「Xbox Series X」プレビュー

Xbox Series X

シェアボタンが嬉しい新型ワイヤレスコントローラー

 お次はコントローラーだ。Xboxは「Xbox ワイヤレス コントローラー」の名称を毎世代継承しているので、今回も「Xbox ワイヤレス コントローラー」で、説明がややこしいことこの上ないのだが、Xbox 360からXbox Oneがそうであったように、Xbox OneからXbox Series X|Sでもしっかり進化を遂げている。

【Xbox Series X(上)とXbox One(下)】
ディテールは異なるがサイズ感、重量感はほぼ同じ

 Xbox Series X|Sのコントローラーは既報のように、共有(シェア)ボタンの新設と、インターフェイスにUSB Type-Cの採用、D-Pad(十字キー)の丸形への変更、トリガー/バンパーの改良、グリップ部分の滑り止め加工などが改良点となる。この点は、デザインから機能から名称までまるっと一新させたPS5と一線を画すところで、よく言えば、慣れ親しんだ最強デザインのマイナーバージョンアップ、悪く言えば変化に乏しい、といえる。

【ディテール比較】
Xbox Series X|Sコントローラー。バンパーに滑り止め加工があるのはこれだけ。グリップ部分の滑り止め加工はボディと一体化しているが、確かな効果がある
Xbox Oneコントローラー。7年近くに渡って第一線を張ってきた名作コントローラーだが、今となっては設計の古さが目立ってきた。トリガー/バンパー/グリップ、そのほかボタン周りもそうだが、Xbox Series X|Sコントローラー体験後は、こちらに戻る気にはならない。Xbox Series Xに刺せばそのまま使える
筆者愛用のXbox Elite Series 2。上記2つのコントローラーとはそもそもの価格設定がまったく異なるため同一に比べられないが、シェアボタンがないという1点を除いて、やはり最強のコントローラーであり続けている。こちらももちろんXbox Series Xに刺せばそのまま使える

 純粋にXboxユーザーの視点から言えば、もうちょっと変化が欲しかった気もするが、価格を変えずにXbox Elite Seriesの付加機能を標準コントローラーに盛り込んでいる点は評価できるし、価格に直接跳ね返ってしまうことを考えれば、これぐらいがギリギリなのかもしれない。当然、今後、シェアボタンを付けた「Xbox Elite Series 3」が登場するだろうし、そこでの進化に期待したいところだ。

【3世代を並べてみた】
ゲームコントローラーの選択肢があるのは大きなメリットだ

 新機能となる「共有(シェア)ボタン」だが、これはもう完全にDUALSHOCK 4の「SHAREボタン」、Nintendo Switchの「キャプチャーボタン」とまったく同等の機能で、短く押すか、長押しによって、スクリーンショットや動画をキャプチャできる。Xbox Oneでは、Xboxボタン+Yボタンという2ステップを駆使しなければスクリーンショットが撮れず、もうこれだけでXboxの引退を考えざるを得ないぐらい面倒くさかった。Xbox Series X|Sからは待望のシェアボタンによって一発で撮れる。わかりきっていたことだが、これは楽チンでいい。

【シェアボタン】
Xboxにもようやく一撃でキャプチャできるボタンが付いた

 このシェアボタンは、他のキーやボタンと同じように専用アプリ「Xboxアクセサリー」から設定を変えられる。「押す」、「長押し」に対して、「スクリーンショット撮影」、「ゲームクリップの保存」、「録画の開始/終了」から2つを選択できる。ちなみに「ゲームクリップの保存」は、押した時点から30秒前までさかのぼって動画を保存してくれる機能、「録画の開始/終了」は文字通り、押すことで録画の開始と終了を指定する機能だ。

 なお、キャプチャ機能については、現時点ではXbox One Xと同等の機能が提供されているようだ。具体的には、最大4Kまで、USB 3.0以上かつNTFSフォーマットの外付けストレージを接続し、「キャプチャ保存場所」に指定することで、30秒制限が撤廃され、最大60分までキャプチャできる。キャプチャ機能を最大限に活用したい場合は、外付けストレージは依然として必須と考えて良い。なお、8Kや、4K/120fpsでキャプチャできるかどうかは検証できなかったので、今回のプレビューでは特に言及しない。

【シェアボタンの割り当て】
シェアボタンの割り当ての変更は、「Xboxアクセサリー」から行なえる。割り当てやすいように最初の位置に配置されている
押す、長押しの2種類を設定でき、3種類から機能を選択できる