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【Game Developers Conference 2004】レポート
欧州開発のミュージックソフト |
会場:San Jose McEnery Convention Center
「EyeToy: Groove」が展示されていた。「EyeToy」のテクノロジーデモは、開発初期にデモされていたものと同様の緑色の玉を注目点として使ったものもあり、こうした道具で○や△を書いて認識させるようなものも行なわれていた |
さて、そうした会場内のソニー・コンピュータエンタテインメントのブースでも、数々のテクノロジーデモが行なわれている。SCEブースの場合、既に発売されていたり開発中だったりするタイトルが展示されている様子は、前述した会場全体の雰囲気から比べると、どちらかといえばエンドユーザーの知るExpoに近いわけだが、これらのタイトル展示はコンテンツ自体を紹介する目的ではなく、タイトルに用いられているAPIやインターフェイス、テクノロジーを具体化した例として公開されているということになる。例えば、「Final Fantasy XI」や「Resident Evil: Outbreak」を使ったデモでは、23日に発売されたばかりのHDDユニットをいかに有効に使って対応コンテンツを制作するか、ということを開発者に伝えることが主目的である……というわけだ。
SCEE London Studio開発のミュージックソフト「SingStar」。流れるプロモーションビデオ映像に合わせて歌うカラオケソフトだ。欧州地域ではマイクなどをセットにして5月21日に発売 |
プレイしている画面を見てもらえばわかるとおり、遊び方は簡単。人気ポップスのプロモーション映像に合わせて歌えば、音程の強弱やリズムなどが採点されてそれがスコアとなる。さらに平たく言ってしまえば、いわゆるカラオケボックスにあるカラオケ採点システムをゲーム化したものである。基本的な遊び方の説明はこれ以上不要だろう。対象年齢も3歳以上と、「EyeToy」に匹敵するパーティソフトのひとつとなる。
ユニークなのは、同じ曲を同時に歌う対戦プレイが可能というところである。付属するマイクは重量感もあってなかなかの本格仕様。指向性が高く、写真のように2人が並んで歌っていても、それぞれの歌いっぷりを個別に採点している。ソフトには、このハンドマイクが2本と、マイク端子の音声入力をUSB入力へと変換するユニットが付属する。収録されているプロモーション映像は約30曲、ジョージ・マイケルやマドンナ、ヴィレッジピープルなどの定番から、最新ヒットナンバーまで幅広くカバーされているようだ。英国での販売価格は前述したマイクが2本と、変換ユニットがついて35.99ポンド。日本円に換算して6,800~6,900円程度といったところである。
この「SingStar」をGDC的な見方でみると、ソフトウェアテクノロジーとしては音声認識技術、そして付随するデバイスとしてハンドマイクから入力された音声をアナログ→デジタル変換してUSB入力するユニットがチェックすべきポイントということになる。「EyeToy」と同様に、まず「Singstar」というタイトルを媒介として、ハンドマイクとアナログ→デジタル変換ユニットをプレイステーション 2のエンドユーザーの手に届ける。その上で、これらのデバイスを、ファーストパーティ、サードパーティそれぞれのタイトルでどう活用していくかは、まさに開発者の発想次第というわけだ。
【PSPデモムービー画像】 | ||
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(2004年3月27日)
[Reported by 矢作晃]
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