯◯クラブに属していたなどの属性しか記憶に残っていないという人もいることでしょう。そんな状況に似ているとも言え、すでにご経験済みのように、それは深刻に困るようなことではありません。人が一生を通して知り合う人間の数に比べれば、108人は恐れをなすほど多い数ではないんです。 Q.全員を仲間にしないとクリアできないの? そんなことはありません。さっさとクリアしたい場合は、ストーリーを進める上で絶対必要なキャラクタ以外の仲間集めをする必要はありません。
ただ、本筋に関係ない人もどんどん仲間にしていくと、拠点となる「本拠地」に店が増えるなどして栄えたり、「戦争イベント」というシミュレーションパートで仲間にできる人が増えるなど、お得なことが多かったのがこれまでのシリーズです。「幻想水滸伝IV」でも仲間を増やしていくことでプラスアルファの楽しみは広がるでしょう。
□コナミのホームページ (2004年8月11日) [Reported by 河本茉澄] また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved. |
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