ECTSレポート

ララ・クロフト、殺人容疑で逮捕さる?
「Lara Croft Tomb Raider: The Angel of Darkness」

会期:8月29日〜9月1日

会場:Earls Court London

 今年のE3では、単なるグラフィックスエンジンのウォークスルー・デモンストレーションだったが、今回のECTSでは、完成度70%の状態(EIDOSの公式コメント)のプレイ可能なバージョンが公開された。

 展示されていたのはECTSメイン会場の方ではなく、プレイステーションゲームの見本市である「PLAYSTATION EXPERIENCE」の方。よって展示されていたのはプレイステーション 2版のみだ。なお、本稿で示している画面写真はEIDOS UKの許可のもとにPS2版の実際のプレイ画面を撮影したものと、キャプチャしたスクリーンショットが混在している点をあらかじめご了承して頂きたい。

EIDOSブース

このクオリティのララがゲームで登場する!




■新「TOMBRAIDER」がプレイアブルで初公開

 一度は完結を宣言した「TOMBRAIDER」。今年11月、ついに新「TOMBRAIDER」として復活を遂げる。

 プラットフォームはPCとPS2の双方の発売が予定されているが、今回公開されたのはPS2版の方。明確なリリース日程は未公開だったが、PC版とPS2版はほぼ同時にリリースされる予定。

 今回のターゲットは14世紀に描かれた5枚の裏歴史の宗教画。これを巡って謎の錬金術師と争うことになる。今回、冒頭で不覚にも我らが主人公ララ・クロフトは、この敵役の錬金術師の策略にはまってしまい、殺人事件の犯人に仕立て上げられてしまう。殺されたのは「TOMBRAIDER4 -THE LAST REVELATION」にも登場したVon Croy博士。そう、「4」で16才のララ・クロフトに武闘派(?)考古学の基本を教え込んでくれた、あのVon Croy博士だ。Von Croy博士はこの謎の絵画の行方に関する手がかりを知ってしまったばかりに殺されてしまい、なんとララはその犯人にされてしまったのである。抑えきれない怒りと悲しみを胸に秘めララ・クロフトは復讐を誓うのだが、指名手配犯となってしまったためにゲーム開始直後は追われる身となる。

 こうしたストーリー設定のため、ゲーム冒頭は、コナミの「メタルギア・ソリッド」のようなスニーキング・アクションゲームとしてスタートする。

体力がゼロでなくとも敵や警察に捕まってしまってもゲームオーバーとなる

逮捕されると新聞の一面には「ララ・クロフト、殺人容疑で逮捕さる」の見出し。ゲームオーバー




■操作系は前作とコンパチ、しかしゲームシステムに変更あり

お馴染みのぶら下がりアクションも健在

 スティックで移動、ジャンプボタン、しゃがみボタン、武器構えボタンを押して武器を取り出すと、以後、行動ボタンを押すことで攻撃……という、基本操作系はこれまでのシリーズのものを踏襲したものになっている。「羽交い締め」などの新アクションは追加されているものの操作系に大きな変更はない。

 しかし、実際にプレイしてみて、1点だけゲームシステム面で大きな変更が施されていることに気づかされた。それは視点に関して。従来シリーズでは、基本的にララの後方上部からやや見下ろした形の三人称カメラ視点だったが、今作ではシーンによって視点が固定されてしまうことが非常に多いのだ。

 従来シリーズでも、通常の後方からの視点では地形効果等がわかりにくい場合などでは、視点がララから離れた位置に移されることがあったが、「あれが頻繁に起こる」というイメージ。オープンスペースでの移動シーンではこれまで通りの後方からの視点だが、建物の中や大道具、小道具が多数登場するシーンではほとんど視点が固定化されると考えていい。視点が固定されたときのゲーム操作系は「バイオハザード」や「鬼武者」に近くなる。

 ちょっと扱いにくいと感じたのは、後方視点の時はアナログスティックを前に倒すと前進だが、視点がララから離れた場合は、その時点のララの向きに無関係に、アナログスティックを入れた方向にララが動き出してしまうところ。展示会場にいた一般来場者も、この視点の変化と操作系の移り変わりにはとまどっていた様子で、会場内のデモ機は不自然な挙動をしているララで溢れかえっていた。

 今回公開されたバージョンはまだ開発途中バージョンであり、操作系と視点の関係については今後さらなる調整が行なわれる模様。

 なお、今回公開されたバージョンは、逃亡者となったララ・クロフトが敵(警察官)に見つからないように逃げるだけのスニーキングアクション面のみで、戦闘シーンを体験することはできなかったのが非常に残念だ。

 また、今作からは、これまで「TOMBRAIDER」シリーズにありそうでなかった「会話システム」が新導入される。ただ拾ったアイテムを使うだけの謎解きだけでなく、NPCと会話を行なってヒントを聞き出し、その情報を利用して状況を打開していくようなパズルもあるようだ。なお、会話は単なるムービーシーンとして挿入されるのではなく、プレーヤーがセリフを選択してインタラクティヴに進行させるシステムになっている。

 新「TOMBRAIDER」は従来作と同じく、アクション・アドベンチャーに分類されるゲームだが、これまでの作品よりも“アドベンチャー”の要素を強調したゲームデザインになっているようだ。



■グラフィックエンジンはゼロから開発

影が床から壁へ折れ曲がって落ちていることに注目

 新「TOMBRAIDER」はゲームエンジンを一新して制作されていることもあり、実際そのグラフィックスのクオリティとリアリティは前作までを遙かに凌駕する。主人公ララ・クロフトだけとっても、従来作までは500ポリゴンのキャラクタモデルだったが、今作ではなんと10倍の5,000ポリゴンで表現されている。人体挙動制御は、haVOKのRAGDOLLエンジンをライセンスして導入しており、シルエットだけ見れば“本物”と見間違えてしまいそうなほどリアリティにあふれている。

 新ララの顔立ちは洗練されてはいるものの写実路線ではなく従来通りのコミック系タッチ。従来作では、影は“丸影”を地面に置く簡略化された影表現だったが、今作ではキャラクタ形状の影が光源との位置関係を考慮したうえで、正しく3Dワールドの中に落ちていた。

 フォトリアリスティックを過度に追求せず、それでいてリアリティを適度に調合した、独特なタッチが新TOMBRAIDERグラフィックスの味なのだろう。PC版のゲームエンジンもこのPS2版にならって一新されるそうなので、そちらにも期待したい。



【「Lara Croft Tomb Raider: The Angel of Darkness」ムービー】
MPEGムービー 1分48秒/28.7MB
※:このムービーは英Eidosの協力のもと展示中のゲーム画面を撮影したものです。
多少画面がぶれるところもありますが、ご了承下さい (編集部)。



□ECTSのホームページ
http://www.ects.com/
□EISOS Interactiveのホームページ
http://www.eidos.com/
□Havokのホームページ
http://www.havok.com/
□TOMBRAIDER公式ホームページ
http://www.tombraider.com/
□関連情報
【5月22日】Electronic Entertainment Expo 2002現地レポート
「トゥームレイダー」シリーズのEidosがE3前夜祭を開催!
各ゲーム機&PC向けビッグタイトルが続々登場! その1
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020522/eidos.htm

(2002年8月31日)

[Reported by トライゼット 西川善司]

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