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SCEJ、モーターショーに「グランツーリスモ 4」の試遊台を出展
山内氏が「GT4 “プロローグ”版」をプレゼンテーション

【東京モーターショー】
期間:10月25日~11月5日
会場:幕張メッセ

【グランツーリスモ 4 Prologue】
発売日:12月4日 発売予定
会場:2,980円


 株式会社ソニー・コンピュータエンタテインメントは、22日にプレス向けに公開された東京モーターショーの同社ブースにおいて、「グランツーリスモ 4」および先行して発売される「グランツーリスモ 4“プロローグ”版」のプレゼンテーションをプロデューサーの山内一典氏自らが行なった。なお、7ホール前の中央モール2階に設置された同社ブース (SS04) では20台以上の試遊台が設置され、「グランツーリスモ 4」を体験することができる。

 「グランツーリスモ 4」の発売が未定となったことで、年末に発売されることが決定した「“プロローグ”版」だが、正式な発売日なども公開された。12月4日発売予定で、価格は2,980円。

 「グランツーリスモ 4“プロローグ”版」について山内氏は、「『“プロローグ”版』のカラーは白」と説明。公開されたパッケージも真っ白のシンプルなものとなっていた。コンセプトは“シンプル”かつ“コンパクト”。これは「グランツーリスモ」シリーズ本編がどんどん複雑になり巨大化したことで、マニアックになっていることに対するひとつの答えだという。山内氏は「巨大化することについては制作者側としても、ずっと遊んでくれているユーザーから見ても避けられない。だが、初心者をどうするかを常に考えていた。今回こういった作品を出す機会に恵まれたので、初心者でも楽しめるソフトをきちんと作ってみた」とコメントした。

 では、具体的にどういった点が初心者にも楽しめるのかというと、「ドライビングスクールモード」の新設が挙げられる。今回公開された画像では画面の周りを取り囲むようにアイコンが描かれ、さながらボードゲームのようになっている。このひとつひとつにアイコンがカリキュラムになっていて、順番にクリアしていくことになる。例えば、「ステアリングの操作方法」や「コースを真っ直ぐ走るテクニック」、「市街地コースの直角ターン攻略法」などで、これまでのシリーズよりもっと入門者向けになっているという。

 ただ、その先には深遠な「グランツーリスモ」の世界が広がっているわけで、収録されている5つのコース「筑波サーキット」、「富士スピードウェイ」、「イタリアの市街地」、「グランドキャニオン」、「タイムズスクウェアを中心としたニューヨーク」でタイムアタックを繰り返していくことも可能だ。山内氏は「これまでのシリーズは、車、コース、セッティングということで自由度が高く、それが魅力だったが、初心者には難しかった。『“プロローグ”版』では一本道となっているので、入門者に最適だと思う」と語った。

 ちなみに収録されているコースは、それぞれ今作品を代表するようなコースとなっている。例えば筑波サーキットは、シミュレータレベルで実車で走るのと同様のタイムを叩き出せるような精巧なものだし、富士スピードウェイはすでに工事中となっているため、実際に走ることはできない貴重なものだ。グランドキャニオンに関しては40km四方を再現しており、近景から遠景までシームレスに再現されている。

 収録車については、トヨタのist 1.5S(2WD)、プリウス G ツーリングセレクション、日産のスカイライン GT-R V・スペックII Nur(R34)やマツダのRX-8 Type S、ロードスター 1.6(NA)、Ford GT Conceptなどなどかなりの数が収録されている。ヒットした車からこの1~2年に発売された話題の車や最新車種まで収録される。さらにファミリーコンパクトがほとんど収録されているという。この理由は、「車の意味合いが変わってきていて、こういった車の存在感が出てきた。それに、入門者の人達が普段気にしている車種でもある」と山内氏は指摘した。このほかにも、このモーターショウで発表されたコンセプトカー5車種が収録されるという。

 「“プロローグ”版」について山内氏は「内容は通常のレースゲーム1本分くらいは楽しめるヴォリュームがあるが、『グランツーリスモ 4』の全体像から考えるとこのくらいの価格が妥当だと思ってこの価格となった」と価格設定を説明。「“プロローグ”版」では納まらない質と量であることを強調する一方で、「グランツーリスモ 4」への期待感を募らせる自信のこもったコメントで説明を終えた。

スバルの新型「GTシミュレーター」を前にしたポリフォニーデジタルの山内一典氏 「グランツーリスモ 4」の最新情報と「Prologue」のコンセプトのプレゼンテーションを行なった 7番ホールのコンコースに、20台以上の試遊台をズラリと並べているソニー・コンピュータエンタテインメント
試遊台はネットワークで接続されているわけではなく、スタンドアローンで遊ぶことになる 筐体が新しくなったスバルの「GTシミュレーター」。ソフトウェアもバージョンアップしているようだ


 また、「グランツーリスモ 4」に関する説明については「かれこれ (「グランツーリスモ 4」を) 2年間制作してきたが、3つのコンセプトを中心に制作してきた。それは車と自然 (ランドスケープ-風景-) と人。従来の作品では車と風景だけだったが、今新作を制作していて、人という要素が大きく欠落していたと痛感している。人を加えることでより美しく車を見せる」と語りはじめた。

 この人の要素については、例えばコースに群がる群衆やピットに入ったときに作業を行なうクルー、そしてオープンカーではルーフが開けられドライバーがきちんと車の動きに合わせた動作を行なう。プレゼンテーションでは最新映像が公開されたが、「まだまだ品質向上させるところはあり、長い戦いだ」とコメントを残した。この人間の動きは、「グランツーリスモ」の車が自動車制御の物理エンジン上で動いているのと同様に、人体を物理エンジン上で動かすということで、5年前からエンジンの研究は始められ、やっと導入できるレベルまで来たという。しかし山内氏によれば「技術の完成までにはまだ10年かかる」というレベルだという。

【スクリーンショット】
今回、「グランツーリスモ」の世界にすんなり入り込めるようにということで「ドライビングスクールモード」が収録されている 車だけでなく人の表現 (人と車) にも力が入っている今回の「グランツーリスモ 4」。今回のバージョンでどれほど実現されるかは不明だが、ピットの時に車の周りにクルーが作業したり、コースに群がる群衆などがリアルに表現されるという
「“プロローグ”版」に収録されるコースは、筑波サーキット、富士スピードウェイ、イタリアの市街地、グランドキャニオン、ニューヨークとなっている
【モーターショウバージョンに収録された車種の一部】


(C)Sony Computer Entertainment Inc. All manufacturers, cars, names, brands and associated imagery featured in this game are trademarks and/or copyrighted materials of their respective owners. All rights reserved.

□ソニー・コンピュータエンタテインメントのホームページ
http://www.playstation.jp/
□「グランツーリスモ 4」のホームページ
http://www.playstation.jp/scej/title/gt4/
□関連情報
【9月25日】SCEJ、壮大な世界の一部となる先行体験版。PS2「グランツーリスモ4"プロローグ"版を12月に発売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030925/gt4p.htm
【9月23日】「GT4 プリウス トライアルバージョン」制作発表会&先行プレミアムパーティ開催
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030923/gt4.htm
【8月1日】SCEI、「グランツーリスモ4」車両取材をツインリンクもてぎで実施
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030801/scei.htm

(2003年10月22日)

[Reported by 船津稔]


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