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「テレビゲームとデジタル科学展」明日より開催 |
会場:国立科学博物館
入館料:一般・大学生 1,300円(団体は1,100円)
小、中、高校生 600円(団体は400円)
国立科学博物館入り口ホールで行なわれた開会式には、小野晋也文部科学副大臣や、松本純総務大臣政務官などの後援の官庁、また後援各社から多数の来賓が招かれ、盛大に開会が宣言された。式での挨拶の中では、「ゲームなどのコンテンツ産業を、日本が世界に誇れる一大産業にしていきたい」という力強い声も聞かれた。
開会式の後、場所を新館へと移して内覧会が行なわれた。展示内容は大きく8つのゾーンに分けられており、コンピュータの誕生からゲームが作られ、テレビゲームが生まれて発展していく様子が順に見られるよう配置されている。
まずゾーン1では、コンピュータゲームを論じる前段階として、コンピュータ誕生の歴史についての展示が行なわれている。世界最古のプログラム内蔵電子計算機「ENIAC」の一部など、テレビゲームの歴史を知るための下準備としては過剰ともいえる展示内容となっている。
次のゾーン2は、コンピュータゲームの黎明期とも言うべき内容。世界初のテレビゲームと言われる「Tennis for Two」をはじめ、「Spacewar!」(レプリカ展示)、「BROWN BOX」、「Computer Space」、「PONG」など、ゲームの歴史を論じるには欠かせない貴重な展示物が並んでいる。中には「Tennis for Two」など、実際に動作しているものも見られた。
【ゾーン2】 | ||
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「Tennis for Two」 | 「BROWN BOX」 | 「Computer Space」 |
「Computer Space」の画面(ビデオ映像) | 「PONG」。プロトタイプから家庭用まで、さまざまなバージョンが展示されている |
【ゾーン3】 | ||
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コンピュータゲームの動作原理をシンプルに解説 | PS2を分解。普段見るゲーム機も分解するとその凄さが伝わってくる | 「グランツーリスモ」が作られる過程も紹介されている |
本当に全てのゲーム機が展示されているのではないか? と思わせるほどの数で、長年のゲームファンにとっては懐かしさが感じられるものはもちろん、「こんなゲーム機があったのか!」と驚かされるものまである。当時インベーダーゲームを遊び倒したという古参ゲーマーや、子供の頃にファミコンで遊んだという「ファミコン世代」にはたまらない内容といえるだろう。
【ゾーン4~5】 | ||
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ずらりと並んだレトロゲームの筐体 | 日本のアーケードゲームといえば「インベーダーゲーム」 | 世界的なヒット作品となった「パックマン」 |
ひとつずつ解説していると本が1冊出来上がってしまいそうなほどの展示数。会場ではきちんと説明書きがされているので、詳しくは実際に足を運んで見ていただきたい |
【ゾーン8】 | ||
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バンダイは「デジモンバトルクロニクル」の試遊台を出展 | NTT東日本ブースでは「トゥーンタウンオンライン」を試遊できる | 「EyeToy」がずらりと並んだSCEJブース。もちろん試遊可能 |
ゲームにアートを取り入れた「ピン・ポン・プラス」。水面で卓球をしているイメージで、時折、魚が泳いだりもする |
さらに「ユビキタス・ゲーミング」と名づけられたシステムでは、会場の全フロアを使ったゲームが楽しめる。天井に数百個設置された赤外線センサーにより、ゲーム参加者が手渡された「ストーン」が反応する。このゲームには、バンダイの「デジタルモンスター」のキャラクタが使われており、記憶をなくしたデジモンを助けるというストーリーが展開される。
会場を歩くと、場所に応じてモンスターがさまざまな反応を見せたり、クイズを出題したりする。傾きセンサーを内蔵したストーンを使ってクイズに答えると得点がたまっていき、そのスコアに応じてモンスターを成長させられる。技術的には難しい話も出てくるが、遊び方は実にシンプルで、かつ非常に新鮮に感じられる内容だ。参加には1人1回200円が必要となるが、ぜひとも試していただきたい。
【ユビキタス・ゲーミング】 | ||
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画面に表示される模様が書かれている場所に移動する | ○×クイズが出題された。ストーンを傾けて○×を選択。このあたりのテクノロジーも面白い | 正解すると得点が入り、モンスターが成長していく |
ここでストーンを返却すると…… | 画面には成長したモンスターが。得点によって姿が変わるという | 参加者には「デジタルモンスター」のホログラムカードをプレゼント |
このほか会場には、イベントの特別名誉博士に任命されたピポサルが登場。内覧会会場では、プレイステーション 2ブースにいるのかと思いきや、「Computer Space」を紹介するように立っていたり(説明をしてはくれないが)、さらに他のピポサルと展示を見て楽しんでいる(?)など、行く先々に登場していた。
【ピポサル】 | ||
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特別名誉博士のピポサルが登場! 展示内容を紹介している……らしい | 横を見ると、展示品を見て騒いでいるピポサルたちを発見。1匹ではないところがピポサルらしい | 会場ではピポサルグッズも販売されている |
(2004年7月16日)
[Reported by 石田賀津男]
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