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★GCゲームレビュー★

「ファンタシースター」とTCGの融合がもたらす
新たな「PSO」

「ファンタシースターオンライン エピソード3 カードレボリューション」

  • ジャンル:オンライン・タクティカルカードゲーム
  • 発売元 :株式会社セガ
  • 開発元 :株式会社ソニックチーム
  • 価格:6,980円
  • プラットフォーム:ニンテンドーゲームキューブ
  • 発売日:発売中(2003年11月27日)



 株式会社セガが世に送り出した名作「ファンタシースター」の世界観を継承するオンラインゲーム「ファンタシースターオンライン(以下、PSO)」がトレーティングカードゲーム(以下、TCG)の要素を加えて、新たな機軸として発売されたのが「PSO エピソード3 カードレボリューション(以下、PSO3)」だ。

 本作は「PSO1&2」の設定や世界観をそのままに、戦闘シーンがアクションではなく「TCG」の要素が加わったものとなっている。とはいえ、世界観は「PSO」そのままなので、旧作からのファンの方でも違和感なく遊ぶことができるだろう。


■ TCGとしての完成度は高い

 先にお断りしておくことがある。「旧作からのファンの方でも違和感なく遊べる」と切り出してみたものの、筆者自体は、「PSO」に関しては友人がプレイしているところを眺めていたり、どんなゲームなのか話を聞いたことがあるだけにすぎない。

   しかし、筆者は生粋の「TCG」マニアであり、「マジック・ザ・ギャザリング」や「カルドセプト」、最近では「アヴァロンの鍵」をこよなく愛するゲームファンの1人である。そこで本稿は「PSO1&2」との比較はせず、「TCG」経験者が感じた“PSOの世界観と「TCG」の要素が生み出す魅力”をコンセプトに話を進めていきたいと思う。

 まずはプレーヤーキャラクタを作成するところからスタート。まずはキャラクタタイプを選択し、キャラクタクリエイト画面に移行。ここではいくつかのバリエーションを組み合わせて自分だけのキャラクタを作ることができる。選んだキャラクタによって設定できる項目は異なるのだが、それにしても、髪や色などは当然として、「PSO」未経験の筆者はプロポーションまでが変更できる事実にかなり驚いた。

まずはキャラクタ選択画面。様々な種族から自分のキャラクタを決定する 次にエディット画面。プロポーションの変更には驚かされたものだ


 本作はタイトルが示す通り、オンラインに対応したゲームである。もちろん、数あるオンラインゲームと同様にオンライン、オフラインの両方で楽しめる作りになっているわけだが、本作はほかのオンラインゲームと比べてオフラインの重要性が高いと感じた。なぜならば基本システムが「TCG」である以上、ルールを把握するのはもちろんのこと、実際に戦闘をするために必要なカードの束である「デッキ」を構築するために、カードを集めなくてはならないからだ。つまり、どのプレーヤーもはじめはオフラインでルールを学び、カードを集めるところからスタートすることになるだろう。

 さて、キャラクタネームを入れ終われば「プレーヤーキャラクタ(以下、Pキャラ)」の作成が終了となり、「PSO」の世界に足を踏み入れることになる。ここで「ハンターサイド」と「アークズサイド」のどちらで始めるか選択を迫られる。「ハンター」と「アークズ」についての詳しいことは後述するが、初プレイ時はあまり気にする必要はないと思うので、気軽に選択してもらってよいだろう。Pキャラは指揮官という設定になっており、実際に戦闘を行なうのはシナリオを進めていくことで仲間になる「ストーリーキャラクタ(以下、Sキャラ)」となる。まずは「モルグ」と呼ばれる場所でデッキの作成や調整を行なうこととなる。本作はデッキの総数が30枚で、デッキに入れられる同じカードは3枚までだ。

   「TCG」未経験者には若干、ルールの把握に時間がかかるかもしれないが、カードを集めながらじっくりとルールを覚える時間があるので、説明書を読むのが嫌いな方でも、そこまで作業感を感じないで「PSO3」の世界に溶け込めるはず。ともあれ、ゲームが始まった瞬間からすでに30枚のデッキを所持している状態なので、まずはオフラインモードで「シナリオ」をプレイしてみるといい。

