株式会社セガは、英PACE Micro Technology,PLC（PACE）とDreamcast（DC）の技術ライセンス契約を結び、DCのアーキテクチャを組み込んだセットトップボックスを共同で開発することを決定した。製品については、PACEが1月下旬より米英で開催する展示会への出展を予定している。

　セガは、DCのネットワーク機能を生かした技術をゲーム機以外の市場にもアーキテクチャ・ライセンス事業として拡張をはかるとしており、その第1弾となるDCアーキテクチャを搭載したセットトップボックスでは、ゲームに代表される高度なグラフィックインターフェース（GUI）と、セットトップボックスの大容量ハードディスクやブロードバンド環境をオールインワンで提供することにより、ユーザーはTV番組や娯楽コンテンツ、ネットワークゲームなどを自由に利用することが可能になるとしている。

　今回の技術ライセンス契約により、セガとPACEでは以下の3点のように、更なる飛躍が望めるとしている。

• リビングルームに設置されているテレビで、セットトップボックスを通じて「xDSL」、「CATV」、「衛星」などのブロードバンド接続と大容量ハードディスクを利用したゲームのダウンロードが可能になる
• ゲーム機に搭載されているグラフィック機能により、3Dグラフィックを使ったTV番組の電子プログラム予約（EPG）サービスの展開が促進される
• 今後ブロードバンドネットワークが発展し、TV放送とゲームの世界が融合することで、プレーヤーが自分自身をキャラクタとしてゲーム中に挿入したり、他プレーヤーと相互にチャットや音声（VoIP）で会話したり、エピソードを高速にダウンロードしてプレイすることができる

(2001年1月29日)

[Reported by 北村孝和]