【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

PlayStation Experienceレポート
ソニー・コンピュータエンタテインメントの新作「Siren(サイレン)」など出展

会期:8月28日~31日

会場:Earls Court London

計三台の試遊台が「HORROR」のゾーンに設置されていた「Siren(サイレン)」

 Sony Computer Entertainment Europe(以下、SCEE)出展による新作タイトルのひとつが「Siren(サイレン)」。開発はSCEJで、実は純国産のタイトル。先日行なわれたPlayStation Meeting 2003の席でタイトル名と発売予定だけは明らかになっていたものの、日本公開に先駆けてPlayStation Experienceでのプレイアブル出展となった。日本国内では東京ゲームショウへの出展が予想され、年内の発売が予定されている。

 「Siren(サイレン)」は「HORROR」のゾーンに出展されているように、ゲームのジャンルをひと言で表現するならホラーアクションアドベンチャーになるだろう。ゲームの舞台になるのはとある廃村で、そこにいる“屍人”というゾンビのような敵から逃げたり戦って倒したりするのが基本的なルール。主人公のほかに10人を超えるプレーヤーキャラクターがいて、それぞれにストーリーやステージが用意されているらしい。これらのステージをつなぎあわせ、1本の大きなストーリーになっているようだ。ステージには廃校や坑道のような場所があって、おどろおどろしい雰囲気を醸し出している。

 戦いは基本的に見つからないように移動したりする戦略と、鈍器、銃器などの武器を使って行なうが、目新しいフィーチャーとして「視界ジャック」なるコマンドが存在する。この視界ジャックはどうやら特定の敵の視界で世界を見渡すことができるようで、上手に使えば脱出や戦略のヒントや迫る危険を察知することができるようだ。実際にプレイできた最初のステージは、廃坑のような場所。ショットガンを持った老人がプレイアブルなキャラクタになっていたが、濃霧のなかから突然現れた屍人に襲われたり、かなり遠い位置から狙撃されたりと、漠然とした不安感と緊迫感が一体となったプレイ感だった。全体の雰囲気は横溝正史ばりの古き日本風だが、プレイしていた現地のユーザーの反応もなかなかで、かなりの注目を集めていた。


人気の「EYETOY:Play」。手足を動かす単純な遊びと、自分の姿がテレビに映る楽しさで、欧州地域で特に低年齢層のユーザーを多く獲得した

SCEE London Studioの新作は、カラオケソフトの「Sing」。専用のUSBマイクでPlayStation2をカラオケ機にする。歌った結果は得点表示

「Sing」のプレイ画面。実写映像とオリジナルソングを使っている。SMEがグループ会社だけに収録曲にも期待が寄せられる。欧州地域で2004年に発売予定

 ここ欧州で、いまPlayStation2向けタイトルの売り上げチャートでトップクラスにいるのが「EyeToy:Play」である。昨年のPlayStation ExperienceレポートでEyeToyの第一報を伝え、GDC、E3などで続報をレポートしてきたが、実際の出荷本数も50万本を突破し、期待以上のペースで伸びているようだ。特に、これまではシェアの少なかった低年齢層のユーザー獲得に大きな効果を挙げているらしい。

 なんと言っても、USBカメラで画面に映しだした自分の姿を見ながらプレイする楽しさと、手足を動かして遊ぶ単純なルールが受けている。今年も会場にはEyeToy専用のゾーンが設けられ、子供や家族連れを中心ににぎわいをみせていた。SCEEではすでに次作のEyetoyシリーズの開発にも着手しており、こちらはダンスをテーマにしたものになるらしい。残念ながらEyeToyシリーズの国内発売は未定と言うことになっているが、欧米でこれだけの支持を受けているとなると、見過ごすわけにはいかないと思われる。

 その欧州発のタイトルを世界的ヒットに結びつけつつあるSCEE London Studioの新作が、会場でプレビューされている。いずれも音楽タイトルで「DJ」、「SING」とそれぞれ名付けられている。DJのほうはUSBヘッドセットを使ってDJプレイが楽しめるという以上の詳細は明らかにされていないが、SINGのほうはふたつの試遊機があり、かなりの注目を集めていた。

 この「SING」ををひと言で言ってしまえばPlayStation2をカラオケ機にしてしまうソフト。専用のUSBマイクを使って画面に表示される歌詞にあわせて歌えば、トーンやリズムなどが総合的に採点され得点が表示されるというもの。一昨日紹介したコナミの「Karaoke Stage」と似たテイストだが、SINGは実写の画面表示にオリジナルソングという特徴がある。最終的に収録される曲数は50曲を超えるようだが、グループにSony Music Entertainmentを持つだけに、その収録曲には期待して良さそうだ。開発するSCEE London Studioは、EyeToy、SINGと立て続けにPlayStation2を使った新機軸のエンターテインメントを提供してきている。

【Eyetoy:Play】

 28日の午後には、メインステージのゲストにコナミの小島秀夫監督が登場。「METAL GEAR SOLID 3 : Snake Eater」の最新映像を上映するとともに、来場したファンからのさまざまな質問に答えていた。小島監督によれば、MGS3の舞台はジャングルと言うことで、その臨場感を再現することにこだわって制作を行なっているとのこと。武器のひとつ、グレネードランチャーの使い勝手について質問が及ぶと、(前作などに比べて)複数の種類を用意したことで多少は使いやすくなっているはず、とコメントしていた。

 子供のファンからは「ストーリーを考えるのは難しくないですか?」という質問が飛んでいたが、「基本的なストーリーは“潜入”をメインテーマとするので、それほど難しくはありません。ただ普通に物語を進めていると“使命感”といえる部分が希薄になるので、そこをどう表現していくか工夫をしています」と丁寧に回答していた。

 気の早いことに「MGS4」を制作するかどうかという質問もあったが、これについては「ファンの支援があれば続けていく」と回答。そのうえで、MGS3については実際に自分が手を下しているが、4以降はスタッフに任せる形にして、小島氏自身はオリジナルのタイトル制作を行ないたいという意志も示した。さらに「4のプロジェクトも、もう動き出しています」というファンにはうれしいひと言も付け加えられた。

通訳を介して、来場者の質問にひとつひとつ丁寧に回答する小島秀夫監督

小島監督の登場と同時に、ステージ前には多くの来場者がつめかけた

大型のスクリーンに「METAL GEAR SOLID 3 : Snake Eater」の最新映像を上映



 また会場では、人気タイトルの続編で、国内正式発表がまだのタイトルも試遊台が提供されていた。そのなかから、「WRC」、「ジャック×ダクスター」、「ラチェット&クランク」各シリーズの最新作などをスクリーンショットで紹介する。

【WRC3】


【Jak II Renegade】


【Ratchet and Clank 2】


□PlayStation Experienceのホームページ
http://www.playstationexperience.com/
□London Games Weekのホームページ
http://www.londongamesweek.com/
□関連情報
【8月29日】PlayStation Experience開幕!
まるでテーマパークのような試遊エリアがいっぱい
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030829/pse01.htm

(2003年8月31日)

[Reported by 矢作晃]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.