東京ゲームショウレポート PCゲーム編【前編】

会期:3月30日(金)~4月1日(日)

会場:幕張メッセ 1~7ホール



 今年の東京ゲームショウのPCゲームは、タイトル数はそれほど多くはなかったもの、例年になく粒揃いの印象が強い充実したラインナップだった。ショウ初日の10時30分より、PCゲームステージにおいてゲームメーカー各社の新作発表会が行なわれ、中には初めて見るタイトルも含まれていた。PCゲーム編では、そのレポートを中心に、ゲームショウに出展されていたPCゲームをたっぷりご紹介していく。まずは前編として、ブースを設けていたメーカーから見ていくことにしよう。


■マイクロソフト

 マイクロソフトは、今夏発売予定の「Train Simulator」と「Links LS2001」(発売中)の2タイトルを出展。特に「鉄橋を渡る電車」というシチュエーションを、その空間だけ輪切りにしたようなユニークな2階建てのブースで、「Train Simulator」を強力にアピールしていた。1階は「Links LS2001」の試用マシンが3台とパターゴルフ2コースにゴルフ着のお姉さんが数人。

 注目の「Train Simulator」は2階で、階段部分で人待ちが発生するほどの人気ぶりだった。行列歩道の隣には、鉄道模型メーカーの大御所TOMIX製のジオラマが設置され、複数の模型列車がシャーシャーと鋭い音を立てながら元気に走り回っていた。2階に上がると、車掌の装いをしたお姉さんが待ちかまえており、プレイ方法を一通り教えてくれる。「Train Simulator」の操作はキーボードを主体としたスタイルで、ホームポジションからほぼすべての操作が行なえるようだ。

【マイクロソフト】
「Train Simulator」のアピールに全力を注いでいた感もある、今回のマイクロソフト

(C) 2001 Microsoft Corporation. All rights reserved. Terms of Use.

□マイクロソフトのホームページ
http://www.microsoft.com/japan/games/
□関連情報
【2001年03月29日】マイクロソフトのPCゲームをコンビニで販売
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20010329/digicube.htm


■セガ

 今回、タイトル的にもっとも力が入っていたのがセガだ。同社イチオシのリアルタイムストラテジー「Hundred Swords」を初め、USB接続の釣りコントローラでプレイできた「SEGA MARINE FISHING」「Get Bass」、そしてようやく初公開された「Baldur's GateII:Shadows of Amn 完全日本語版」など、遊びがいのあるタイトルが揃っていた。PCゲームメインステージでは、公約どおり、LAN接続による4人対戦のデモンストレーションも行なわれ、4分割されたステージモニタの賑やかさに足を止めるユーザーも数多く見られた。

 残念なのは、現時点でもUSB釣り/ガンコントローラの発売元が決まっていないことだ。製品そのものは海外で開発されて、すでに完成している。たとえば釣りコンは、ぶんと降る動作をするとキャスティングの操作が行われ、魚が食いつくと、中央部分がぶるぶるとしっかり震えてくれた。

 また、少し余談になるが、プレス発表の際「Baldur's GateII」の開発に関し、「死語を数多く含む120万語の翻訳作業は予想以上に大変でした」とのセガ広報さんのセリフは、猛烈な実感がこもっていた。現在、開発元Black Isle Studiosのほうで開発が進められている拡張キット「Baldur's GateII:Throne of Bhaal」の日本語版をリリースしてもらうためにも、みんなで盛り上げていきたいところだ。

【セガ】
かなり盛り上がっていた「Hundred Swords」4人対戦。釣りコントローラは手に持ってみるとかなり大きく感じるサイズ。さすがは外国製といった感じだが操作性は良好だった
1年以上待ったような気がするが、ついに完成に近づいてきた「Baldur's GateII:Shadows of Amn」。これ1本で1年は軽く遊べる

(c)SEGA CORPORATION, 2001

□セガPCのホームページ
http://www.sega.co.jp/sega/pc/


■デジキューブ

 デジキューブは、昨日ニュースで紹介した「Age of Empires:Gold Edition」(「Age of Empires」と拡張キット「Age of Empires:Rise of Rome」のセットパッケージ)を大々的に展示していたほか、「グローランサー」「大戦略VI」のデジキューブ版をそれぞれ出展していた。

 「グローランサー」は、'99年にアトラスよりプレイステーション向けに発売されたアドベンチャーRPG。デジキューブ版ならではの特徴として、登場キャラをあしらった特製ブロマイドがもれなく付いてくる。一方の「大戦略VI」は、いわずと知れたシステムソフトの看板タイトル。あらかじめ“セーブデータ”を付属し、初心者でも楽しく遊べるところをウリとしている。

【デジキューブ】
左から順に「Age of Empires:Gold Edition」、「グローランサー」「大戦略VI」。それぞれ4月25日発売、価格はAoEのみ3,480円で、そのほかは2,980円となっている

Copyright2001 DigiCube. Allright reserved.

□デジキューブのホームページ
http://www.digicube.co.jp/


■カプコン

初出展のカプコン。一番人気は「レインガルド」だった
 今回初めてPCゲーム単独でブースを用意したカプコン。プレス向けの発表会では、4月7日より第2期ストーリーを開始するオンラインRPG「レインガルド」を積極的にアピールしていた。残念ながら、「DIABLOII」の拡張キット「DIABLOII:LORD OF DESTRUCTION」(今夏発売予定)は、部分的なムービー出展のみにとどまった(ムービーの出展はメディアカイトブース)。

 今回は上記2タイトルのみかと思ったら、海外大手のゲームメーカーSierra Studiosの3DアクションRPG「Tribes2」と3Dリアルタイムストラテジー「Ground Control」の2タイトルの日本語版を発売すると発表し、今後も海外タイトルの取り扱いは積極的に続けていくことを明らかにした。PCゲームファンにとって、これ以上嬉しいニュースはない。カプコンの今後の動きに注目したい。

【カプコン】
「Tribes2」は、マイクロソフトの「Outwars」を彷彿とさせる、空対地戦や地対空戦、空中戦などが楽しめる3Dアクションシューティングだ。初夏発売予定で価格は未定
「Ground Control」は、近未来を題材にした3Dリアルタイムストラテジー。奥行きの表現を、微妙な視点とフォグ処理などによって実にリアルに再現している。今夏発売予定で、価格は未定

(C) CAPCOM CO., LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

□カプコンのホームページ
http://www.capcom.co.jp/


■メディアカイト

ブースのほうでは、バケットシートに、ドライビングホイールという豪華装備で「The Real Car Simulator」を出展していた
 「SUPER1500」シリーズを始めとする多数の廉価タイトルを取り扱うメディアカイトは、プレス向け発表会の冒頭で、これまで取り扱ってきたタイトル本数が120本に達したと発表した。続いて「DIABLOII」や「レインガルド」といった現在発売しているカプコンタイトルに加えて、今後も引き続きカプコンタイトルを取り扱っていくことを明らかにした。

 現在、具体的に決まっているのは、上記のSierra2タイトルと4~5月に発売を予定している「DIABLO」「STARCRAFT」といったBLIZZARDタイトルなど。もちろん、「DIABLOII:LOAD OF DESTRUCTION」の取り扱いもすでに決定済み。なお、初日に行なわれた「DIABLOII:LOAD OF DESTRUCTION」特別インタビューは、別枠でたっぷりお届けする予定。どうぞお楽しみに。



□メディアカイトのホームページ
http://www.media-kite.co.jp/home/


(2001年3月30日)

[Reported by 中村聖司]

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ウォッチ編集部内GAME Watch担当 game-watch@impress.co.jp

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