【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

【Electronic Entertainment Expo 2004現地レポート】

EyeToy対応の最新タイトルはノリノリのレーシングスタイル
~ 日本ではお目にかかれそうもないタイトルなどもこの機会に……

会期:5月12日~14日

会場:Los Angeles Convention Center

カラー認識の技術が使われている「EyeToy:AntiGrav」では、両手にオレンジかグリーンの手袋を装着してプレイ
 現在、ワールドワイドでは380万台を超える出荷を続けている“EyeToy”用に発表された最新タイトルが「EyeToy:AntiGrav」だ。実は先日開催されたGDCのレポートでも少し触れている。

 「EyeToy:AntiGrav」は、プレイステーション・ブースで全部で6機が稼働しているEyeToyコーナーで、そのうちの2機を使ってデモンストレーションが行なわれている。EyeToy向けのタイトルとしては最初の3Dゲームであるとともに、カラー認識のテクノロジーが使われていることも特徴だ。写真からもわかるように、プレーヤーの両手にはオレンジかグリーンの手袋が装着されている。プレイをはじめる前にキャリブレーションをとるのは、他のEyeToy対応タイトルと変わらないが、ここで体の位置関係と両手にはめた手袋のカラーを認識させているようだ。従来のEyeToy向けタイトルが任意の焦点距離にある体や物全体(場合によっては複数でもいい)をゲームに影響を与える同一のオブジェクトとして認識していると思われることに対し、EyeToy:AntiGravでは、体と両手それぞれに別の役割が与えられていることが想像できる。

プレーヤーがかがんだり、ジャンプ(伸び上がる)したりすることで、ゲーム内のプレーヤーキャラクタも同じような動作をとる
 「EyeToy:AntiGrav」では、これまでのEyeToy向けタイトルのようにプレーヤー自身の姿が画面に登場するわけではない。画面上に登場するキャラクタを操るために自分自身の体を動かすことになる。ゲームはホバーボードにまたがって、決められたコースを疾走するレーシングスタイル。キャラクタは8種類のプレーヤーキャラクタから好きなキャラクタを選択してプレイすることができる。プレーヤーは画面上のキャラクタが遭遇するコースの変化や障害に応じて、左右に体を振ったり、障害物をさけるためにジャンプしたりあるいはかがんだりといったアクション、そしてスピードのコントロールを、自分の体を使って操作するという仕組みだ。カラー認識されている両手はコースの左右に点在するポイントをクリアするために使われる。ポイントが高い位置にあれば両手をあげる必要があるし、低い位置なら下げるといった具合だ。

 レースはコンピュータの操るライバルプレーヤーとの競争ということで、複数のプレーヤーが同一の画面で競うことはできないシングルプレイのタイトルだが、他のプレーヤーの記録した走行データを“ゴースト”として登場させることができ、仮想的ながらも他のプレーヤーとスコアを競うこともできるようになっている。また、プレイ中にはオリジナルBGMが演奏されているが、開発元がFrequency、Amplitude、そしてKaraoke Revolutionといった音楽タイトルを手がけているHarmonix Music Systemsなだけに、こちらもノリのよい仕上がり。

 EyeToyのデモンストレーションコーナーでは他にも、国内でも6月24日に発売される「EyeToy:Groove」(日本名:フリフリダンス天国)のデモをはじめ、サードパーティ製のEyeToy対応タイトルである「HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN(ハリーポッターとアズカバンの囚人)」、「SEGA SuperStars for EyeToy」、「Dance Dance Revolution EXTREME」の3タイトルがデモされていて人気を集めていた。

 セガブースのレポートにもあるように、「SEGA SuperStars for EyeToy」は、「ソニック ザ ヘッジホッグ」と「ハウスオブザデッド」の2つのゲームがプレイアブル。また、コナミの「Dance Dance Revolution EXTREME」ではEyeToyを接続するとステップを踏む自分が画面に登場するわけだが、「EyeToy:Play」の窓ふきのように画面全体にもやがかかっているモードもある。この場合、最初に手を振って画面をある程度クリアにしないと自分の姿が見えないばかりか、ステップの指示も見にくくなってしまう。本来、足下のステップでプレイする「DDR」が、手振りを交えることでよりダンスっぽくなっていくのはなかなか楽しい。もちろん「Dance Dance Revolution EXTREME」はスタンドアローンでも楽しめるゲームだが、EyeToyカメラによってゲームの幅が広がるのは疑いのないところだ。

 「EyeToy:AntiGrav」は2004年秋に発売を予定。「HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN」は2004年5月に、「Dance Revolution EXTREME」は2004年9月にそれぞれ北米地域で発売となる。気になる日本での発売時期だが、「EyeToy:AntiGrav」と「Dance Revolution EXTREME」に関しては現時点で未発表。「ハリーポッターとアズカバンの囚人」は、エレクトロニックアーツから6月26日に発売されることになっている。また、「SEGA SuperStars for EyeToy」の発売は今冬が予定されている。

