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セガ アミューズメント、AC「VF4 EVO」ファイナルトーナメント
決勝大会を開催~優勝はホームステイアキラ氏~

5月5日 開催

会場:セガ本社1号館

休息時間が終了。直後に、食事などで席を外していた人、決勝大会に時間を合わせて来場した人がゾロゾロと……
 株式会社セガ アミューズメントは、株式会社SEGA-AM2の3D対戦格闘ゲーム「バーチャファイター4 エボリューション(VF4 EVO)」の対戦イベント「ファイナルトーナメント」の全国決勝大会を、セガ本社1号館にて開催した。

 「ファイナルトーナメント」は、ユーザー参加型の対戦イベント。今夏にシリーズ最新作「バーチャファイター4 Final Tuned」が稼動予定となっているため、「VF4 EVO」を使ったセガオフィシャル大会は今回が最後になる。決勝大会は、4月3日~25日の期間中に計44店舗で行なわれた予選大会を勝ち抜いてきた猛者46名と、決勝大会の当日に行なわれる「最終予選大会」を勝ち残った2名を加えた計48名によるトーナメント方式で優勝が争われる。

 最終予選大会の参加申込受付は、午前10時から行なわれた。定員は先着128名まで。当日は雨が降ったりやんだりという悪天候も関わらず、会場には大勢の予選参加希望者とギャラリーがつめかけた。

 大勢のファンが集まったのは、本大会が「VF4 EVO」対戦イベントの総決算的なニュアンスで捉えられていた影響もあるだろうが、それを差し引いても“同社が定期イベントやファンサービスなどのケアを地道に行なってきた成果”と考えるのが自然だろう。ゴールデンウィーク連休の最終日、ましてや雨天ともなれば(一般的には)わざわざ外出しなくてもよさそうなものだが、ここに集まった人々は、そういった諸条件を意に介することなく会場を訪れることを選んだわけだ。

 多くのファンを惹きつける恒例イベントだけに、トーナメント表には“バーチャジャンキー”にはおなじみの面々が名を連ねる。“バーチャ神”と呼ばれるちび太氏を筆頭に、本大会の前々日に開催された月刊アルカディア誌が主催する対戦イベント「闘劇」の団体戦「VF4 EVO」部門を圧倒的な強さで制覇したジン氏など、誰が優勝してもおかしくない全国大会の常連がズラリと居並ぶ。最終予選終了直後の休憩時間中、筆者の横に座っていた数人が「○×さんが優勝しそうな感じ? いやマジで」、「えー、このあいだ○×さんとやって連敗してたじゃん」などと口早に予想しあっていたのが印象的だった。


レディ……ゴォ!! の掛声で試合開始。観ているこちらもピリッと引き締まる一瞬
 決勝大会は、48人をA、B、Cの3ブロックにわけたトーナメント形式で行なわれた。ルールは3本先取方式。Aブロックの第1試合から、いきなり5ラウンド目までもつれこむ実力伯仲の試合が繰り広げられる。「バーチャファイター」シリーズの場合、予選レベルでさえ全国大会かと思うような激戦を見かけることも珍しくないが、やはり決勝大会ともなれば“紙一重”の勝負が当然という有様。基本操作やコンボのミスは皆無に等しく、試合ではハイレベルの駆け引きが延々と続けられる。

 Aブロックで印象的だったのは、全国大会常連のつちくも氏(パイ:拳聖)vsあうる氏(ラウ:猛者)の一戦。5ラウンドまでもつれた終盤、ラウの投げで逆転かと思われた瞬間、パイが受身でジャストディフェンス! 両者とも体力ゲージが残り数ドットの危機的状態になり、ギャラリー全員が思わず「うぉぉぉ!」と唸りをあげる。ここで一般人なら「とにかく先に1発当てたほうが勝ちだ!」と焦りまくるわけだが、決勝大会常連ともなれば別次元の冷静さを発揮。ここは、交錯する紙一重の打撃をギリギリでしのいだつちくも氏が勝利をものにした。ブロック決勝は、そのつちくも氏を倒した札幌サラ氏(サラ:十段)とホームステイアキラ氏(アキラ:拳士)の対決。流れるような攻めを見せる札幌サラ氏(VF1ポリゴン版サラを選択)に対し、要所をキッチリ押さえ込んだホームステイアキラ氏がAブロックを制した。

 Bブロックの注目は、「闘劇」団体戦「VF4 EVO」部門で9連勝という破竹の強さを見せたジン氏(カゲ:名称)の存在。当日予選枠を獲得した人は、ふたつある枠のうちどちらか一方を選ぶことができたのだが、その片方にジン氏の名が刻まれていた。これに対して、当日予選1位の大須晶氏(アキラ:豪傑)は、「前々日のジン氏は、スーパーサイヤ人を超えてました」とコメントして、ジン氏との対決を回避。もうひと枠のネオ・タワー氏(ジャッキー:智将)を対戦相手に選んだ。ただし、ネオ・タワー氏も全国大会の常連だけに、手強い相手であることに何ら変わりはない。

