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EA、「Battlefield Vietnam」発売記念大会をアソビットシティで開催 |
会場:アソビットシティオンラインゲームスタジアム
エレクトロニック・アーツ株式会社は、ベトナム戦争を舞台とした多人数FPS「Battlefield Vietnam」の、発売記念対戦大会を秋葉原アソビットシティ6Fオンラインゲームスタジアムにおいて開催した。
今回のイベントでは20日と21日の2日間、各3回の対戦が行なわれ、各対戦でのポイント上位3名には、同社のゲームソフトがプレゼントされた。さらに、各日でもっとも高いポイントを得た参加者には、GeForce FX 5950 Ultraを搭載したMSI Computer Japan製のビデオカード「FX5950 Ultra-VTD256」が進呈されると言うこともあり、会場には多くの来場者が集まった。
実際、昼の13時から開始された第1回目の大会から数十人の人が会場に群がっており、開始15分前に配られる参加者用整理券はあっという間に無くなるという状況だった。大会に参加しようと思ったら、開始30分前には並び始めないと厳しい状況というのは、こういった販売店で行なわれる大会では珍しい。これも、「Battlefield」シリーズの人気の高さを立証する物だろう。
さて、今回の大会は「Battlefield」シリーズの基本ゲームモードである、コンクエストモードを10分間戦う形で行なわれた。勝敗は、その10分間でどれだけのポイントを稼いだかで決定される。ただ、このポイントは敵を倒したことで得る(1人倒して1ポイント)だけでなく、陣地をゲットすることでもポイントを得ることができる(1陣地あたり3ポイント)ので、ポイントを稼ぐ手だてとして積極的に敵を倒していくか、手薄な敵陣地を乗り物で回って落としていくか、プレーヤーによって戦闘スタイルは大きくわかれた。
特に今回舞台となったマップ「ヘイスティング作戦」は、ジャングルの間を流れる小川によってわかれた中州があり、その中州に各陣地が配置されたマップだ。空陸海の乗り物が両陣営に用意されているほか、白兵戦闘が好きな人はジャングルに潜んで戦うという戦い方ができる、という幅の広い戦術が取れるマップとなっている。
会場は多くの人でごった返していた。オンラインゲームスタジアムから人があふれるほどの集客ができたイベントも久しぶりで、「Call of Duty」や「HALO」の日本予選大会などと同等レベルの盛り上がりを見せていた。来週開催されるFPS祭りでこのスタジアムも無くなってしまうかと思うと、かなり残念だ |
■ 大誤算!? ヘリの恐怖を実感させられたホバリング掃射!
数々のFPSで実績を残してきたSIGUMA選手だが、さすがにヘリコプターの力には抗しきれなかったようだ |
ということで、賞品のビデオカードは見事TAKERU選手の手に。2回目の対戦でトップになったお友達(同級生だそうだ)がかなり悔しがっていたのが印象的だった |
これまで筆者は「Battlefield」シリーズのMODはあまり遊んでおらず、今回初めてヘリコプターという近代兵器と遭遇することになった。正直、今回の大会に参加することが決まった時、筆者は「まぁ乗り物が脅威とはいえ、小回り聞かないしな。イザとなったら後ろに回り込んでロケランぶち込めばいい」ぐらいに考えていたのだが、実際に大会に参加してみて考えが甘かったことを痛感させられた。
ヘリコプターは、静止から高速移動まで空中で自由自在に機動できるが、その挙動の中でも、地上にいるプレーヤーにとってもっとも怖いのがホバリングだ。陣地を中心にホバリングとスライド飛行によってぐるりと旋回されると、地上にいるプレーヤーや陸上兵器は、ほぼお手上げ状態である。下からロケットランチャーで落とそうにも、空中にいるヘリは距離感が掴みづらく、緩急自在のその動きは偏差射撃をした味方のロケットをことごとく外してしまう。
軽機関銃で下からヘリコプターの腹を撃ったとしても、ある程度のダメージを与える前にこっちがヘリコプターからの攻撃でやられてしまい、地上からではどうにもならないのが実情だ。今回採用されたヘイスティング作戦以外のマップであれば、赤外線の誘導ミサイルを搭載した戦闘機が配置されていたりもしたのだが、本マップには誘導ミサイル付きの戦闘機は無い。そのことがさらにヘリコプターの怖さを倍増させていた。
