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アトラス、秋葉原で「真・女神転生 NINE」発売記念イベント開催 |
株式会社アトラスは12月5日に発売となったXbox用RPG「真・女神転生 NINE スタンドアローン版」の発売を記念して秋葉原のアソビットシティにおいて「真・女神転生」シリーズ総合プロデューサーの岡田耕始氏と悪魔絵師の金子一馬氏によるトークショー&サイン会が開催された。
岡田氏は「『真・女神転生 NINE』はネットワークゲームとして企画がスタートし、ネットワークでどうやって遊んでもらうかということで始まった。このためこれまでのシリーズにはないシステムになった」とゲームの開発経緯を振り返った。
また、今回グラフィックが一人称視点ではなく客観視点になったことに触れ、「これまで一貫して主人公=プレーヤーというこだわりがあった。しかし、Xboxになりグラフィックも向上し、金子の絵もすごくなってきた。そういったことから今回は客観視点にしてみた。ぜひとも感情移入して色々と考えながらプレイして欲しい」と語った。
岡田氏は「真・女神転生 NINE」で導入されたRTS (リアル・タイム・ストラテジー) などシステム的な点にも触れ、「スタートがオンラインだったのでキーワードもネットワーク。ゲームでよく箱庭を作ってその中で自由に遊んで欲しいというのがあるが、それとは違ってゲームならではの楽しさを感じて欲しかった。リアルタイムストラテジーの要素もあるが、真・女神転生シリーズのリアルなところを感じてもらえると思う。そして次のオンライン版に反映できればと思う」とコメントした。
金子氏は、今回キャラクタデザインを梅津泰臣氏が行なったことに関して「今回は新しい試みとして、キャラクタでのコラボレートをしてみようという話があって、ディレクタと誰にお願いするか話し合ったのだが、やっぱり梅津さんしかいないという結論になった」と説明。今回は悪魔絵師として悪魔のグラフィックに専念したという。
金子氏は「マリアなど神や悪魔の中でも根元的な存在のグラフィックが多く、描くには10年早いんじゃないかと思いながら描いた。また、今回、グラフィックが3Dになり悪魔の動きにも手こずった。自分の中の悪魔のイメージはあまり動かないのだが、バーチャル空間での闘いということで、お茶目な動きも入れながら、現場の意見を反映して作り上げた」と制作の苦労を語った。
会場に集まったユーザーからの質問に答えるコーナーも用意された。質問には「デビルサマナーの世界観でオンラインゲームはできないのか?」といった質問があり、これに対して岡田氏は「構想はたくさんあって、やりたいこともあるけれど、ゲームの制作はハンドメイドで、丁寧に作り込んでいるので多くはリリースできない。ペルソナも今後やっていくつもりでいるので、いつ出せるか断言はできないけどがんばっていきたい」と答えた。実は「デビルサマナー」や「ペルソナ」の人気が高いのか、同じ様な意見が散見でき、この結果に対して金子氏が「ペルソナ人気あるんだ、作らないといけないな……」とつぶやいていた。
最後にはサイン会が行なわれ、一人一人のユーザーとコミュニケーションを取りながらポスターに丁寧にサインしていった。岡田氏は今回のゲームの見所について「盛りだくさんでいろんなエンディングも用意している。ここに来ている人全て同じプレイスタイルはないと思う。何時間あっても足らない」とアピール。会場には「真・女神転生 NINE」といっしょにXboxを購入した熱心なファンもいた。ゲームの制作者とかなり近い位置で色々な話ができたことは何より嬉しいことだったに違いないし、満足度も高かったのではなかろうか。
「真・女神転生」シリーズ総合プロデューサーの岡田耕始氏。「これまでできなかったことがXboxだからできた」と語った | 絶大な人気を誇る悪魔絵師の金子一馬氏。「マリアなど、根元的な存在の悪魔キャラの絵が多く、表現が難しかった」とコメント | 最後に一人一人に語りかけながら丁寧にサインをしていくおふたり。ファンとのいいコミュニケーションとなったようだ |
(2002年12月5日)
[Reported by 船津稔]
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