ゲームキューブを舞台に活躍するクリエイター渋谷に集結
「動物番長」、「巨人のドシン」、「バイオハザード」の気になる話

2月16日 開催

開催地:渋谷QFRONT 5F

 任天堂株式会社は、2月から3月にかけてニンテンドーゲームキューブで発売される3作品「動物番長」、「巨人のドシン」、「バイオハザード」のクリエイターを集め、作品のポイントや制作秘話を語り合う「Nintendo ゲームクリエイタートーク」を渋谷QFRONTで開催した。ユーザーだけでなく多くの報道陣が詰めかけ、ぎゅうぎゅう詰めの会場で1時間ほどのトークショウが行なわれた。


「動物番長」のクリエイタ、サルブルネイの松本弦人氏。「ゲームは国造りのようなもの」とコメント
 「動物番長」を制作したサルブルネイの松本弦人氏は、ゲームの制作は今回が初めてなのだという。以前、PC用のエンターテイメントCD-ROM として「Pop Up Computer」を作り上げ、マルチメディア関連のショウを総なめにしたことがあるが、純粋なゲーム作品は初めてということになる。ゲーム作りに関して松本氏は「ゲームは国作りに似ている。ゲームのルールを作り上げなければならないが、作る課程で一部のルールを変えるとあちこちで破綻する」とゲーム作りの苦労をしみじみと語った。制作はニンテンドウ64の頃から行なわれており、すでに4年半を経過している。

 「動物番長」については、「キャラクタの形が物理的に変化するものを作りたかった」と動機を説明。ゲームは、他の動物にタックルを仕掛け倒してどんどん食べていき“百獣の王”を目指すというもの。それぞれの動物には色が設定されており、同じ色の動物を食べなければヘンタイ (成長) しない。ヘンタイを繰り返して強くなっていき、各フィールドにいるボスを倒していくのだという。
 松本氏は「百獣の王を目指しどんどん食べていき、ダメだったらまた初めからというゲームだと思っているけど、それでは難しいということで、徐々に進めていくモードもある。もちろん難しいモードでクリアするとご褒美もあります」と説明した。

  松本氏は「ゲーム作りのルールというものを知らないでガンガン作っていった。動きがリアルで、カラダが気持ちいいと感じるゲームになっており、そこが気に入っている」としながらも「サッカーもゲーム自体はシンプルだけど、ここまで来るためにはFIFAが設立されなければならなかったりチケットはいくらで売るといった細かい話を決めていかなければならない。ゲーム作りも同じで細かく作っていかなければゲームにならない。今回は初めてゲームを作ったけど、リベンジの意味もあってまたゲームを作りたいと思う」と今後もゲーム作りを続ける意欲を示した。

 「動物番長」は2月21日に任天堂から6,800円で発売される。


「巨人のドシン」のクリエイタ、パーラムの飯田和敏氏。「今回は売れて欲しい」とコメント
 次に話題となったのが「巨人のドシン」。飯田氏は「64DD用ソフトとして『巨人のドシン』を出したんだけど、より多くの人に遊んで欲しいと思ってゲームキューブで制作した」という。ゲームは前作同様、巨人となって人々のためになることをしたり、ジャシンとなって破壊の限りをつくしたり……南国ムードあふれる島を舞台にある意味その島の歴史を作り上げていく新しいゲームの形を示した作品。

 前作からパワーアップした点として飯田氏は「ドシンはどんどん大きくなっていきますが、64DD版に比べドシンは3倍から5倍大きくなっている。一番大きくなると、画面では足のふくろはぎしか見えなくなってしまうぐらい」ということで、かなりのパワーアップぶりだ。
 松本氏は「巨人のドシン」について「64DDでもプレイしたけど、自分のやった行為がキチンと物理的に島に反映される。そういった意味でゲームキューブ版は全くの新作といってもいいと思う」と付け加えたあと、グラフィックデザイナらしいコメントとして「グラフィックもキレイになっている。このゲームはこのグラフィックじゃなきゃダメだよね。すごくステキだ」と続けた。