 ある意味“本命視”されていたジン氏だが、なんと初戦で敗退。ジン氏を破ったエイト氏(ウルフ:拳聖)」は、これまた大須晶氏を破ったエド氏(カゲ:闘将)とブロック決勝で激突。解説席に座ったホームステイアキラ氏に「動きが速くてカッコイイ。強い」と評されたエイト氏だが、トリッキーかつ精妙な攻めを見せるエド氏の前に3タテをくらい無念の涙を飲んだ。

 Cブロックは、先に決勝進出を決めたふたりが口をそろえて「やっぱり、この人」と危険視する“バーチャ神”ことちび太氏にスポットが当たる。ここまで実力が伯仲していると「番狂わせ」という概念すら脳裏から消えかけてしまうが、kotobuki氏(ベネッサ:猛者)、如月氏(シュン:猛者)をいずれも3タテで退け、栗田氏(ベネッサ:猛者)の猛攻をしのいで見事ブロック決勝に進出。決勝の千人斬り氏(カゲ:智将)に1本取られるも、攻防ともに安定した内容で3本を先取。“神”と尊称される実力を余すところなく発揮して見せた。

 決勝戦は、ホームステイアキラ氏、エド氏、ちび太氏によるリーグ戦。まずホームステイアキラ氏とエド氏が戦い、負けたほうがちび太氏と対戦することになる。決勝リーグ1試合目は、エド氏の先制でスタート。お互い1本ずつ取り合うかたちで5ラウンドにもつれこむが、要所でイニシアティヴを握ったホームステイアキラ氏が勝利した。優勝戦線から1歩退いたエド氏は、続くちび太氏との試合で一気に取り戻したいところ。だが、ここで立て続けに2本先取されてしまい、絶望的な状況に追い込まれる。このまま終わりか……と思われたが、読みに冴えが戻り始め、ここから一気に2本を取り返す。これにはギャラリーも大盛り上がりだが、時すでに遅し。5ラウンド目をキッチリ押さえたちび太氏の前に敗れ去り、ホームステイアキラ氏とちび太氏で優勝が争われることとなった。

 ブロックトーナメントも含め、これまでの流れから考えると“安定感”ではちび太氏に軍配が上がる。ホームステイアキラ氏の強さは言うまでもないが、こと今日に限っていえば、試合の流れだけを見ると“コンマ数ミリのズレ”というか、微妙にはずされているような印象を受ける。筆者の近くにいたギャラリーも「やっぱちび太かなぁ」といった空気が支配的。だが、ここでホームステイアキラ氏が底力を発揮。ちび太氏から2本を先取して優勝にリーチをかける。

 だが、このまま終わらないのが(くどいようだが)バーチャジャンキーから“神”と尊称されるゆえんなのか。ちび太氏が、ここから2本を取り返してイーブンの状況に持ち込むことに成功。しかも、これまた2本目がエクセレント! ギャラリーの興奮も最高潮に到達。このままの勢いで優勝……かと思われたが、ホームステイアキラ氏が劣勢をくつがえす。順歩翻胯の崩しから心意把を決めて勝利を決めたとたん、ギャラリーから怒号とも歓声ともつかない声が沸きあがった。

 「ファイナルトーナメント」優勝を果たしたホームステイアキラ氏には、記念のトロフィー、盾のほか、特別称号「帝王」が贈呈された。本大会は5ラウンドまでもつれこむ接戦が実に多く、素晴らしい試合が目白押し。文字どおりの“激戦”を制しての優勝だけに、参加者、ギャラリーともに充実したイベントだったのではないだろうか。なお、セガでは、こうしたイベントで行なわれた試合中の動画を「セガ アミューズメント情報サイト」にて期間限定で配信している(注:すべて動画で公開されるとは限らない。念のため)。更新は順次行なわれる予定で、当日会場にこられなかった人は、チェックしてみるといいだろう。

決勝大会は紙一重のきわどい勝負が目白押し。ギャラリーも大盛り上がり
優勝者への特別称号「帝王」が明らかにされると、ギャラリーから思わずどよめきの声があがる


Original Game (C) SEGA
(C) SEGA/SEGA-AM2,2001,2002

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□SEGA-AM2のホームページ
http://www.sega-am2.co.jp/
□セガ アミューズメント情報のページ
http://am.sega.jp/
□ニュースリリース
http://www.sega-am.jp/event/vf4ev/
□製品情報
http://www.sega-am2.co.jp/vf4evo/
□関連情報
【3月17日】セガ アミューズメント、AC「バーチャファイター4 エボリューション」ファイナルトーナメントを4月3日から開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040317/vf4.htm
【2003年11月2日】「闘魂」誕生! 「お手並み拝見3 FINAL」はジャッキー使い「拝人」が制す!!
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031102/sega.htm

(2004年5月6日)

[Reported by 豊臣和孝]


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ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

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