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★ PCゲームレビュー ★
パワプロ好きのパソコンユーザーが「出来たらいいのになー」と思っていたことがついに現実のものとなった。というと少し大げさかもしれないが、名実共に国内最高峰の野球ゲームがネットワーク対戦で遊べるのだから、この喜びはちょっと隠しがたいものがある。それではさっそくPC版が実現する魅惑のゲーム内容をたっぷり紹介していこう。 ■ マウス1つでOK! 単純明快なインターフェイス
PC版は、このアナログ操作の楽しさを受け継ぎ、マウス操作だけで基本的な操作はすべて行なえるようになっている。バッティングは、マウス操作でバッティングカーソルの操作、左クリックでスイング、右クリックで通常と強振の切り替えといった具合。ピッチングは最初にマウスを6方向のいずれかに動かして球種を定め(ex.上に移動すればストレート)、左クリックで投球モーションに入る。そのあと、マウスを素早く動かしてボールの位置を決める、といった具合だ。バッティングはともかくピッチングは多少難しそうに思えたかも知れないが、遊んでみれば一発で覚えられる直感的な操作体系だ。 走塁や返球操作は、キーボードを併用することになるが、PC版ではデフォルトはCPUによるオート操作になっているので、実はマウス操作だけでゲームが楽しめる。使う必要がありそうなのは、ポーズ(SPACE)とバント(D)、1塁への牽制球(D)ぐらいのもの。慣れてくると肩肘つきながらプレイすることも可能で、片手でプレイできる心地よさに浸りつつゲームを楽しむことができる。
ちなみに、PC版はSideWinderゲームパッドをサポートし、コンシューマ版に近い感覚でプレイすることも可能となっている。ただ、この場合、すべての操作はデジタル入力となり、ちょうどコンシューマ版の十字キー操作のような感じになる。アナログ入力がうまく操作できない初心者向けの配慮といえそうだ。
■ まずはオフラインでしっかり練習! マウスの操作感覚をキッチリ掴もう
オンライン対戦に挑戦する前に特にプレイしておきたいのはキャンプ。マウスによるアナログ操作は、アナログスティックによるそれとは微妙に感覚が異なるので、「マウスの移動距離とカーソルの移動距離」がぴったりリンクするようになるまで練習しておきたい。特にPC版では、4隅(アウトロー、インロー、アウトハイ、インハイ)に140km超のストレートを投げられると、打つのがかなり厳しい(マウスを高速で動かさないと間に合わない)ので、重点的に投げ込んでおきたい(バッティングについても同じことがいえる)。
最後の「ひとりで遊ぶ」は、コンピュータを相手に対戦できるモードで、12球団から好きな組み合わせで対戦が楽しめる。CPUの強さが固定というのが少し残念なところだが、CPUはあまり強くないので、本番前の手慣らしとしては十分活用できる。
■ いざオンライン対戦! ホームランをかっ飛ばすと気分最高なのだ
サーバーでは、「ネット対戦」「出会いリーグ」「ペナント」の3つのモードが用意されている。ネット対戦は、ユーザー同士で9イニングをフルに戦う通常対戦モードで、プレイ時間はだいたい30分前後。出会いリーグは、3イニング限定でおためし対戦ができる。対戦後は自動的に対戦相手の名前が「友達リスト」の中に書き加えられるという仕組みで、ネット上の知り合いをどんどん増やすことができる。出会いリーグは初心者が多いので、まずはここで数回プレイしておくといいだろう。 ペナントは、6人で1リーグを編成し、1カ月掛けて(月、水、金、土の4回×4週)リーグ優勝を狙うという大がかりなモードで、これのみ事前申し込みが必要となる。現時点ではまだ機能しておらず、来月から本格スタートする模様だ。参加料などは一切無料で、リーグ優勝者には、優勝者のみを集めて全国1位を決定する「頂上リーグ」への参加資格が与えられるという。ワクワクさせるモードだ。 さて、製品発売初日に実際にサーバーに接続してもりもり遊んでみた。予想どおり、ユーザーは熱烈なパワプロファンばかりで、次から次に対戦相手を求めてプレイしている人が多いためか、ロビーのチャットルームはガラガラだった。が、逆に言えばサーバー接続後はすぐ遊べるというところにPC版の魅力があるといえそうだ。
オンライン対戦では、このほかにもラグのもととなる無駄なデータ転送をできるだけ省いており、たとえばピッチャーが投球モーションに入るまでの間、ミートカーソルをぐるぐる回したり、ぶんぶん素振りをしてみたり、といった遊び的情報はピッチャー側には送られない。ピッチャーの首振り動作なども同じで、実に割り切ったオンライン対戦システムといえる。なお、対戦中のチャットは、キーボード入力方式ではなく(これも同じ理由からだろう)、サーバー接続前に好きな文字列をファンクションキーに割り当てておいて、投球時に1キー入力でその文字列を表示させる、という仕組みになっている。
初回プレイ時は、投球時のワンクッションに多少の違和感を覚えたが、2度目以降はオンライン対戦にも関わらず、ラグ無しでスムーズに流れてくるボールを打てることの感激のほうが大きくなった。好きな配球で相手を空振り三振させたり、読みが当たってホームランが打てたときなどは気分最高で、ローカル対戦とは比べものにならないぐらいの嬉しさがある。ちなみに要求スペックがPentium III 600MHzとやや高めに設定されているが、GeForce 2クラスのビデオカードであれば、Pentium IIクラスのCPUでもラクラク動作したことを付け加えておきたい。野球ファン、パワプロファン、ネット対戦ファンのみんなに楽しんでもらいたい、末永く楽しめる対戦型野球ゲームの傑作である。
(C) 2001 Konami Computer Entertainment Osaka
□コナミのホームページ http://www.konami.co.jp/ □KONAMI Onlineのホームページ http://www.konamionline.com/ □「実況パワフルプロ野球 オンライン対戦版」の公式ページ http://www.konamiosa.com/pawaonline/ □関連情報 【5月8日】コナミ、PC向け「実況パワフルプロ野球 オンライン対戦版」を6月28日に発売 http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010508/pawapuro.htm (2001年7月23日)
[Reported by 中村聖司] I |
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