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特別ルールで大陸を探検! 「リネージュII」
12日にゲーム内イベント「L2day」を開催

12月12日、13日の両日開催

 NCジャパン株式会社は、現在クローズドβテスト実施中のMMORPG「リネージュII」において、12月12日18時10分から12月13日18時まで、ゲーム内イベント「L2day」を開催した。

通常のプレイをしている場所を超えた幅広いプレーヤー間の交流が、大陸のさまざまな場所で行なわれた
 このイベントは、12という数字が、「l(1)ineage2(2)」を示しているということでL2day(Lineage2の日)として、開催が決定したもの。このニュースは、各マスコミ媒体と、βテスターが登録したメールアドレスに向けて告知された。

 イベントの内容は、「リネージュII」世界の各街へ一瞬で転送を行なう“ゲートキーパー”の利用が無料になること。大陸と「話せる島」を往復する定期便が無料になる。死んでしまったときの経験値減少ペナルティーがなくなるというものだ。

 「リネージュII」は非常に物価の高いゲームで、冒険者達は常に資金難に苦しんでいる。レベル20を越えたあたりの中級プレーヤーでは、装備はモンスターから得られるものよりも、店から買うか、他のプレーヤーから買う場合が多い。その金額は高額で、プレーヤーにとって余計なお金はなかなかできない。

 ゲートキーパーは世界のさまざまな場所へ一瞬に転送してくれる便利な存在だが、その転送料もまた高い。普段はほとんどのプレーヤーが利用できないのが現状だ。そうなるとプレーヤーの移動手段は、島をつなぐ定期便以外は、徒歩しかない。このような事情からその広大なゲーム世界をほとんど見ていない、というプレーヤーも多いのである。

 このゲートキーパーが無料になったことで、イベント期間中、多くのプレーヤーがこれを利用し、さまざまな街、冒険ポイントを訪れていた。どの街の移動もまんべんなく重くなってしまった、というデメリットはあったものの、見たことのない街、風景を求めて、転送を繰り返すユーザーが多かった。

 人気だったのは、普通の地図には載っていない「ドワーフの村」。また、ゲートキーパー周辺にはさまざまなユーザーが集まるということで、意外な効果も生まれた。高レベルのプレーヤーの姿を見ることができたのである。見たことのない鎧、そして武器。低レベルのプレーヤーにとって、“あこがれ”を感じさせる姿だ。目の前を通り過ぎるだけではあるけれども、印象に残る。プレーヤー間の“交流”のひとつの形だった。

 もうひとつ、大きな交流が生まれた。“無謀ツアー”ともいうべき、プレーヤー主催のイベントが各地で行なわれたのだ。「リネージュ2」では、通常死亡すると大きく経験値が減るため、あまり危険な場所には挑戦できない。しかし、この日ばかりは、そのデメリットがないため、さまざまな大冒険が行なわれた。

 この無謀ツアーを可能にしたのは、「リネージュ2」のシステム面での特性もある。死亡したとき、キャラクタは運が悪いとアイテムを落としてしまうが、それは1個くらい。死んだときキャラクタのすべてのアイテムが死体と共に残ってしまうタイプの他のMMORPGに比べれば、気持ち的にも楽なのである。「死体回収」のための危険が少ないのだ。さらに、復活したキャラクタは生前のマジックポイントと、2/3以上のヒットポイントを持っている。特に戦士タイプならば、復活した瞬間に戦線の復帰が可能なのだ。

 死亡時に経験値が減少しないということは、その場での復活に関してはなんのペナルティーもない、ということ。パーティーの残りのメンバーが蘇生すれば戦力もまた減少しない。最悪、ほぼ全滅のような場合でも、生き残ったメンバーが、落としたアイテムを回収してくれれば、パーティーには何の損害もない。普段はとても行けないような、恐ろしい場所に挑戦できる大きなチャンスなのだ。

