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「ファミコンミニ」10作が2月14日発売! 検証レポート価格:各2,000円 2月14日、任天堂株式会社から、ファミコンソフト10作品をゲームボーイアドバンス用に移植した「ファミコンミニ」、そしてゲームボーイアドバンスSPの“ファミコンカラー”が発売となった。発表以来話題となっていたファミコンミニだが、ファミコンとGBAでは画面比率が異なる、コントローラがファミコンの2つに比べてGBAは1つなどの違いがあり、実際にどのようにアレンジされているかに興味が沸いたので、早速10作品を購入し、実際にプレイしてみた。そのレポートをお届けしよう。
■ 凝った包装と簡素な取説 まず、凝っていると評判のパッケージを見てみよう。シースルーのパッケージを開けると、2つの箱が取り出せる。カートリッジが内包されている箱はファミコン版のものを縮小したものになっており、背面以外はほぼFC版と同じになっている。紙が薄く、折り曲げ線が微妙に甘く、耐久力はなさそう。頻繁にプレイする人は、カートリッジを社外品のカートリッジケースなどに退避しての使用が望ましいと思われる。 一方、カートリッジ箱を支える役目を果たすFCのコントローラのイラストが入った大型の箱には、取扱説明書とダンボールのスペーサー、「クリーニングのお願い」と書かれた1枚の紙、そしてクラブニンテンドーのシリアルが入っている。 取扱説明書は2色刷り(タイトルごとに色は異なる)で、両面印刷された1枚の紙が5つ折りにされており、基本的なゲームの紹介、操作方法、そして2人プレイ可能なタイトルに関しては通信方法などが明記されている。
シースルーケースにはピンに引っ掛けられるように穴が開いており、実際に店舗にもぶら下げる形でディスプレイされていた。非常に見栄えがよく、コレクション性を意識したパッケージの効果は高い。
■ 共通でL+Rボタン押しによるメニューが追加
メニューには「つづける」、「リセット」、「つうしんプレイ(対応ソフトのみ)」、「ハイスコアをセーブする」、「スリープモード」の5項目が入っている。「つづける」は文字通りメニューを抜けてプレイ画面に戻ること、「リセット」はタイトル画面へ戻る、「ハイスコアをセーブする」はまさにそのままで、電源を切ってもハイスコアが保持される(通信プレイのハイスコアはセーブ不可)となっている。「スリープモード」は、任天堂の「MOTHER1+2」などにも採用された、プレイ中データはそのままに、画面表示をオフにし、サウンドを停止して待機状態にし(電源を切るとデータが保持されない)、L+R+SELECTでクイックスタートする移動中にプレイする際に便利な機能だ。
ちなみに、通信プレイに対応しているタイトルは、「スーパーマリオブラザーズ」、「ドンキーコング」、「アイスクライマー」、「パックマン」、「ゼビウス」、「マッピー」となっている。いずれも1カートリッジプレイに対応しており、2本のカートリッジを使ってのプレイも可能である。
続いて、マスター側はL+Rボタンを押し、メニューに入る。「つうしんプレイ」を選択すると、1P/2Pの選択を行なう。1カートリッジプレイ時はマスター側が1Pの設定にする必要がある。1Pに設定すると、通信可能端末を探し始める。
スレーブ側と通信が成立し、スレーブ側画面に通信可能ソフトタイトルが表示されたら、スレーブ側がAボタンを押せばデータ転送が開始される(2カートリッジプレイ時はダウンロードは行なわれない)。ダウンロードは4~5秒で終了する。全て準備が完了したら、両者の画面にタイトル画面が表示される。このとき、2 PLAYER GAMEにカーソルがあった状態になっている。
同時プレイが可能なのは、「アイスクライマー」のみだが、ほかの通信可能タイトルは、1Pと2Pの交代プレイとなっている。STARTボタンを押せば、右上に通信していることがわかるアイコンが表示されているほかは、ファミコンでの2Pプレイとほぼ変わりないレスポンスで遊べる。ちなみに、交代プレイの場合は、1Pプレイ時は2P画面には1Pのプレイが映し出され、2Pプレイ時は1P画面に2Pのプレイが映し出される。
途中で通信が切れた場合、即座に「でんぱがとどきません」と表示される。数秒はリトライしているようだが、画面右上のアイコンがカウントダウン表示に変わり(5からスタート)、0になると「通信エラー」と表示され、ボタンを押すことでタイトル画面に復帰する。マスター側を復帰させた場合は何も変わりないが、スレーブ側を復帰させた場合、ロードされたデータはそのままメモリにプールされており、ゲームプレイ(1Pのみ)は可能だが、L+R押しのメニュー画面は表示されない。このデータは電源をOFFにすれば消えてしまう。
もうひとつ気になっていたのは「エキサイトバイク」。コースエディットが可能なこのタイトル、コースデータのセーブが可能かどうかがわからなかった。実際に「DESIGN」モードでデザインしてみると、特にセーブを促すようなものはない。マニュアルを読んでみるとL+Rボタンで呼び出せるメニューの「ベストタイムをセーブする」で、セーブデータは1つのみだが、タイムとともにデザインデータもセーブできることがわかった。
■ コレクション性は高い。ほかのラインナップもぜひ! ざっとひと通り遊んでみたが、今時のゲームになまった腕を取り戻すには多少時間が必要だった。ひいひい言いながら遊んだ「スターソルジャー」の2Pコントローラやマイクを使った裏技は、どういったかたちで再現されているかも気になっていたが、うまくアレンジされていたので安心した。「ゼビウス」も同様に裏技はきちんと再現されていた。「スーパーマリオ」をはじめ、裏技の類は大体再現されている模様。 全般的にどのタイトルも画面が若干だがつぶれた形で表示されているので、一部グラフィックに気になる点があったり、画面的に色味が……とか、動きが……と思うところもあったが、前述の通り、プレイに支障は感じられなかった。ハイスコアやパスワードデータがセーブできる仕様なのは、遊びやすさにつながる、単なる移植作に留まらないグッドな変更点といえよう。ゲームボーイプレーヤーを使用すれば画面も大きくできるし(画質はノーマルかソフトで)、ワイヤレスアダプタも使用可能だ。
第2弾自体が今のところ予定はないということだが、今回の10作は、この調子でもう少しラインナップを増やしてもらいたいと思える出来具合であったことは間違いない。懐かしさ、目新しさ、どちらの理由で手にとってもらっても十分遊べるタイトルばかりだと思う。シンプルながら奥深い、ファミコンゲームの面白さは十分伝わるだろう。
(C) 2004 Nintendo
□任天堂のホームページ (2004年2月16日) [Reported by 佐伯憲司]
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