 「シナリオ」をスタートするとプレーヤーは「ハンターズ」と「アークズ」の2つの組織のうち、Pキャラ作成時に選んだ側から依頼を受けることになる。本作は「ヒーローサイド」と「ダークサイド」のデッキタイプが存在し、「ハンターズ」が「ヒーロー」、「アークズ」が「ダーク」といった具合。

 「ヒーローサイド」はSキャラにアイテムを装備させて直接対決することになり、武器や防具を装備することで攻撃力や防御力が変化する。「ダークサイド」では、Sキャラの周りにエネミーを配置して攻撃や防御を行なわせることになる。「ダークサイド」側ではエネミーを配置できる代わりに、Sキャラにアイテムを装備させることができない。

 このように「PSO3」では基本設定の段階で、デッキタイプが2つに分けられている。これは数ある「TCG」の中でも珍しい設定で、これによって「PSO」における「TCG」要素の魅力とバランスが上手く確立されていると感じた。

 カードタイプは「アイテム/エネミー(ヒーロー/ダーク)」、「アクション」、「アシスト」の3種類に分類されていて、カードの左、右、上にそれぞれ色がついている。左右の色はアクションフェイズ時に左と右の色が同じだった場合、カード同士をつなげて場に出すことができる。これにより、武器やエネミーにコンボ(連続攻撃)の特性を追加することができる。

 さて、ゲームの流れだが、プレーヤーターンと対戦相手ターンに分かれており、自ターンではフェイズごとに行動が決まっている。まずは「ダイスフェイズ」でダイスの目に従い「アタック(以下、ATK)ポイント」と「ディフェンス(以下、DEF)ポイント」を決定する。「ATKポイント」は自ターンに、「DEFポイント」は相手ターンにそれぞれ行動をするために必要な原動力みたいなもの。このポイントを消費することで、各カードを使いながら戦闘を行なうことになる。

初めに手札が配られる。1回だけ手札を変えるタイミングがあるので、初手が気に入らなかった場合は変えてしまおう ダイスフェイズ。ここでそのターンにカードを使用するために必要な「ATK」ポイントと「DEF」ポイントが決定される


こちらはセットフェイズ
 次に「セットフェイズ」で手札にあるカードをマップにセットすることになる。「ATKポイント」を消費することでカードが配置できるが、使いすぎてしまうと後のフェイズで行動ができなくなってしまうので、ゲームに慣れるまでは「ATKポイント」に注意しよう。

ムーブフェイズ。移動できるマスは赤と白で縁取りされているのでわかりやすい
 「セットフェイズ」終了後は「ムーブフェイズ」となる。ここではマップ上のSキャラやエネミーを移動することができる。後に「アクションフェイズ」でいよいよ戦闘開始となる。ここで「アクションカード」を使用することで、攻撃力がアップしたり特殊効果が発動する。ここら辺の読み合いが先に紹介した「コンボ」と共に「TCG」の大きな魅力であることは間違いない。

ドローフェイズ。いらないカードはクリックすることで捨てることができる
 戦闘終了後、ターンの最後に「ドローフェイズ」となる。ここでは手札が5枚になるまでカードをデッキから引くことができる。手札からカードを捨ててデッキから引くこともできるので、いらないカードは捨ててしまって、どんどん手札を循環させた方が良いだろう。ちなみに、デッキのカードを引ききってしまった場合は、全てのカードがリシャッフルされ新たなデッキとなる。

 対戦相手ターンでは「ダイスフェイズ」で決定した「DEFポイント」を使用することで、対戦相手の攻撃に対して防御行動が行なえるのだ。防御はカードの上部にある色(つまり属性)が相手のカードと同じ物でないと防ぐことはできない。この流れでゲームは進み、SキャラのHPが0になった時点で負けとなる。