 筆者も自分のキャラクタ“Lian(りあん)”で、こういったツアーに参加させていただいた。2回ほど参加したのだが、奇しくも同じ大陸の最深部、“死の回廊”から、“ドラゴンバレー”というコースだった。ハーピー、メデューサ、シレノス、さらには大空にはばたくウォームと、見たことのないモンスターが目白押し。パーティーメンバーの多くも初挑戦のようで、その興奮が伝わってくる、非常に楽しい狩になった。

 1回目のメンバーは、さらに奧へ突入、シャックル、デュラハン、といったさらに恐ろしいモンスターに戦いを挑んだ。その強さは半端ではなく、レベル20になったばかりのLianでは、たったの2発で昇天、他のメンバーも同様で、復活させたり、してもらったり、と通常ではレベルが2つくらい下がってしまうほどの死を繰り返す激しい戦いになった。

 Lianはクレリックになりたてで、蘇生呪文を覚えたばかり。戦場の衛生兵のように走り回って皆を復活させるというプレイをする事ができたのは、興味深かった。通常のルールでは、とても出くわせない場面だ。この地域を制圧するには、パーティーの平均値が40くらいないとダメとのこと。実に倍以上にレベル差の離れた敵のいる、恐ろしい場所だったのである。最後は生き残った数人が何とか帰還呪文で戻り、残りのプレーヤーは街での復活を選択するという方法で合流を果たした。

 本作では、レベル差のあるキャラクタでパーティーを組むと、低いレベルのメンバーにはほとんど経験値が入らなくなってしまう。そのため、通常のプレイでは、少しずつ知っているところを広げて、定番の狩り場で冒険を繰り返すことになる。しかし、この「特別ルール」のおかげで、こういった無謀ツアーも楽しめたのである。

 特に筆者の参加したルートは、大陸の反対側からスタートする人間のキャラクタではなじみのない場所。こういったチャンスがなければ、気軽に行けなかったところであった。このルートの他には、「アリの巣の女王アリ討伐」という計画が人気だったようだ。

 また、普段行ったことのない場所で新しい“血盟メンバー”を募ったり、移動で解決するクエストに挑戦したりと、さまざまなアプローチでこの機会を利用しているプレーヤーも多かった。移動に時間もしくはお金がかかるというのは本作の特徴のひとつである。その垣根を取り外すというユニークな“お祭り”は、成功だったと思う。これから予定されるオープンβテスト、さらに正式スタートで、こういったイベントがどのように組み込まれるか、興味がそそられる。

【スクリーンショット】
ゲートキーパーの前に、たくさんの人が集まり、さまざまな場所に出発していった メニューに表示される金額はすべて無料。誰でも気軽に遠くに行ける 大陸の奧にあるギラン城の街。観光を楽しむプレーヤーも多かった
大人気だったドワーフの村。「こんなに他種族の人がいるのははじめてだ!」という声も 光り輝く鎧や、見たことのない武器を持つ人達。高レベルのプレーヤーとの出会いも 死んだときのペナルティーがないところから、ガードに戦いを挑むプレーヤーの姿も
筆者が参加した死の回廊から、ドラゴンバレーへのコース。さまざまな種族のプレーヤー達が集まり、挑んだことのない危険な冒険に。お祭りならではの高揚感を一番感じた瞬間だった


(c) NC Japan K.K All Rights Reserved.

□NCジャパンのホームページ
http://www.ncjapan.co.jp
□「リネージュ II」の公式ページ
http://www.lineage2.jp/
□関連情報
【11月5日】PCゲームファーストインプレッション「リネージュ II 」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031105/len.htm
【11月23日 】「リネージュII」開発者インタビュー
韓国での現状、そして未来とは?
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031123/li1.htm
【11月23日 】「リネージュII」GMの視点
ユーザーに信頼されるGMを目指して
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20031123/li2.htm

(2003年12月15日)

[Reported by 勝田哲也]


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