サードパーティタイトルでは、「HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN(ハリーポッターとアズカバンの囚人)」、「SEGA SuperStars for EyeToy」、「Dance Dance Revolution EXTREME」がEyeToy対応タイトルとしてデモされていた 「HARRY POTTER AND THE PRISONER OF AZKABAN(ハリーポッターとアズカバンの囚人)」には、ハリーポッターの世界に登場する競技“クィディッチ”をテーマにしたものなど、いくつものEyeToy対応ミニゲームが収録されている ダンスする自分の姿を画面に映し出すことができる「Dance Revolution EXTREME」。高難度と思われるモードでは、手振りを交えることで、「EyeToy:Play」の窓ふきのように画面をクリアにしなければいけないところもあった
【スクリーンショット】



■ ちょっと日本ではお目にかかれそうもないタイトルなどもこの機会に……

「Athens 2004」はダンスマットにも対応。短距離走の猛ダッシュは納得だが、床運動とかの入力もなかなか楽しそうでよい
 ブースレポートの締めくくりは欧米ならではというか、日本では(おそらく)目にすることのないタイトルを数本紹介する。ひとつはオリンピックイヤーとなる2004年ならではといえる「Athens 2004」。実はこれ、IOCが公認する公式オリンピックゲームである。ゲーム内容はといえば、昔懐かしい“ハイパーオリンピック”の延長上にあって、ハードウェアスペックの向上や技術の進歩などでアスリートが3D化されたり、よりリアルなシミュレートが行なわれたりしているが、思いっきりボタンを押しまくったりタイミングを図って好記録を目指すという根本的な部分はいささかも揺らいでいない。

 収録されている競技は多岐にわたり、陸上競技では、100m、200m、400m、800m、1500m、ハードル、走り幅跳び、走り高跳び、三段跳び、棒高跳び、やり投げ、円盤投げ、砲丸投げ。水泳は100mの自由形、背面、平泳ぎ、バタフライ。さらに男女の体操競技から床運動や、射撃、アーチェリー、重量挙げ、馬術などが含まれている。いずれもトップアスリートによるモーションキャプチャが行なわれているということだ。

 さらにスタジアムも、アテネのオリンピックメインスタジアム、水泳会場など実際の競技で使われる数々の会場がモデリングされている。現実としては施設建設が遅れ気味という話題も耳にするが、ゲームのなかではすでに完成していたのである。

 見逃せないのは、DDR用のダンスマットを接続しコントローラーとして利用できること。100m、200mなど、これまた昔懐かしい“ファミリートレーナー”のノリで、画面に向かって疾走?! できそうな予感がする。北米地域では7月の発売が予定されている。

【スクリーンショット】


なにげにエッチな感じの漂うミニゲーム。Larryのキャラクタは欧米ではPCゲーム等でオールドファンにはお馴染みで、今作に登場するのはその甥という設定
 次に紹介するのは、Vivendi Universal Gamesの「Leisure Suit Larry」。アメリカのカレッジを舞台に、いかにもダメっぽく描かれている“Larry”を15人の女性キャラにアタックさせ、ほにゃららな関係になってしまおうというセクシーかつコメディタッチのゲーム内容だ。基本的には狙った女性キャラを落とすには、あちこちを歩き回ってさまざまなミニゲームをクリアしていくという単純なものだが、主人公のLarryが実によくしゃべる。アドベンチャーモードで、25あるというキャンパス内や街のロケーションを探索しているときはもちろん、ミニゲームの最中もしゃべっている有様だ。

 コメディタッチの画面とはいえ、ゲームの目的が目的なだけにかなりセクシーな描写やフレーズが大量に含まれていて、プレイしていてもちょっとニヤニヤしてしまうが、ミニゲーム自体は気楽に楽しめる(このミニゲームにも、ちょっとエッチなものがある)のがいい。まぁ、うまくできなければ、女の子達はものにできないわけで、ホントに気楽という訳にはいかないのかも知れないが……。ちなみに掲載しているスクリーンショットや会場での様子などは、まだまだおとなしめな内容とだけ書いておこう。ちなみにESRBのレーティングはMで、17歳以上のプレイが推奨されている。北米地域で2004年末の発売を予定している。

【スクリーンショット】


 最後は「Hot Shots Golf Fore!」。日本でのタイトル名は言うまでもなく「みんなのGOLF4」で、アメリカ向けのローカライズが施されているタイトルだ。もちろんお気づきのこととは思うが、タイトルのForeは、4(Four)と例の「ふぉあ~~」を引っかけたもの。欧米向けにキャラクタがいささかバタくさくなっているわけだが、それはそれで見ていて面白い。ゲーム内容についてはいまさら説明する必要はないが、実は欧米版ではオンライン対応になっているというのは、ちょっと日本人としてうらやましいところ。「Hot Shots Golf Fore!」のオンライン機能は、いわゆる「みんなのGOLFオンライン」の機能を一部加えたようなのもので、ロビー機能、オンライン対戦機能、リアルタイムトーナメントなどが含まれているのだ。北米地域では2004年夏の発売を予定。

【スクリーンショット】


□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページのホームページ
http://www.playstation.jp/
□関連情報
【5月11日】Electronic Entertainment Expo 2004 記事リンク集
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040511/e3link.htm

(2004年5月16日)

[Reported by 矢作晃]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.