 飯田氏は「ゲームキューブで作り始めて、背景もすべてポリゴンで描いているんだけど、どんどんとおくまで描けるので、ウソじゃないかと思ったほど。やりたいことがドンドンできてちょっとびっくりした」とゲームキューブを絶賛していた。
 最後に飯田氏は「今度は売れて欲しいなぁ。島をまるまるセーブしなければならないのでセーブデータの容量が大きく、ソフトにメモリーカード59がつくんですよ……メモリ買うつもりで買ってください」とコメントし笑いをとっていた。

 「巨人のドシン」は3月14日に任天堂から発売される予定となっている。


カプコンの「バイオハザード」プロデューサー小林裕幸氏。「男の人でもちびるくらい怖いホラーゲームに仕上がった」と語る
 3月22日に発売される予定のカプコンの「バイオハザード」。プロデューサーの小林裕幸氏は「ほぼ作り直した」とPS版との違いを説明。「ただ作り直すだけではつまらない」ということでかなり手が加えられている。その圧倒的に繊細で渋いグラフィックはもちろんだが、細かくいろいろと追加されている。たとえば“森のシーン”が追加されていたり、舞台となる洋館が増改築され、ゾンビにやられたときにはすぐにやられるのではなく、ナイフやスタンガンといった緊急回避アイテムが用意されているという。

 小林氏は「男でも一人でプレイするとちびるほど恐ろしいホラーゲームになっている」とコメントし、「前作で敵が出てきたところでもフェイクで出てこなかったりするし、前作出てきた敵もパワーアップしている。以前プレイした人でも楽しめると思うし、プレイしていない人はもうこれ以上にはないほど豪華な作りになっている」と自信のほどを語った。


 最後に来場者から「ゲームは時間の無駄といわれれることもあるけど、役に立つゲームとはどのようなものと考えているか」という質問に対する三者三様の答えが面白かった。
 松本氏は「いままさにそれを考えている。手の内をあかすとパクられちゃうけど、これまでゲームは進化してきて『バイオハザード』のように映画と並ぶところまで来た。まだまだ人々の心を鷲掴みにする要素はある」と答えた。一方、飯田氏は「人によると思うけど、浪費ではなく、そういった役に立たない時間が後々豊かな時間となることもあると思う」と返答。小林氏は「ゲームはエンターテインメント。本を読んだり映画を見るのと同じ。浪費と感じるのではなく楽しんでもらいたいと思う」とコメントした。

 会場にはゲーム業界の関係者も数多く顔を見せており、「動物番長」の制作に加わっていた遠藤雅伸氏やセガの最高執行責任者(COO)、香山哲氏も来場していた。香山氏は「ゲームキューブは米国でもキッズマシンといわれ、ターゲットがそうなのかなと思っていた。でも今回この3作品を見て、いずれもシンプルなゲームで非常に面白く感じた。セガもちょっと気合いを入れてゲームキューブをやろうかなと思う」と語ったのが印象的だった。

それぞれの作ったゲームをコントローラを交換しながらプレイ。それぞれ身を乗り出してワイワイとプレイ 会場に現われた遠藤雅伸氏。「動物番長」の制作に加わったと言うことで会場に駆けつけた 同じく会場に訪れていたセガの最高執行責任者(COO)、香山哲氏。「セガももう少し本気でキューブに取り組もうと思う」とコメント
ネンドグラフィックスの草野 剛氏。「巨人のドシン」のポスターなどを手がけている。任天堂のルーツである“花札”と“ドシン”の融合とも言えるポスターは何ともユーモラスで目を引く トークの進行を担当した猿楽庁の橋本 徹氏 (左) と任天堂の田邊賢輔氏 (右)


□任天堂のホームページ
http://www.nintendo.co.jp/
□開催告知ページ
http://www.nintendo.co.jp/n10/tutaya/
□関連情報
【2月8日】任天堂、ゲームキューブの気鋭の新作を渋谷で一挙展示
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20020208/nintendo.htm

(2002年2月16日)

[Reported by 船津稔]

I
【Watch記事検索】
最新ニュース
【11月30日】
【11月29日】
【11月28日】
【11月27日】
【11月26日】


ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

Copyright (c) 2002 impress corporation All rights reserved.