Sキャラクタ同士が隣接するマス同士になったときに戦闘が発生する 相手のターンであっても、防御行動はとることができる。


 筆者が数時間プレイしてみた感想では「ヒーロサイド」と「ダークサイド」の2つにデッキタイプが分類されているところに、大きな魅力を感じた。様々なカードからデッキを選択する以前に、デッキタイプが2つに分かれていることで、同じカードでもタイプによって新たに思考する必要があり、既存の「TCG」とは一味違った楽しさが伝わってきた。


■ オンラインでしか味わえない「PSO3」の魅力

 オフラインでゲームのルールを理解し、それなりにカードが集ってきたならば、是非ともオンラインモードで対戦してほしい。基本的にはオフラインプレイと変わらないのだが、フェイズごとに時間制限があり、ノーレスポンスの場合は20~30秒で相手のフェイズへと移行するといった多少の違いがある。

 オンラインプレイを推奨する理由を挙げるとキリがないのだが、大きく分けて2つの要素がある。

 1つはオンラインモードでしか味わえない「トレード」の楽しさ。これは少しでも「TCG」の経験がある方ならば理解してもらえると思うのだが、オンラインモードならばプレーヤーキャラクタ同士でカードの交換を行なうことができる。自分のいらない、もしくは余っているカードを必要なカードに変える、いわゆる「トレーディング」は「TCG」の大きな魅力の1つだ。

 もう1つは語るまでもないであろう「人間同士による駆け引き」が楽しめること。もちろん、オフラインでも充分楽しめるようゲームは作りこまれていると感じたが、やはりオンラインゲームである以上、コンピューターを相手にするよりも人間同士でプレイしていたほうが盛り上がることは間違いない。

 加えて、「PSO3」を通じて、全国各地のプレーヤーとゲームをプレイし会話を重ねることで、新たな友情関係が生まれることもあるはず。「PSO3」をより深く楽しむためにも、情報交換は欠かせないわけだし、ゲームを通じて親友ができるならば、お互い共通の趣味を持つ友人が生まれるわけで、言うことはないはずだ。しかし、お互い顔を合わせることはないが、ゲームに負けそうになったからといって対戦中にゲームを終了したり、罵詈雑言を浴びせるなどもってのほか。オンラインゲーム未経験者はこういったネット上でのエチケット(ネチケット)はしっかり守り、全てのプレーヤーが楽しく「PSO3」を楽しめることを切に願う。


■ 「PSO」オリジナルクオカードをプレゼント

 セガ様より、11月27日の発売日イベントでも配布されたオリジナルクオカードをご提供いただきましたので、5名の方にプレゼントいたします。ふるってご応募下さい。

 「クオカード」はHMVやマツモトキヨシ、ファミリーマートほかのコンビニなど、いろいろな加盟店で利用可能な便利なプリペイドカード。といっても、もったいなくて使えないかも!?



【応募方法】

応募締切  :12月24日 12:00(正午)まで
当選発表  :プレゼントの発送をもって代えさせていただきます
応募方法  :下記のフォームに入力して、送信してください

※ 応募フォームの送信はSSL対応ブラウザをご利用ください。SSL非対応のブラウザではご応募できません。
※ ご回答いただいた内容(データ)は、当選者の選考および、プレゼントの発送にのみ使用し、その他の目的で使用することはありません。

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(C) SONICTEAM / SEGA, 2000, 2003

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□ソニックチームのホームページ
http://www.sonicteam.com/
□「ファンタシースターオンライン エピソード3 カードレボリューション」の公式ページ
http://www.sonicteam.com/pso3/
□関連情報
【11月27日】セガ、GC「ファンタシースターオンライン」シリーズ同時発売イベント 小川陽二郎ディレクター「対戦の面白さを知って欲しい」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031127/pso3.htm
【11月20日】セガ、GC「ファンタシースターオンライン」 2タイトル発売記念イベントを秋葉原で開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031120/pso.htm
【8月21日】GCミニゲームレビュー
「PSO」の世界がカードバトルに「ファンタシースターオンライン エピソード3 カードレボリューション」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030821/ep3.htm

(2003年12月17日)

[Reported by 林 智加良]


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