スクウェア、2002年3月期中間決算説明会資料をWEBで公開 ネットワーク利用の会費は平均10ドル程度を考えている
12月1日 公開
株式会社スクウェアは12月1日に同社WEBにおいて2002年3月期中間決算説明会資料を公開したが、それによるとネットワーク利用の会費を平均10ドル程度と考えているなど、今後のオンライン事業に関する方針が明らかになった。
■ PS2「ファイナルファンタジーX」は248万本を販売
上期の出荷本数に関してはPS2「ファイナルファンタジーX」が248万本、ワンダースワンカラー「ファイナルファンタジーII」が33万本、同じくワンダースワンカラー「ブルーウィングブリッツ」が2万本となっている。海外では「FINAL FANTASY CHRONICLES」が27万本 (リピート55万本) 、欧州では「The Bouncer」13万本となっており、国内外通算では397万本となる。
下期に発売が予定されているタイトルは、PS2「オールスター・プロレスリングII (11月22日に発売済み) 」、2002年3月発売予定のPS2「日米間プロ野球 FINAL LEAGUE」、第4四半期の発売を予定しているディズニーとの共作「キングダム・ハーツ」、ワンダースワンカラーでは12月に「ロマンシング サガ」、第4四半期には「半熟英雄 ああ、世界よ半熟なれ...!!」が発売される予定で、合計420万本を見込んでいる。北米では「FINAL FANTASY X」が2002年1月に発売されることから日本同様240万本の販売を見込んでいる。
このなかでワンダースワンカラーの作品に関しては「ワンダースワンカラーの端末自体は依然として販売台数は伸びている」とし、「タイトル供給について、現段階で変更を加えることではありません」とコメント。予定通りに制作を進めていくことを明らかにしている。
■ PCへのプラットフォーム拡大も
オンライン事業に関しては、5月に発表された決算書では会員30万人が損益分岐点としていたが、20万人までコストを抑えることに成功しているという。また、「ファイナルファンタジーXI」に間してはパッケージに価格を付け販売、収益を見込むとしている。これについては、これまでのITの収益モデルがコンテンツではなくEコマース、広告収入によるものでコンテンツそのものから収益を得るモデルが多くなかったことが失敗の要因とし、「コンテンツに対する価格といったときに、パッケージの価格とする方がゲームユーザーにとって理解しやすい」という理由からパッケージに価格を付けることにしたという。
ネットを利用するときの平均月額については、従来どおりβテストの動向によって決定されるが、平均10ドル程度を考えているという。これはオプション制を設けることで複数のコースを設定。その中で平均すると10ドル程度と言うことらしい。収益シミュレーションについては最低で、初年度会員15万人程度、その後20万人で伸び悩む場合でも初年度10億円の赤字ながらも2年目以降数億の黒字となり、そののち黒字幅は拡大するという。
同社としてはパッケージが40万本程度販売され、25万人程度の会員を見込んでいる。この場合、ある時点でPC展開というプラットフォーム拡大を考えるという。このケースであれば単年度から黒字、2年目からはビッグタイトルと同じ利益率となるとしている。
□スクウェアのホームページ
http://www.playonline.com/
□2001年3月期決算説明会資料 (PDF)
http://ir.square.co.jp/cgi-bin/view-pdf.pl?mode=detail&no=0&undisplay=&number=&filename=m20011203130641-0-0.log&Start=0
□関連情報
【5月29日】スクウェア、決算説明資料にて「ファイナルファンタジーXI」について言及
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010529/square.htm
(2001年12月3日)
[Reported by 船津稔]
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