今回、1日目しか参加していないのだが、3回の各対戦でトップになった人たちは、全員ヘリコプターを使っていた。ヘリコプターを使い、地上の敵を丁寧に掃討していくことでポイントを稼いでいったのだ。ゲーム終了後、トップになったプレーヤーに話を聞くと、彼らは一様にヘリコプターの重要さを強調してくれた。特に、上位のプレーヤーたちは「Eve of Destruction(http://www.planetbattlefield.com/eod/)」というベトナム戦争をモチーフにしたMODをやりこんでおり、そこでヘリの操縦の仕方や効果的な運用の仕方を身につけたという事だった。
今回の大会ではヘリコプターの強さが際だっている印象を受けた。恐らく発売当初のバランス調整は、実際の武器・兵器バランスを考慮し、ある程度リアリティを重視した味付けになっているようだ。しかし、今回の大会でも浮き彫りになったように、ヘリコプターの優位性がここまで極端だと、さすがにこのままではまともなゲームとは言い難いものがある。
「Battlefield 1942」の発売当初も、戦車があまりに強すぎるという声が挙がっていたが、その後の度重なるパッチでの修正によって戦車は適当な強さに修正され、今や「Battlefield」シリーズはEAの大黒柱のひとつになるほどまでに洗練された。EAには、これまで以上にユーザーの声をくみ取ったバランス調整を期待したいところだ。
さて、大会の結果だが13時の対戦で見事33ポイントをたたき出した中学生プレーヤー、TAKERU選手が優勝となった。彼は「Eve of Destruction」をメインに遊んでおり、登場する兵器の中でも特にヘリコプターが大好きとのことで、今回の結果は日頃の積み重ねが見事に出た物だと言える。「Battlefield Vietnam」の感想を聞いてみると「ちょっと古いマシン(Pentium 4の1.4GHz)でも、快適に動いてくれるので、ちゃんとゲームができるのがうれしいです」とのこと。
ちなみに、日本を代表するFPSプレーヤーSIGUMA選手は今回の大会にも姿を見せていたが、20ポイント強のポイントを稼いでいたものの、上位陣に大きく水を空けられた結果となった。彼に試合後の感想を聞いてみると「『UnrealTournament』日本代表選手のKikuji君もそうですが、どんどん若いプレーヤーが育ってきているので、僕もうかうかしていられません。もっと練習を積みたいです」とコメントしてくれた。
確かに「Counter-Strike」や「Unreal Tournament」など、対戦メインのFPSのユーザー層を見ていると、数年前に比べて格段に中高校生が増えてきているのを筆者も感じている。TAKERU選手やKikuji選手を始めとして、若い層のプレーヤー達がどんどん育って来ているのだ。4月上旬をもって現在のアソビットシティは無くなってしまうものの、今後もこういった大会は続けられるだろう。そういった場で、彼らのような若いプレーヤーがどんどん参加してきてくれるのを筆者も期待したい。
空中から迫り来るヘリコプターは恐怖以外の何ものでもない。下からロケットを打ち上げようが、軽機関銃で打ち上げようが物ともせずに、こちらをロケット弾で粉々にしてくれる。久々に人間の無力さを感じさせてくれた |
□エレクトロニック・アーツのホームページ
http://www.japan.ea.com//
□「Battlefield: Vietnam 日本語版」の公式ページ
http://www.japan.ea.com/battlefield/vietnam/index.html
□関連情報
【2004年3月5日】EA、期待の高まる多人数FPS「Battlefield Vietnam」のメディア向け内覧会を開催
ガラリと変わったシリーズ最新作の魅力を一気に紹介
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040305/eabf.htm
【2004年3月3日】EA、「Battlefield Vietnam」のゲーム大会を3月20日と21日に開催
最優秀選手にGeForce FX 5950 Ultraをプレゼント
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040303/vietnam.htm
【2004年1月22日】EA、「Battlefield: Vietnam」を3月18日に発売
新エンジンで生まれ変わった「Battlefield 1942」最新作
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040122/vietnam.htm
(2004年3月22日)
[Reported by tyokuta]
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