【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】

セガ、「アドバンスド大戦略 IV」を8月21日に発売
全欧制覇を目指す新キャンペーンモードを搭載

8月21日発売

価格:9,800円

 株式会社セガは、第二次世界大戦をモチーフにしたターンベースストラテジーゲーム「アドバンスド大戦略」のシリーズ最新作となる「アドバンスド大戦略 IV」を8月21日に発売する。対応OSはWindows 98/Me/2000/XPで、価格は9,800円。

「アドバンスド大戦略 IV」のイメージイラスト。シリーズ名物のヒトラー総統は姿を消したが、熱い戦いを予感させるイラストだ
がらりと変わったメイン画面。'39年8月1日、開戦一カ月前のヨーロッパの様子。やはりまずは首都ベルリンに王手状態にあるポーランドへの侵攻が妥当な戦略のようだ
ドイツの工場一覧。生産ラインは'39年8月1日時点の主力兵器で埋め尽くされている。今回の本土防空戦は文字通り工場死守の戦いになりそうだ
天候に「曇り」が追加された。これにより航空機の対地攻撃が大幅に制限されることになる
 「アドバンスド大戦略」は、メガドライブ向けに発売され、継続性のあるキャンペーンシステムや、マニアックなゲームデザインにより、多くのターンベースストラテジーファンを魅了したセガの隠れた代表作のひとつ。

 プレーヤーは、ドイツ第三帝国の一方面軍指令官となり、'39年のポーランド侵攻(正確には'36年のスペイン内乱から)に始まる第二次世界大戦を戦い抜いていくことになる。同シリーズが他のターンベースストラテジーと隔絶している点は、ゲームとしてのバランス調整より、史実を忠実に再現することのほうに力点が置かれているところで、'44年以降は史実同様の絶望的な戦いが堪能できる。

 また、戦闘の経過により、次の展開(担当区)が変わっていくというのも大きな魅力のひとつ。「アドバンスド大戦略 IV」においてどうなるのかは不明だが、前作までは究極のエンディングとしてアメリカ上陸作戦が用意されていた。加えて、第二次大戦当時は、ドイツの科学力がずば抜けていたこともあり、ジェット戦闘機や大陸間弾道ミサイルといった最新の兵器を他国に先駆けて導入できるという楽しみもある。モチーフといい、内容といい、システムといい、国産ターンベースストラテジーの傑作のひとつに数えられる名シリーズだ。

 今回発表された「アドバンスド大戦略 IV」は、「アドバンスド大戦略 98」、「アドバンスド大戦略 98 II」、「アドバンスド大戦略 2001」に続くWindows向けシリーズ第4弾で、 同シリーズ人気の核といえるキャンペーンがフルモデルチェンジしている。

 従来のキャンペーンは、シナリオごとに設定された大勝利、勝利、引き分けの結果により、次の戦場(シナリオ)が変わるというシンプルな分岐システムを採用していた。今回はそれを撤廃し、全欧マップを拠点とルートを張り巡らせたボードゲームスタイルで描き、軍団のコマを動かして戦略を進めていくことになる。

 これによりプレーヤーは戦闘結果にかかわらず、任意で次の侵攻先を決めることができるようになると同時に、複数の軍団を持つことができるようになる。従来の方面軍指令官としての役割に加え、陸軍参謀総長としての重責も担うことになる。

 このシステムにおいてもプレーヤーは基本的に全軍団を直接操作することができるが、東部戦線で対ソ戦、西部戦線で対英戦といった具合に、同時期に多方面同時作戦が展開されている場合は、プレーヤーはいずれかひとつの軍団のみを指揮し、残りはあらかじめ設定した将軍(AI)が軍団の指揮を担当することになる。

 将軍はそれぞれ個性を持ち、史実に即した個性で作戦を実行することになる。最大部隊数や属性数は、将軍の階級によって決定され、階級は軍団を指揮することにより徐々に昇格していくという。

 このシステムは、いわば前作「2001」の将軍システムの発展系だが、序盤はともかく、中盤以降は敵の反撃を受ける形で常時多方面作戦が展開されるのは必至で、序盤から計画的に有能な将軍を育てていくことが必要不可欠になりそうだ。具体的には機甲軍ならロンメル、グデーリアン、マンシュタイン、航空艦隊ならケッセルリンク、海軍ならデーニッツなど、開戦時少将のこれら名将たちをいかに早く元帥に昇進させるかが重要になりそうだ。

 もうひとつ「IV」における新しい要素が、兵器開発システムおよび工場投資システム。従来新兵器は、配備期日が史実と同日に設定されていたが、今回は兵器開発にどしどし軍事費を投入することで史実よりも早い実戦配備が可能になる。

 一方の工場投資システムは、軍団の複数化に伴い実装された要素。こちらも軍事費を投入することで、生産ラインを拡張でき、特定兵器の月産配備台数を増やすことができる。軍事費は、新規軍団の作成にも必要となるため、何に割り振るか、どの兵器の配備を急がせるかなど、戦略シミュレーションとしてのグレードがまた一段高まった印象だ。

英国にも複数の進撃路が用意されている。今回のバトルオブブリテンはどう展開されるのか非常に楽しみだ。英国、フランス西部から西に延びるルートはどこに繋がっているのか。やはりアメリカか?

(C)SEGA CORPORATION, 2001,2002
Original Game (C)1988 SystemSoft Alpha Corporation

□セガのホームページ
http://sega.jp/
□「アドバンスド大戦略」の公式ページ
http://sega.jp/pc/soft/advd2001/
□関連情報
【2002年6月4日】今度の「アドバンスド」は英ソで対独戦プレイ
セガ、「アドバンスド大戦略 2001 パワーアップキット」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020604/adv2001.htm
【2001年11月22日】PCゲームレビュー「アドバンスド大戦略2001」
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20011122/adv2001.htm

(2003年7月10日)

[Reported by 中村聖司]


Q&A、ゲームの攻略などに関する質問はお受けしておりません
また、弊誌に掲載された写真、文章の無許諾での転載、使用に関しましては一切お断わりいたします

ウォッチ編集部内GAME Watch担当game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2003 Impress Corporation All rights reserved.